2010年01月26日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 35

透明な道標 Final



 それは…ある日突然の通達だった…
『枢木スザクを皇帝直属の騎士、ナイトオブラウンズに任命する。』
既にルルーシュの騎士となっていたスザクに対して来た…皇帝からの勅命だった。
誰もが驚いた。
いくら皇帝でも既に使えるべき主の決まっている騎士をその主の騎士を解任して…解り易く云うと横取りすると云う事など…
ただ…ブリタニアはその地位、身分、能力全ての力が上の者に下の者は逆らうことが出来ない。
アリエス宮の中は騒然となったし、ルルーシュに近しい異母兄姉妹達も驚きを隠せずにいた。
ルルーシュはその勅命に…愕然として言葉も出ない様子だった。
確かに…スザクの働きは目覚ましいものがあった。
ルルーシュと組んでの任務は…それこそ、失敗した事がない。
でも、それは、ルルーシュがいたからこそ…これは、ルルーシュ以外の誰もが認めているところだ。
「お父様…一体何をお考えに…」
いきなりの勅命にルルーシュを異母姉と独占したがっていたナナリーもその一言が口を吐いた。
あれ程、ルルーシュとスザクが仲良くしているところを見るたびにスザクに対して容赦のない嫌味をぶちまけていたユーフェミアもこの勅命には思うところがあるようだ。
「ちょっと…一人に…してくれ…」
ルルーシュの口から出て来た一言がそれ…
スザクも呆然としている状態で…
ルルーシュがこんな状態でふらふらとしていたら、何が起きるか解ったものではない。
「待って…ルルーシュ!」
部屋をふらふらと出て行こうとするルルーシュの後をスザクが慌てて追いかけるが…
「一人にしてくれ…」
その一言を置いて、パタンと扉が閉まってしまった。
相当、精神的ダメージが大きいもよう…
と云うか、いきなりの父親のこの嫌がらせに近い様なナイトオブラウンズの任命…
恐らく、スザクの祖国の日本なら大喜びしそうだ。
これまで、様々な形でルルーシュの力になっていた日本が…今はルルーシュの見方ではないと云うこと…
ルルーシュの中での理解はそれだ。
実際問題、第11皇子の騎士よりも、皇帝の騎士の方が色々とメリットが多いに決まっている。
自分のお気に入りの…アリエス宮の中庭の…大きな木の下…木の幹に背中を預けて座り込んだ。
いきなりの父である皇帝からの勅命…
確かに、母の身分が低いし、皇帝にとっても貴族にとっても足るに足りない皇子であることは解っているけれど…
それでも、既に主の決まっている騎士を突然、皇帝の騎士に…などと云う勅命は前代未聞だ。
そんな、一気に高い地位に就いたりしたら…スザクは…
「僕になんて…構ってくれなくなる…」
スザクはルルーシュが見つけた…ルルーシュだけの騎士…
ルルーシュの中ではそんな風に思っていたのに…
でも…そんな自分の中の思いを簡単にぶち壊して、覆せる力のある者がいる事を…改めて思い知った。
ルルーシュは…スザクの主で、スザクの恋人…
でも…ラウンズになったら…スザクは皇帝の命令には絶対従わなくてはいけないし、スザクだって、ルルーシュに構っている時間などきっとなくなってしまう…。
きっとアリエス宮からも…

 今回のことは…
流石のマリアンヌも驚いていた。
「陛下!これは何のお戯れです?」
こう云う時に、アポなしで皇帝の私室に乗り込み、その皇帝に掴みかからんばかりに詰め寄ることが出来るのは…
ブリタニア皇帝の后がたくさんいると云っても、マリアンヌくらいだ。
さっき、皇帝の騎士での中の最高位であるナイトオブワン、ビスマルク=ヴァルトシュタインを蹴散らして来たところだ。
物凄い形相に…流石のブリタニア皇帝、シャルル=ジ=ブリタニアも一歩引いてしまう。
しかし、すぐに皇帝の威厳を取り戻す。
「突然儂の部屋に乗り込んで来て怒鳴りつけられるのは…お前くらいだな…マリアンヌ…」
「誤魔化さないで下さい!どこの世界に自分の息子の騎士を横取りする皇帝がいると云うのです!」
今回のことはマリアンヌとしても、流石にただの戯れ…として笑って見過ごす…と云うわけにもいかない。
自分の息子が、決して云わない我儘を云って選んだ騎士を…皇帝がその権力を持って取り上げようとしているのだ。
「ここにおる…」
しれっと答える皇帝の顔面に対してマリアンヌが鉄拳を加える。
恐らく、これも…マリアンヌだから許されること…
流石に謁見の間に馬で乗り付けて来るだけの后である。
「ふざけるのもいい加減にして下さいね?陛下?」
どう見ても黒い笑顔にしか見えない顔を皇帝に向けるマリアンヌ…
流石にこれ以上ふざけた事を云っていると命の危険を感じたらしい。
しかし…その理由も相当ふざけていることに違いないのだけれど…
「ルルーシュが…」
少しいじけた様にシャルルが口を開き始める。
「ルルーシュが?」
怒り心頭のマリアンヌがオウム返しに自分の息子の名前を口にする。
「ルルーシュが…あの日本人の小童とばかり…一緒にいるから…。最近では…ナナリーも儂のところに来てくれん…」
シャルルのその一言に…
マリアンヌのこめかみには思いっきり青筋が立っていて…そこからは『ピキキッ』と云う音が聞こえて来そうだ。
「陛下…そんな理由の為に…ルルーシュの騎士を?ラウンズに?」
引き攣った黒い笑顔に…
シャルルは『ひぃぃぃぃっっ』と云う表情を見せる。
「あ…あの小童をラウンズにすれば…ひょっとして、あの小童に会う為に…王宮に来てくれるかもしれないじゃないか…」
この皇帝…
顔は結構恐ろしげな顔をしているが…
結局、子供達が反抗期に入り始め、中々構ってくれなくなって…
その中でも、母親の身分を気にしているのか…中々会いに来てくれない最愛の息子に会う為に講じた、苦肉の策だったと云う…
単純にルルーシュに会いたいと云う…そんな理由の為にそんな策を講じたのだ。
マリアンヌが拳を握り締めてふるふると身体を震わせている。
古今東西、時代を動かすのは女と云うが…
恐らく、神聖ブリタニア帝国でもその、古人の言は通用するらしい…
「そんなに怒らないでよ…マリアンヌ…」
そこに割って入って来たのは…シャルルの兄で、様々な事情で王宮月の魔術師となり、子供の姿のままシャルルと同じ年数を生きている…V.V.だった。

 子供の姿であっても、シャルルと同じ年数を生きている相手だし、現在のマリアンヌにそこまで気を使っていられるだけの余裕はない。
「V.V.!あんたは黙っていなさい!」
これが謁見の間であれば、確実に不敬罪で、シャルルが庇ったとしても罪を免れない態度だ。
これは、今ここに、この3人しかいないから出来る会話だ…
それに、シャルルやV.V.もマリアンヌが怒ると相当怖いことは解っている。
解っていて何故、こんな事をやらかしたのか…と、問われれば、恐らく、先ほどシャルルが口にした理由が出て来るだろう…。
「ちょっと待って…。シャルルがあんまり可哀そうだったから…。それに、僕も久しぶりにルルーシュと遊びたかったし…」
V.V.の言葉にマリアンヌは『どいつもこいつも…』と云う表情は隠せない。
二人とも、いい年こいた…ぶっちゃけおっさんだ。
「だからって…なんでスザクをシャルルの騎士に?これまで半分くらいしかラウンズなんて揃ったことないじゃない…。と云うか、シャルルがビスマルクに説得されて、集めていたのに…。なんで今更ラウンズを増やすのかと思ったら…」
「うん…ルルーシュがあの枢木スザクに御執心なのは知っていたからね…。僕はいいんだけど、シャルルが悔しがっちゃってさぁ…。可愛い娘をどこぞの男に取られた父親みたいな顔して泣いているんだもん…」
ある意味、間違っちゃいないが…
それでも…それってどうなんだろうと思わざるを得ない。
「とにかく!取り消して下さい!あの勅命!シャルル直々の勅命だと解っていて…逆らえる人間など…この帝国にいないことは良く御存じでしょう!そもそも、そんな下らないことで権力を使わないで下さい!そこらの腐った貴族じゃあるまいし!」
色々問題発言は盛りだくさんなのだけれど…
それでも、こうなってしまったマリアンヌの勢いを止められる者は恐らくいない。
「い…嫌だぁぁぁ!儂だってルルーシュと一緒に暮らしたい!ルルーシュと一緒にお茶したい!マリアンヌばっかりずるい!」
子供みたい…じゃなくて、完全に子供になってしまっているシャルルだが…
マリアンヌとしてもこんなのを自分の夫にしてしまった事を心から後悔したくなって来た。
「シャルル…今ルルーシュが…どれ程落ち込んでいるか…解っているのかしら?あなたからの勅命を知った時…ルルーシュは言葉も出ない程だったのよ?」
マリアンヌが自分が腹を痛めて産んだ子供よりも遥かに子ども精神な夫に対してため息を吐きながら話し始める。
どう考えても、今回の勅命はルルーシュに対してもスザクに対してもあまりに気の毒だ。
それに、こんなことがまかり通っていい筈もない。
そもそも、既に主の決まっている騎士…しかも何年にもわたって主に仕えている騎士を自分の権力を使って強引に横取りしようとしているのが皇帝ともなれば・・
貴族や皇族の一部は許してくれるかもしれないが…
それでも、そんなことが露呈すれば帝国臣民たちの皇帝に対する敬意を失うことになりかねない。
マリアンヌが『どうしたものかしら…』と云う表情を見せた時…突然、シャルルの部屋の扉がバンと云う大きな音を立てて開いた。
「た…大変で御座います!」
今度は何だ?と云う表情をマリアンヌが飛び込んで来たビスマルクに向ける。
そして、現在のこの部屋の状況を見て…個人的判断でマリアンヌに耳打ちする。
「あら…そうなの?」
ビスマルクからの報告を聞いたマリアンヌの第一声はそれだった…

 マリアンヌがシャルルの私室に乗り込んでいた頃…
完全に脱力状態となったルルーシュが中庭の気に凭れかかってうつろな目で自分の座っている地面を見つめていた。
否、焦点が合っていないので見つめていると云うのは語弊があるだろうか…
ルルーシュは…この王宮の中で…権力の強い者のそれを…その身を持って知っていた。
ルルーシュには強い後見がない。
だから、自分自身が努力して、認められなくてはならなかった。
そんな時…スザクがルルーシュの騎士になって…
スザクはルルーシュの成功の為にたくさん、力を尽くしてくれた。
そのスザクが…ラウンズに…
普通なら喜んでやらなくてはいけない。
スザクがその力を認められて…皇帝に取りたてられたのだから…
それなのに…
スザクを手放すのが嫌で…
スザクのこんな大出世を喜んでやらなくてはいけないのに…喜んでやれない自分が情けなくて…
「スザク…御免…。僕は…君の…こんな、凄い出世を…喜んでやれない…心の狭い主だ…」
やっている皇帝の方が大人げないのだけれど…
それでも、ルルーシュは、スザクがどう云った経緯でブリタニアに渡ってきたかを知っている。
きっと、スザクの祖国である日本政府も…取るに足りない皇子の騎士よりも、皇帝の騎士となった方が…喜ぶに決まっている。
外交とは…そう云うもの…
自国の利益となる事を選択するのは当然で…
今回のことは既に日本にも打診が行っている筈だ…
きっと、日本政府は…スザクの今回の皇帝からの勅命を喜んでいるだろう。
対等外交…とは云って見ても、国力の差は歴然…
そして、日本側としては、ブリタニアの中枢に自国の人間が入り込むことは歓迎できることで…
ルルーシュの騎士に…と云う時には相当もめた様に見えるけれど…
それでも、今回は迷わず了承するに違いない。
ブリタニアの中枢に自国の人間がいる…
それだけで、外交面でのステータスが桁違いに上がるのだ。
ブリタニアは世界の1/3を支配する国…
僅かに抵抗する国々もいるが…
それでも、サクラダイトの世界最大の産出国である日本がより、ブリタニアとの結びつきが強くなれば、世界のパワーバランスが確実に変わってくる。
日本も、ブリタニアとの結びつきが強くなれば、外交をする上での有利は確実に得られることになる。
「僕は…スザクの為にも…喜んでやらなくちゃ…。そう…きっとスザクは…まじめで優しいから…僕がちゃんと解任しなければ…スザクが苦しむ…」
色々と考えている中で…
言葉に出して…自分を納得させようとするのだけれど…
それでも…
感情と云うのは本当に邪魔だと…ルルーシュはこの時本気で思う。
感情がなければ…こんなに悲しいと思うこともないのにと…
初めて…我儘を云って、スザクを自分の騎士にして…
スザクは自分の我儘を聞いてくれたのだ…
だから…今度は…ルルーシュが…スザクの為に…何かしなければならない…
理性ではそう云っているのだけれど…
心の奥底では、自分の本心の部分がずっと、そんなことは納得できない…と、ルルーシュに訴えている。
「ルルーシュ…お前…そんなこと考えてたの?」

 頭の上から声をかけられた。
聞き慣れた…絶対に手放したくないと思っている…その相手の声…
「スザク…」
その声に顔を上げる。
するとスザクが、驚いた顔を見せる。
「なんて顔をしているんだ…。ったく…とりあえず鼻かんで、涙を拭け…」
そう云って、スザクはまだ、口の開いていないポケットティッシュをルルーシュに渡す。
手渡されたポケットティッシュを開いて、一枚引きぬいて、思いっきり鼻をかんで…その後もう一枚、取り出して、目元を拭いた。
流石にずっと泣いていただけあって、顔の赤みは消えないが…
「あ…えっと…スザク…その…えっと…」
なんとか…スザクを自分の騎士の任を解いてやろうと…
必死に言葉を探しているけれど…
でも、その言葉が見つかってもその言葉が口から出て来ない。
そんなルルーシュを見て、スザクが苦笑して、その後、ちょっと真剣な顔になる。
「何?ルルーシュは俺を解任するの?」
直球ストレートの言葉に…ルルーシュの口から言葉が出て来なくなる。
本当は…そうしなければならない…
ルルーシュの中ではそう思っているのに…
「……」
ルルーシュはまた…唇を噛んで、下を向いてしまう。
その後…暫くの間、静寂が支配する。
そして…どのくらい時間が経っただろうか…
二人とも、微動だにしない…
そして…先に口を開いたのはルルーシュだった。
スザクの顔を見る事も出来ず…
「枢木スザク…今…この時を持って…ルルーシュ=ヴィ=ブリタニアの騎士を…」
「そのセリフ…云うならちゃんと俺の目を見て云え!お前は俺の主だろうが!主が騎士に迷いを見せてどうする!」
スザクの叱責にルルーシュがビクッと身体を震わせる。
この時、二人はこれが皇帝の子供じみた我儘であることを知らないから真剣そのものだ。
ルルーシュのこの状態を見て…ルルーシュが今、どう思っているのか…スザクには良く解る。
知りたいと思わなくても解ってしまう…
ルルーシュが意を決したように、立ち上がり、スザクの真正面に立った。
「枢木スザク…今、この時を持って、ルルーシュ=ヴィ=ブリタニアの騎士を解任する…」
必死の強がり、精一杯の強がり…
これも…スザクの為…と云う、そんな思いでルルーシュが仮面を被った。
「待っていた…その言葉…」
スザクのその一言に…ルルーシュは目を見開く…
―――結局…スザクを望んでいたのは…僕だけだったのか…
そう思った時…スザクがルルーシュを肩に担ぎあげた。
「お…おい!スザク…」
「流石に騎士じゃ、自分が仕えている皇子様を攫うわけにいかないだろ?」
スザクのその言葉にルルーシュが驚いて言葉も出て来ない。
一体何を考えているのか解らないから…
「俺…これからルルーシュを攫う…。俺、ルルーシュ以外の人間の騎士になるつもりなかったし…。でも、ここにいたら、ルルーシュ以外の人間の騎士にならなくちゃいけないなら…攫うしかないだろ?」
あっけらかんと云い放つ…ルルーシュの元騎士…
ルルーシュの騎士章を外して、ルルーシュに尋ねる。
「これ…まだいる?」
「僕は…スザク以外の騎士なんて…」
「じゃ、捨てちゃおうか…」
そう云ったかと思うと、ぽいっと植え込みの中に放り投げてしまった。
「ユーフェミア殿下とコーネリア殿下からの餞別で、ランスロット貰っちゃった。あと、ナナリー殿下からマリアンヌ様のゴールドカード…。シュナイゼル殿下とクロヴィス殿下からはルルーシュのKMFだって…」
ルルーシュはこのイレギュラーに…ただ驚くしか出来ないけど…
でも…今は…
―――有難う…異母兄上、異母姉上、ユフィ、ナナリー…

 ビスマルクからの報告を受けたマリアンヌからその情報はシャルルに向けられたが…
「何故だぁぁぁぁルルーシュゥゥそんなにパパが嫌いかぁぁぁぁ!」
と云う嘆きが、その日の王宮には響き渡っていたと云う…。
その後、シャルルが二人の捜索活動をしたのだけれど…
帝国内の有能な皇子、皇女があまりに非協力的…と云うこともあって、見つけることが叶わず…
でも、マリアンヌや今回の逃避行に手を貸した異母兄姉妹達は…ちゃんとルルーシュ達の居場所を知っていると云う…
そして、時々遊びに行っているらしいと云う…そんな噂をシャルルが聞いたのは…結構先の話であったと云う…

END


あとがきに代えて



ラスボスはシャルルにやって貰いました。
と云うか、ルルコン異母兄姉妹も、スザクのことで落ち込んでいるルルーシュに対してあまりに気の毒に思ったらしく、スザクと一緒に逃避行計画を立てた訳です。
勿論、今回のことをタテにスザクとしては二人きりの秘密にしておきたかったようですが、異母兄姉妹達に逃亡先を教える事となった訳です。
というか、彼らの強引な要求で彼らの用意した逃亡先に強制収容されることになりました。
ちょっとかわいそうだったのはシャルルですが…
でも、きっとシャルルパパは諦めません(笑)

このリクエストを下さったまりもこさま、有難う御座居ました。
中々楽しく書けました。
読んでの感想も楽しいと思っていただけるものであることを祈っております。
これにて、『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエストは全作品終了です。
明日から普段通り…と云っても、今年初になりそうですね…
『ふと思いついて書いた1時間仕上げ小説』を掲載していきます。
リクエスト下さった皆様、本当に有難う御座居ました。
また、いずれ、どこかでリク企画やると思いますので…その時はまたよろしくお願い致します。


☆拍手のお返事


まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『透明な道標』
今日最終回でしたけれど…いかがでしたでしょうか?
最後はホントに…結構ベタな感じになっちゃったんですけど…
というか、あまりのルルーシュの落ち込みように、ルルーシュの異母兄姉妹たちが一致団結して、逃避行補助…
但し、ちゃんと自分たちの用意したところにいろよ?という条件付き…
スザクとしては、排除できたルルコンは実は、シャルルパパだけだったりします。
これからも前途多難な気がしますが…(笑)
ルルーシュがひたすら愛されていて…でも、ちゃんとスザルルな話はホントに書いていて楽しいです。

コーネリア…本編では、ホント、ユーフェミアのことばっかりになっていましたけれど…
でも、最終回のコーネリアのあの反応は…やっぱり、心のどこかでルルーシュとスザクのやろうとした事に気づいて…止めたかったんだと思います。
ユーフェミアの事を一番理解しているコーネリアは…ルルーシュがこんな事をしてもきっと、ユーフェミアは喜ばないと…そう思っていると信じたいから…
あそこで、ひたすらユーフェミアの敵…とか思っていたのだったら、コーネリアはユーフェミアを愛していると云いながら、ユーフェミアの本質を理解していない事になっちゃいますからね。
その辺りの描写…コーネリアの葛藤とか…もうちょっとあればよかったのに…と最近よく思います。
リクエスト、有難う御座居ました。

『皇子とレジスタンス』
また、和泉は自分で自分のハードルを上げて、自分で自分の首を絞めています。
これからどうして行きましょうかね…
まぁ、それでもフラグ立てていますし、書いているので、何とか頑張りたいと思いますが…
それに、やっぱり、騎士二人には頑張ってほしいと思いますし…
環境がそうさせてしまっているとはいえ…ちょっとこの話はルルーシュの子供らしさがまったく見えない状態ですからね…
結構痛々しいルルーシュなもので…少しは子供らしく笑える話を書かなくては…とは思っているんですけどね。

『幼馴染シリーズ』
シュナ兄…ルルーシュの事を想っている限り、ジノを許さないでしょう。
本編では執着のないキャラとなっていたのですけれど…帝王学で押さえつけていても、誰にだって本心と云うものがあります。
いくら、繕っていたって、自分の欲しいものはあるんです。
この話のシュナ兄はそれを粘り強く待っていて、陰からルルーシュを見守り、支えていると云う形になっていましたけれど…
シュナ兄もちゃんと土俵の上に経って貰わないといけませんからね。
あと、シュナ兄、スザクの事も当然のように許していません。
だから、色々と妨害工作をすると思います。
この先も色々トラブルの予感なので…
楽しみにして頂ければ幸いです。

後、最近、ホントにコメント来ないんで、多少長いくらいの方が嬉しいです。
お気になさらず、思った事を書いて下さいね。
1ページ当たり10,000文字書けますんで…
色々なコメント、楽しみにしております。


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posted by 和泉綾 at 22:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 35

透明な道標 Final



 それは…ある日突然の通達だった…
『枢木スザクを皇帝直属の騎士、ナイトオブラウンズに任命する。』
既にルルーシュの騎士となっていたスザクに対して来た…皇帝からの勅命だった。
誰もが驚いた。
いくら皇帝でも既に使えるべき主の決まっている騎士をその主の騎士を解任して…解り易く云うと横取りすると云う事など…
ただ…ブリタニアはその地位、身分、能力全ての力が上の者に下の者は逆らうことが出来ない。
アリエス宮の中は騒然となったし、ルルーシュに近しい異母兄姉妹達も驚きを隠せずにいた。
ルルーシュはその勅命に…愕然として言葉も出ない様子だった。
確かに…スザクの働きは目覚ましいものがあった。
ルルーシュと組んでの任務は…それこそ、失敗した事がない。
でも、それは、ルルーシュがいたからこそ…これは、ルルーシュ以外の誰もが認めているところだ。
「お父様…一体何をお考えに…」
いきなりの勅命にルルーシュを異母姉と独占したがっていたナナリーもその一言が口を吐いた。
あれ程、ルルーシュとスザクが仲良くしているところを見るたびにスザクに対して容赦のない嫌味をぶちまけていたユーフェミアもこの勅命には思うところがあるようだ。
「ちょっと…一人に…してくれ…」
ルルーシュの口から出て来た一言がそれ…
スザクも呆然としている状態で…
ルルーシュがこんな状態でふらふらとしていたら、何が起きるか解ったものではない。
「待って…ルルーシュ!」
部屋をふらふらと出て行こうとするルルーシュの後をスザクが慌てて追いかけるが…
「一人にしてくれ…」
その一言を置いて、パタンと扉が閉まってしまった。
相当、精神的ダメージが大きいもよう…
と云うか、いきなりの父親のこの嫌がらせに近い様なナイトオブラウンズの任命…
恐らく、スザクの祖国の日本なら大喜びしそうだ。
これまで、様々な形でルルーシュの力になっていた日本が…今はルルーシュの見方ではないと云うこと…
ルルーシュの中での理解はそれだ。
実際問題、第11皇子の騎士よりも、皇帝の騎士の方が色々とメリットが多いに決まっている。
自分のお気に入りの…アリエス宮の中庭の…大きな木の下…木の幹に背中を預けて座り込んだ。
いきなりの父である皇帝からの勅命…
確かに、母の身分が低いし、皇帝にとっても貴族にとっても足るに足りない皇子であることは解っているけれど…
それでも、既に主の決まっている騎士を突然、皇帝の騎士に…などと云う勅命は前代未聞だ。
そんな、一気に高い地位に就いたりしたら…スザクは…
「僕になんて…構ってくれなくなる…」
スザクはルルーシュが見つけた…ルルーシュだけの騎士…
ルルーシュの中ではそんな風に思っていたのに…
でも…そんな自分の中の思いを簡単にぶち壊して、覆せる力のある者がいる事を…改めて思い知った。
ルルーシュは…スザクの主で、スザクの恋人…
でも…ラウンズになったら…スザクは皇帝の命令には絶対従わなくてはいけないし、スザクだって、ルルーシュに構っている時間などきっとなくなってしまう…。
きっとアリエス宮からも…

 今回のことは…
流石のマリアンヌも驚いていた。
「陛下!これは何のお戯れです?」
こう云う時に、アポなしで皇帝の私室に乗り込み、その皇帝に掴みかからんばかりに詰め寄ることが出来るのは…
ブリタニア皇帝の后がたくさんいると云っても、マリアンヌくらいだ。
さっき、皇帝の騎士での中の最高位であるナイトオブワン、ビスマルク=ヴァルトシュタインを蹴散らして来たところだ。
物凄い形相に…流石のブリタニア皇帝、シャルル=ジ=ブリタニアも一歩引いてしまう。
しかし、すぐに皇帝の威厳を取り戻す。
「突然儂の部屋に乗り込んで来て怒鳴りつけられるのは…お前くらいだな…マリアンヌ…」
「誤魔化さないで下さい!どこの世界に自分の息子の騎士を横取りする皇帝がいると云うのです!」
今回のことはマリアンヌとしても、流石にただの戯れ…として笑って見過ごす…と云うわけにもいかない。
自分の息子が、決して云わない我儘を云って選んだ騎士を…皇帝がその権力を持って取り上げようとしているのだ。
「ここにおる…」
しれっと答える皇帝の顔面に対してマリアンヌが鉄拳を加える。
恐らく、これも…マリアンヌだから許されること…
流石に謁見の間に馬で乗り付けて来るだけの后である。
「ふざけるのもいい加減にして下さいね?陛下?」
どう見ても黒い笑顔にしか見えない顔を皇帝に向けるマリアンヌ…
流石にこれ以上ふざけた事を云っていると命の危険を感じたらしい。
しかし…その理由も相当ふざけていることに違いないのだけれど…
「ルルーシュが…」
少しいじけた様にシャルルが口を開き始める。
「ルルーシュが?」
怒り心頭のマリアンヌがオウム返しに自分の息子の名前を口にする。
「ルルーシュが…あの日本人の小童とばかり…一緒にいるから…。最近では…ナナリーも儂のところに来てくれん…」
シャルルのその一言に…
マリアンヌのこめかみには思いっきり青筋が立っていて…そこからは『ピキキッ』と云う音が聞こえて来そうだ。
「陛下…そんな理由の為に…ルルーシュの騎士を?ラウンズに?」
引き攣った黒い笑顔に…
シャルルは『ひぃぃぃぃっっ』と云う表情を見せる。
「あ…あの小童をラウンズにすれば…ひょっとして、あの小童に会う為に…王宮に来てくれるかもしれないじゃないか…」
この皇帝…
顔は結構恐ろしげな顔をしているが…
結局、子供達が反抗期に入り始め、中々構ってくれなくなって…
その中でも、母親の身分を気にしているのか…中々会いに来てくれない最愛の息子に会う為に講じた、苦肉の策だったと云う…
単純にルルーシュに会いたいと云う…そんな理由の為にそんな策を講じたのだ。
マリアンヌが拳を握り締めてふるふると身体を震わせている。
古今東西、時代を動かすのは女と云うが…
恐らく、神聖ブリタニア帝国でもその、古人の言は通用するらしい…
「そんなに怒らないでよ…マリアンヌ…」
そこに割って入って来たのは…シャルルの兄で、様々な事情で王宮月の魔術師となり、子供の姿のままシャルルと同じ年数を生きている…V.V.だった。

 子供の姿であっても、シャルルと同じ年数を生きている相手だし、現在のマリアンヌにそこまで気を使っていられるだけの余裕はない。
「V.V.!あんたは黙っていなさい!」
これが謁見の間であれば、確実に不敬罪で、シャルルが庇ったとしても罪を免れない態度だ。
これは、今ここに、この3人しかいないから出来る会話だ…
それに、シャルルやV.V.もマリアンヌが怒ると相当怖いことは解っている。
解っていて何故、こんな事をやらかしたのか…と、問われれば、恐らく、先ほどシャルルが口にした理由が出て来るだろう…。
「ちょっと待って…。シャルルがあんまり可哀そうだったから…。それに、僕も久しぶりにルルーシュと遊びたかったし…」
V.V.の言葉にマリアンヌは『どいつもこいつも…』と云う表情は隠せない。
二人とも、いい年こいた…ぶっちゃけおっさんだ。
「だからって…なんでスザクをシャルルの騎士に?これまで半分くらいしかラウンズなんて揃ったことないじゃない…。と云うか、シャルルがビスマルクに説得されて、集めていたのに…。なんで今更ラウンズを増やすのかと思ったら…」
「うん…ルルーシュがあの枢木スザクに御執心なのは知っていたからね…。僕はいいんだけど、シャルルが悔しがっちゃってさぁ…。可愛い娘をどこぞの男に取られた父親みたいな顔して泣いているんだもん…」
ある意味、間違っちゃいないが…
それでも…それってどうなんだろうと思わざるを得ない。
「とにかく!取り消して下さい!あの勅命!シャルル直々の勅命だと解っていて…逆らえる人間など…この帝国にいないことは良く御存じでしょう!そもそも、そんな下らないことで権力を使わないで下さい!そこらの腐った貴族じゃあるまいし!」
色々問題発言は盛りだくさんなのだけれど…
それでも、こうなってしまったマリアンヌの勢いを止められる者は恐らくいない。
「い…嫌だぁぁぁ!儂だってルルーシュと一緒に暮らしたい!ルルーシュと一緒にお茶したい!マリアンヌばっかりずるい!」
子供みたい…じゃなくて、完全に子供になってしまっているシャルルだが…
マリアンヌとしてもこんなのを自分の夫にしてしまった事を心から後悔したくなって来た。
「シャルル…今ルルーシュが…どれ程落ち込んでいるか…解っているのかしら?あなたからの勅命を知った時…ルルーシュは言葉も出ない程だったのよ?」
マリアンヌが自分が腹を痛めて産んだ子供よりも遥かに子ども精神な夫に対してため息を吐きながら話し始める。
どう考えても、今回の勅命はルルーシュに対してもスザクに対してもあまりに気の毒だ。
それに、こんなことがまかり通っていい筈もない。
そもそも、既に主の決まっている騎士…しかも何年にもわたって主に仕えている騎士を自分の権力を使って強引に横取りしようとしているのが皇帝ともなれば・・
貴族や皇族の一部は許してくれるかもしれないが…
それでも、そんなことが露呈すれば帝国臣民たちの皇帝に対する敬意を失うことになりかねない。
マリアンヌが『どうしたものかしら…』と云う表情を見せた時…突然、シャルルの部屋の扉がバンと云う大きな音を立てて開いた。
「た…大変で御座います!」
今度は何だ?と云う表情をマリアンヌが飛び込んで来たビスマルクに向ける。
そして、現在のこの部屋の状況を見て…個人的判断でマリアンヌに耳打ちする。
「あら…そうなの?」
ビスマルクからの報告を聞いたマリアンヌの第一声はそれだった…

 マリアンヌがシャルルの私室に乗り込んでいた頃…
完全に脱力状態となったルルーシュが中庭の気に凭れかかってうつろな目で自分の座っている地面を見つめていた。
否、焦点が合っていないので見つめていると云うのは語弊があるだろうか…
ルルーシュは…この王宮の中で…権力の強い者のそれを…その身を持って知っていた。
ルルーシュには強い後見がない。
だから、自分自身が努力して、認められなくてはならなかった。
そんな時…スザクがルルーシュの騎士になって…
スザクはルルーシュの成功の為にたくさん、力を尽くしてくれた。
そのスザクが…ラウンズに…
普通なら喜んでやらなくてはいけない。
スザクがその力を認められて…皇帝に取りたてられたのだから…
それなのに…
スザクを手放すのが嫌で…
スザクのこんな大出世を喜んでやらなくてはいけないのに…喜んでやれない自分が情けなくて…
「スザク…御免…。僕は…君の…こんな、凄い出世を…喜んでやれない…心の狭い主だ…」
やっている皇帝の方が大人げないのだけれど…
それでも、ルルーシュは、スザクがどう云った経緯でブリタニアに渡ってきたかを知っている。
きっと、スザクの祖国である日本政府も…取るに足りない皇子の騎士よりも、皇帝の騎士となった方が…喜ぶに決まっている。
外交とは…そう云うもの…
自国の利益となる事を選択するのは当然で…
今回のことは既に日本にも打診が行っている筈だ…
きっと、日本政府は…スザクの今回の皇帝からの勅命を喜んでいるだろう。
対等外交…とは云って見ても、国力の差は歴然…
そして、日本側としては、ブリタニアの中枢に自国の人間が入り込むことは歓迎できることで…
ルルーシュの騎士に…と云う時には相当もめた様に見えるけれど…
それでも、今回は迷わず了承するに違いない。
ブリタニアの中枢に自国の人間がいる…
それだけで、外交面でのステータスが桁違いに上がるのだ。
ブリタニアは世界の1/3を支配する国…
僅かに抵抗する国々もいるが…
それでも、サクラダイトの世界最大の産出国である日本がより、ブリタニアとの結びつきが強くなれば、世界のパワーバランスが確実に変わってくる。
日本も、ブリタニアとの結びつきが強くなれば、外交をする上での有利は確実に得られることになる。
「僕は…スザクの為にも…喜んでやらなくちゃ…。そう…きっとスザクは…まじめで優しいから…僕がちゃんと解任しなければ…スザクが苦しむ…」
色々と考えている中で…
言葉に出して…自分を納得させようとするのだけれど…
それでも…
感情と云うのは本当に邪魔だと…ルルーシュはこの時本気で思う。
感情がなければ…こんなに悲しいと思うこともないのにと…
初めて…我儘を云って、スザクを自分の騎士にして…
スザクは自分の我儘を聞いてくれたのだ…
だから…今度は…ルルーシュが…スザクの為に…何かしなければならない…
理性ではそう云っているのだけれど…
心の奥底では、自分の本心の部分がずっと、そんなことは納得できない…と、ルルーシュに訴えている。
「ルルーシュ…お前…そんなこと考えてたの?」

 頭の上から声をかけられた。
聞き慣れた…絶対に手放したくないと思っている…その相手の声…
「スザク…」
その声に顔を上げる。
するとスザクが、驚いた顔を見せる。
「なんて顔をしているんだ…。ったく…とりあえず鼻かんで、涙を拭け…」
そう云って、スザクはまだ、口の開いていないポケットティッシュをルルーシュに渡す。
手渡されたポケットティッシュを開いて、一枚引きぬいて、思いっきり鼻をかんで…その後もう一枚、取り出して、目元を拭いた。
流石にずっと泣いていただけあって、顔の赤みは消えないが…
「あ…えっと…スザク…その…えっと…」
なんとか…スザクを自分の騎士の任を解いてやろうと…
必死に言葉を探しているけれど…
でも、その言葉が見つかってもその言葉が口から出て来ない。
そんなルルーシュを見て、スザクが苦笑して、その後、ちょっと真剣な顔になる。
「何?ルルーシュは俺を解任するの?」
直球ストレートの言葉に…ルルーシュの口から言葉が出て来なくなる。
本当は…そうしなければならない…
ルルーシュの中ではそう思っているのに…
「……」
ルルーシュはまた…唇を噛んで、下を向いてしまう。
その後…暫くの間、静寂が支配する。
そして…どのくらい時間が経っただろうか…
二人とも、微動だにしない…
そして…先に口を開いたのはルルーシュだった。
スザクの顔を見る事も出来ず…
「枢木スザク…今…この時を持って…ルルーシュ=ヴィ=ブリタニアの騎士を…」
「そのセリフ…云うならちゃんと俺の目を見て云え!お前は俺の主だろうが!主が騎士に迷いを見せてどうする!」
スザクの叱責にルルーシュがビクッと身体を震わせる。
この時、二人はこれが皇帝の子供じみた我儘であることを知らないから真剣そのものだ。
ルルーシュのこの状態を見て…ルルーシュが今、どう思っているのか…スザクには良く解る。
知りたいと思わなくても解ってしまう…
ルルーシュが意を決したように、立ち上がり、スザクの真正面に立った。
「枢木スザク…今、この時を持って、ルルーシュ=ヴィ=ブリタニアの騎士を解任する…」
必死の強がり、精一杯の強がり…
これも…スザクの為…と云う、そんな思いでルルーシュが仮面を被った。
「待っていた…その言葉…」
スザクのその一言に…ルルーシュは目を見開く…
―――結局…スザクを望んでいたのは…僕だけだったのか…
そう思った時…スザクがルルーシュを肩に担ぎあげた。
「お…おい!スザク…」
「流石に騎士じゃ、自分が仕えている皇子様を攫うわけにいかないだろ?」
スザクのその言葉にルルーシュが驚いて言葉も出て来ない。
一体何を考えているのか解らないから…
「俺…これからルルーシュを攫う…。俺、ルルーシュ以外の人間の騎士になるつもりなかったし…。でも、ここにいたら、ルルーシュ以外の人間の騎士にならなくちゃいけないなら…攫うしかないだろ?」
あっけらかんと云い放つ…ルルーシュの元騎士…
ルルーシュの騎士章を外して、ルルーシュに尋ねる。
「これ…まだいる?」
「僕は…スザク以外の騎士なんて…」
「じゃ、捨てちゃおうか…」
そう云ったかと思うと、ぽいっと植え込みの中に放り投げてしまった。
「ユーフェミア殿下とコーネリア殿下からの餞別で、ランスロット貰っちゃった。あと、ナナリー殿下からマリアンヌ様のゴールドカード…。シュナイゼル殿下とクロヴィス殿下からはルルーシュのKMFだって…」
ルルーシュはこのイレギュラーに…ただ驚くしか出来ないけど…
でも…今は…
―――有難う…異母兄上、異母姉上、ユフィ、ナナリー…

 ビスマルクからの報告を受けたマリアンヌからその情報はシャルルに向けられたが…
「何故だぁぁぁぁルルーシュゥゥそんなにパパが嫌いかぁぁぁぁ!」
と云う嘆きが、その日の王宮には響き渡っていたと云う…。
その後、シャルルが二人の捜索活動をしたのだけれど…
帝国内の有能な皇子、皇女があまりに非協力的…と云うこともあって、見つけることが叶わず…
でも、マリアンヌや今回の逃避行に手を貸した異母兄姉妹達は…ちゃんとルルーシュ達の居場所を知っていると云う…
そして、時々遊びに行っているらしいと云う…そんな噂をシャルルが聞いたのは…結構先の話であったと云う…

END


あとがきに代えて



ラスボスはシャルルにやって貰いました。
と云うか、ルルコン異母兄姉妹も、スザクのことで落ち込んでいるルルーシュに対してあまりに気の毒に思ったらしく、スザクと一緒に逃避行計画を立てた訳です。
勿論、今回のことをタテにスザクとしては二人きりの秘密にしておきたかったようですが、異母兄姉妹達に逃亡先を教える事となった訳です。
というか、彼らの強引な要求で彼らの用意した逃亡先に強制収容されることになりました。
ちょっとかわいそうだったのはシャルルですが…
でも、きっとシャルルパパは諦めません(笑)

このリクエストを下さったまりもこさま、有難う御座居ました。
中々楽しく書けました。
読んでの感想も楽しいと思っていただけるものであることを祈っております。
これにて、『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエストは全作品終了です。
明日から普段通り…と云っても、今年初になりそうですね…
『ふと思いついて書いた1時間仕上げ小説』を掲載していきます。
リクエスト下さった皆様、本当に有難う御座居ました。
また、いずれ、どこかでリク企画やると思いますので…その時はまたよろしくお願い致します。


☆拍手のお返事


まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『透明な道標』
今日最終回でしたけれど…いかがでしたでしょうか?
最後はホントに…結構ベタな感じになっちゃったんですけど…
というか、あまりのルルーシュの落ち込みように、ルルーシュの異母兄姉妹たちが一致団結して、逃避行補助…
但し、ちゃんと自分たちの用意したところにいろよ?という条件付き…
スザクとしては、排除できたルルコンは実は、シャルルパパだけだったりします。
これからも前途多難な気がしますが…(笑)
ルルーシュがひたすら愛されていて…でも、ちゃんとスザルルな話はホントに書いていて楽しいです。

コーネリア…本編では、ホント、ユーフェミアのことばっかりになっていましたけれど…
でも、最終回のコーネリアのあの反応は…やっぱり、心のどこかでルルーシュとスザクのやろうとした事に気づいて…止めたかったんだと思います。
ユーフェミアの事を一番理解しているコーネリアは…ルルーシュがこんな事をしてもきっと、ユーフェミアは喜ばないと…そう思っていると信じたいから…
あそこで、ひたすらユーフェミアの敵…とか思っていたのだったら、コーネリアはユーフェミアを愛していると云いながら、ユーフェミアの本質を理解していない事になっちゃいますからね。
その辺りの描写…コーネリアの葛藤とか…もうちょっとあればよかったのに…と最近よく思います。
リクエスト、有難う御座居ました。

『皇子とレジスタンス』
また、和泉は自分で自分のハードルを上げて、自分で自分の首を絞めています。
これからどうして行きましょうかね…
まぁ、それでもフラグ立てていますし、書いているので、何とか頑張りたいと思いますが…
それに、やっぱり、騎士二人には頑張ってほしいと思いますし…
環境がそうさせてしまっているとはいえ…ちょっとこの話はルルーシュの子供らしさがまったく見えない状態ですからね…
結構痛々しいルルーシュなもので…少しは子供らしく笑える話を書かなくては…とは思っているんですけどね。

『幼馴染シリーズ』
シュナ兄…ルルーシュの事を想っている限り、ジノを許さないでしょう。
本編では執着のないキャラとなっていたのですけれど…帝王学で押さえつけていても、誰にだって本心と云うものがあります。
いくら、繕っていたって、自分の欲しいものはあるんです。
この話のシュナ兄はそれを粘り強く待っていて、陰からルルーシュを見守り、支えていると云う形になっていましたけれど…
シュナ兄もちゃんと土俵の上に経って貰わないといけませんからね。
あと、シュナ兄、スザクの事も当然のように許していません。
だから、色々と妨害工作をすると思います。
この先も色々トラブルの予感なので…
楽しみにして頂ければ幸いです。

後、最近、ホントにコメント来ないんで、多少長いくらいの方が嬉しいです。
お気になさらず、思った事を書いて下さいね。
1ページ当たり10,000文字書けますんで…
色々なコメント、楽しみにしております。


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posted by 和泉綾 at 22:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月22日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 34

透明な道標 3



 あれから数日後…ルルーシュとスザクはシュナイゼルの命により前線基地に来ていた。
周囲にいるのは…シュナイゼルの配下と云うことで、他の指揮官の下で…と云う時よりは遥かに居心地は悪くないと云えるけれど…
それでも、これは、シュナイゼルやコーネリアの庇護の下…と云う事でしかない事は…ルルーシュ自身が一番よく理解している。
そして…そんなルルーシュの傍にいて、ルルーシュを守ることがスザクの役目…
いくら上官の考え方とは云え…人の思いをそうそう強制できるものじゃない。
そう考えると…
シュナイゼルやコーネリアも『家』の名前で彼らに従っている者達がいると云う事を考えられるようになったのは…つい最近のこと…
だから…少しはシュナイゼルやコーネリアがルルーシュを甘やかそうとすることに対して素直に受け入れたいと考える事もないわけではないけれど…
でも、彼らにはルルーシュの他に守るべきものがたくさんある。
ルルーシュが全面的に彼らに甘えてしまったら…
彼らの力に縋ってしまったら…
そう思うと…そうやって素直に…と云う訳にはいかないと云う部分は当然、あるのだ。
「ルルーシュ…はるばるご苦労だったな…」
本陣に入ったルルーシュに声をかけて来たのはコーネリアだった。
今回の戦闘での総指揮官はコーネリアだ。
今回はコーネリアの下でルルーシュはその役目を果たす事になる。
「はっ…この度はシュナイゼル宰相閣下より、コーネリア閣下の命に従うようにと御命令を賜っております…」
礼にうるさいコーネリアでさえ、後でルルーシュに対して『そこまでやる必要はない』と云われる挨拶だ。
ルルーシュは…シュナイゼルの配下となった時からこの前線での、ルルーシュの上に立つ者に対して…この挨拶を改めることはない。
それが…本来ルルーシュより身分の低い貴族が総指揮官であったとしても…
そのことで、ルルーシュを高く評価する者、侮る者、様々だけれど…
コーネリアとしては、このルルーシュの態度に対しては…敬服する部分もあるが、それでも、見る目のない者たちのルルーシュに対する接し方は目に余るものがあることは…コーネリア自身も解っている。
それは…ルルーシュなりの身の置き方だと云ってしまえばそれまでなのだけれど…
それでも、そのルルーシュの態度に勘違いする輩が出て来る事には…
―――いい加減に排除してやりたいが…。と云うか、いっそ、そいつら全員、私の権限で最前線に送り込んでやろうか…
などと考える事もあるのだけれど…
しかし、理由もないままにそんな事をしたら…規律を重んじるコーネリアのこれまでの大義が薄れることになる。
だから…コーネリアは決してそう云った形で自分の職権を使うような真似はしない。
そして、ルルーシュがそう云ったコーネリアの態度に尊敬の意を抱いてくれていることは…彼女自身理解していた。
―――私が最も敬愛するマリアンヌ様の…皇子…。そのことを抜きにしても…この危なっかしい異母弟からは目を放せんな…

 今回の戦闘も…結局、ルルーシュ達の部隊を最前線に送る事となった。
正直、コーネリアも後でシュナイゼルから叱りを受ける事を覚悟して…の事だけれど…
あの、ルルーシュを愛してやまない異母兄が…ルルーシュを最前線に送ると云うことに難色を示していることは解っているが…
それでも、適任者を探しても、ルルーシュとスザクが二人揃った時の強さに敵う人間など…今のコーネリアの率いている軍の中に…コーネリアの周囲を守る親衛隊以外に思い当たる者などいない。
否…まともにやり合って、勝てる保証がない様な気さえする。
最近のこの二人の働きは…そのくらいに目覚ましい。
だからこそ…王宮内でルルーシュの身が危うくなる事も増えているのだけれど…
時々…ルルーシュの教育係であるジェレミアから聞く事がある。
王宮内での…ルルーシュの様子を…
そして、ルルーシュを陰から守る者として…見えているものを…
その話を聞いていて…
このまま成長して云って、周囲の誰もが何も言えなくなるまで…どれ程時間がかかるだろうか…
と考える事もある。
今のルルーシュは…まだ、蕾どころか、やっと芽が出始めた…と云ったところだ。
ルルーシュを…シュナイゼルを…コーネリアを…廃そうと思うなら…恐らく、一番先に狙いを定めるのは…まだ、芽が出始めたばかりのルルーシュに狙いを定めるのはある意味仕方のないこと…
と云うか、それが至極当然…。
しっかりとした地位を築いてしまっているシュナイゼルやコーネリアを突き崩すなら…
彼らが愛してやまないルルーシュを廃することが一番の早道だ。
そのくらい、この二人がルルーシュを慈しんでいることは有名な話であり…
ただ、ルルーシュ自身にそれほどの自覚はない。
そして、そんな風にルルーシュを甘やかしたいと…慈しんで、どんなものからも守りたいと思っている二人に甘えてはならないと完全に自分を律している状態だ。
それは…それぞれがそれぞれの我儘であり…意思であり…
コーネリアとしても、誰よりも愛している妹がルルーシュを大切に思っていることを知っているし、コーネリア自身、自分の最も敬愛するマリアンヌの皇子を愛さない訳もない。
今のルルーシュの立場は…そう云う意味では、最も危うい位置にいると云えるだろう。
これを乗り越えられれば…そう簡単に命を狙われる事もなくなるし、ルルーシュ自身が最低限の注意さえ払っていれば、王宮であれほどの警戒心を抱かずに歩く事も出来るのだろうけれど…
実際に、ルルーシュの母であるマリアンヌは今のルルーシュよりも過酷な道を歩いていることは…コーネリアも知っている。
ルルーシュが生まれるちょっと前に…皇帝のマリアンヌへの寵愛を妬んだ者たちが様々な形でマリアンヌを廃そうと手を打ってきていたのを知っている。
コーネリアは…そんな王宮を見ていて…自分自身が力を持たなければ…自分の身さえ守れないことを学んだ。
コーネリアの『リ家』には…強力な後見が付いていたが…マリアンヌの傍にいるうちに…結局、守りたいものを守れるのは己の力であると学んだのだ。

 とは云うものの…
戦いが始まってから、ルルーシュの部隊の様子が次から次へと入って来るのだけれど…
「あのバカは…どうしてこうも無茶な事ばかりしている…」
コーネリアは額に手を当てて報告を聞きながらため息を吐く。
この場にシュナイゼルがいたら、確実にシュナイゼルがルルーシュの陣に乗り込んで行っていたに違いない。
「姫さま…ルルーシュ殿下は…」
コーネリアの騎士であるギルフォードがまるでコーネリアを宥める様に声を書けるのだけれど…
コーネリアもギルフォードが何を云いたいのか解っているので、それ以上は続けなくてもいいと云う意味で手を上げる。
「しかし…流石ですな…。あんな真似を出来るのは、ルルーシュ殿下と枢木くらいのものでしょう…。あんな事…我々はやれと云われれば、命令通りの実行致しますが…結果は残せませんが…」
ダールトンがモニタに映る現在の戦況を見ながらそんな事を呟いている。
コーネリア自身、ルルーシュとスザクが組んで、心臓が痛くならない作戦を立てた事がないことは解っている。
それを実行して、成功させることが出来る…と云う信頼感があの二人にはあるのだ。
「しかし!指揮官が最前線で枢木の援護に回ってどうする!枢木が前を飛んで、その背後でルルーシュが敵機に攻撃を仕掛けているではないか!指揮官がやられたらその場で戦いは終わりだぞ!『負け』と云うおまけつきでな!」
コーネリアが半ば怒鳴り声の様にその本音とを吐露する。
いつだったか、マリアンヌと一緒に戦った事があったが…
―――結局…母子と云う事なのか…これは…
正直、これが、その相手に対して何の感情も抱かなければ…その相手の実力を知らなければ早々にその陣に使者を送り、止めに入るのだけれど…
と云うか、凡人ではこんな無茶な真似をすることはない。
しかし、ルルーシュとスザクの実力を知るだけに…
今のところは彼らの好きにやらせる事しか出来ない。
たとえ、彼ら二人が孤立したとしても、基本的にあの二人で組んでいる時、周囲に護衛のKMFはいない。
あの二人が『流れ弾を当てる可能性がありますから…』などと云ってのけていたが…
元々、ルルーシュはそれほどKMFの操縦に秀でている訳ではないのだ。
ただ…その辺りのフォローはスザクがしているのだろう。
ルルーシュも、スザクの傍にいて、戦場の様子をその目で見ながらスザクに指示を出しているのだ。
周囲で見ている方はひやひやしているし、実際にジェレミアたち、ルルーシュの教育係や護衛役たちの苦労は察するに余りある。
ルルーシュも幼さゆえにこうした無茶な事をするのだろうとは思うのだけれど…
初陣の頃からあまりこの戦闘形態は変わっていない。
と云うか、コーネリアの勘違いでなければエスカレートしている。
問い詰めてみれば…
『キングが動かなければ…兵たちは動きませんから…』
などと云ってのける。
元々、攻撃を得意とするのだけれど…こうも直線的に攻撃に徹してくれると、心臓に悪い。
恐らく、ルルーシュの側近たちは胃薬を手放せない状態となのだろうと思う。
特に…こう云った戦場では…

 やがて、戦闘も終わって、無事、今回の闘いに派勝利したのだけれど…
「ダールトン…すぐにルルーシュと枢木を呼び戻せ!二人だけでいいから呼び戻せ!」
コーネリアが半ば顔を引き攣らせてダールトンに命じた。
現在のコーネリアの機嫌の悪さを考えた時、若い連中に傍にいさせるのは少々荷が重いと判断し、コーネリアの若い新鋭たちは、戦後処理の為に戦場の視察と、生存者たちの救出、捕虜の確保に行かせている。
「イエス、ユア・ハイネス」
ダールトンは慣れたもので、一言返事を残して部屋を出て行った。
コーネリアは今回の戦闘の記録を見ながらぎりぎりと奥歯を噛んでいる。
と云うのも、確かに勝ったは勝ったのだけれど…
ルルーシュのあまりの無茶な戦闘の記録がてんこ盛りとなっているからだ。
確かにシュナイゼルからの叱責は色々と面倒だが…それ以上に、あまりに捨て身で突っ込んで行くように見えるルルーシュの姿勢は…あまり褒められることではないのだ。
ダールトンが出ていて、20分ほど経った時…
―――コンコン…
どうやら、戻ってきたらしい。
少々早い気もするが…
「失礼致します…」
そう云って入って来たのは問題の異母弟とその騎士のコンビだった。
コーネリアは仁王立ちで腕を組んでその二人を睨みつける。
「ルルーシュ…枢木…。何故呼ばれたか…解っているな?」
自分でも鬼の様な表情をしているに違いないと思える程、ドスの利いた声で尋ねる。
流石にそんなコーネリアを見て、二人が一歩後ずさるが…
前線ではあれほど大胆不敵な行為をやらかす癖に、こう云ったコーネリアの表情を見て後ずさってしまうのは相変わらずだ。
「あ…は…ハイ…」
少しどもったような様子でルルーシュが返事するが…
そのどもった返事さえもコーネリアは怒鳴りつけたい気分になっている。
そこには…一番ではないにしても…姉妹揃って愛している異母弟がこんな無茶をしているのを止める事も出来ない自分への怒りもあるのだけれど…
その辺りも全てこの、無茶ばかりする異母弟にぶつけても誰も何も云うまい…と云うか、云わせてなるものか…と云った感じなのだが…
ダールトンは賢くもルルーシュ達をここに連れて来て、そのままギルフォード達の戦後処理の作業の方へと移動していた。
「お前は…いつもいつも、何故そんなに自分の身を危険に晒すような真似をする!いい加減、こんなに心臓に悪い戦い方をやめてくれないか!」
まず、一言、簡潔に自分の意思を伝える。
いつも、同じような事を云っている気がするが…
この際そんな事を気にしていられない。
「しかし…ちゃんと勝ちましたし…私も、スザクも、ちゃんと生き残ってここに来ておりますから…」
本当に腰が引けているような感じのルルーシュの態度に…コーネリアはつかつかとルルーシュに近寄って、ルルーシュの左腕を強引に持ち上げる。
すると…
「っ!」
ルルーシュがそのコーネリアの行為に…痛みを感じたのか、顔をしかめた。
そして、スザクの方にも近寄って、やはりルルーシュと同じように左腕を持ちあげると…
「っ!」
反応まで同じだと…正直、腹が立ってくるが…
「皇子と騎士が…仲良く同じところにけが…か…。まったく…その程度で済んでいる内はいいが…いい加減にしろ!」

 コーネリアのこの観察眼にはルルーシュも感服する。
「コーネリア閣下…」
ルルーシュが口を開こうとすると…
「黙れ!この命令違反の常習者め!私は云った筈だが?お前が的になる様な作戦は禁じると!まさか…お前のその優秀な頭で忘れていたとは云わせんぞ…」
毎度のことではあるが…
しかも、このルルーシュの無茶な作戦のお陰で、価値を齎されており、なおかつ、事前での計算よりも被害が少ないから…余計に腹が立つ。
そして、コーネリアよりも遥かに年下の異母弟皇子がこんな形で自分の命を危険に晒している状態が…悲しく思える。
「コーネリア閣下…此度のことは…ルルーシュ殿下の作戦ではなく…自分の…」
スザクが見かねて口を挟むのだけれど…
これもいつものことで…
「バカ者!この作戦を枢木が甘受してやっていることではない事くらい解っている!二人仲がいい事は決して悪いことではない。しかし…枢木も…ルルーシュの無茶な作戦で命を落としたともなれば…今は良好な関係が続いているお前の祖国との関係にもひびが入ると云う事を忘れるな!止めるべき作戦はちゃんとお前が身を挺して止めろ!」
コーネリアが今度はスザクに怒鳴りつけている。
そんな様子を見て…ルルーシュがすっと、スザクとコーネリアの間に立った。
「コーネリア閣下…。此度の作戦、我が騎士枢木スザクには何の責任もありません。枢木スザクはこの作戦の際にきちんと私を止めております。しかし、最小限の犠牲と、最大限の成果を齎す為には必要だと…あの部隊の指揮官として判断したのは私です…」
ルルーシュのその言葉を口にしている時のその瞳を見て…一瞬コーネリアはひるんでしまう。
こう云う目をした時…ルルーシュは決してこの判断を過ちであったことは認めない。
実際に、成果を出しているのだから、文句も言えない。
「しかし!一歩間違えればお前が…」
「今回の判断は私がこの枢木スザクを全幅の信頼を持っての判断です。我が騎士は…決して私を殺さない…。そして、私一人を残して死ぬこともしない…。それが…主と騎士のあり方ではありませんか?」
この口の達者な異母弟にはこう云った時には舌打ちしたくなる。
しかし…云っていることは尤もだ。
ここで判断を誤る様な人間であれば、指揮官などしてはいない。
「本当に…口の達者な奴だ…。とにかく…今回のことは、お前もけがをしている。シュナイゼル宰相閣下から私と一緒にこっぴどい説教を食らう事を覚悟しろよ…」
「承知致しております…」
恭しくルルーシュとスザクがコーネリアに頭を下げた。
そんな二人を見て…コーネリアがルルーシュの異母姉の表情となる。
「ルルーシュ…ここからは異母姉弟として話そう…。ルルーシュ…もう…あんな無茶な真似をしないでくれ…。お前の立っている場所は理解しているつもりだ…。しかし…お前に何かあった時…マリアンヌ様に私はなんと申し開きをすればいい?否、それよりもお前を大切に思う私たち姉妹の気持ちも…少しは考えてくれ…」
「異母姉上…」
コーネリアのその一言に…ルルーシュは深々と頭を下げて…聞こえるか、聞こえないかのような声で『申し訳ありません…異母姉上…』とだけ云った。
コーネリアに…その一言が伝わったかどうかは…伝わったとしても、どう受け取られたのかは…誰にも解らないが…

To Be Continued


あとがきに代えて



今回はコーネリアに出て来て貰いました。
少々コーネリアがルルコンになり過ぎましたかね?
ただ、コーネリアの最後の言葉は…ちょっと言わせてみたかったんですよ…。
コーネリアだって、本編の様な悲劇がなければ…ルルーシュの事を慈しんでいたのですし…
まぁ、どうしてもコーネリアはユーフェミアが一番と云うことで、その部分ばかりクローズアップされちゃうので…
こうした形でルルーシュの異母姉っぽい温かみを出して欲しいなぁ…などと考えてみた訳です。
少々違和感ありなコーネリアになりましたけれど…二次創作で何でもありって事で…(ホントにそれでいいのか?)

あと、来月のオンリー…新刊については…少しずつですが確実に進んでいます。
と云うか…3ヶ月連続でイベント参加なんて…した事ないし…ヾ(▽^;)ゞうへへ
今年はなんだかイベントに全力投球って感じですね…
書くこと自体は楽しいのですが…
進んで行かないのは何故なのでしょうか…
こう云う時にその人の潜在能力が現れて来ますよね…
それでも、更新しないと不安になってしまうって…これもある意味病気なのかもしれません。
時間がある訳じゃないし、体力的にも余裕がある訳じゃないのに…
最近、ホントに狂ったように更新しないと…と云う恐怖心が募っていくんですよね…
どうしたら…もっと自分の気持ちに余裕が持てるのでしょうか…


☆拍手のお返事


まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
よかったぁぁぁぁぁ…( ・_;)( ;_;)( ;_;)(>0<)ワーン
ちゃんとコメント下さる方がちゃんといたんですねぇ…
有難う御座居ます…

『透明な道標』
マリアンヌが死んでいない騎士皇子…
まぁ、マリアンヌが死んでいなければ、あそこまで崖っぷちに立たされると云う事もないでしょうし…
元々ルルーシュは『僕ルル』ですから…皇子様の時は…
で、スザクはあの事件をきっかけにして『僕スザク』になっちゃったわけで…
そう云ったきっかけがないのだから…と、一人称はこういう形になりました。
今回はちょっとばかりルルーシュとスザクの出番が少なかったのですけれど…
次回、最終回…誰を持ってこようか…今考え中です。
最後まで楽しんで頂けると幸いです。


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『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 34

透明な道標 3



 あれから数日後…ルルーシュとスザクはシュナイゼルの命により前線基地に来ていた。
周囲にいるのは…シュナイゼルの配下と云うことで、他の指揮官の下で…と云う時よりは遥かに居心地は悪くないと云えるけれど…
それでも、これは、シュナイゼルやコーネリアの庇護の下…と云う事でしかない事は…ルルーシュ自身が一番よく理解している。
そして…そんなルルーシュの傍にいて、ルルーシュを守ることがスザクの役目…
いくら上官の考え方とは云え…人の思いをそうそう強制できるものじゃない。
そう考えると…
シュナイゼルやコーネリアも『家』の名前で彼らに従っている者達がいると云う事を考えられるようになったのは…つい最近のこと…
だから…少しはシュナイゼルやコーネリアがルルーシュを甘やかそうとすることに対して素直に受け入れたいと考える事もないわけではないけれど…
でも、彼らにはルルーシュの他に守るべきものがたくさんある。
ルルーシュが全面的に彼らに甘えてしまったら…
彼らの力に縋ってしまったら…
そう思うと…そうやって素直に…と云う訳にはいかないと云う部分は当然、あるのだ。
「ルルーシュ…はるばるご苦労だったな…」
本陣に入ったルルーシュに声をかけて来たのはコーネリアだった。
今回の戦闘での総指揮官はコーネリアだ。
今回はコーネリアの下でルルーシュはその役目を果たす事になる。
「はっ…この度はシュナイゼル宰相閣下より、コーネリア閣下の命に従うようにと御命令を賜っております…」
礼にうるさいコーネリアでさえ、後でルルーシュに対して『そこまでやる必要はない』と云われる挨拶だ。
ルルーシュは…シュナイゼルの配下となった時からこの前線での、ルルーシュの上に立つ者に対して…この挨拶を改めることはない。
それが…本来ルルーシュより身分の低い貴族が総指揮官であったとしても…
そのことで、ルルーシュを高く評価する者、侮る者、様々だけれど…
コーネリアとしては、このルルーシュの態度に対しては…敬服する部分もあるが、それでも、見る目のない者たちのルルーシュに対する接し方は目に余るものがあることは…コーネリア自身も解っている。
それは…ルルーシュなりの身の置き方だと云ってしまえばそれまでなのだけれど…
それでも、そのルルーシュの態度に勘違いする輩が出て来る事には…
―――いい加減に排除してやりたいが…。と云うか、いっそ、そいつら全員、私の権限で最前線に送り込んでやろうか…
などと考える事もあるのだけれど…
しかし、理由もないままにそんな事をしたら…規律を重んじるコーネリアのこれまでの大義が薄れることになる。
だから…コーネリアは決してそう云った形で自分の職権を使うような真似はしない。
そして、ルルーシュがそう云ったコーネリアの態度に尊敬の意を抱いてくれていることは…彼女自身理解していた。
―――私が最も敬愛するマリアンヌ様の…皇子…。そのことを抜きにしても…この危なっかしい異母弟からは目を放せんな…

 今回の戦闘も…結局、ルルーシュ達の部隊を最前線に送る事となった。
正直、コーネリアも後でシュナイゼルから叱りを受ける事を覚悟して…の事だけれど…
あの、ルルーシュを愛してやまない異母兄が…ルルーシュを最前線に送ると云うことに難色を示していることは解っているが…
それでも、適任者を探しても、ルルーシュとスザクが二人揃った時の強さに敵う人間など…今のコーネリアの率いている軍の中に…コーネリアの周囲を守る親衛隊以外に思い当たる者などいない。
否…まともにやり合って、勝てる保証がない様な気さえする。
最近のこの二人の働きは…そのくらいに目覚ましい。
だからこそ…王宮内でルルーシュの身が危うくなる事も増えているのだけれど…
時々…ルルーシュの教育係であるジェレミアから聞く事がある。
王宮内での…ルルーシュの様子を…
そして、ルルーシュを陰から守る者として…見えているものを…
その話を聞いていて…
このまま成長して云って、周囲の誰もが何も言えなくなるまで…どれ程時間がかかるだろうか…
と考える事もある。
今のルルーシュは…まだ、蕾どころか、やっと芽が出始めた…と云ったところだ。
ルルーシュを…シュナイゼルを…コーネリアを…廃そうと思うなら…恐らく、一番先に狙いを定めるのは…まだ、芽が出始めたばかりのルルーシュに狙いを定めるのはある意味仕方のないこと…
と云うか、それが至極当然…。
しっかりとした地位を築いてしまっているシュナイゼルやコーネリアを突き崩すなら…
彼らが愛してやまないルルーシュを廃することが一番の早道だ。
そのくらい、この二人がルルーシュを慈しんでいることは有名な話であり…
ただ、ルルーシュ自身にそれほどの自覚はない。
そして、そんな風にルルーシュを甘やかしたいと…慈しんで、どんなものからも守りたいと思っている二人に甘えてはならないと完全に自分を律している状態だ。
それは…それぞれがそれぞれの我儘であり…意思であり…
コーネリアとしても、誰よりも愛している妹がルルーシュを大切に思っていることを知っているし、コーネリア自身、自分の最も敬愛するマリアンヌの皇子を愛さない訳もない。
今のルルーシュの立場は…そう云う意味では、最も危うい位置にいると云えるだろう。
これを乗り越えられれば…そう簡単に命を狙われる事もなくなるし、ルルーシュ自身が最低限の注意さえ払っていれば、王宮であれほどの警戒心を抱かずに歩く事も出来るのだろうけれど…
実際に、ルルーシュの母であるマリアンヌは今のルルーシュよりも過酷な道を歩いていることは…コーネリアも知っている。
ルルーシュが生まれるちょっと前に…皇帝のマリアンヌへの寵愛を妬んだ者たちが様々な形でマリアンヌを廃そうと手を打ってきていたのを知っている。
コーネリアは…そんな王宮を見ていて…自分自身が力を持たなければ…自分の身さえ守れないことを学んだ。
コーネリアの『リ家』には…強力な後見が付いていたが…マリアンヌの傍にいるうちに…結局、守りたいものを守れるのは己の力であると学んだのだ。

 とは云うものの…
戦いが始まってから、ルルーシュの部隊の様子が次から次へと入って来るのだけれど…
「あのバカは…どうしてこうも無茶な事ばかりしている…」
コーネリアは額に手を当てて報告を聞きながらため息を吐く。
この場にシュナイゼルがいたら、確実にシュナイゼルがルルーシュの陣に乗り込んで行っていたに違いない。
「姫さま…ルルーシュ殿下は…」
コーネリアの騎士であるギルフォードがまるでコーネリアを宥める様に声を書けるのだけれど…
コーネリアもギルフォードが何を云いたいのか解っているので、それ以上は続けなくてもいいと云う意味で手を上げる。
「しかし…流石ですな…。あんな真似を出来るのは、ルルーシュ殿下と枢木くらいのものでしょう…。あんな事…我々はやれと云われれば、命令通りの実行致しますが…結果は残せませんが…」
ダールトンがモニタに映る現在の戦況を見ながらそんな事を呟いている。
コーネリア自身、ルルーシュとスザクが組んで、心臓が痛くならない作戦を立てた事がないことは解っている。
それを実行して、成功させることが出来る…と云う信頼感があの二人にはあるのだ。
「しかし!指揮官が最前線で枢木の援護に回ってどうする!枢木が前を飛んで、その背後でルルーシュが敵機に攻撃を仕掛けているではないか!指揮官がやられたらその場で戦いは終わりだぞ!『負け』と云うおまけつきでな!」
コーネリアが半ば怒鳴り声の様にその本音とを吐露する。
いつだったか、マリアンヌと一緒に戦った事があったが…
―――結局…母子と云う事なのか…これは…
正直、これが、その相手に対して何の感情も抱かなければ…その相手の実力を知らなければ早々にその陣に使者を送り、止めに入るのだけれど…
と云うか、凡人ではこんな無茶な真似をすることはない。
しかし、ルルーシュとスザクの実力を知るだけに…
今のところは彼らの好きにやらせる事しか出来ない。
たとえ、彼ら二人が孤立したとしても、基本的にあの二人で組んでいる時、周囲に護衛のKMFはいない。
あの二人が『流れ弾を当てる可能性がありますから…』などと云ってのけていたが…
元々、ルルーシュはそれほどKMFの操縦に秀でている訳ではないのだ。
ただ…その辺りのフォローはスザクがしているのだろう。
ルルーシュも、スザクの傍にいて、戦場の様子をその目で見ながらスザクに指示を出しているのだ。
周囲で見ている方はひやひやしているし、実際にジェレミアたち、ルルーシュの教育係や護衛役たちの苦労は察するに余りある。
ルルーシュも幼さゆえにこうした無茶な事をするのだろうとは思うのだけれど…
初陣の頃からあまりこの戦闘形態は変わっていない。
と云うか、コーネリアの勘違いでなければエスカレートしている。
問い詰めてみれば…
『キングが動かなければ…兵たちは動きませんから…』
などと云ってのける。
元々、攻撃を得意とするのだけれど…こうも直線的に攻撃に徹してくれると、心臓に悪い。
恐らく、ルルーシュの側近たちは胃薬を手放せない状態となのだろうと思う。
特に…こう云った戦場では…

 やがて、戦闘も終わって、無事、今回の闘いに派勝利したのだけれど…
「ダールトン…すぐにルルーシュと枢木を呼び戻せ!二人だけでいいから呼び戻せ!」
コーネリアが半ば顔を引き攣らせてダールトンに命じた。
現在のコーネリアの機嫌の悪さを考えた時、若い連中に傍にいさせるのは少々荷が重いと判断し、コーネリアの若い新鋭たちは、戦後処理の為に戦場の視察と、生存者たちの救出、捕虜の確保に行かせている。
「イエス、ユア・ハイネス」
ダールトンは慣れたもので、一言返事を残して部屋を出て行った。
コーネリアは今回の戦闘の記録を見ながらぎりぎりと奥歯を噛んでいる。
と云うのも、確かに勝ったは勝ったのだけれど…
ルルーシュのあまりの無茶な戦闘の記録がてんこ盛りとなっているからだ。
確かにシュナイゼルからの叱責は色々と面倒だが…それ以上に、あまりに捨て身で突っ込んで行くように見えるルルーシュの姿勢は…あまり褒められることではないのだ。
ダールトンが出ていて、20分ほど経った時…
―――コンコン…
どうやら、戻ってきたらしい。
少々早い気もするが…
「失礼致します…」
そう云って入って来たのは問題の異母弟とその騎士のコンビだった。
コーネリアは仁王立ちで腕を組んでその二人を睨みつける。
「ルルーシュ…枢木…。何故呼ばれたか…解っているな?」
自分でも鬼の様な表情をしているに違いないと思える程、ドスの利いた声で尋ねる。
流石にそんなコーネリアを見て、二人が一歩後ずさるが…
前線ではあれほど大胆不敵な行為をやらかす癖に、こう云ったコーネリアの表情を見て後ずさってしまうのは相変わらずだ。
「あ…は…ハイ…」
少しどもったような様子でルルーシュが返事するが…
そのどもった返事さえもコーネリアは怒鳴りつけたい気分になっている。
そこには…一番ではないにしても…姉妹揃って愛している異母弟がこんな無茶をしているのを止める事も出来ない自分への怒りもあるのだけれど…
その辺りも全てこの、無茶ばかりする異母弟にぶつけても誰も何も云うまい…と云うか、云わせてなるものか…と云った感じなのだが…
ダールトンは賢くもルルーシュ達をここに連れて来て、そのままギルフォード達の戦後処理の作業の方へと移動していた。
「お前は…いつもいつも、何故そんなに自分の身を危険に晒すような真似をする!いい加減、こんなに心臓に悪い戦い方をやめてくれないか!」
まず、一言、簡潔に自分の意思を伝える。
いつも、同じような事を云っている気がするが…
この際そんな事を気にしていられない。
「しかし…ちゃんと勝ちましたし…私も、スザクも、ちゃんと生き残ってここに来ておりますから…」
本当に腰が引けているような感じのルルーシュの態度に…コーネリアはつかつかとルルーシュに近寄って、ルルーシュの左腕を強引に持ち上げる。
すると…
「っ!」
ルルーシュがそのコーネリアの行為に…痛みを感じたのか、顔をしかめた。
そして、スザクの方にも近寄って、やはりルルーシュと同じように左腕を持ちあげると…
「っ!」
反応まで同じだと…正直、腹が立ってくるが…
「皇子と騎士が…仲良く同じところにけが…か…。まったく…その程度で済んでいる内はいいが…いい加減にしろ!」

 コーネリアのこの観察眼にはルルーシュも感服する。
「コーネリア閣下…」
ルルーシュが口を開こうとすると…
「黙れ!この命令違反の常習者め!私は云った筈だが?お前が的になる様な作戦は禁じると!まさか…お前のその優秀な頭で忘れていたとは云わせんぞ…」
毎度のことではあるが…
しかも、このルルーシュの無茶な作戦のお陰で、価値を齎されており、なおかつ、事前での計算よりも被害が少ないから…余計に腹が立つ。
そして、コーネリアよりも遥かに年下の異母弟皇子がこんな形で自分の命を危険に晒している状態が…悲しく思える。
「コーネリア閣下…此度のことは…ルルーシュ殿下の作戦ではなく…自分の…」
スザクが見かねて口を挟むのだけれど…
これもいつものことで…
「バカ者!この作戦を枢木が甘受してやっていることではない事くらい解っている!二人仲がいい事は決して悪いことではない。しかし…枢木も…ルルーシュの無茶な作戦で命を落としたともなれば…今は良好な関係が続いているお前の祖国との関係にもひびが入ると云う事を忘れるな!止めるべき作戦はちゃんとお前が身を挺して止めろ!」
コーネリアが今度はスザクに怒鳴りつけている。
そんな様子を見て…ルルーシュがすっと、スザクとコーネリアの間に立った。
「コーネリア閣下…。此度の作戦、我が騎士枢木スザクには何の責任もありません。枢木スザクはこの作戦の際にきちんと私を止めております。しかし、最小限の犠牲と、最大限の成果を齎す為には必要だと…あの部隊の指揮官として判断したのは私です…」
ルルーシュのその言葉を口にしている時のその瞳を見て…一瞬コーネリアはひるんでしまう。
こう云う目をした時…ルルーシュは決してこの判断を過ちであったことは認めない。
実際に、成果を出しているのだから、文句も言えない。
「しかし!一歩間違えればお前が…」
「今回の判断は私がこの枢木スザクを全幅の信頼を持っての判断です。我が騎士は…決して私を殺さない…。そして、私一人を残して死ぬこともしない…。それが…主と騎士のあり方ではありませんか?」
この口の達者な異母弟にはこう云った時には舌打ちしたくなる。
しかし…云っていることは尤もだ。
ここで判断を誤る様な人間であれば、指揮官などしてはいない。
「本当に…口の達者な奴だ…。とにかく…今回のことは、お前もけがをしている。シュナイゼル宰相閣下から私と一緒にこっぴどい説教を食らう事を覚悟しろよ…」
「承知致しております…」
恭しくルルーシュとスザクがコーネリアに頭を下げた。
そんな二人を見て…コーネリアがルルーシュの異母姉の表情となる。
「ルルーシュ…ここからは異母姉弟として話そう…。ルルーシュ…もう…あんな無茶な真似をしないでくれ…。お前の立っている場所は理解しているつもりだ…。しかし…お前に何かあった時…マリアンヌ様に私はなんと申し開きをすればいい?否、それよりもお前を大切に思う私たち姉妹の気持ちも…少しは考えてくれ…」
「異母姉上…」
コーネリアのその一言に…ルルーシュは深々と頭を下げて…聞こえるか、聞こえないかのような声で『申し訳ありません…異母姉上…』とだけ云った。
コーネリアに…その一言が伝わったかどうかは…伝わったとしても、どう受け取られたのかは…誰にも解らないが…

To Be Continued


あとがきに代えて



今回はコーネリアに出て来て貰いました。
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元々ルルーシュは『僕ルル』ですから…皇子様の時は…
で、スザクはあの事件をきっかけにして『僕スザク』になっちゃったわけで…
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今回はちょっとばかりルルーシュとスザクの出番が少なかったのですけれど…
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2010年01月21日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 33

透明な道標 2



 ルルーシュとスザクはシュナイゼルから次の任の命令を受けて、執務室から出ようとした時…
「二人とも…待ってくれるかな…?」
出て行こうとしていたルルーシュとスザクがその部屋の主に呼びとめられる。
「まだ…何か…?」
ルルーシュがシュナイゼルの方に向き直ってシュナイゼルに尋ねる。
「あ、これは宰相としてではなく、ルルーシュの異母兄として…なのだけれどね…。枢木卿、いつもルルーシュを守ってくれて…感謝している…。私としても、本当なら、ルルーシュは他でも活躍の場はあるのに…こんな前線に出すような真似ばかりをして…済まないと…思ってね…」
シュナイゼルの言葉は…本当に今更な言葉だ。
確かに、ルルーシュは多才で、様々な分野に置いて、人よりも秀でている部分は多い。
別に、戦場と云う場でなくとも、執政官として、外交官としていくらでもその才能を発揮する事は出来るのだ。
「異母兄上…一体何を…」
ルルーシュが驚いてシュナイゼルにその言葉の真意を問うかのように口を開く。
しかし、シュナイゼルの方はルルーシュの発言を許さない…と云ったように…言葉を続ける。
「ルルーシュであれば…戦場でなくとも、名を轟かせる事は出来ると云うのに…。私はその先に目指しているものがあるし、コーネリアの場合はあれは自分から望んだ事…。でもルルーシュ…君は…君を取り巻く状況が…君の身を置く場所を選ばせてはくれなかった事が…私には辛くてね…」
確かに…強い後見を持つ皇子や皇女で、目的があるとか、その分野を得意として、そして本人もその分野に身を置く事を望んでいるものであればともかく…
戦場と云う危険な場所に身を置かなくてはならない理由がルルーシュにはあり…
シュナイゼルとしては、自分にもっと力があればルルーシュをこんな戦場で戦うと云うポジションから遠ざけてやりたいと考えていた訳なのだが…
しかし、これは皮肉と云うべきか、神の嫌がらせと云うべきか…
ルルーシュは戦場と云う場所に置いてルルーシュの持つ才能を十分に発揮した。
そして、ルルーシュの騎士となったスザクも、元々持っていた潜在能力は高いものがあるが…ルルーシュを守る為…と云う大義名分がある時にはその能力を100%以上発揮していた。
スザクの持つ潜在能力は…まさに戦場に立つ為にある…と云った感じだった。
特に、こうした混乱した世界情勢の下では…それは顕著だった。
「異母兄上…私は…今の地位にいる事…決して後悔はしていませんし、いくら異母兄上に命じられても、今のこのポジションから離れる事はしません。少なくとも…異母兄上がこうして、宰相閣下としておられる内は…私はここで力を発揮していれば…『ヴィ家』は誰にも何も云わせないだけの力を得る事が出来ますから…」
ルルーシュの言葉に…シュナイゼルは少しだけ切なくなる。
それでも…たった一度だけ…海外でルルーシュが云った我儘…
それを叶えてやったことで…確実にルルーシュは…強くなって来たと云える。
―――それでも…ルルーシュは私に対して…自分の事を『僕』とは云ってくれなくなってしまったね…

 シュナイゼルの執務室を出て…スザクがルルーシュに話しかけて来た。
「ルルーシュ…なんでシュナイゼル殿下の前では…ああして完全に配下の立場でしか話さないんだ?俺しかいなかったし、ルルーシュも『閣下』ではなく、『異母兄上』と呼んでいたのに…」
スザクが…まるで、ルルーシュのシュナイゼルに対する態度に意見するように進言した。
スザク自身、シュナイゼルがどれ程ルルーシュを慈しんでいるのかよく解っているし、スザクとしては、既にルルーシュの騎士であり恋人であると云う余裕も多少あるし、相手は将来皇帝となる立場の人間だから…
だからこそ、云えるセリフだ。
少なくとも、ルルーシュに対して異様な執着を見せている異母妹のユーフェミアには決して云えないセリフだ。
「何故…と云われてしまうと…正直僕にも解らないんだけど…。ただ…異母兄上にあんまり甘えていてはいけないと思うんだ…。スザクをブリタニアに連れて来た時にも…僕の我儘を聞いて貰っているし…。確かに、水面下では様々な交渉の下…である事は解っている。
それでも、枢木首相だって、君を僕の騎士にする為にブリタニアに送るつもりは毛頭なかったと思うぞ…」
「それは…俺だって望んだ事だし、それを許したのはブリタニアであり、日本だ…。水面下の交渉は成立しているから俺がこうしてここにいるんだろう?それは…確かに妥協の下で…と云われてしまえば…それまでだけれど…」
ルルーシュが…シュナイゼルに甘えてはいけない…その気持ちは解らないでもない。
ルルーシュ自身、自分の身を立てる為には誰かの庇護の下では行けないのだ。
自分の実力で存在感を示さなければならない立場である事は…スザクだって解っている。
もし、万が一シュナイゼルが失脚した場合、シュナイゼルの庇護だけで、守られているだけの立場では…その後…地獄を見る事は火を見るよりも明らかなのだから…
だからこそ…ルルーシュはルルーシュを甘やかそうとする…甘やかしたい異母兄姉からは、一歩引いた場所に自身を置いている。
―――本当は…素直に甘えたいだろうにな…。この王宮の中で無条件に甘やかしてくれる人がいても…それに甘える事を…自分で許していないんだな…
スザクがそんな事を考えていると…
「それに…スザクが僕を甘やかすからな…。これ以上甘やかされたらちゃんとした大人になれない気がするよ…」
ルルーシュがにこりと笑いながらスザクにそんな事を云ってのける。
そんなルルーシュの顔を見て…本当は…ルルーシュが無意識にそんな顔をするから…
だいぶ慣れたと思っているのだけれど…
それでも…
―――ルルーシュ…その顔して、そのセリフは反則だ…。と云うか…いつか俺に襲われるぞ…
本当は、騎士にあるまじき思考なのだけれど…
それでも…騎士であっても人間だ…
おまけに、コーネリアの騎士のギルフォードほど出来た人間だとスザク自身の持っていない…
と云うよりも、ここまでよく頑張って耐えているとさえ思っているのだ。
しかし、こうして、ルルーシュがこんな顔を見せてくれるのはスザクに対する信頼身体と思うと…今のこの状態を捨てる事も出来ずにいる訳なのだけれど…

 アリエス宮に戻るとそこには…
「あら…おかえりなさい…ルルーシュ…」
恐らく、この王宮の中でルルーシュにいちばん御執心なところを一番素直に、表に出しているのはこの少女だろう。
ルルーシュとは1つ違いの異母妹の…ユーフェミア=リ=ブリタニア…つまり、ルルーシュが戦場に出ると、共に闘っているコーネリアの妹である。
「ユフィ…来ていたのか…。と云うか…あんまりアリエス宮に来ていると…君の母君がいい顔をしないだろう?」
ユーフェミアの母親は皇族の親戚筋の家の出で…その、自分の生まれた家を尊ぶ傾向にあり…また、平民出身の王妃がいる事にいい顔をしていない。
だから…ルルーシュもルルーシュの妹であるナナリーも、彼女の離宮へ行って、彼女の母君と会うとあからさまに嫌な顔をされる。
確かに…ルルーシュとナナリーの母であるマリアンヌはユーフェミアの母と身分を考えた時には天と地ほどの差もあるのだ。
それでも、王宮の中では『皇妃』の一人でしかないのだけれど…
尤も、王宮とは魑魅魍魎の住まう場所…
正攻法の実力が認められていたところで、裏工作に一つも出来なければすぐに潰されるのだ。
それでも、マリアンヌ自身、そんな影からの力も…彼女を慕う、彼女の部下達の手によって、彼女自身の手によって払い退けられている。
ルルーシュもその現実を知っているから…そして、ユーフェミアもその事実を見る事が出来るようになって…彼女もルルーシュの事も、ナナリーの事も自分の住んでいる離宮に呼ぶ事をやめた。
その代わり、ルルーシュ達の暮らしているアリエス宮に通うようになり、気を張らなくていい所為か、アリエス宮の方が居心地がいいとまで云い始めている。
ただ…スザクはその事を知ったユーフェミアの母親が…王宮などでルルーシュと出会った時に睨みつけて来る事が増えた事も知っているし、睨む程度で済んでいる内はいいのだけれど、他の貴族達がいる前でルルーシュに対して辛く当たる事を知っているから…
色々と心配になってくるが…
ここで出過ぎた事をするのは騎士としては越権行為になってしまう。
「だって…お母様ったら…最近、私に対して縁談ばかり…。私…結婚って云われても…。それに…お姉さまやルルーシュはいつも…勇敢に戦っていらっしゃるのに…」
「ユフィ…別に…戦う事だけが…国の為に…と云う事じゃないよ…。否…寧ろ…人の命を自分の名前を上げるために消して行っている僕のやっている事の方が…」
ユーフェミアの言葉に…ルルーシュは少し切なそうに笑った。
スザクは…ルルーシュの傍にいるから良く知る…
ルルーシュは本当は、戦いになんて向いていない…
それでも、これは…何の巡り合わせなのか…
ルルーシュは…前線に置いて…自軍にとって最善の策を見出す事が出来るのだ。
勿論、スザクが見ている限りでは…ルルーシュは戦場でなくても…活躍の場はある。
それでも…強力な後見を持たない皇子の場合、皇族の中で一番過酷なポジションに据えられる事が殆どで…ルルーシュも例外ではなかった。
あからさまにルルーシュを殺す事を目的でルルーシュの軍配置の提案をする将軍だっている。
その度に…ルルーシュはその、不本意な実力を発揮して、スザクは全力でルルーシュを守り続けている…と云った感じである。

 そんな現実を知っているだけに…スザクとしてはユーフェミアがこのアリエス宮に通ってくるのはあまり良くない事だと感じている。
否、はっきり云ってしまえば、ルルーシュの為を思うなら…ユーフェミアとはあまり会わない方がいいと…スザクは思う。
現在はマリアンヌは表向きに公務を行うと云う事はあまりない。
その代わり、皇帝の騎士であると云う事もあるから…表向きの公務には顔を出さなくても、様々な形で皇帝の為に働いている。
ルルーシュは…そんな母を見ていて…母がいつ、その命を落とすかもしれない…という危機感を抱いている。
それは…軍の仕事をするようになってから…嫌と云うほど解っていた。
もし、母の身に何かあったら…
ルルーシュ自身が何か失態を犯してしまったら…
母もルルーシュも『死』という要素も含めて、自分の地位を維持できるだけの力を失ってしまったら…
ナナリーを守る事が出来ない。
あり得ない話だけれど、もし、ルルーシュに万一の事があって、スザクだけ生き残ってしまったら…スザクはナナリーを守ってこの王宮から脱出する事を考えていたし、ルルーシュとも騎士になる時に約束させられている。
そして、もし、二人同時に危機に陥ったら、もし、二人のうち一人しか助けられない時には…ナナリーを最優先にして欲しいと…そんな事も約束させられているが…
―――俺が…そんな事出来ない事…ルルーシュは解っているのかな…。ユーフェミア殿下も…もう少し、御自分の立場と、ルルーシュの立場を…わきまえてくれるといいんだけれど…
スザクは異母兄妹が和気あいあいと話している様子を見ながらそんな事を思い、溜息を吐く。
ユーフェミアはそんなスザクの様子に気づいているのか…時々、スザクの方をちらちらと見ている。
そこまで鋭い感覚を持っているのなら…もっと自分の立場を知って欲しいとスザクは思ってしまうのだけれど…
後になって、ユーフェミアはユーフェミアで色々と考えている事を知る。
確かに…その考えは…ルルーシュにとって辛い状況に陥らせる事にもなるのだけれど…
下手をしたら…ルルーシュに対して危害を加えられてしまうかもしれないと思うのだけれど…
それでも…その事を知らない今の段階では…
―――ルルーシュに…俺の本音を云ったりしたら…怒られるんだろうな…。出来る事なら…このままユーフェミア殿下にはお帰り願って、そのまま、その縁談が持ち掛けられているどなたかと…ご結婚されてくれるとな好かるのに…
そんな風に思えてくる。
いくらルルーシュの考えている事が解っても…ルルーシュが望んでいる事と解っていても…スザクにとっては、ルルーシュを守る事が最優先であり、ユーフェミアの望みやナナリーを守る事に関しては、ぶっちゃけ、二の次なのだ。
それが…専任騎士としての気構えだとも思う。
主はたった一人…
自分が自ら望んで騎士となったルルーシュだけだから…
そう思った時…スザクは前に進み出る。
後で、ルルーシュにこっぴどく怒られる事は覚悟の上…で…
「ユーフェミア皇女殿下…少しは御自身の立場を弁えて頂けると…神聖ブリタニア帝国第11皇子ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア殿下の騎士としては…助かるのですが…」

 スザクの言葉…
真実であったとしても、このような云い方をしては、不敬罪の問われても仕方がない。
「スザク!何を云っているんだ!ユフィに謝れ!」
ルルーシュが慌ててスザクを窘めるが…スザクはそんな言葉を気にする様子もない。
ユーフェミアもスザクのその態度に驚いたようだけれど…
それでも…最近、姉のコーネリアにも色々云われているから…スザクをにらみ返すかのようにスザクの顔を見据える。
「枢木スザク…あなたはコーネリアお姉さまと同じ事を仰るのね…。でも、今の仰り方はルルーシュの為ではなく…あなたがルルーシュを守る時の都合の為…と聞こえて来たのは…私の気の所為なのでしょうか?」
普段…にこにこと笑っているお姫さまと同一人物の様には見えない。
と云うか…スザクの中では『爪を隠していたのか?このお姫様は…』と云う感じなのだけれど…
「自分はルルーシュ殿下の騎士です。騎士とは…主をお守りするのが役目…。そして、主に対する危険を排除するのも騎士の務めです。もし、あなたがこのアリエス宮にいらっしゃる事によってルルーシュ殿下の身に降りかかる危険が増えるとなれば…自分はその可能性を排除しなくてはならない…。これは間違ってはいないでしょう?」
スザクもスザクでこんな風に云い返す。
確かに…云っている事は間違ってはいないのだけれど…それでもいい方と云うものがあると云うものだ。
「では…そうやって、ルルーシュからすべてを遠ざける事がルルーシュの為であると仰るの?ルルーシュは…そんな風に云う連中に私と一緒にいても何も云われないようにするために、誰にも文句を云わせないようにするために、その実力を発揮しているのではなくて?確かに…邪心を持った者から遠ざける事は必要です。でも、私はルルーシュに対して邪心など持ってはおりませんわ。もし、私の母が私とルルーシュが懇意にしている事でルルーシュに危害を加えようとするのなら…私がルルーシュを母の手から守ります!」
流石はコーネリアの妹姫だけあってこうした時は凛としている。
「あなたにルルーシュ殿下を守れると…?」
「守って見せます。権力と云うのは…ある者がない者を守るために存在する…そんな利用の仕方もあるのですよ?それに…ルルーシュと一緒にいるだけでとやかく言うような輩を排除して行く…それが多分、私がルルーシュにしてあげられる事です。ルルーシュやナナリーの危険は…根っこの部分を排除して行った方が…確実に安全ですしね…」
ユーフェミアがにこりと笑う。
彼女自身、自分自身の力がないと云うのなら…持っている力でルルーシュを守ると宣言しているのだ…ルルーシュの専任騎士の前で…
ルルーシュはそんなユーフェミアの言葉に…
―――コーネリア異母姉上は…ユフィがこんな事を考えているなんて…知っているのだろうか…
と考えているのだけれど…
それでも、自分の事が絡んでいて自分の騎士とこれだけやり合う事が出来るのはシュナイゼルとコーネリア以外に…もう一人…見つけたと云う事だ…
スザクはスザクで…ユーフェミアの真意を察したのか…スザクの中ではユーフェミアは『要注意人物』と、この瞬間からなったのであった…

To Be Continued


あとがきに代えて



なんだか、1話完結の話の集まりみたいになっちゃいましたね。
それでも、スザクとユーフェミアがルルーシュを巡って争っている話を書くのは好きです。
和泉の場合、誰が何と言おうと完全に『ルルーシュ総受け』なので。
ルルーシュは誰からも愛されて欲しいと願う気持ちがこうなっちゃうんでしょうね…
シュナ兄ちょこっと出て来たけれど…なんか白過ぎて気持ち悪いです…( ┰_┰) シクシク
『幼馴染シリーズ』で白から黒にスライドしているので、その辺りのギャップもあるのでしょうけれど…
今回…戦闘シーンだそうかと思ったのですけれど…出て来るかなぁ…
まぁ、戦いの場でなくても、相手を守る為…と云う口実はルルーシュの場合いっぱいありそうですよね…
王宮で暮らしていれば特に…

最近、更新時間が遅くて済みません。
ちょっとばかり、色々重なっている状態でして…
それでも、ちゃんと更新はしたいと考えているので…
体調もまだ回復しきれていない状態でして…
そんな中…旅行記を書く様な旅行をする時、一緒に旅行してくれている(と云うか、車を出してくれている)連れが体調不良の和泉を心配して、色々買ってきてくれまして…
で、和泉がタピオカ入りのココナッツミルクが好きってことで、色んな種類をいっぱい買ってきてくれました。
ちょっと嬉しいかも…と云う感じです。
さて、ココナッツミルクを飲みながらオフラインも頑張ります…
一応、来月のオンリーの話の内容はまとまって、本文に入っています。
今度はあんなにぎりぎりにならないように頑張ります。


細々と、ランキングに参加中…。この記事を読んで、お気に召して頂いた方は、お手数ですが、バナーを一回クリックしてください。拍手ページは10ページほどの対談(2010/01/01更新)を用意しています。
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posted by 和泉綾 at 23:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 33

透明な道標 2



 ルルーシュとスザクはシュナイゼルから次の任の命令を受けて、執務室から出ようとした時…
「二人とも…待ってくれるかな…?」
出て行こうとしていたルルーシュとスザクがその部屋の主に呼びとめられる。
「まだ…何か…?」
ルルーシュがシュナイゼルの方に向き直ってシュナイゼルに尋ねる。
「あ、これは宰相としてではなく、ルルーシュの異母兄として…なのだけれどね…。枢木卿、いつもルルーシュを守ってくれて…感謝している…。私としても、本当なら、ルルーシュは他でも活躍の場はあるのに…こんな前線に出すような真似ばかりをして…済まないと…思ってね…」
シュナイゼルの言葉は…本当に今更な言葉だ。
確かに、ルルーシュは多才で、様々な分野に置いて、人よりも秀でている部分は多い。
別に、戦場と云う場でなくとも、執政官として、外交官としていくらでもその才能を発揮する事は出来るのだ。
「異母兄上…一体何を…」
ルルーシュが驚いてシュナイゼルにその言葉の真意を問うかのように口を開く。
しかし、シュナイゼルの方はルルーシュの発言を許さない…と云ったように…言葉を続ける。
「ルルーシュであれば…戦場でなくとも、名を轟かせる事は出来ると云うのに…。私はその先に目指しているものがあるし、コーネリアの場合はあれは自分から望んだ事…。でもルルーシュ…君は…君を取り巻く状況が…君の身を置く場所を選ばせてはくれなかった事が…私には辛くてね…」
確かに…強い後見を持つ皇子や皇女で、目的があるとか、その分野を得意として、そして本人もその分野に身を置く事を望んでいるものであればともかく…
戦場と云う危険な場所に身を置かなくてはならない理由がルルーシュにはあり…
シュナイゼルとしては、自分にもっと力があればルルーシュをこんな戦場で戦うと云うポジションから遠ざけてやりたいと考えていた訳なのだが…
しかし、これは皮肉と云うべきか、神の嫌がらせと云うべきか…
ルルーシュは戦場と云う場所に置いてルルーシュの持つ才能を十分に発揮した。
そして、ルルーシュの騎士となったスザクも、元々持っていた潜在能力は高いものがあるが…ルルーシュを守る為…と云う大義名分がある時にはその能力を100%以上発揮していた。
スザクの持つ潜在能力は…まさに戦場に立つ為にある…と云った感じだった。
特に、こうした混乱した世界情勢の下では…それは顕著だった。
「異母兄上…私は…今の地位にいる事…決して後悔はしていませんし、いくら異母兄上に命じられても、今のこのポジションから離れる事はしません。少なくとも…異母兄上がこうして、宰相閣下としておられる内は…私はここで力を発揮していれば…『ヴィ家』は誰にも何も云わせないだけの力を得る事が出来ますから…」
ルルーシュの言葉に…シュナイゼルは少しだけ切なくなる。
それでも…たった一度だけ…海外でルルーシュが云った我儘…
それを叶えてやったことで…確実にルルーシュは…強くなって来たと云える。
―――それでも…ルルーシュは私に対して…自分の事を『僕』とは云ってくれなくなってしまったね…

 シュナイゼルの執務室を出て…スザクがルルーシュに話しかけて来た。
「ルルーシュ…なんでシュナイゼル殿下の前では…ああして完全に配下の立場でしか話さないんだ?俺しかいなかったし、ルルーシュも『閣下』ではなく、『異母兄上』と呼んでいたのに…」
スザクが…まるで、ルルーシュのシュナイゼルに対する態度に意見するように進言した。
スザク自身、シュナイゼルがどれ程ルルーシュを慈しんでいるのかよく解っているし、スザクとしては、既にルルーシュの騎士であり恋人であると云う余裕も多少あるし、相手は将来皇帝となる立場の人間だから…
だからこそ、云えるセリフだ。
少なくとも、ルルーシュに対して異様な執着を見せている異母妹のユーフェミアには決して云えないセリフだ。
「何故…と云われてしまうと…正直僕にも解らないんだけど…。ただ…異母兄上にあんまり甘えていてはいけないと思うんだ…。スザクをブリタニアに連れて来た時にも…僕の我儘を聞いて貰っているし…。確かに、水面下では様々な交渉の下…である事は解っている。
それでも、枢木首相だって、君を僕の騎士にする為にブリタニアに送るつもりは毛頭なかったと思うぞ…」
「それは…俺だって望んだ事だし、それを許したのはブリタニアであり、日本だ…。水面下の交渉は成立しているから俺がこうしてここにいるんだろう?それは…確かに妥協の下で…と云われてしまえば…それまでだけれど…」
ルルーシュが…シュナイゼルに甘えてはいけない…その気持ちは解らないでもない。
ルルーシュ自身、自分の身を立てる為には誰かの庇護の下では行けないのだ。
自分の実力で存在感を示さなければならない立場である事は…スザクだって解っている。
もし、万が一シュナイゼルが失脚した場合、シュナイゼルの庇護だけで、守られているだけの立場では…その後…地獄を見る事は火を見るよりも明らかなのだから…
だからこそ…ルルーシュはルルーシュを甘やかそうとする…甘やかしたい異母兄姉からは、一歩引いた場所に自身を置いている。
―――本当は…素直に甘えたいだろうにな…。この王宮の中で無条件に甘やかしてくれる人がいても…それに甘える事を…自分で許していないんだな…
スザクがそんな事を考えていると…
「それに…スザクが僕を甘やかすからな…。これ以上甘やかされたらちゃんとした大人になれない気がするよ…」
ルルーシュがにこりと笑いながらスザクにそんな事を云ってのける。
そんなルルーシュの顔を見て…本当は…ルルーシュが無意識にそんな顔をするから…
だいぶ慣れたと思っているのだけれど…
それでも…
―――ルルーシュ…その顔して、そのセリフは反則だ…。と云うか…いつか俺に襲われるぞ…
本当は、騎士にあるまじき思考なのだけれど…
それでも…騎士であっても人間だ…
おまけに、コーネリアの騎士のギルフォードほど出来た人間だとスザク自身の持っていない…
と云うよりも、ここまでよく頑張って耐えているとさえ思っているのだ。
しかし、こうして、ルルーシュがこんな顔を見せてくれるのはスザクに対する信頼身体と思うと…今のこの状態を捨てる事も出来ずにいる訳なのだけれど…

 アリエス宮に戻るとそこには…
「あら…おかえりなさい…ルルーシュ…」
恐らく、この王宮の中でルルーシュにいちばん御執心なところを一番素直に、表に出しているのはこの少女だろう。
ルルーシュとは1つ違いの異母妹の…ユーフェミア=リ=ブリタニア…つまり、ルルーシュが戦場に出ると、共に闘っているコーネリアの妹である。
「ユフィ…来ていたのか…。と云うか…あんまりアリエス宮に来ていると…君の母君がいい顔をしないだろう?」
ユーフェミアの母親は皇族の親戚筋の家の出で…その、自分の生まれた家を尊ぶ傾向にあり…また、平民出身の王妃がいる事にいい顔をしていない。
だから…ルルーシュもルルーシュの妹であるナナリーも、彼女の離宮へ行って、彼女の母君と会うとあからさまに嫌な顔をされる。
確かに…ルルーシュとナナリーの母であるマリアンヌはユーフェミアの母と身分を考えた時には天と地ほどの差もあるのだ。
それでも、王宮の中では『皇妃』の一人でしかないのだけれど…
尤も、王宮とは魑魅魍魎の住まう場所…
正攻法の実力が認められていたところで、裏工作に一つも出来なければすぐに潰されるのだ。
それでも、マリアンヌ自身、そんな影からの力も…彼女を慕う、彼女の部下達の手によって、彼女自身の手によって払い退けられている。
ルルーシュもその現実を知っているから…そして、ユーフェミアもその事実を見る事が出来るようになって…彼女もルルーシュの事も、ナナリーの事も自分の住んでいる離宮に呼ぶ事をやめた。
その代わり、ルルーシュ達の暮らしているアリエス宮に通うようになり、気を張らなくていい所為か、アリエス宮の方が居心地がいいとまで云い始めている。
ただ…スザクはその事を知ったユーフェミアの母親が…王宮などでルルーシュと出会った時に睨みつけて来る事が増えた事も知っているし、睨む程度で済んでいる内はいいのだけれど、他の貴族達がいる前でルルーシュに対して辛く当たる事を知っているから…
色々と心配になってくるが…
ここで出過ぎた事をするのは騎士としては越権行為になってしまう。
「だって…お母様ったら…最近、私に対して縁談ばかり…。私…結婚って云われても…。それに…お姉さまやルルーシュはいつも…勇敢に戦っていらっしゃるのに…」
「ユフィ…別に…戦う事だけが…国の為に…と云う事じゃないよ…。否…寧ろ…人の命を自分の名前を上げるために消して行っている僕のやっている事の方が…」
ユーフェミアの言葉に…ルルーシュは少し切なそうに笑った。
スザクは…ルルーシュの傍にいるから良く知る…
ルルーシュは本当は、戦いになんて向いていない…
それでも、これは…何の巡り合わせなのか…
ルルーシュは…前線に置いて…自軍にとって最善の策を見出す事が出来るのだ。
勿論、スザクが見ている限りでは…ルルーシュは戦場でなくても…活躍の場はある。
それでも…強力な後見を持たない皇子の場合、皇族の中で一番過酷なポジションに据えられる事が殆どで…ルルーシュも例外ではなかった。
あからさまにルルーシュを殺す事を目的でルルーシュの軍配置の提案をする将軍だっている。
その度に…ルルーシュはその、不本意な実力を発揮して、スザクは全力でルルーシュを守り続けている…と云った感じである。

 そんな現実を知っているだけに…スザクとしてはユーフェミアがこのアリエス宮に通ってくるのはあまり良くない事だと感じている。
否、はっきり云ってしまえば、ルルーシュの為を思うなら…ユーフェミアとはあまり会わない方がいいと…スザクは思う。
現在はマリアンヌは表向きに公務を行うと云う事はあまりない。
その代わり、皇帝の騎士であると云う事もあるから…表向きの公務には顔を出さなくても、様々な形で皇帝の為に働いている。
ルルーシュは…そんな母を見ていて…母がいつ、その命を落とすかもしれない…という危機感を抱いている。
それは…軍の仕事をするようになってから…嫌と云うほど解っていた。
もし、母の身に何かあったら…
ルルーシュ自身が何か失態を犯してしまったら…
母もルルーシュも『死』という要素も含めて、自分の地位を維持できるだけの力を失ってしまったら…
ナナリーを守る事が出来ない。
あり得ない話だけれど、もし、ルルーシュに万一の事があって、スザクだけ生き残ってしまったら…スザクはナナリーを守ってこの王宮から脱出する事を考えていたし、ルルーシュとも騎士になる時に約束させられている。
そして、もし、二人同時に危機に陥ったら、もし、二人のうち一人しか助けられない時には…ナナリーを最優先にして欲しいと…そんな事も約束させられているが…
―――俺が…そんな事出来ない事…ルルーシュは解っているのかな…。ユーフェミア殿下も…もう少し、御自分の立場と、ルルーシュの立場を…わきまえてくれるといいんだけれど…
スザクは異母兄妹が和気あいあいと話している様子を見ながらそんな事を思い、溜息を吐く。
ユーフェミアはそんなスザクの様子に気づいているのか…時々、スザクの方をちらちらと見ている。
そこまで鋭い感覚を持っているのなら…もっと自分の立場を知って欲しいとスザクは思ってしまうのだけれど…
後になって、ユーフェミアはユーフェミアで色々と考えている事を知る。
確かに…その考えは…ルルーシュにとって辛い状況に陥らせる事にもなるのだけれど…
下手をしたら…ルルーシュに対して危害を加えられてしまうかもしれないと思うのだけれど…
それでも…その事を知らない今の段階では…
―――ルルーシュに…俺の本音を云ったりしたら…怒られるんだろうな…。出来る事なら…このままユーフェミア殿下にはお帰り願って、そのまま、その縁談が持ち掛けられているどなたかと…ご結婚されてくれるとな好かるのに…
そんな風に思えてくる。
いくらルルーシュの考えている事が解っても…ルルーシュが望んでいる事と解っていても…スザクにとっては、ルルーシュを守る事が最優先であり、ユーフェミアの望みやナナリーを守る事に関しては、ぶっちゃけ、二の次なのだ。
それが…専任騎士としての気構えだとも思う。
主はたった一人…
自分が自ら望んで騎士となったルルーシュだけだから…
そう思った時…スザクは前に進み出る。
後で、ルルーシュにこっぴどく怒られる事は覚悟の上…で…
「ユーフェミア皇女殿下…少しは御自身の立場を弁えて頂けると…神聖ブリタニア帝国第11皇子ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア殿下の騎士としては…助かるのですが…」

 スザクの言葉…
真実であったとしても、このような云い方をしては、不敬罪の問われても仕方がない。
「スザク!何を云っているんだ!ユフィに謝れ!」
ルルーシュが慌ててスザクを窘めるが…スザクはそんな言葉を気にする様子もない。
ユーフェミアもスザクのその態度に驚いたようだけれど…
それでも…最近、姉のコーネリアにも色々云われているから…スザクをにらみ返すかのようにスザクの顔を見据える。
「枢木スザク…あなたはコーネリアお姉さまと同じ事を仰るのね…。でも、今の仰り方はルルーシュの為ではなく…あなたがルルーシュを守る時の都合の為…と聞こえて来たのは…私の気の所為なのでしょうか?」
普段…にこにこと笑っているお姫さまと同一人物の様には見えない。
と云うか…スザクの中では『爪を隠していたのか?このお姫様は…』と云う感じなのだけれど…
「自分はルルーシュ殿下の騎士です。騎士とは…主をお守りするのが役目…。そして、主に対する危険を排除するのも騎士の務めです。もし、あなたがこのアリエス宮にいらっしゃる事によってルルーシュ殿下の身に降りかかる危険が増えるとなれば…自分はその可能性を排除しなくてはならない…。これは間違ってはいないでしょう?」
スザクもスザクでこんな風に云い返す。
確かに…云っている事は間違ってはいないのだけれど…それでもいい方と云うものがあると云うものだ。
「では…そうやって、ルルーシュからすべてを遠ざける事がルルーシュの為であると仰るの?ルルーシュは…そんな風に云う連中に私と一緒にいても何も云われないようにするために、誰にも文句を云わせないようにするために、その実力を発揮しているのではなくて?確かに…邪心を持った者から遠ざける事は必要です。でも、私はルルーシュに対して邪心など持ってはおりませんわ。もし、私の母が私とルルーシュが懇意にしている事でルルーシュに危害を加えようとするのなら…私がルルーシュを母の手から守ります!」
流石はコーネリアの妹姫だけあってこうした時は凛としている。
「あなたにルルーシュ殿下を守れると…?」
「守って見せます。権力と云うのは…ある者がない者を守るために存在する…そんな利用の仕方もあるのですよ?それに…ルルーシュと一緒にいるだけでとやかく言うような輩を排除して行く…それが多分、私がルルーシュにしてあげられる事です。ルルーシュやナナリーの危険は…根っこの部分を排除して行った方が…確実に安全ですしね…」
ユーフェミアがにこりと笑う。
彼女自身、自分自身の力がないと云うのなら…持っている力でルルーシュを守ると宣言しているのだ…ルルーシュの専任騎士の前で…
ルルーシュはそんなユーフェミアの言葉に…
―――コーネリア異母姉上は…ユフィがこんな事を考えているなんて…知っているのだろうか…
と考えているのだけれど…
それでも、自分の事が絡んでいて自分の騎士とこれだけやり合う事が出来るのはシュナイゼルとコーネリア以外に…もう一人…見つけたと云う事だ…
スザクはスザクで…ユーフェミアの真意を察したのか…スザクの中ではユーフェミアは『要注意人物』と、この瞬間からなったのであった…

To Be Continued


あとがきに代えて



なんだか、1話完結の話の集まりみたいになっちゃいましたね。
それでも、スザクとユーフェミアがルルーシュを巡って争っている話を書くのは好きです。
和泉の場合、誰が何と言おうと完全に『ルルーシュ総受け』なので。
ルルーシュは誰からも愛されて欲しいと願う気持ちがこうなっちゃうんでしょうね…
シュナ兄ちょこっと出て来たけれど…なんか白過ぎて気持ち悪いです…( ┰_┰) シクシク
『幼馴染シリーズ』で白から黒にスライドしているので、その辺りのギャップもあるのでしょうけれど…
今回…戦闘シーンだそうかと思ったのですけれど…出て来るかなぁ…
まぁ、戦いの場でなくても、相手を守る為…と云う口実はルルーシュの場合いっぱいありそうですよね…
王宮で暮らしていれば特に…

最近、更新時間が遅くて済みません。
ちょっとばかり、色々重なっている状態でして…
それでも、ちゃんと更新はしたいと考えているので…
体調もまだ回復しきれていない状態でして…
そんな中…旅行記を書く様な旅行をする時、一緒に旅行してくれている(と云うか、車を出してくれている)連れが体調不良の和泉を心配して、色々買ってきてくれまして…
で、和泉がタピオカ入りのココナッツミルクが好きってことで、色んな種類をいっぱい買ってきてくれました。
ちょっと嬉しいかも…と云う感じです。
さて、ココナッツミルクを飲みながらオフラインも頑張ります…
一応、来月のオンリーの話の内容はまとまって、本文に入っています。
今度はあんなにぎりぎりにならないように頑張ります。


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2010年01月20日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 32

透明な道標 1



※スザルルの騎士皇子設定です。
今回、とりあえず、和泉の書いている『騎士皇子』ネタの設定での指定じゃない様なので、適当に設定させて頂きました。
とっても仲が良くて、堅い絆で結ばれている筈の二人なのですが…

これはまりもこさまからのリクエストです。(遅くなって申し訳ありません)
この作品はAll Age OK!です。

 ここは…アリエス宮…
ここに住んでいるのは…平民出身でありながら、その美貌と実力で(親子ほど年の差のある)皇帝に見初められ、子供を二人産んだマリアンヌ皇妃、その長子であるルルーシュ皇子と長女であるナナリー皇女…そして、ルルーシュが日本訪問の際に出会った日本国首相の息子で、現在ルルーシュの騎士となった枢木スザクの4人だ。
スザクがルルーシュの騎士となる際には…まぁ、色々ともめたようだけれど…それでも、スザク本人もルルーシュと一緒にいる事を希望していたと云う事と、現在のブリタニアと日本との国力の差を考えた時に、日本側としても変にブリタニアとの国際摩擦を生みだしたくないと云う大人の事情も絡んで、現在に至る。
まぁ、ルルーシュはブリタニア皇族の中でも皇位継承順位は17位…それほど気を使わなければならない皇子でもない…と、素人は思うのだけれど…
このルルーシュと云う皇子…皇位継承権が低いながらも、高位の異母兄姉にとても気に入られており、愛されている皇子だったりして…
ルルーシュ本人よりも、ルルーシュの機嫌を損ねてしまった時、ルルーシュを溺愛するブリタニアの皇族たちがどんな事をしてくれるのか解らないと云った事情もあった。
正直、ルルーシュとしてはそんな評価を受けるのは心外極まりないのだけれど…
ただ、スザクがルルーシュの騎士となった時だけは、その事を心から感謝した。
ルルーシュ自身、どうして、そこまで異母兄姉達に愛されているのかが解らない。
まぁ、彼らに言わせると、
『そんな天然ボケもまた良い…』
と云う事らしいのだけれど…
確かに、頭がいい癖に天然ボケ、口は達者なくせに語るに落ちる、そして…無自覚に振りまく『萌え♪』オーラ…があると云う事で…
実際に、ルルーシュの騎士となったスザクもそんなルルーシュに惚れてしまって、ブリタニア行きを希望した訳で…
スザクがルルーシュの騎士となってブリタニアに渡ってそろそろ7年が経とうとしている。
出会ったばかりの頃の様な子供ではない彼らは…
今では、その実力を認められて、異母兄であり、神聖ブリタニア帝国の宰相であるシュナイゼルの下でその手腕を発揮している。
ルルーシュ自身は、とりあえず、皇位に興味があった訳じゃないが…
歳を重ねて行くにつれて…自分の立場と云うものを思い知らされることになる。
他の異母兄姉妹の母には…強力な後見貴族が多くいて、何かにつけて多くのバックアップを得られるが…
ルルーシュの母親は庶民出身の母であり、また、ルルーシュの騎士も外国人だ。
そうなると…自己主張が必要な時に…自分自身の力と実績が必要となる。
だから…15歳になった時、教育係だったジェレミアの反対を押し切ってスザクと一緒にシュナイゼルの軍に入った。
そして…その頭角を現しており、現在では(陰で何を云われているかは知らないが)、ただ、宰相に気に入られているだけ…と云う事ではなくなっている。
まぁ、そんなルルーシュについて行っているスザクの能力も高いので…それも相まって周囲の『ヴィ家』を疎んじている貴族や皇族たちをも黙らせていると云う部分はあるのだけれど…

 そして、また、近々、シュナイゼル自らが前線に向かう大きな戦いがあると云う。
現在、世界情勢は非常に不安定な状態だ。
確かに、世界の1/3を支配するブリタニアではあるけれど、気を抜けばいつでもその寝首を書こうとしている国や組織はいくらでもある。
現在では、国だけではなく、様々な国歌に対して反発する組織も増えており、確かに国籍を持つものの、その国籍など殆ど意味をなさないと云う国も多くある。
それでもパスポートを作るためには必要だし、国際的に飛び回る際に必要なものではあるので、一応、国籍はあるが…
それでも、現在の混乱状態の世界の中で、まして、自国政府に対して、他の国に対してテロ活動を行っている人間にとって、現在の国籍はあまり重要なものではない。
中には偽造のパスポートを平気で使うものだっているのだ。
そして、それが…あまり珍しくない事になっているし、気を抜くと敵は外国だけではなく、交渉する方法もないテロリスト集団を相手にする事になり、そして、そのテロリスト集団たちに国を潰される可能性だってある。
実際に、国力の足りなかった国の中ではその国の政府が潰れ、新政府が生まれ、テロリストの創り上げた政府は…長続きする事無く、また、別のテロリスト集団に潰される…などという悪循環に陥っている国さえある。
ブリタニアだって、大国ではあるにしても、安心してなどいられない。
歴史上、大国と呼ばれた国が滅んでいく時には、大抵、『大国』であると云う自覚のおごりと過信による事が多い。
そして、国のトップに立つべき人間達の目に、真実が映らなくなった時…
そう云った事が重なって行くと…いくら世界に名を馳せる大国も、国家と云う形をなしていないテロリストにさえも滅ぼされる事はある。
現在のブリタニアはそれをよく知っている。
そして、現在、国家間で摩擦を持つ国、テロリストたちによって、その国の治安を脅かされている国で、現在も主権を維持している国々は…その事実をよく知り、自覚している。
だからこそ、現在世界に主権国家として存在している国々は…強い…。
これまでに弱い国々は淘汰されてきているからだ。
スザクの祖国である日本も様々な脅威を抱えている。
心配にならない訳ではないが…それでも、スザク自身、現在日本の主権を守る立場にある自分の父を信じていたし、ブリタニアと日本の間でそう云った話し合いが行われていない訳ではない。
スザクが日本から離れ、ブリタニアに渡る事を許されたのも…そう云った事情が絡んでいる。
単純に子供たちの意思によって動かされているものではない事は…この歳になってくれば流石に解る。
それに…日本が危機的状況になったら…多分、スザクよりも、スザクが使えるべき皇子であるルルーシュの方が敏感に反応するだろう…。
これまでも…そうだったから…
ルルーシュは…誰よりもスザクを大切に思っていたし、信用している。
そして、それはスザクも同じで…
そんな皇子と騎士と云う関係は…他の皇族たちからも妬まれるほどの強固で、確かな関係となっていた。

 そんな二人が…シュナイゼルのいる執務室へと出向いて行く。
二人並んで歩いていると…すれ違う者達全てが二人に視線を送ってくる。
スザクの方は慣れたらしいが…ルルーシュとしては、そんな風に見られる事を今でも相当嫌がり、気にする。
「スザク…なんで僕たちがこんなに注目されているんだ!敵意や悪意なら慣れているが…こうした…好奇の目に晒され、中には妬みの視線すらあるぞ…」
本当なら、ルルーシュの方が一体どう云う目で見られているのか…先に察する様な気もするのだけれど…
ルルーシュ自身は非常に美形だ。
流石、絶世の美女と云われる母から生まれた、その母に瓜二つな皇子だけの事はある。
それこそ、男のカッコをしていてもサマになるし、女のカッコをしていても多分、誰も変に思わないだろうと思われる様な…
「それは…ルルーシュを見ているからだよ…。それでもって、妬みに視線は多分、俺に向けられているものだ…。いつも俺がルルーシュにくっついているからな…」
「スザク…君が僕の騎士だろう?当たり前じゃないか…。騎士が仕えるべき皇子の傍にいなくてどうする?」
この辺りは…ルルーシュの天然ボケと云うところなのだけれど…
あんまりこんなすっとぼけ方を繰り返していると、更に妙なファンが増えそうな気がしているのは…多分、スザクの取り越し苦労ではないと思われる。
まぁ、ルルーシュの『ファン』で済んでいる内はまだいいのだが…
そのうち、『追っかけ』になり、最終的に『ストーカー』にでもなられてしまうと騎士としてはとても厄介だ。
それに…
一応非公開だけれど、ルルーシュはスザクの恋人なのだ。
やっと、思いが通じたと云うのに、余計な連中に邪魔をされるのはごめんだ。
尤も、ルルーシュがこんな風なので、全く自覚ないと思っていい。
とすると…
いつも一番近くにいるスザクが気をつけてやらなくてはならないのだ。
「あのね…ルルーシュ…。人には色々な思いがあってね…。お前はまったくもって自覚がないんだけど…ルルーシュは今、老若男女問わず…とってももてる存在なの…。自覚しろとは云わないけれど(絶対無理だから)…それでも、頭の片隅に置いておいてくれると、ルルーシュの騎士として、俺は助かるんだけどね…。ま、どんな状態でもルルーシュが守るのが俺の役目だけど…」
多少…呆れと諦めの入った口調でスザクがルルーシュに告げる。
最近ではルルーシュがこうして友達感覚で話が出来る相手はスザクしかいなくなっているから…
ルルーシュもスザクの前では好きな事が云える。
「また僕をバカにしているな!と云うか…この宮廷内でもてるのはシュナイゼル異母兄上とか、コーネリア異母姉上じゃないのか?それこそ、武勲を上げられているし、外見に拘るなら…僕はあの二人以上の人間を知らないぞ…」
ルルーシュの言葉に…スザクは『先が思いやられる…』と思いつつ、大きなため息を吐いた。
こう云うのを無自覚と云うのだけれど…
ここまでひどいと…どう言葉にしてもどうせ伝わらない…と云う思いが強くなるのはある意味仕方ない事だろう…。

 こんな風に好き勝手な事を云える相手がいると云う事はルルーシュとしても素直に嬉しいと思っている。
思ってはいるのだけれど…
それでもお約束の『ツンデレ設定』付きなので、その辺りは素直にスザクに言葉にする事は出来ない。
スザクはスザクで、惚れた弱みもあるし、その惚れた気持ちがある分だけ、ルルーシュの事をよく見ているからルルーシュが心の中ではちゃんと必要としている事はちゃんと理解している。
と云うのも、ツンデレだから言葉には出さないが、言葉に出せない分、隠れて色々サプライズな事をするからだ。
定期的に日本から送られてくる小包…
ルルーシュがインターネット通販を使ってスザクの好む日本のものを買ってはアリエス宮に届けさせているのだ。
その中には食べ物は勿論、日本の花の種とか、写真とか、浴衣などの着物、スザクが鍛錬の時の良く着ている道着も時々入っているし、最近では何を考えているのか…日本のバラエティ番組のDVDまで入っている事がある。
別に、DVDで送らなくても衛星放送で見る事が出来ると云うのに…
―――この辺りがルルーシュの天然ボケなんだけど…
と、ちょっと、ルルーシュの頑張りにくすりと笑ってしまう。
ルルーシュはスザクが子供扱いすると怒るのだけれど…
これはルルーシュが子供と云うよりも、スザクが幼い段階で日本に渡ることを決心して、祖国を離れ、大国の皇子の騎士(たとえ、その皇子が皇位継承順位の低い皇子でも)となった段階で、子供でいられなくなるのは必至だった。
だから…ルルーシュは恐らく、他の同じ歳の少年と比べても大人ではあると思うけれど…そんなルルーシュを守るために、スザクはルルーシュよりも少しだけ大人にならなくてはならなかったのだ。
「ルルーシュ…次はどこへ軍の派遣をするんだい?」
「中東地域だ。どうやら、サクラダイトの埋蔵地が見つかったらしくて…そこで中華連邦とEUまでが相当な争いをしているらしい…。で、ブリタニアとしては、日本を同盟国として抱えているからサクラダイトの権益と云うよりもその地域でくすぶっているテロリストたちの殲滅を図りたいとの事だ。確かに…その地域にもブリタニアの占領地で暴れている組織は多いからな…」
「こんな時代で…大変だよ…どこの国も…」
スザクの言葉に、ルルーシュとしても切なそうに笑いながら笑うしかない。
こうした形で自分の実力を示して発言権を得なければルルーシュは政治利用されるだけだ。
それが解っているから…皮肉にも持って生れた才能を最大限に生かせる場所に身を置いているだけだ。
「済まないな…スザク…。僕の騎士になったばかりに…君まで…前線を転々とする事になってしまって…」
ルルーシュの言葉に…スザクは少々顔を引き攣らせて驚いた顔を見せる。
スザクの中では…『何を今更…』な言葉だ。
そもそも、ルルーシュが皇位継承順位が低い事も、皇位に対して興味を持っていない事も、ルルーシュの母親が庶民の出身で大きな後見となる貴族がいない事も承知の上でルルーシュの騎士になる事を選んだのはスザクだ。
「その代わり…俺がルルーシュの騎士だから…ちょっと遠いけれど…日本からはちょっとだけバックアップできるだろ?日本としてもお前に死なれちゃ困るし、俺も死ぬわけにいかないんだ…。とりあえず、今更な事で謝るな…」

 スザクの言葉に…ルルーシュはふっと笑う。
「確かに…いざとなったら、母上とナナリーを連れて…日本に逃れるのも悪くないな…。いいところだもんな…日本は…」
もう、スザクを騎士として、ブリタニアに連れて来た時から…日本の土を踏んでいない。
その時のルルーシュの抱いた日本の印象は…悪いものではなく…
少なくとも、少し油断すれば命さえ危ないかもしれない様な王宮の中で生活しているルルーシュにとっては温かな空気に触れた様な気がした。
「何を云っているんだ…。ルルーシュと俺が力を合わせて来ているから、今の『ヴィ家』は発言力も大きくなっているんだろ?そんな後ろ向きな事を云うなよ…。出来る事なら俺は…」
スザクはそこまで云うと、言葉を切った。
そんなスザクを見てルルーシュが不思議そうな表情でスザクを見る。
不思議そうなルルーシュの表情に気が付いたスザクが、少し大人びた笑みをルルーシュに見せた。
「どうせなら、ルルーシュを誰にも文句を云わせない様な皇子様にしたいと思っているけれどな…。ルルーシュは…前線にいても、作戦会議の時にも、その辺の貴族将軍なんかよりもずっとちゃんとした事を云っていると思うしさ…。俺は、ナイトメアで戦う事が一番の役目だけれど、それでも、こんな形で戦場に出ていて、最前線に立っていれば…ルルーシュの云っている事の正しさがよく解るよ…」
元々は…皇位継承順位の低い皇子の騎士だから…と云う事で最前線で戦わされていたのだけれど…
でも、今はその実力が買われて最前線にいる。
そのお陰でルルーシュに対する評価も上がっているのは事実だ。
ルルーシュがスザクを指揮した時のブリタニア側の被害率は驚くほど低い。
「ホントに…そうだといいんだけれど…。だって…僕の判断が間違っていたら…スザクは…」
こう云う時のルルーシュを見ていると…
多分、ルルーシュは無自覚なんだとは思うのだけれど…
こう云う時のルルーシュを見ている時、スザクはルルーシュにとって大切な存在になっていると…自覚できる。
確かに想いは通じたけれど…ルルーシュの考えている事は…それなりに解っているのだけれど…
「大丈夫だって…。ルルーシュだって人間だし、間違える事はある。でも、今のところ、俺への支持の時に間違えた事はないじゃないか…。他のところでは結構痛い間違えもあるけれどさ…。それでも…ルルーシュの判断は…絶対の俺を殺さない…。それに…俺も…ちょっとルルーシュが間違った判断を下したって…死んだりはしない…」
そんな事を云っているスザクの目は…全く濁りのない…綺麗な翡翠色をしている。
この世で…最も美しいものはなんだと聞かれたら…
ルルーシュは迷わず、今のスザクの持っている瞳の色だと答えるだろう。
―――絶対にスザクには云ってやらないけれどな…
そんな会話をしながらだったが…次の遠征の命令が下されるであろう…シュナイゼルの執務室の前に来ていた…
「さ、行こうか…」
そう云って、ルルーシュは執務室のドアをノックするのだった…

To Be Continued


あとがきに代えて



最後のリク作品です。
まりもこさま、お待たせ致しました。
今回は騎士皇子でお互いに大切に思っていて、でも、相手を守るためには命令も願いもくそ食らえ…(あ、否、こんな汚い言葉は使われていませんけれどね…。和泉が口悪いので)なスザルルって事で…
今回は、和泉の書いている『騎士皇子』設定のどれでもないようでしたので、適当に書きながら決めている状態です。
だから、どんなふうに動いてくれるのか…解りません…
やっぱり、皇子様のルルーシュは『僕ルル』、騎士のスザクは『俺スザク』が好きな和泉です。

結局、11月の半ばあたりから始まったこの企画…
年を越して、1月もそろそろ下旬に入って来てしまいましたね。
それでも、最初のリク企画の時にはもっと時間がかかっていましたしね…
色々と企画を立てるたびに色々と勉強させて頂き、少しは成長していると思いたいのですが…
勉強はできていると思うのですけれど…文章に反映しているかどうかは…(;-_-) =3 フゥ
この作品も最後まで楽しんで頂ければ幸いです。


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posted by 和泉綾 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 32

透明な道標 1



※スザルルの騎士皇子設定です。
今回、とりあえず、和泉の書いている『騎士皇子』ネタの設定での指定じゃない様なので、適当に設定させて頂きました。
とっても仲が良くて、堅い絆で結ばれている筈の二人なのですが…

これはまりもこさまからのリクエストです。(遅くなって申し訳ありません)
この作品はAll Age OK!です。

 ここは…アリエス宮…
ここに住んでいるのは…平民出身でありながら、その美貌と実力で(親子ほど年の差のある)皇帝に見初められ、子供を二人産んだマリアンヌ皇妃、その長子であるルルーシュ皇子と長女であるナナリー皇女…そして、ルルーシュが日本訪問の際に出会った日本国首相の息子で、現在ルルーシュの騎士となった枢木スザクの4人だ。
スザクがルルーシュの騎士となる際には…まぁ、色々ともめたようだけれど…それでも、スザク本人もルルーシュと一緒にいる事を希望していたと云う事と、現在のブリタニアと日本との国力の差を考えた時に、日本側としても変にブリタニアとの国際摩擦を生みだしたくないと云う大人の事情も絡んで、現在に至る。
まぁ、ルルーシュはブリタニア皇族の中でも皇位継承順位は17位…それほど気を使わなければならない皇子でもない…と、素人は思うのだけれど…
このルルーシュと云う皇子…皇位継承権が低いながらも、高位の異母兄姉にとても気に入られており、愛されている皇子だったりして…
ルルーシュ本人よりも、ルルーシュの機嫌を損ねてしまった時、ルルーシュを溺愛するブリタニアの皇族たちがどんな事をしてくれるのか解らないと云った事情もあった。
正直、ルルーシュとしてはそんな評価を受けるのは心外極まりないのだけれど…
ただ、スザクがルルーシュの騎士となった時だけは、その事を心から感謝した。
ルルーシュ自身、どうして、そこまで異母兄姉達に愛されているのかが解らない。
まぁ、彼らに言わせると、
『そんな天然ボケもまた良い…』
と云う事らしいのだけれど…
確かに、頭がいい癖に天然ボケ、口は達者なくせに語るに落ちる、そして…無自覚に振りまく『萌え♪』オーラ…があると云う事で…
実際に、ルルーシュの騎士となったスザクもそんなルルーシュに惚れてしまって、ブリタニア行きを希望した訳で…
スザクがルルーシュの騎士となってブリタニアに渡ってそろそろ7年が経とうとしている。
出会ったばかりの頃の様な子供ではない彼らは…
今では、その実力を認められて、異母兄であり、神聖ブリタニア帝国の宰相であるシュナイゼルの下でその手腕を発揮している。
ルルーシュ自身は、とりあえず、皇位に興味があった訳じゃないが…
歳を重ねて行くにつれて…自分の立場と云うものを思い知らされることになる。
他の異母兄姉妹の母には…強力な後見貴族が多くいて、何かにつけて多くのバックアップを得られるが…
ルルーシュの母親は庶民出身の母であり、また、ルルーシュの騎士も外国人だ。
そうなると…自己主張が必要な時に…自分自身の力と実績が必要となる。
だから…15歳になった時、教育係だったジェレミアの反対を押し切ってスザクと一緒にシュナイゼルの軍に入った。
そして…その頭角を現しており、現在では(陰で何を云われているかは知らないが)、ただ、宰相に気に入られているだけ…と云う事ではなくなっている。
まぁ、そんなルルーシュについて行っているスザクの能力も高いので…それも相まって周囲の『ヴィ家』を疎んじている貴族や皇族たちをも黙らせていると云う部分はあるのだけれど…

 そして、また、近々、シュナイゼル自らが前線に向かう大きな戦いがあると云う。
現在、世界情勢は非常に不安定な状態だ。
確かに、世界の1/3を支配するブリタニアではあるけれど、気を抜けばいつでもその寝首を書こうとしている国や組織はいくらでもある。
現在では、国だけではなく、様々な国歌に対して反発する組織も増えており、確かに国籍を持つものの、その国籍など殆ど意味をなさないと云う国も多くある。
それでもパスポートを作るためには必要だし、国際的に飛び回る際に必要なものではあるので、一応、国籍はあるが…
それでも、現在の混乱状態の世界の中で、まして、自国政府に対して、他の国に対してテロ活動を行っている人間にとって、現在の国籍はあまり重要なものではない。
中には偽造のパスポートを平気で使うものだっているのだ。
そして、それが…あまり珍しくない事になっているし、気を抜くと敵は外国だけではなく、交渉する方法もないテロリスト集団を相手にする事になり、そして、そのテロリスト集団たちに国を潰される可能性だってある。
実際に、国力の足りなかった国の中ではその国の政府が潰れ、新政府が生まれ、テロリストの創り上げた政府は…長続きする事無く、また、別のテロリスト集団に潰される…などという悪循環に陥っている国さえある。
ブリタニアだって、大国ではあるにしても、安心してなどいられない。
歴史上、大国と呼ばれた国が滅んでいく時には、大抵、『大国』であると云う自覚のおごりと過信による事が多い。
そして、国のトップに立つべき人間達の目に、真実が映らなくなった時…
そう云った事が重なって行くと…いくら世界に名を馳せる大国も、国家と云う形をなしていないテロリストにさえも滅ぼされる事はある。
現在のブリタニアはそれをよく知っている。
そして、現在、国家間で摩擦を持つ国、テロリストたちによって、その国の治安を脅かされている国で、現在も主権を維持している国々は…その事実をよく知り、自覚している。
だからこそ、現在世界に主権国家として存在している国々は…強い…。
これまでに弱い国々は淘汰されてきているからだ。
スザクの祖国である日本も様々な脅威を抱えている。
心配にならない訳ではないが…それでも、スザク自身、現在日本の主権を守る立場にある自分の父を信じていたし、ブリタニアと日本の間でそう云った話し合いが行われていない訳ではない。
スザクが日本から離れ、ブリタニアに渡る事を許されたのも…そう云った事情が絡んでいる。
単純に子供たちの意思によって動かされているものではない事は…この歳になってくれば流石に解る。
それに…日本が危機的状況になったら…多分、スザクよりも、スザクが使えるべき皇子であるルルーシュの方が敏感に反応するだろう…。
これまでも…そうだったから…
ルルーシュは…誰よりもスザクを大切に思っていたし、信用している。
そして、それはスザクも同じで…
そんな皇子と騎士と云う関係は…他の皇族たちからも妬まれるほどの強固で、確かな関係となっていた。

 そんな二人が…シュナイゼルのいる執務室へと出向いて行く。
二人並んで歩いていると…すれ違う者達全てが二人に視線を送ってくる。
スザクの方は慣れたらしいが…ルルーシュとしては、そんな風に見られる事を今でも相当嫌がり、気にする。
「スザク…なんで僕たちがこんなに注目されているんだ!敵意や悪意なら慣れているが…こうした…好奇の目に晒され、中には妬みの視線すらあるぞ…」
本当なら、ルルーシュの方が一体どう云う目で見られているのか…先に察する様な気もするのだけれど…
ルルーシュ自身は非常に美形だ。
流石、絶世の美女と云われる母から生まれた、その母に瓜二つな皇子だけの事はある。
それこそ、男のカッコをしていてもサマになるし、女のカッコをしていても多分、誰も変に思わないだろうと思われる様な…
「それは…ルルーシュを見ているからだよ…。それでもって、妬みに視線は多分、俺に向けられているものだ…。いつも俺がルルーシュにくっついているからな…」
「スザク…君が僕の騎士だろう?当たり前じゃないか…。騎士が仕えるべき皇子の傍にいなくてどうする?」
この辺りは…ルルーシュの天然ボケと云うところなのだけれど…
あんまりこんなすっとぼけ方を繰り返していると、更に妙なファンが増えそうな気がしているのは…多分、スザクの取り越し苦労ではないと思われる。
まぁ、ルルーシュの『ファン』で済んでいる内はまだいいのだが…
そのうち、『追っかけ』になり、最終的に『ストーカー』にでもなられてしまうと騎士としてはとても厄介だ。
それに…
一応非公開だけれど、ルルーシュはスザクの恋人なのだ。
やっと、思いが通じたと云うのに、余計な連中に邪魔をされるのはごめんだ。
尤も、ルルーシュがこんな風なので、全く自覚ないと思っていい。
とすると…
いつも一番近くにいるスザクが気をつけてやらなくてはならないのだ。
「あのね…ルルーシュ…。人には色々な思いがあってね…。お前はまったくもって自覚がないんだけど…ルルーシュは今、老若男女問わず…とってももてる存在なの…。自覚しろとは云わないけれど(絶対無理だから)…それでも、頭の片隅に置いておいてくれると、ルルーシュの騎士として、俺は助かるんだけどね…。ま、どんな状態でもルルーシュが守るのが俺の役目だけど…」
多少…呆れと諦めの入った口調でスザクがルルーシュに告げる。
最近ではルルーシュがこうして友達感覚で話が出来る相手はスザクしかいなくなっているから…
ルルーシュもスザクの前では好きな事が云える。
「また僕をバカにしているな!と云うか…この宮廷内でもてるのはシュナイゼル異母兄上とか、コーネリア異母姉上じゃないのか?それこそ、武勲を上げられているし、外見に拘るなら…僕はあの二人以上の人間を知らないぞ…」
ルルーシュの言葉に…スザクは『先が思いやられる…』と思いつつ、大きなため息を吐いた。
こう云うのを無自覚と云うのだけれど…
ここまでひどいと…どう言葉にしてもどうせ伝わらない…と云う思いが強くなるのはある意味仕方ない事だろう…。

 こんな風に好き勝手な事を云える相手がいると云う事はルルーシュとしても素直に嬉しいと思っている。
思ってはいるのだけれど…
それでもお約束の『ツンデレ設定』付きなので、その辺りは素直にスザクに言葉にする事は出来ない。
スザクはスザクで、惚れた弱みもあるし、その惚れた気持ちがある分だけ、ルルーシュの事をよく見ているからルルーシュが心の中ではちゃんと必要としている事はちゃんと理解している。
と云うのも、ツンデレだから言葉には出さないが、言葉に出せない分、隠れて色々サプライズな事をするからだ。
定期的に日本から送られてくる小包…
ルルーシュがインターネット通販を使ってスザクの好む日本のものを買ってはアリエス宮に届けさせているのだ。
その中には食べ物は勿論、日本の花の種とか、写真とか、浴衣などの着物、スザクが鍛錬の時の良く着ている道着も時々入っているし、最近では何を考えているのか…日本のバラエティ番組のDVDまで入っている事がある。
別に、DVDで送らなくても衛星放送で見る事が出来ると云うのに…
―――この辺りがルルーシュの天然ボケなんだけど…
と、ちょっと、ルルーシュの頑張りにくすりと笑ってしまう。
ルルーシュはスザクが子供扱いすると怒るのだけれど…
これはルルーシュが子供と云うよりも、スザクが幼い段階で日本に渡ることを決心して、祖国を離れ、大国の皇子の騎士(たとえ、その皇子が皇位継承順位の低い皇子でも)となった段階で、子供でいられなくなるのは必至だった。
だから…ルルーシュは恐らく、他の同じ歳の少年と比べても大人ではあると思うけれど…そんなルルーシュを守るために、スザクはルルーシュよりも少しだけ大人にならなくてはならなかったのだ。
「ルルーシュ…次はどこへ軍の派遣をするんだい?」
「中東地域だ。どうやら、サクラダイトの埋蔵地が見つかったらしくて…そこで中華連邦とEUまでが相当な争いをしているらしい…。で、ブリタニアとしては、日本を同盟国として抱えているからサクラダイトの権益と云うよりもその地域でくすぶっているテロリストたちの殲滅を図りたいとの事だ。確かに…その地域にもブリタニアの占領地で暴れている組織は多いからな…」
「こんな時代で…大変だよ…どこの国も…」
スザクの言葉に、ルルーシュとしても切なそうに笑いながら笑うしかない。
こうした形で自分の実力を示して発言権を得なければルルーシュは政治利用されるだけだ。
それが解っているから…皮肉にも持って生れた才能を最大限に生かせる場所に身を置いているだけだ。
「済まないな…スザク…。僕の騎士になったばかりに…君まで…前線を転々とする事になってしまって…」
ルルーシュの言葉に…スザクは少々顔を引き攣らせて驚いた顔を見せる。
スザクの中では…『何を今更…』な言葉だ。
そもそも、ルルーシュが皇位継承順位が低い事も、皇位に対して興味を持っていない事も、ルルーシュの母親が庶民の出身で大きな後見となる貴族がいない事も承知の上でルルーシュの騎士になる事を選んだのはスザクだ。
「その代わり…俺がルルーシュの騎士だから…ちょっと遠いけれど…日本からはちょっとだけバックアップできるだろ?日本としてもお前に死なれちゃ困るし、俺も死ぬわけにいかないんだ…。とりあえず、今更な事で謝るな…」

 スザクの言葉に…ルルーシュはふっと笑う。
「確かに…いざとなったら、母上とナナリーを連れて…日本に逃れるのも悪くないな…。いいところだもんな…日本は…」
もう、スザクを騎士として、ブリタニアに連れて来た時から…日本の土を踏んでいない。
その時のルルーシュの抱いた日本の印象は…悪いものではなく…
少なくとも、少し油断すれば命さえ危ないかもしれない様な王宮の中で生活しているルルーシュにとっては温かな空気に触れた様な気がした。
「何を云っているんだ…。ルルーシュと俺が力を合わせて来ているから、今の『ヴィ家』は発言力も大きくなっているんだろ?そんな後ろ向きな事を云うなよ…。出来る事なら俺は…」
スザクはそこまで云うと、言葉を切った。
そんなスザクを見てルルーシュが不思議そうな表情でスザクを見る。
不思議そうなルルーシュの表情に気が付いたスザクが、少し大人びた笑みをルルーシュに見せた。
「どうせなら、ルルーシュを誰にも文句を云わせない様な皇子様にしたいと思っているけれどな…。ルルーシュは…前線にいても、作戦会議の時にも、その辺の貴族将軍なんかよりもずっとちゃんとした事を云っていると思うしさ…。俺は、ナイトメアで戦う事が一番の役目だけれど、それでも、こんな形で戦場に出ていて、最前線に立っていれば…ルルーシュの云っている事の正しさがよく解るよ…」
元々は…皇位継承順位の低い皇子の騎士だから…と云う事で最前線で戦わされていたのだけれど…
でも、今はその実力が買われて最前線にいる。
そのお陰でルルーシュに対する評価も上がっているのは事実だ。
ルルーシュがスザクを指揮した時のブリタニア側の被害率は驚くほど低い。
「ホントに…そうだといいんだけれど…。だって…僕の判断が間違っていたら…スザクは…」
こう云う時のルルーシュを見ていると…
多分、ルルーシュは無自覚なんだとは思うのだけれど…
こう云う時のルルーシュを見ている時、スザクはルルーシュにとって大切な存在になっていると…自覚できる。
確かに想いは通じたけれど…ルルーシュの考えている事は…それなりに解っているのだけれど…
「大丈夫だって…。ルルーシュだって人間だし、間違える事はある。でも、今のところ、俺への支持の時に間違えた事はないじゃないか…。他のところでは結構痛い間違えもあるけれどさ…。それでも…ルルーシュの判断は…絶対の俺を殺さない…。それに…俺も…ちょっとルルーシュが間違った判断を下したって…死んだりはしない…」
そんな事を云っているスザクの目は…全く濁りのない…綺麗な翡翠色をしている。
この世で…最も美しいものはなんだと聞かれたら…
ルルーシュは迷わず、今のスザクの持っている瞳の色だと答えるだろう。
―――絶対にスザクには云ってやらないけれどな…
そんな会話をしながらだったが…次の遠征の命令が下されるであろう…シュナイゼルの執務室の前に来ていた…
「さ、行こうか…」
そう云って、ルルーシュは執務室のドアをノックするのだった…

To Be Continued


あとがきに代えて



最後のリク作品です。
まりもこさま、お待たせ致しました。
今回は騎士皇子でお互いに大切に思っていて、でも、相手を守るためには命令も願いもくそ食らえ…(あ、否、こんな汚い言葉は使われていませんけれどね…。和泉が口悪いので)なスザルルって事で…
今回は、和泉の書いている『騎士皇子』設定のどれでもないようでしたので、適当に書きながら決めている状態です。
だから、どんなふうに動いてくれるのか…解りません…
やっぱり、皇子様のルルーシュは『僕ルル』、騎士のスザクは『俺スザク』が好きな和泉です。

結局、11月の半ばあたりから始まったこの企画…
年を越して、1月もそろそろ下旬に入って来てしまいましたね。
それでも、最初のリク企画の時にはもっと時間がかかっていましたしね…
色々と企画を立てるたびに色々と勉強させて頂き、少しは成長していると思いたいのですが…
勉強はできていると思うのですけれど…文章に反映しているかどうかは…(;-_-) =3 フゥ
この作品も最後まで楽しんで頂ければ幸いです。


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posted by 和泉綾 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月19日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 31

魔王ルル…勇者スザクと家出する? Final



 結局、ルルーシュはその後、それまでの無理がたたって1週間程身動きとれない状態となり…
スザクはジェレミアのオレンジ農園を手伝い続ける事となる。
スザクも、風呂の中で身動きとれなくなっているルルーシュを見てすぐに出発できるとも思っていなかったし、意外と柑橘系の香りに囲まれている生活も悪くない気がして…
ただ…こうしてルルーシュが具合悪くなってしまった事でルルーシュがこの度に懲りてしまっているのではないかと云う心配はついて回ってきた。
オレンジ畑を手伝いながらも…その事だけが気になって…
力仕事はスザクの得意分野だったから、普段はアーニャがそう云った重いものを持ったりしていて…やはり、少女の力と体力バカのスザクの力とは比べるまでもなく、ジェレミアも嬉しい悲鳴で驚いていた。
そして、スザクは…
「アーニャ…君の分の仕事…僕がやるから…ルルーシュの傍にいて、看病してくれない?」
と云う話しをアーニャに持ちかける。
本当はスザク本人が行きたいのは山々なのだけれど…
スザクがジェレミアの手伝いをすると云う事でここを宿として借りているのだから…そうもいかないと云う事で…
それでも、夜は、ルルーシュがもし、何かあった時にすぐに対処出来るように、二つ並んでいるベッドをくっつけて眠っていた。
同じ布団に入ったりすると…
山の中を歩いていて、ルルーシュと寄り添って眠っていた時に気づいたのだけれど…
妙に危ない気分になって、山の中の獣がルルーシュを襲う前に、スザクがルルーシュに襲いかかってしまう野獣になりそうになっていたのだ。
そんな事に気づいてしまったスザク…
流石にルルーシュと同じ布団で眠ると云うのはかなりヤバいと判断して、一応、ベッドはくっつけておくけれど、何もない時は絶対に二つのベッドの間のラインを越えないという強い誓いを心に秘めて眠っていた。
ところが…
こうしたところで天然ボケをかますと云うか、なんと云うか…そんなスザクの様子を見ていて、ルルーシュがやたらと甘えて来るのだ。
恐らく、具合悪い状態で色々と心細いのかもしれない。
知らない土地で、昼間は一人きり…
様子を見に来るアーニャも悪い人間ではない事は解るのだけれど…それでも、ルルーシュは結構人見知りが激しいのだ。
そして、人に対する好き嫌いが激しい。
あの城の状況を見ていればよく解る。
具合悪い時に…見ず知らずの人間…いくら親切な人間であったとしても…
あんな風に常に意地っ張りでそう云った部分をおくびにも見せないように努力しているルルーシュだが…
体調を崩している時、一人の時間が長いと云うのは、何とも心細いものだ。
スザクだっていくら体力バカだと云っても、怪我をする事はあるし、風邪をひく事もある。
一人旅をしていたら、具合悪くても、痛くても、一人きりであるのだから…
そう云う時の心細さは…解らない訳じゃない。
今、ルルーシュにとって一番身近な人間はスザクだ…
―――ルルーシュ…ごめんね…。早く仕事を終わらせてルルーシュのところに行くからね…

 で、具合悪いルルーシュの方だけれど…
まぁ、スザクの心配はドンピシャリで…
具合悪いから、パソコンに向かう気力もないらしく…
それでも、軍資金を稼がなくてはと…最低限の株価の動向をチェックして、必要な売り買いをしている。
本当に大真面目にそれで生計を立てようと思ったら、それこそ市場が開いている時間、常にネットに繋いでチェックし続けなければならないのだけれど…
それでも、ルルーシュの場合、プラスにならなくてはならないけれど、必要な金が手に入ればいいと云う程度なので、それほど貪欲にチェックする必要はない。
いざ、株価が急落してもルルーシュには城で引き篭もり生活をしていた頃にパソコンソフト関連の特許を取って、それなりに収入源はあるのだ。
ぶっちゃけ、株に関しては、趣味みたいな部分があるのと、株主特典が目的だ。
株主になると、色々特典が付く企業も増えている。
こうして旅をしていて便利なのは、公共の交通機関の株やホテルの株である。
株主優待が使えると云うのは、株による金銭的利潤よりも大きいのだ…ルルーシュにとって…
因みに、スザクと旅に出ると決めた時に、某大手ホテルチェーンと航空会社と全国展開しているタクシー会社の株券を購入している。
その辺りは抜かりがない。
一応、必要な株のチェックだけ終えると…また、ベッドにごろりと横になる。
と云うか、今のところ長い時間、起きていられない…と云う現実もあるのだ。
疲れから熱発するし、身体中は知らない内に結構怪我をしているし…
運動不足の祟っている身体には結構堪える状態だ。
城にいた頃は…ある程度の家事は自分でして、パソコンの前に座って好きな事をしている生活で…
で、時々『魔王ルルーシュ』の観光誘致の為に訪れる『勇者』達を追っ払ったり…
とにかく…ルルーシュはそう云った面ではとても我儘だ。
嫌いな人間と同じ空間にいる事さえ…ルルーシュは耐えられない…と云う事さえある神経質さだ。
そう考えると、スザクと云う存在はとても稀有な存在なのだけれど…
どれほど無邪気を装ってみたところで、ルルーシュは嫌いなものは嫌いなものとしてい排除する。
あの、C.C.と云う魔女に関しては、ルルーシュの隙とか嫌いと云うそう云った問題のレベルではないし、ルルーシュ自身、彼女に対して好きとか、嫌いとか云う感情を持ち合わせていない感じだ。
大体、彼女が…ルルーシュが体調を崩したところで、ルルーシュの看病をするとも思えない。
それ故に、ルルーシュ自身、あの城では自分の健康管理は完璧にこなしていたに違いないのだけれど…
スザクとなれない旅の生活の中ですっかり身体が驚いてしまって、こんな状態になったと思われる。
―――コンコン…
静かにルルーシュの寝ている部屋の扉がノックされる。
「どうぞ…」
ルルーシュは相変わらずだるそうに答える。
するとアーニャが食事を持って来たようだ。
「ルルーシュ…目が覚めたなら、少し食べた方がいい…。でないと…元気にならない…。私はルルーシュ、元気にならなくていい…。元気にならなければルルーシュ…ここにいてくれるから…」

 アーニャがそんな事を云いながら、ルルーシュの寝ているベッドサイドのチェストの上にトレイに乗った食事を置く。
ルルーシュにとって、アーニャは不思議少女だ。
尤も、ルルーシュの場合、『女』と云う生き物と接触する事があまりない。
敢えて言うならC.C.も『女』の類なのだろうけれど…
それでも、彼女のやっている事とアーニャのやっている事は…全く違う…。
恐らく、本などで呼んだ知識の中で云えば、アーニャの方が『女』と云う生き物なのだろうとは思うのだけれど…
「……迷惑…だろう?いきなり旅人が転がり込んできて…一人は元気に手伝っているが…一人は…こんな風に体調を崩して…寝込んでいて…」
ルルーシュもルルーシュなりに他人に気を使っているようだ。
ただ、あまり人とこうした形で接する事がない為に、何をどうしたらいいか解らないと云う部分で、非常に不器用さが垣間見えるのだけれど…
「ルルーシュは…もっと人の話聞く…。私、さっき、ルルーシュに元気にならなくていいって云った…。ルルーシュが元気にならなければ、ルルーシュはここにいる…。ルルーシュにいて欲しい…」
アーニャの…本当に必要最低限の言葉は…
色々と詰め込まれていて…
そして、凄くストレートだ。
表情を変える事は少ないものの、こうした言葉の中で彼女の気持ちが垣間見える。
「有難う…。気を使って云って貰ったとしても嬉しい言葉だな…」
ルルーシュは素直に思った事を云った。
アーニャの不思議な空気は…なんだかこんな風に素直に気持ちを表す力でもあるのだろうかと思ってしまう。
「私…嫌いな人間にこんな事云わない…。とりあえず…元気になりたいなら…ご飯…食べる…」
アーニャがそう云いながら、ルルーシュを促す。
ルルーシュもさっきまでモバイルノートで株価を見ていて力尽きたとも云えず…
とりあえず、起き上がる様に努力はしてみるのだけれど…
身体中は痛いし、だるいし…
そんなルルーシュを見て、アーニャが部屋の中にあるクッションと云うクッションをかき集めて来て、ルルーシュの背中に押し込んでやり、身を起させる。
「ルルーシュ…また無理してパソコン…やってた…。そんなにここにいたいなら…具合悪くなくても…ここにいればいい…」
アーニャの…半分本気、半分皮肉の言葉に…ルルーシュは困った様に笑う。
なんだかんだ云って、アーニャは色々なものをよく見ている。
そして、それをストレートに的確に言葉にするから…
ルルーシュとしても苦笑いをしたり、困った顔をしたりする訳なのだけれど…
それでも、色々な事に気の回る少女だと思った。
「ごめん…アーニャ…。有難う…。俺…早く元気にならないとな…。スザクと一緒に『4LDK庭付き一戸建て』を探さなくちゃいけないから…」
ルルーシュの言葉に…アーニャが少し不思議そうな顔をする。
きっと、ルルーシュの言葉の意味が解らないと云った感じなのだろう…。
そんなアーニャを見て、ルルーシュは『気にしないでくれ…』とだけ云って、食事を始めたのだった…。

 スザクの方はと云えば…
果実をもぐと云うのはあまり得意ではない事が判明して…ジェレミアがもいだ果実の入ったかごを運ぶ事に専念している。
どうも、力が入り過ぎて、ミカンやオレンジを潰してしまうらしい…。
一応、ハサミで枝を切ると云うものもあるのだけれど、中には、木から直接もぐものもあり、その時には力が入り過ぎて果実を潰してしまうのだ。
「ジェレミアさん…毎日本当にたくさん出荷しているんですね…」
「当たり前だ…。私はここを世界一のオレンジ畑だと思っているのだよ…。たくさんの種類の柑橘のさわやかな香りの囲まれていると気持ちも常にさわやかになれると云う…」
またも長いジェレミアの陶酔トークが始まってしまった。
ここの従業員であるヴィレッタに少々睨まれてしまう。
こうした陶酔モードに入ってしまうと、このモードが解けるまで仕事にならないからだ。
再三、ヴィレッタからは『余計な事は喋るな!』と云われていたのだけれど…
それでも、黙っていると、ジェレミアからは何かを放せと云われる。
こう云う場合、どっちの云う事を聞けばいいのか解らなくて…
それでも、このオレンジ畑のオーナーはジェレミアなのだから…
どちらが偉いと云えば…ジェレミアの方だ。
だとするなら…
と、普段なら絶対に考えない事を考えて…で、うっかりジェレミアの陶酔スイッチを押してしまって、ヴィレッタから怒られると云う事がパターン化しつつあった。
それでも、スザクの働きは中々のものだ。
力仕事はここのオレンジ畑で働いている全員がそれほど得意と云う訳じゃないのだ。
いつも、こうして収穫した果実を運ぶと云う作業で手間取ってしまう事が多い。
それなのに、このスザクと云う少年…大きなケース入った果実を5つくらい重ねて仕分け小屋まで持って行くのだ。
しかも、かなりスピーディーに…
ここで働いている中でいちばんそう云った力のあるジェレミアでも、2つが精一杯なのだ。
スザクとしては、もっとたくさん運べるのだけれど…それ以上ケースを重ねてしまうと前が見えない状態では不安だからという理由で、5つまとめて…と云う事になっているのだ。
ぶっちゃけ、こんなこまごまと運ぶくらいなら一気に全部運べるのに…と云って、ジェレミアとヴィレッタとアーニャを呆れさせたのは他でもないスザクである。
まぁ、そのお陰もあって、アーニャが畑仕事をしなくても手が足りる…と云う事になっているのだけれど…
「おい…お前…ここで働かないか?住むところなら私が面倒みてやる…」
スザクの働きを見てスカウトにかかったのはヴィレッタだった。
最初は、訳の解らない旅人で、しかも体調を崩している人間まで連れていて…と怒っていたくせに、スザクの働きを見た途端にこの掌の返し様だ…
「あ、有難いお申し出ですけれど…僕、ルルーシュと『4LDK庭付き一戸建て』で暮らすのが夢なんですよ…。それで今、物件探しの旅に出ているんです…」
ヴィレッタの誘いにさらっと断りの言葉を出す。
「しかし…あの、ルルーシュとか云う少年…これから先、本当に旅を続けていけるのか?」
「これからは僕も気をつけて、あそこまでダウンさせないように気を吐けますから…。それに、ここから先に行けばもっと都会に出られるし…。街の方に出れば、ルルーシュの株主優待の利くホテルとかもありますから…」
スザクのその言葉に…一番がっかりしているのは勿論、ジェレミアではなく、ヴィレッタだ。
これほどの労働力…何故旅人なんかやっているのか…と…

 やがて、ルルーシュの体調が回復して、アーニャの食事の準備の手伝いや、家事の手伝いもできるくらいに回復した。
「ルルーシュ…ここにいるの…そんなに嫌?」
ある時の食事中にアーニャがそんな風に尋ねる。
どうやら、アーニャもルルーシュをすっかり気に入ってしまって…手放したくない様子だ。
そして、ルルーシュもずっと体調の悪い間、世話をしてくれたアーニャに対しては何か、思いが生まれたようで…
それでも…
「ごめん…アーニャ…。その代わり、俺の携帯の番号とメアド…教えておく…。アーニャのも教えてくれたら、ちゃんと…スザクと暮らす『4LDK庭付き一戸建て』の場所を教えるから…」
少しだけ…申し訳なさそうにアーニャに告げる。
そんなルルーシュを見ていて…スザクはちょっとだけ面白くなさそうにしている。
どうやら、ルルーシュに一目ぼれして、一緒に旅をしている内にルルーシュに対する独占欲を強めてしまったらしい…
「ルルーシュ!明日の朝には出発なんだから…早くお風呂を貰って早く寝るよ!」
スザクがルルーシュとアーニャの会話に耐えられなくなり、ルルーシュの腕を引っ張ってその部屋を出て行く…
そんな二人を見ながら…アーニャは『チッ…』と舌打ちし、ジェレミアはこの先暫くアーニャの機嫌が悪いかもしれないと…少しだけ心配になる。
で、ルルーシュを連れだしたスザクはと云えば…
「ルルーシュ…そんなんだから、ストーカーが後を絶たないんだよ…。自覚あるの?」
ぷりぷり怒ったスザクにルルーシュは目を丸くする。
「そんなん…って何の事だ?」
「アーニャと何があったか知らないけど…エコひいきはダメ!絶対にあと後困るから!」
「エコひいきって…アーニャは俺の看病をしてくれただけだ…。アーニャも俺にいて欲しいなんて云ってくれて…ちょっと嬉しかったしな…」
ちょっと顔を赤らめて行っているルルーシュは可愛いのだけれど…その言葉は頂けない…。
「この浮気者!そうやって無意識に色目を使うからいけないんだ!ルルーシュ…僕はね…僕はね…」
段々涙声になって行くスザクに…ルルーシュは驚くのだけれど…
それでも、どうやらルルーシュが余計な事を云ってしまったらしいと考えて…
「ごめん…スザク…。俺…アーニャに『ルルーシュには幸せでいて欲しい…』って云われて…。それで、俺、スザクと一緒に『4LDK庭付き一戸建て』に暮らして幸せになったところを…アーニャにも見せたいと…」
段々小さくなっていく声に…スザクは…
―――ルルーシュはやっぱりずるい…
と思いながら、下を向いてしまったルルーシュの頭をポンポンと優しく叩きながら…
「僕の方こそ…ごめんね?ルルーシュは…皆に優しいから…ちょっと心配になっちゃったんだよ…。とにかく、明日は出発なんだから…。早く休もうね?」
こんなバカップルオーラを撒き散らしている二人の夜は更けて行く…。
「そうだな…今回は…俺、体調を崩してしまってすまなかった…。もう少し…気をつけるよ…」

 このバカップル二人の旅はまだまだ続く…
勿論、二人の『4LDK庭付き一戸建て』が見つかるまで…
そうして、彼らの歩いた後には…ルルーシュの撒き散らした『萌え♪』オーラに打ち負かされた者たちがこれでもか…と増殖して行く訳なのだが…
恐らく、この事が彼を『魔王』と呼ぶ理由となっているに違いない…。
そして、一度、その『萌え♪』オーラにやられてしまった者は、その呪縛から逃れられないと云う…。
そんな『魔王』をこんな風に放し飼いして置いていいのかどうかはともかく…
ルルーシュとしては…色々驚きがあったり、発見があったり、ちょっぴり後悔が辺りと…中々充実した旅となっているのである…

END


あとがきに代えて



更新が遅くなりました。
昼間の更新、ホントは昨日の内にやらなくてはならなかったものであり、こっちが今日のホントの更新です。
リクエスト下さった水流さま…またも続編フラグ…立っちゃいました…ヾ(▽^;)ゞうへへ
御免なさい…。
この話…『萌え♪』要素が多くて…(爆)
書いていて楽しかったです。
具体的なリク内容がなかった為、和泉が勝手に動かしてしまっている話になっているのですけれど…
楽しんで頂けているとよいのですが…
とにかく、イベント直後なのにもかかわらず、オフラインから解放される事もない状態で…
で、体調を崩していても仕事休めないし、オンラインの更新もやめられないと云うジレンマに陥っています。
少しくらい、こちらの更新を休む勇気が欲しいのですけれどね…

リク企画もあとわずか…と云うか残り一作となりました。
多分、来週の半ばには通常のSS掲載になります。
リクを下さる方は多くないのですが、和泉の文章の書き方だとどうしても長くなってしまって…
で、こうして時間がかかってしまうのですが…
楽しんで頂けていますでしょうか?
尤も、和泉がネタを考えて書いている小説よりも素敵なネタばかりですけどね…
それに和泉の文章力が伴っていれば云う事なしなのですが…
リク企画の残り1作…
頑張って書かせて頂きます!


☆拍手のお返事


紫翆さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
お返事が遅れて申し訳ありません。

『幼馴染シリーズ』
やはり、ずっとシュナ兄が白シュナだったから…驚かれたでしょうか?
でも、和泉の書くシュナが白だけで終わる訳ないじゃないですか…(爆)
シュナ兄は本編でもずっと仮面をかぶっていましたし…
シュナ兄も最後の最後の活躍して頂かないと…という感じです。
そのための布石がカノンですしね…
ちゃんとスザルルハッピーエンドは決まっていますので…
それでも、ドキドキしながら読んで頂けたら幸いです。

CITY…流石に体調を崩してしまいましたね…。
HYPER CONTRASTは翌日から千葉で検査入院なので、いいんですが、HARU COMIC CITYはちゃんと宿泊先を確保します。
流石に…今回はかなり強引にイベント参加しているので、結構きつかった…
まぁ、体調も少しずつ戻していますので…。
週末まで…指折り数えていますよ…
ちゃんと回復させないといけませんしね…
ご心配有難う御座居ました。

水流さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
お返事が遅れて申し訳ありません。

東京の機構自体は寒かったと云う感じではなかったんですよね…
和泉の暮らしているところはもっと寒いんで…
ただ、朝はやっぱり冬と云う事で寒いですし、会場内、とっても足の冷える状態で…
まぁ、ああ云ったイベント会場は仕方ないですよね…。

神戸…和泉は行った事ないんですよね…。
実は、神戸よりも姫路に行って、まだ唯一行っていない国宝のお城…姫路城に行きたいんですよね…
中々チャンスがなくって…
いずれ、頑張っていこうと思っております。
水流さまこそ、体調管理をしっかりなさってくださいね。

まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『It's Destiny』
この設定は賛否両論かなぁ…と思うのですけれどね…
そろそろいろんな秘密を明かしていかないといけませんし、このお話し、急展開が楽しんで頂けている理由の一つですしね…
マオ君…中々いい味を出してくれています。
実際に本編でも手段を選ばずでしたし、実際に、そう云った時どうしたらいいのか、解らなかったと云うのがあの結果の理由だと思いますしね…
でも、ルルーシュが記憶を取り戻したら…更に苦しむ事になりそうですけれど…
それはそれで、話の一つと云う事になりますしね…
適当に始めた連載でしたが…結構話が広がりまして…
読者様もついて下さっているようで…有難い事です。
色々とありますけれど…この先も読んでやって下さいね。


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posted by 和泉綾 at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

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魔王ルル…勇者スザクと家出する? Final



 結局、ルルーシュはその後、それまでの無理がたたって1週間程身動きとれない状態となり…
スザクはジェレミアのオレンジ農園を手伝い続ける事となる。
スザクも、風呂の中で身動きとれなくなっているルルーシュを見てすぐに出発できるとも思っていなかったし、意外と柑橘系の香りに囲まれている生活も悪くない気がして…
ただ…こうしてルルーシュが具合悪くなってしまった事でルルーシュがこの度に懲りてしまっているのではないかと云う心配はついて回ってきた。
オレンジ畑を手伝いながらも…その事だけが気になって…
力仕事はスザクの得意分野だったから、普段はアーニャがそう云った重いものを持ったりしていて…やはり、少女の力と体力バカのスザクの力とは比べるまでもなく、ジェレミアも嬉しい悲鳴で驚いていた。
そして、スザクは…
「アーニャ…君の分の仕事…僕がやるから…ルルーシュの傍にいて、看病してくれない?」
と云う話しをアーニャに持ちかける。
本当はスザク本人が行きたいのは山々なのだけれど…
スザクがジェレミアの手伝いをすると云う事でここを宿として借りているのだから…そうもいかないと云う事で…
それでも、夜は、ルルーシュがもし、何かあった時にすぐに対処出来るように、二つ並んでいるベッドをくっつけて眠っていた。
同じ布団に入ったりすると…
山の中を歩いていて、ルルーシュと寄り添って眠っていた時に気づいたのだけれど…
妙に危ない気分になって、山の中の獣がルルーシュを襲う前に、スザクがルルーシュに襲いかかってしまう野獣になりそうになっていたのだ。
そんな事に気づいてしまったスザク…
流石にルルーシュと同じ布団で眠ると云うのはかなりヤバいと判断して、一応、ベッドはくっつけておくけれど、何もない時は絶対に二つのベッドの間のラインを越えないという強い誓いを心に秘めて眠っていた。
ところが…
こうしたところで天然ボケをかますと云うか、なんと云うか…そんなスザクの様子を見ていて、ルルーシュがやたらと甘えて来るのだ。
恐らく、具合悪い状態で色々と心細いのかもしれない。
知らない土地で、昼間は一人きり…
様子を見に来るアーニャも悪い人間ではない事は解るのだけれど…それでも、ルルーシュは結構人見知りが激しいのだ。
そして、人に対する好き嫌いが激しい。
あの城の状況を見ていればよく解る。
具合悪い時に…見ず知らずの人間…いくら親切な人間であったとしても…
あんな風に常に意地っ張りでそう云った部分をおくびにも見せないように努力しているルルーシュだが…
体調を崩している時、一人の時間が長いと云うのは、何とも心細いものだ。
スザクだっていくら体力バカだと云っても、怪我をする事はあるし、風邪をひく事もある。
一人旅をしていたら、具合悪くても、痛くても、一人きりであるのだから…
そう云う時の心細さは…解らない訳じゃない。
今、ルルーシュにとって一番身近な人間はスザクだ…
―――ルルーシュ…ごめんね…。早く仕事を終わらせてルルーシュのところに行くからね…

 で、具合悪いルルーシュの方だけれど…
まぁ、スザクの心配はドンピシャリで…
具合悪いから、パソコンに向かう気力もないらしく…
それでも、軍資金を稼がなくてはと…最低限の株価の動向をチェックして、必要な売り買いをしている。
本当に大真面目にそれで生計を立てようと思ったら、それこそ市場が開いている時間、常にネットに繋いでチェックし続けなければならないのだけれど…
それでも、ルルーシュの場合、プラスにならなくてはならないけれど、必要な金が手に入ればいいと云う程度なので、それほど貪欲にチェックする必要はない。
いざ、株価が急落してもルルーシュには城で引き篭もり生活をしていた頃にパソコンソフト関連の特許を取って、それなりに収入源はあるのだ。
ぶっちゃけ、株に関しては、趣味みたいな部分があるのと、株主特典が目的だ。
株主になると、色々特典が付く企業も増えている。
こうして旅をしていて便利なのは、公共の交通機関の株やホテルの株である。
株主優待が使えると云うのは、株による金銭的利潤よりも大きいのだ…ルルーシュにとって…
因みに、スザクと旅に出ると決めた時に、某大手ホテルチェーンと航空会社と全国展開しているタクシー会社の株券を購入している。
その辺りは抜かりがない。
一応、必要な株のチェックだけ終えると…また、ベッドにごろりと横になる。
と云うか、今のところ長い時間、起きていられない…と云う現実もあるのだ。
疲れから熱発するし、身体中は知らない内に結構怪我をしているし…
運動不足の祟っている身体には結構堪える状態だ。
城にいた頃は…ある程度の家事は自分でして、パソコンの前に座って好きな事をしている生活で…
で、時々『魔王ルルーシュ』の観光誘致の為に訪れる『勇者』達を追っ払ったり…
とにかく…ルルーシュはそう云った面ではとても我儘だ。
嫌いな人間と同じ空間にいる事さえ…ルルーシュは耐えられない…と云う事さえある神経質さだ。
そう考えると、スザクと云う存在はとても稀有な存在なのだけれど…
どれほど無邪気を装ってみたところで、ルルーシュは嫌いなものは嫌いなものとしてい排除する。
あの、C.C.と云う魔女に関しては、ルルーシュの隙とか嫌いと云うそう云った問題のレベルではないし、ルルーシュ自身、彼女に対して好きとか、嫌いとか云う感情を持ち合わせていない感じだ。
大体、彼女が…ルルーシュが体調を崩したところで、ルルーシュの看病をするとも思えない。
それ故に、ルルーシュ自身、あの城では自分の健康管理は完璧にこなしていたに違いないのだけれど…
スザクとなれない旅の生活の中ですっかり身体が驚いてしまって、こんな状態になったと思われる。
―――コンコン…
静かにルルーシュの寝ている部屋の扉がノックされる。
「どうぞ…」
ルルーシュは相変わらずだるそうに答える。
するとアーニャが食事を持って来たようだ。
「ルルーシュ…目が覚めたなら、少し食べた方がいい…。でないと…元気にならない…。私はルルーシュ、元気にならなくていい…。元気にならなければルルーシュ…ここにいてくれるから…」

 アーニャがそんな事を云いながら、ルルーシュの寝ているベッドサイドのチェストの上にトレイに乗った食事を置く。
ルルーシュにとって、アーニャは不思議少女だ。
尤も、ルルーシュの場合、『女』と云う生き物と接触する事があまりない。
敢えて言うならC.C.も『女』の類なのだろうけれど…
それでも、彼女のやっている事とアーニャのやっている事は…全く違う…。
恐らく、本などで呼んだ知識の中で云えば、アーニャの方が『女』と云う生き物なのだろうとは思うのだけれど…
「……迷惑…だろう?いきなり旅人が転がり込んできて…一人は元気に手伝っているが…一人は…こんな風に体調を崩して…寝込んでいて…」
ルルーシュもルルーシュなりに他人に気を使っているようだ。
ただ、あまり人とこうした形で接する事がない為に、何をどうしたらいいか解らないと云う部分で、非常に不器用さが垣間見えるのだけれど…
「ルルーシュは…もっと人の話聞く…。私、さっき、ルルーシュに元気にならなくていいって云った…。ルルーシュが元気にならなければ、ルルーシュはここにいる…。ルルーシュにいて欲しい…」
アーニャの…本当に必要最低限の言葉は…
色々と詰め込まれていて…
そして、凄くストレートだ。
表情を変える事は少ないものの、こうした言葉の中で彼女の気持ちが垣間見える。
「有難う…。気を使って云って貰ったとしても嬉しい言葉だな…」
ルルーシュは素直に思った事を云った。
アーニャの不思議な空気は…なんだかこんな風に素直に気持ちを表す力でもあるのだろうかと思ってしまう。
「私…嫌いな人間にこんな事云わない…。とりあえず…元気になりたいなら…ご飯…食べる…」
アーニャがそう云いながら、ルルーシュを促す。
ルルーシュもさっきまでモバイルノートで株価を見ていて力尽きたとも云えず…
とりあえず、起き上がる様に努力はしてみるのだけれど…
身体中は痛いし、だるいし…
そんなルルーシュを見て、アーニャが部屋の中にあるクッションと云うクッションをかき集めて来て、ルルーシュの背中に押し込んでやり、身を起させる。
「ルルーシュ…また無理してパソコン…やってた…。そんなにここにいたいなら…具合悪くなくても…ここにいればいい…」
アーニャの…半分本気、半分皮肉の言葉に…ルルーシュは困った様に笑う。
なんだかんだ云って、アーニャは色々なものをよく見ている。
そして、それをストレートに的確に言葉にするから…
ルルーシュとしても苦笑いをしたり、困った顔をしたりする訳なのだけれど…
それでも、色々な事に気の回る少女だと思った。
「ごめん…アーニャ…。有難う…。俺…早く元気にならないとな…。スザクと一緒に『4LDK庭付き一戸建て』を探さなくちゃいけないから…」
ルルーシュの言葉に…アーニャが少し不思議そうな顔をする。
きっと、ルルーシュの言葉の意味が解らないと云った感じなのだろう…。
そんなアーニャを見て、ルルーシュは『気にしないでくれ…』とだけ云って、食事を始めたのだった…。

 スザクの方はと云えば…
果実をもぐと云うのはあまり得意ではない事が判明して…ジェレミアがもいだ果実の入ったかごを運ぶ事に専念している。
どうも、力が入り過ぎて、ミカンやオレンジを潰してしまうらしい…。
一応、ハサミで枝を切ると云うものもあるのだけれど、中には、木から直接もぐものもあり、その時には力が入り過ぎて果実を潰してしまうのだ。
「ジェレミアさん…毎日本当にたくさん出荷しているんですね…」
「当たり前だ…。私はここを世界一のオレンジ畑だと思っているのだよ…。たくさんの種類の柑橘のさわやかな香りの囲まれていると気持ちも常にさわやかになれると云う…」
またも長いジェレミアの陶酔トークが始まってしまった。
ここの従業員であるヴィレッタに少々睨まれてしまう。
こうした陶酔モードに入ってしまうと、このモードが解けるまで仕事にならないからだ。
再三、ヴィレッタからは『余計な事は喋るな!』と云われていたのだけれど…
それでも、黙っていると、ジェレミアからは何かを放せと云われる。
こう云う場合、どっちの云う事を聞けばいいのか解らなくて…
それでも、このオレンジ畑のオーナーはジェレミアなのだから…
どちらが偉いと云えば…ジェレミアの方だ。
だとするなら…
と、普段なら絶対に考えない事を考えて…で、うっかりジェレミアの陶酔スイッチを押してしまって、ヴィレッタから怒られると云う事がパターン化しつつあった。
それでも、スザクの働きは中々のものだ。
力仕事はここのオレンジ畑で働いている全員がそれほど得意と云う訳じゃないのだ。
いつも、こうして収穫した果実を運ぶと云う作業で手間取ってしまう事が多い。
それなのに、このスザクと云う少年…大きなケース入った果実を5つくらい重ねて仕分け小屋まで持って行くのだ。
しかも、かなりスピーディーに…
ここで働いている中でいちばんそう云った力のあるジェレミアでも、2つが精一杯なのだ。
スザクとしては、もっとたくさん運べるのだけれど…それ以上ケースを重ねてしまうと前が見えない状態では不安だからという理由で、5つまとめて…と云う事になっているのだ。
ぶっちゃけ、こんなこまごまと運ぶくらいなら一気に全部運べるのに…と云って、ジェレミアとヴィレッタとアーニャを呆れさせたのは他でもないスザクである。
まぁ、そのお陰もあって、アーニャが畑仕事をしなくても手が足りる…と云う事になっているのだけれど…
「おい…お前…ここで働かないか?住むところなら私が面倒みてやる…」
スザクの働きを見てスカウトにかかったのはヴィレッタだった。
最初は、訳の解らない旅人で、しかも体調を崩している人間まで連れていて…と怒っていたくせに、スザクの働きを見た途端にこの掌の返し様だ…
「あ、有難いお申し出ですけれど…僕、ルルーシュと『4LDK庭付き一戸建て』で暮らすのが夢なんですよ…。それで今、物件探しの旅に出ているんです…」
ヴィレッタの誘いにさらっと断りの言葉を出す。
「しかし…あの、ルルーシュとか云う少年…これから先、本当に旅を続けていけるのか?」
「これからは僕も気をつけて、あそこまでダウンさせないように気を吐けますから…。それに、ここから先に行けばもっと都会に出られるし…。街の方に出れば、ルルーシュの株主優待の利くホテルとかもありますから…」
スザクのその言葉に…一番がっかりしているのは勿論、ジェレミアではなく、ヴィレッタだ。
これほどの労働力…何故旅人なんかやっているのか…と…

 やがて、ルルーシュの体調が回復して、アーニャの食事の準備の手伝いや、家事の手伝いもできるくらいに回復した。
「ルルーシュ…ここにいるの…そんなに嫌?」
ある時の食事中にアーニャがそんな風に尋ねる。
どうやら、アーニャもルルーシュをすっかり気に入ってしまって…手放したくない様子だ。
そして、ルルーシュもずっと体調の悪い間、世話をしてくれたアーニャに対しては何か、思いが生まれたようで…
それでも…
「ごめん…アーニャ…。その代わり、俺の携帯の番号とメアド…教えておく…。アーニャのも教えてくれたら、ちゃんと…スザクと暮らす『4LDK庭付き一戸建て』の場所を教えるから…」
少しだけ…申し訳なさそうにアーニャに告げる。
そんなルルーシュを見ていて…スザクはちょっとだけ面白くなさそうにしている。
どうやら、ルルーシュに一目ぼれして、一緒に旅をしている内にルルーシュに対する独占欲を強めてしまったらしい…
「ルルーシュ!明日の朝には出発なんだから…早くお風呂を貰って早く寝るよ!」
スザクがルルーシュとアーニャの会話に耐えられなくなり、ルルーシュの腕を引っ張ってその部屋を出て行く…
そんな二人を見ながら…アーニャは『チッ…』と舌打ちし、ジェレミアはこの先暫くアーニャの機嫌が悪いかもしれないと…少しだけ心配になる。
で、ルルーシュを連れだしたスザクはと云えば…
「ルルーシュ…そんなんだから、ストーカーが後を絶たないんだよ…。自覚あるの?」
ぷりぷり怒ったスザクにルルーシュは目を丸くする。
「そんなん…って何の事だ?」
「アーニャと何があったか知らないけど…エコひいきはダメ!絶対にあと後困るから!」
「エコひいきって…アーニャは俺の看病をしてくれただけだ…。アーニャも俺にいて欲しいなんて云ってくれて…ちょっと嬉しかったしな…」
ちょっと顔を赤らめて行っているルルーシュは可愛いのだけれど…その言葉は頂けない…。
「この浮気者!そうやって無意識に色目を使うからいけないんだ!ルルーシュ…僕はね…僕はね…」
段々涙声になって行くスザクに…ルルーシュは驚くのだけれど…
それでも、どうやらルルーシュが余計な事を云ってしまったらしいと考えて…
「ごめん…スザク…。俺…アーニャに『ルルーシュには幸せでいて欲しい…』って云われて…。それで、俺、スザクと一緒に『4LDK庭付き一戸建て』に暮らして幸せになったところを…アーニャにも見せたいと…」
段々小さくなっていく声に…スザクは…
―――ルルーシュはやっぱりずるい…
と思いながら、下を向いてしまったルルーシュの頭をポンポンと優しく叩きながら…
「僕の方こそ…ごめんね?ルルーシュは…皆に優しいから…ちょっと心配になっちゃったんだよ…。とにかく、明日は出発なんだから…。早く休もうね?」
こんなバカップルオーラを撒き散らしている二人の夜は更けて行く…。
「そうだな…今回は…俺、体調を崩してしまってすまなかった…。もう少し…気をつけるよ…」

 このバカップル二人の旅はまだまだ続く…
勿論、二人の『4LDK庭付き一戸建て』が見つかるまで…
そうして、彼らの歩いた後には…ルルーシュの撒き散らした『萌え♪』オーラに打ち負かされた者たちがこれでもか…と増殖して行く訳なのだが…
恐らく、この事が彼を『魔王』と呼ぶ理由となっているに違いない…。
そして、一度、その『萌え♪』オーラにやられてしまった者は、その呪縛から逃れられないと云う…。
そんな『魔王』をこんな風に放し飼いして置いていいのかどうかはともかく…
ルルーシュとしては…色々驚きがあったり、発見があったり、ちょっぴり後悔が辺りと…中々充実した旅となっているのである…

END


あとがきに代えて



更新が遅くなりました。
昼間の更新、ホントは昨日の内にやらなくてはならなかったものであり、こっちが今日のホントの更新です。
リクエスト下さった水流さま…またも続編フラグ…立っちゃいました…ヾ(▽^;)ゞうへへ
御免なさい…。
この話…『萌え♪』要素が多くて…(爆)
書いていて楽しかったです。
具体的なリク内容がなかった為、和泉が勝手に動かしてしまっている話になっているのですけれど…
楽しんで頂けているとよいのですが…
とにかく、イベント直後なのにもかかわらず、オフラインから解放される事もない状態で…
で、体調を崩していても仕事休めないし、オンラインの更新もやめられないと云うジレンマに陥っています。
少しくらい、こちらの更新を休む勇気が欲しいのですけれどね…

リク企画もあとわずか…と云うか残り一作となりました。
多分、来週の半ばには通常のSS掲載になります。
リクを下さる方は多くないのですが、和泉の文章の書き方だとどうしても長くなってしまって…
で、こうして時間がかかってしまうのですが…
楽しんで頂けていますでしょうか?
尤も、和泉がネタを考えて書いている小説よりも素敵なネタばかりですけどね…
それに和泉の文章力が伴っていれば云う事なしなのですが…
リク企画の残り1作…
頑張って書かせて頂きます!


☆拍手のお返事


紫翆さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
お返事が遅れて申し訳ありません。

『幼馴染シリーズ』
やはり、ずっとシュナ兄が白シュナだったから…驚かれたでしょうか?
でも、和泉の書くシュナが白だけで終わる訳ないじゃないですか…(爆)
シュナ兄は本編でもずっと仮面をかぶっていましたし…
シュナ兄も最後の最後の活躍して頂かないと…という感じです。
そのための布石がカノンですしね…
ちゃんとスザルルハッピーエンドは決まっていますので…
それでも、ドキドキしながら読んで頂けたら幸いです。

CITY…流石に体調を崩してしまいましたね…。
HYPER CONTRASTは翌日から千葉で検査入院なので、いいんですが、HARU COMIC CITYはちゃんと宿泊先を確保します。
流石に…今回はかなり強引にイベント参加しているので、結構きつかった…
まぁ、体調も少しずつ戻していますので…。
週末まで…指折り数えていますよ…
ちゃんと回復させないといけませんしね…
ご心配有難う御座居ました。

水流さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
お返事が遅れて申し訳ありません。

東京の機構自体は寒かったと云う感じではなかったんですよね…
和泉の暮らしているところはもっと寒いんで…
ただ、朝はやっぱり冬と云う事で寒いですし、会場内、とっても足の冷える状態で…
まぁ、ああ云ったイベント会場は仕方ないですよね…。

神戸…和泉は行った事ないんですよね…。
実は、神戸よりも姫路に行って、まだ唯一行っていない国宝のお城…姫路城に行きたいんですよね…
中々チャンスがなくって…
いずれ、頑張っていこうと思っております。
水流さまこそ、体調管理をしっかりなさってくださいね。

まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『It's Destiny』
この設定は賛否両論かなぁ…と思うのですけれどね…
そろそろいろんな秘密を明かしていかないといけませんし、このお話し、急展開が楽しんで頂けている理由の一つですしね…
マオ君…中々いい味を出してくれています。
実際に本編でも手段を選ばずでしたし、実際に、そう云った時どうしたらいいのか、解らなかったと云うのがあの結果の理由だと思いますしね…
でも、ルルーシュが記憶を取り戻したら…更に苦しむ事になりそうですけれど…
それはそれで、話の一つと云う事になりますしね…
適当に始めた連載でしたが…結構話が広がりまして…
読者様もついて下さっているようで…有難い事です。
色々とありますけれど…この先も読んでやって下さいね。


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posted by 和泉綾 at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月15日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 30

魔王ルル…勇者スザクと家出する? 3



 現在…スザクは外であの、ジェレミアと云う男の畑仕事を手伝っている。
ルルーシュは…洗濯機に入るだけ洗濯物を入れた状態で風呂に入っている状態…
流石に…並みの人間以上に運動不足なルルーシュの身体は…緊張が解けた途端に相当な疲れが出始めている。
ざぁ…っと頭からシャワーを浴びて、身体を洗って、湯船に入って…
すると…自分の身体が…特に足がむくみ始めて来た。
否、気づかない内に足をくじいていたのか…足首が腫れ始めている。
「な…なんだこれは…」
まぁ、山歩きなどした事のないルルーシュ…
これまでは緊張感を強いられる山越え生活の中にいて、精神力で頑張っていた事が窺えるのだ。
良く見れば、足の裏もマメだらけで…
温かい湯に浸かって…ほっとした途端に、一気に身体中が悲鳴を上げ始めたのだ。
―――俺…結構頑張ったんだな…。と云うか…このままでは…洗濯物を干すどころか…この風呂から出る事さえできないじゃないか…
そんな風に思えるほど…身体中のあちこちが悲鳴を上げている状態となっていた。
お風呂に入って、体が温まって、結構が良くなり…これまで張りつめていた神経が一気に緩んだと云う事…
流石に…これには驚いてしまうが…
今のルルーシュにとっては、そんな事は大した問題ではない。
疲れによって変化しているのは何も、身体の見えている部分だけではなく…
感覚も相当…痛み…とか、だるさ…とか、出始めているのだ。
ここまでの体力を一気に使った事などないルルーシュ…
あの城から出て、暫くは平地を歩いていたし、たまに、宿に泊まって…野宿ばっかりの生活だったと云うわけではない。
ところが、さっき、やっと降りて来た山を登り始めて…約1週間…
スザクはこんな山、一人なら1日で超えられると云っていたが…
それは、スザクの大魔王並みの体力があってこそだ。
そんな体力…普通はあり得ない…
恐らく、普通の登山道を使っていれば、普通の人でも1日か2日で超えられるだろうが…
今回、スザクが選んだ道は一般登山道ではなく、それこそ、かつて戦国時代にいざと云う時の『抜け道』的な道を使っているのだ。
そんな道…普通の登山道だってルルーシュのペースなら普通の人よりも遅いペースだろうに…
スザクが使った道…恐らく、最短距離とは云うものの、様々な障害物がある為にそれらを突っ切って行くと云う事だ…(M大学ラグビーじゃないんだから…)
そんなコース…最短距離だから一番速いと云えるのは、スザクだからだ…
ルルーシュだけではなく、そんなもの、普通の人間にだって通用しない。
案の定…慣れない事をやって身体中ボロボロになっているルルーシュだ…
と云うか…よくここまでもったものだと…ルルーシュとしては自分で自分を褒めてやりたいくらい頑張ったのだ…
まぁ、そんな事情を抱えていて…身体が動かなくなってしまったルルーシュなのだが…
湯船に入ったお湯が温めで良かったと…心の底から思うけれど…
いつまでもこんなところで身体が動かない状態でいるのはまずいと…流石に思う。
『魔王』と云ってもなんでもできると云う事でもない…
と云うか、ルルーシュの場合、身体を動かす事に置いては普通の人間よりも出来る事が少ない様に思われる。

 一方、スザクの方はと云えば…
「凄い数のミカンの木ですね…」
スザクは連れて来られたミカン畑を見て感嘆の声を漏らす。
そんなスザクの声に…ジェレミアが満足げにジェレミアの畑の自慢を始める。
「そうだろう…ここには15種類のかんきつ系の木を種類別に畑を作っているのだ…。常にこの中のどれかが収穫時期になっている!そして…」
またも長い話が始まってしまった。
確かに…自慢するだけの事があって、広いし、立派な畑だと思う。
本当に二人だけで管理できるとは思えないのだけれど…
しかし…
畑の中には人の気配がするのだ。
「オーナー…いい加減におしゃべりをやめて、仕事をしてくれませんか?」
そう云って来たのは…
多分、この畑に雇われているであろう…女性だ…
肌は褐色で、長い髪を横にポニーテールにしていて…細い手足に、畑用の作業着が何となく違和感のある…なんだかモデルでもやっていそうな女性だ…
「ああ…済まんな…ヴィレッタ…。この畑を褒められて…つい嬉しくなってしまってな…」
どうやら…このジェレミアと云う男は…こうした形で話をするのが好きらしい…
「で、そっちにいるその、体力に自信のありそうな少年は…?」
ヴィレッタと呼ばれた女性がスザクに話を振る。
どうやら、本当にとっても忙しくて、本当はジェレミア自身、この畑の自慢話をしている場合じゃないらしい…
「あ、僕、枢木スザクって云います。実は、僕の愛するルルーシュと一緒に暮らす為の『4LDK庭付き一戸建て』を探す旅に出ていて…。山を越えたところで…ちょっとルルーシュが疲れちゃって…。で、ちょっと宿を借りる代わりに僕がこの畑の手伝いをする事になったんです…」
スザクが殺気山から下りて来たようにはとても思えない様な明るい声で自己紹介する。
そんなスザクにヴィレッタが少し怪訝そうな顔をする。
大抵、山から下りて来たばかりの人間と云うのは、かなり疲れていて、オレンジ畑の手伝いどころじゃない筈なのだけれど…
「あの山を下りて来て…すぐなのか?」
ヴィレッタが『流石にそれはないだろう…』と云う感じでスザクに尋ねると…
「実は…直線距離が一番短いと思って、ほら…昔、偉い人がいざと云う時に使う抜け道があるでしょ?今じゃ、殆どけもの道になっちゃっている…。あそこを通ってきたら…ルルーシュの体力では1週間もかかっちゃって…。おまけに今、相当へとへとになっちゃって…」
スザクも旅の話をつらつらをし始める。
そして、スザクの話にヴィレッタがさっきから驚きの表情を変える事無く…呆然とスザクの話を聞いている。
そして…スザクの話を全て聞き終えてのヴィレッタの言葉は…
「お前…一体どう云う体力をしている?と云うか、最近、観光資源確保の為に様々な村から『雇われ勇者』を送り込まれている『魔王』とやらはお前なのか?」
「え?違いますよぉ…。僕、れっきとした普通の人間ですって…どう見ても、人間にしか見えないでしょ?」

 明るくそんな事を云っているスザクに…ヴィレッタが呆れたような溜息を吐いた。
確かに…見た目は人間だが…中身は化け物だと云う自覚が一切ないと見える。
―――こいつ…どんな体力をしているんだ…。と云うか、その、こいつの連れのルルーシュとか云う奴…恐らく、1週間はここを動けんな…
などと、一応、言葉に出してはいけないのかもしれないと思い、心の中で思う。
「まぁ、元気が有り余っている様だから…選別を終えて、箱詰めされたミカンを運んでくれ…。傷にならないように…そっとな…」
いつの間にか、ヴィレッタがその場を仕切っている。
「オーナー…とりあえず、こいつには力仕事をして貰います。多分、今の話だと1週間はここにいて貰えそうですし…」
ヴィレッタの言葉にスザクが不思議そうな顔をする…
「あれ?僕たち、明日には出ますよ?」
スザクがヴィレッタの言葉にそう云うと…
「お前…バカか…。普通の人間があのけもの道を3日かけて歩いて来て、ここに来たら1週間は寝込む…。お前の連れの体力がどれほどのものかは知らないが…何故、普通の登山道を使わなかった?あんな命がけの道…恐らく、ここまで歩いて来たのは完全に緊張状態で精神が張り詰めていたおかげだ…」
ヴィレッタの言葉でスザクは何かに気づいたようにはっとする。
「そうなんですか…。あの程度の道なら…僕、1日で十分なんですけど…」
「どんな体力をしているんだ…お前…」
ヴィレッタの呆れた言葉に対して、あまり気にする様子もない。
ただ、スザクはヴィレッタの言葉で…ちょっと心配ごとが生まれて来た。
そう…ルルーシュの事だ…
今頃…洗濯をしながら風呂を借りている筈なのだ…
「あの…済みません…。あの山を普通に登山道で歩いて来て降りてきた人たちは…ここで寝込んじゃう事ってあるんですか?」
スザクは微妙に恐る恐ると云った感じで、ヴィレッタに尋ねる。
ヴィレッタの方は、これまた呆れたため息を吐いて…
「まぁ、登山慣れしている人間なら、そんな事はないが…慣れない人間が登る山じゃないぞ…あの山は…。本来、ある程度山歩きに慣れている人間が歩く山だ…。それなのに…お前たちは一般登山道を使わずに、けもの道みたいな抜け道の方を使って来ただと?あんなところ…既に人があるく様な道になっていないだろう…。一体いつの時代に使われていた抜け道だと思っている?」
ヴィレッタのその言葉に…スザクは更に心配事が大きくなるのが解った。
そう…ルルーシュが風呂に入りたいと云ってたし、洗濯もしたいと云っていた…
多分、洗濯に関しては洗濯機のスイッチを押すくらいはできたかもしれないが…
問題はその後だ…
「ルルーシュ…今、お風呂に入っちゃってるよ…」
その一言を呟いて更に心配は大きくなる。
疲れた体の状態でルルーシュは湯船に入って…
そのまま身体を支えて眠っていればまだいい…
そのまま湯船に沈んで行ってしまったら…
こう云う時には…本当に最悪のパターンを考えてしまう。
本来なら、ここまで来る前に山に入る時点で、そう云った想像力を働かせて欲しいものなのだけれど…
相手は山登りなどした事のないど素人なのだから…

 スザクの表情は一気に青褪めて行く…
「おい…大丈夫か?」
多分、スザクの体そのものは大丈夫だと判断出来るのだけれど…
人に云われて、やっと、現実を見る事が出来るようになって…スザクは様々な想像をしたようだけれど…
その想像の中で今、最も悪いパターンを考えていると思われる。
流石にこんなスザクを見て、ジェレミアも気の毒に思ったのか…
「とりあえず、手伝いは明日からでいい…。今日は君の連れの…ルルーシュ…だったかな?彼の面倒を見てやりなさい…」
ジェレミアの寛大な言葉にスザクはうっかり感激してしまう。
恐らく、その言葉の裏には、その分、スザクをこき使ってやる気が満々であるのだろうが…
それに気づいているのは多分、ここではヴィレッタだけに違いない。
それでも、今のスザクの姿を見ていると…どれ程後でこき使わる事になったとしても、その…スザクの大切な存在の元へ行かせたやった方がいいと思われ…
「こっちは明日からでいい…。その代わり…お前の分の仕事はきっちりあるからな…」
ヴィレッタからも許しを貰って、スザクの顔が綻ぶ。
余程、彼らの話の中でスザクの大切な存在のルルーシュの事が気になって仕方なくなってしまったのだろう。
「す…済みません…。明日からは、鶏が鳴く前から起きて頑張りますから…」
そう云うが速いか…スザクがダッシュで母屋の方へと向かって走り出した。
そんなスザクの背中を見つつ…ヴィレッタはジェレミアに声をかけた。
「オーナーも人が悪いですね…。そうやって恩を売っておいて…後で、相手が号泣する程こき使う気でしょ…」
「まぁ、あのスザクと云う少年なら…大丈夫だろう…。少なくとも、その体力のない連れとやらの分まで働いてくれそうだし、彼が具合悪い状態ではあの少年も仕事に集中で菌だろ…」
しっかりと顔が『ノープロブレム』と云う感じでジェレミアは答えるが…
これまで、ジェレミアにそう云った形で恩を売られて、泣かずに仕事をやり遂げた者はいないのだ…
それこそ…馬車馬の様に働く…と云う事を体現させるのだから…
「確かに…この時期は2種類の収穫がありますから…運ばなくてはならない箱の数も多いですしね…。せいぜい頑張って貰いましょうか…」
ヴィレッタもヴィレッタでジェレミアの事を云えない様はセリフを吐いている。
一応、この畑の持ち主はジェレミアでヴィレッタは雇われている側なのだけれど…
勤続年数が長くなり、やたらと話をしていて仕事がおろそかになりがちなジェレミアよりもこのオレンジ畑の事に詳しくなってしまったヴィレッタにはオーナーも逆らえないらしい…
「とりあえず、今日のノルマはちゃんと仕事して下さいね?せっかく、『じぇれみあ』ブランドとして売り出しているんですから…。何れ、株式会社にしたいって云っていたじゃないですか…。こうして登山して疲れて宿を貸して欲しいと云う連中を捕まえて、宿代と食事だけでただ働きさせて…」
「何を云う!これが持ちつ持たれつ…だろう!一応、名刺を渡した人々には通販で割引しているじゃないか…」
これは…この二人の日常茶飯事な会話である。
因みに、くどいようだが、ジェレミアはここのオーナーで、ヴィレッタは従業員…夫婦ではない…

 二人の許可を貰って、スザクが先ほど教えて貰った浴室へ行くと…
案の定…ルルーシュが身体を動かせなくなって困っていた。
「ルルーシュ!」
「ス…スザクか…。と云うか…手伝いに行っていたのでは…?」
ルルーシュがスザクの姿を見て安心するが、その直後に手伝いに云った筈のスザクの姿に疑問を抱く。
「あ…うん…。そうなんだけど…あの人たちの話を聞いていて…ルルーシュの事が心配になっちゃって…。洗濯機…もう止まっているよ…。のぼせているんじゃないの?」
確かに…疲れもあって、だるいし、頭がぼーっとしている状態なのは事実なのだけれど…
本当なら、気を失っていそうな勢いだ…
「ルルーシュ…怒らないでね?」
そう云うが速いか、湯船で動けなくなっているルルーシュの身体をふわりと持ち上げて、先ほど案内された今日泊まる部屋へと連れて行こうとする。
「ちょ…ちょっと待て…せめて…バスタオルとか…」
流石に全裸で廊下を運ばれるのには抵抗がある様で…
「あ、御免…」
そう云って、脱衣かごに入っていた、着替えとタオルをルルーシュが手に取り、バスタオルを広げてとりあえず、自分の身体にかけた。
「と云うか…お前…手伝いは…?」
「うん…ここの従業員だって云うヴィレッタさんに…色々云われて…ルルーシュの事が心配になっちゃって…。それで、明日からでいいって…」
スザクがにこりと笑ってルルーシュにそう云うと…ルルーシュはやはりスザクの言葉を聴き逃していなかった。
「明日から?」
怪訝そうにルルーシュがその疑問をスザクにぶつける。
すると…
「話を聞いている内に…ルルーシュ、多分、今夜にでも熱出すよ…。足も腫れているし…むくんでいるし…。ごめんね…僕、自分の体力がそんなにバケモノ並みだとは知らなくって…。ルルーシュに無理させちゃったんだね…」
まるでしゅんとなった犬の様に謝るスザクだが…
そんなスザクを見ていて少々ムカつくのは何故だろうか…とルルーシュは思う。
確かに…確かに…ルルーシュは体力がないし、運動も苦手だ…
スザクはバケモノ並みの体力バカだ…
でも…それでも、そんな風にあからさまに『体力ないのに無理させてごめんね?』な視線を送られると…何とも自分が情けなくなってしまう…
と云うよりも、とてもプライドが傷つく…
解っていてもプライドが傷つく…
「べ…別に…俺は熱を出したりなんて…」
そう云った時、ルルーシュのおでこにスザクのおでこがあたった。
「少し…熱で始めているよ…。少し、休んで行こう?僕…もっとルルーシュの事を気遣うべきだったのに…ホントにごめんね?でも、ここの宿賃はちゃんと僕が働いて稼ぐから…。ルルーシュはちゃんと身体…治してね?」
身体中がだるいのは事実なのだけれど…
実際に身体を動かせなくて、湯船の入ったままだったのだけれど…
確かに人並みの体力もないのだけれど…
それでも…
―――こんな憐れんだ顔をするなぁぁぁぁ…
ルルーシュの…声に出せない…心からの叫びだった…

To Be Continued


あとがきに代えて



やっぱり、スザクに付き合っていたら…ルルーシュ…具合悪くなっちゃいました。
いやぁ…具合悪くなったルルーシュって…なんて可愛いんでしょうか…
具合悪くなってもツンデレをやめられないなんて…
これ…どんどん続編出来そうですね…
どうせ、今回の分が終わっても確実に続編フラグが立ちますしね。
元々このリクは水流さまから頂いていたものなので…水流さまから次回の企画でリクを頂ければまた続きを書けると思います。

あと、17日に出す新刊の通販受け付け、『Amethyst Eyes』の『information』にて開始しています。
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未来さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『From whom do for a long time?』
ルルーシュの記憶…4話と云う短い話の中で記憶を取り戻す事が難しかったんです。
全くの無垢状態じゃなくて、ブリタニアを憎む気持ち、ナナリーを守らなければならないと云う使命感、そしてスザクの存在はあって、でも、どうして、その時点での状況が出来あがっているのか…と云うのが解らない状態で…
自分のやった事なのに、人からの話しか知らない…という描写は…結構和泉の文章の書き方だと、随分尺を使ってしまうんです。
このあたりはもう少し、文章の書き方を学んで、模索しなければならないと思うのですけれど…
ラストに関しては…色々悩んだんですよね…
状況を理解できるだけの基礎になる記憶がある分、素直に甘えてくれないと思ったので…
そして、『ゼロ』や『ギアス』『コード』を知らない分、非常に純粋にブリタニアへの憎しみだけがあるので…
そんな葛藤を考えたとき…また、それをみずからの手で、多くの犠牲を強いて創り上げたものだとルルーシュに自覚がある場合、ナナリーのそばにいても、あの時点ではつらいかな…と思ったので…

『魔王ルル…勇者スザクと家出する?』
リクエスト下さったご本人様からのリクエストであれば続編を書きます。
一応、2回目のリク企画の時にその旨を書いたんですけれど…そう云ったリクガこれまでになかったので…
天然の癖に、腹黒…このスザクは書いていて楽しいです。
ただ、今日の分に関しては、スザクもさすがに少し反省しそうですけれどね…
さて、ルルーシュの未来は???って感じです…(笑)


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posted by 和泉綾 at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 30

魔王ルル…勇者スザクと家出する? 3



 現在…スザクは外であの、ジェレミアと云う男の畑仕事を手伝っている。
ルルーシュは…洗濯機に入るだけ洗濯物を入れた状態で風呂に入っている状態…
流石に…並みの人間以上に運動不足なルルーシュの身体は…緊張が解けた途端に相当な疲れが出始めている。
ざぁ…っと頭からシャワーを浴びて、身体を洗って、湯船に入って…
すると…自分の身体が…特に足がむくみ始めて来た。
否、気づかない内に足をくじいていたのか…足首が腫れ始めている。
「な…なんだこれは…」
まぁ、山歩きなどした事のないルルーシュ…
これまでは緊張感を強いられる山越え生活の中にいて、精神力で頑張っていた事が窺えるのだ。
良く見れば、足の裏もマメだらけで…
温かい湯に浸かって…ほっとした途端に、一気に身体中が悲鳴を上げ始めたのだ。
―――俺…結構頑張ったんだな…。と云うか…このままでは…洗濯物を干すどころか…この風呂から出る事さえできないじゃないか…
そんな風に思えるほど…身体中のあちこちが悲鳴を上げている状態となっていた。
お風呂に入って、体が温まって、結構が良くなり…これまで張りつめていた神経が一気に緩んだと云う事…
流石に…これには驚いてしまうが…
今のルルーシュにとっては、そんな事は大した問題ではない。
疲れによって変化しているのは何も、身体の見えている部分だけではなく…
感覚も相当…痛み…とか、だるさ…とか、出始めているのだ。
ここまでの体力を一気に使った事などないルルーシュ…
あの城から出て、暫くは平地を歩いていたし、たまに、宿に泊まって…野宿ばっかりの生活だったと云うわけではない。
ところが、さっき、やっと降りて来た山を登り始めて…約1週間…
スザクはこんな山、一人なら1日で超えられると云っていたが…
それは、スザクの大魔王並みの体力があってこそだ。
そんな体力…普通はあり得ない…
恐らく、普通の登山道を使っていれば、普通の人でも1日か2日で超えられるだろうが…
今回、スザクが選んだ道は一般登山道ではなく、それこそ、かつて戦国時代にいざと云う時の『抜け道』的な道を使っているのだ。
そんな道…普通の登山道だってルルーシュのペースなら普通の人よりも遅いペースだろうに…
スザクが使った道…恐らく、最短距離とは云うものの、様々な障害物がある為にそれらを突っ切って行くと云う事だ…(M大学ラグビーじゃないんだから…)
そんなコース…最短距離だから一番速いと云えるのは、スザクだからだ…
ルルーシュだけではなく、そんなもの、普通の人間にだって通用しない。
案の定…慣れない事をやって身体中ボロボロになっているルルーシュだ…
と云うか…よくここまでもったものだと…ルルーシュとしては自分で自分を褒めてやりたいくらい頑張ったのだ…
まぁ、そんな事情を抱えていて…身体が動かなくなってしまったルルーシュなのだが…
湯船に入ったお湯が温めで良かったと…心の底から思うけれど…
いつまでもこんなところで身体が動かない状態でいるのはまずいと…流石に思う。
『魔王』と云ってもなんでもできると云う事でもない…
と云うか、ルルーシュの場合、身体を動かす事に置いては普通の人間よりも出来る事が少ない様に思われる。

 一方、スザクの方はと云えば…
「凄い数のミカンの木ですね…」
スザクは連れて来られたミカン畑を見て感嘆の声を漏らす。
そんなスザクの声に…ジェレミアが満足げにジェレミアの畑の自慢を始める。
「そうだろう…ここには15種類のかんきつ系の木を種類別に畑を作っているのだ…。常にこの中のどれかが収穫時期になっている!そして…」
またも長い話が始まってしまった。
確かに…自慢するだけの事があって、広いし、立派な畑だと思う。
本当に二人だけで管理できるとは思えないのだけれど…
しかし…
畑の中には人の気配がするのだ。
「オーナー…いい加減におしゃべりをやめて、仕事をしてくれませんか?」
そう云って来たのは…
多分、この畑に雇われているであろう…女性だ…
肌は褐色で、長い髪を横にポニーテールにしていて…細い手足に、畑用の作業着が何となく違和感のある…なんだかモデルでもやっていそうな女性だ…
「ああ…済まんな…ヴィレッタ…。この畑を褒められて…つい嬉しくなってしまってな…」
どうやら…このジェレミアと云う男は…こうした形で話をするのが好きらしい…
「で、そっちにいるその、体力に自信のありそうな少年は…?」
ヴィレッタと呼ばれた女性がスザクに話を振る。
どうやら、本当にとっても忙しくて、本当はジェレミア自身、この畑の自慢話をしている場合じゃないらしい…
「あ、僕、枢木スザクって云います。実は、僕の愛するルルーシュと一緒に暮らす為の『4LDK庭付き一戸建て』を探す旅に出ていて…。山を越えたところで…ちょっとルルーシュが疲れちゃって…。で、ちょっと宿を借りる代わりに僕がこの畑の手伝いをする事になったんです…」
スザクが殺気山から下りて来たようにはとても思えない様な明るい声で自己紹介する。
そんなスザクにヴィレッタが少し怪訝そうな顔をする。
大抵、山から下りて来たばかりの人間と云うのは、かなり疲れていて、オレンジ畑の手伝いどころじゃない筈なのだけれど…
「あの山を下りて来て…すぐなのか?」
ヴィレッタが『流石にそれはないだろう…』と云う感じでスザクに尋ねると…
「実は…直線距離が一番短いと思って、ほら…昔、偉い人がいざと云う時に使う抜け道があるでしょ?今じゃ、殆どけもの道になっちゃっている…。あそこを通ってきたら…ルルーシュの体力では1週間もかかっちゃって…。おまけに今、相当へとへとになっちゃって…」
スザクも旅の話をつらつらをし始める。
そして、スザクの話にヴィレッタがさっきから驚きの表情を変える事無く…呆然とスザクの話を聞いている。
そして…スザクの話を全て聞き終えてのヴィレッタの言葉は…
「お前…一体どう云う体力をしている?と云うか、最近、観光資源確保の為に様々な村から『雇われ勇者』を送り込まれている『魔王』とやらはお前なのか?」
「え?違いますよぉ…。僕、れっきとした普通の人間ですって…どう見ても、人間にしか見えないでしょ?」

 明るくそんな事を云っているスザクに…ヴィレッタが呆れたような溜息を吐いた。
確かに…見た目は人間だが…中身は化け物だと云う自覚が一切ないと見える。
―――こいつ…どんな体力をしているんだ…。と云うか、その、こいつの連れのルルーシュとか云う奴…恐らく、1週間はここを動けんな…
などと、一応、言葉に出してはいけないのかもしれないと思い、心の中で思う。
「まぁ、元気が有り余っている様だから…選別を終えて、箱詰めされたミカンを運んでくれ…。傷にならないように…そっとな…」
いつの間にか、ヴィレッタがその場を仕切っている。
「オーナー…とりあえず、こいつには力仕事をして貰います。多分、今の話だと1週間はここにいて貰えそうですし…」
ヴィレッタの言葉にスザクが不思議そうな顔をする…
「あれ?僕たち、明日には出ますよ?」
スザクがヴィレッタの言葉にそう云うと…
「お前…バカか…。普通の人間があのけもの道を3日かけて歩いて来て、ここに来たら1週間は寝込む…。お前の連れの体力がどれほどのものかは知らないが…何故、普通の登山道を使わなかった?あんな命がけの道…恐らく、ここまで歩いて来たのは完全に緊張状態で精神が張り詰めていたおかげだ…」
ヴィレッタの言葉でスザクは何かに気づいたようにはっとする。
「そうなんですか…。あの程度の道なら…僕、1日で十分なんですけど…」
「どんな体力をしているんだ…お前…」
ヴィレッタの呆れた言葉に対して、あまり気にする様子もない。
ただ、スザクはヴィレッタの言葉で…ちょっと心配ごとが生まれて来た。
そう…ルルーシュの事だ…
今頃…洗濯をしながら風呂を借りている筈なのだ…
「あの…済みません…。あの山を普通に登山道で歩いて来て降りてきた人たちは…ここで寝込んじゃう事ってあるんですか?」
スザクは微妙に恐る恐ると云った感じで、ヴィレッタに尋ねる。
ヴィレッタの方は、これまた呆れたため息を吐いて…
「まぁ、登山慣れしている人間なら、そんな事はないが…慣れない人間が登る山じゃないぞ…あの山は…。本来、ある程度山歩きに慣れている人間が歩く山だ…。それなのに…お前たちは一般登山道を使わずに、けもの道みたいな抜け道の方を使って来ただと?あんなところ…既に人があるく様な道になっていないだろう…。一体いつの時代に使われていた抜け道だと思っている?」
ヴィレッタのその言葉に…スザクは更に心配事が大きくなるのが解った。
そう…ルルーシュが風呂に入りたいと云ってたし、洗濯もしたいと云っていた…
多分、洗濯に関しては洗濯機のスイッチを押すくらいはできたかもしれないが…
問題はその後だ…
「ルルーシュ…今、お風呂に入っちゃってるよ…」
その一言を呟いて更に心配は大きくなる。
疲れた体の状態でルルーシュは湯船に入って…
そのまま身体を支えて眠っていればまだいい…
そのまま湯船に沈んで行ってしまったら…
こう云う時には…本当に最悪のパターンを考えてしまう。
本来なら、ここまで来る前に山に入る時点で、そう云った想像力を働かせて欲しいものなのだけれど…
相手は山登りなどした事のないど素人なのだから…

 スザクの表情は一気に青褪めて行く…
「おい…大丈夫か?」
多分、スザクの体そのものは大丈夫だと判断出来るのだけれど…
人に云われて、やっと、現実を見る事が出来るようになって…スザクは様々な想像をしたようだけれど…
その想像の中で今、最も悪いパターンを考えていると思われる。
流石にこんなスザクを見て、ジェレミアも気の毒に思ったのか…
「とりあえず、手伝いは明日からでいい…。今日は君の連れの…ルルーシュ…だったかな?彼の面倒を見てやりなさい…」
ジェレミアの寛大な言葉にスザクはうっかり感激してしまう。
恐らく、その言葉の裏には、その分、スザクをこき使ってやる気が満々であるのだろうが…
それに気づいているのは多分、ここではヴィレッタだけに違いない。
それでも、今のスザクの姿を見ていると…どれ程後でこき使わる事になったとしても、その…スザクの大切な存在の元へ行かせたやった方がいいと思われ…
「こっちは明日からでいい…。その代わり…お前の分の仕事はきっちりあるからな…」
ヴィレッタからも許しを貰って、スザクの顔が綻ぶ。
余程、彼らの話の中でスザクの大切な存在のルルーシュの事が気になって仕方なくなってしまったのだろう。
「す…済みません…。明日からは、鶏が鳴く前から起きて頑張りますから…」
そう云うが速いか…スザクがダッシュで母屋の方へと向かって走り出した。
そんなスザクの背中を見つつ…ヴィレッタはジェレミアに声をかけた。
「オーナーも人が悪いですね…。そうやって恩を売っておいて…後で、相手が号泣する程こき使う気でしょ…」
「まぁ、あのスザクと云う少年なら…大丈夫だろう…。少なくとも、その体力のない連れとやらの分まで働いてくれそうだし、彼が具合悪い状態ではあの少年も仕事に集中で菌だろ…」
しっかりと顔が『ノープロブレム』と云う感じでジェレミアは答えるが…
これまで、ジェレミアにそう云った形で恩を売られて、泣かずに仕事をやり遂げた者はいないのだ…
それこそ…馬車馬の様に働く…と云う事を体現させるのだから…
「確かに…この時期は2種類の収穫がありますから…運ばなくてはならない箱の数も多いですしね…。せいぜい頑張って貰いましょうか…」
ヴィレッタもヴィレッタでジェレミアの事を云えない様はセリフを吐いている。
一応、この畑の持ち主はジェレミアでヴィレッタは雇われている側なのだけれど…
勤続年数が長くなり、やたらと話をしていて仕事がおろそかになりがちなジェレミアよりもこのオレンジ畑の事に詳しくなってしまったヴィレッタにはオーナーも逆らえないらしい…
「とりあえず、今日のノルマはちゃんと仕事して下さいね?せっかく、『じぇれみあ』ブランドとして売り出しているんですから…。何れ、株式会社にしたいって云っていたじゃないですか…。こうして登山して疲れて宿を貸して欲しいと云う連中を捕まえて、宿代と食事だけでただ働きさせて…」
「何を云う!これが持ちつ持たれつ…だろう!一応、名刺を渡した人々には通販で割引しているじゃないか…」
これは…この二人の日常茶飯事な会話である。
因みに、くどいようだが、ジェレミアはここのオーナーで、ヴィレッタは従業員…夫婦ではない…

 二人の許可を貰って、スザクが先ほど教えて貰った浴室へ行くと…
案の定…ルルーシュが身体を動かせなくなって困っていた。
「ルルーシュ!」
「ス…スザクか…。と云うか…手伝いに行っていたのでは…?」
ルルーシュがスザクの姿を見て安心するが、その直後に手伝いに云った筈のスザクの姿に疑問を抱く。
「あ…うん…。そうなんだけど…あの人たちの話を聞いていて…ルルーシュの事が心配になっちゃって…。洗濯機…もう止まっているよ…。のぼせているんじゃないの?」
確かに…疲れもあって、だるいし、頭がぼーっとしている状態なのは事実なのだけれど…
本当なら、気を失っていそうな勢いだ…
「ルルーシュ…怒らないでね?」
そう云うが速いか、湯船で動けなくなっているルルーシュの身体をふわりと持ち上げて、先ほど案内された今日泊まる部屋へと連れて行こうとする。
「ちょ…ちょっと待て…せめて…バスタオルとか…」
流石に全裸で廊下を運ばれるのには抵抗がある様で…
「あ、御免…」
そう云って、脱衣かごに入っていた、着替えとタオルをルルーシュが手に取り、バスタオルを広げてとりあえず、自分の身体にかけた。
「と云うか…お前…手伝いは…?」
「うん…ここの従業員だって云うヴィレッタさんに…色々云われて…ルルーシュの事が心配になっちゃって…。それで、明日からでいいって…」
スザクがにこりと笑ってルルーシュにそう云うと…ルルーシュはやはりスザクの言葉を聴き逃していなかった。
「明日から?」
怪訝そうにルルーシュがその疑問をスザクにぶつける。
すると…
「話を聞いている内に…ルルーシュ、多分、今夜にでも熱出すよ…。足も腫れているし…むくんでいるし…。ごめんね…僕、自分の体力がそんなにバケモノ並みだとは知らなくって…。ルルーシュに無理させちゃったんだね…」
まるでしゅんとなった犬の様に謝るスザクだが…
そんなスザクを見ていて少々ムカつくのは何故だろうか…とルルーシュは思う。
確かに…確かに…ルルーシュは体力がないし、運動も苦手だ…
スザクはバケモノ並みの体力バカだ…
でも…それでも、そんな風にあからさまに『体力ないのに無理させてごめんね?』な視線を送られると…何とも自分が情けなくなってしまう…
と云うよりも、とてもプライドが傷つく…
解っていてもプライドが傷つく…
「べ…別に…俺は熱を出したりなんて…」
そう云った時、ルルーシュのおでこにスザクのおでこがあたった。
「少し…熱で始めているよ…。少し、休んで行こう?僕…もっとルルーシュの事を気遣うべきだったのに…ホントにごめんね?でも、ここの宿賃はちゃんと僕が働いて稼ぐから…。ルルーシュはちゃんと身体…治してね?」
身体中がだるいのは事実なのだけれど…
実際に身体を動かせなくて、湯船の入ったままだったのだけれど…
確かに人並みの体力もないのだけれど…
それでも…
―――こんな憐れんだ顔をするなぁぁぁぁ…
ルルーシュの…声に出せない…心からの叫びだった…

To Be Continued


あとがきに代えて



やっぱり、スザクに付き合っていたら…ルルーシュ…具合悪くなっちゃいました。
いやぁ…具合悪くなったルルーシュって…なんて可愛いんでしょうか…
具合悪くなってもツンデレをやめられないなんて…
これ…どんどん続編出来そうですね…
どうせ、今回の分が終わっても確実に続編フラグが立ちますしね。
元々このリクは水流さまから頂いていたものなので…水流さまから次回の企画でリクを頂ければまた続きを書けると思います。

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『From whom do for a long time?』
ルルーシュの記憶…4話と云う短い話の中で記憶を取り戻す事が難しかったんです。
全くの無垢状態じゃなくて、ブリタニアを憎む気持ち、ナナリーを守らなければならないと云う使命感、そしてスザクの存在はあって、でも、どうして、その時点での状況が出来あがっているのか…と云うのが解らない状態で…
自分のやった事なのに、人からの話しか知らない…という描写は…結構和泉の文章の書き方だと、随分尺を使ってしまうんです。
このあたりはもう少し、文章の書き方を学んで、模索しなければならないと思うのですけれど…
ラストに関しては…色々悩んだんですよね…
状況を理解できるだけの基礎になる記憶がある分、素直に甘えてくれないと思ったので…
そして、『ゼロ』や『ギアス』『コード』を知らない分、非常に純粋にブリタニアへの憎しみだけがあるので…
そんな葛藤を考えたとき…また、それをみずからの手で、多くの犠牲を強いて創り上げたものだとルルーシュに自覚がある場合、ナナリーのそばにいても、あの時点ではつらいかな…と思ったので…

『魔王ルル…勇者スザクと家出する?』
リクエスト下さったご本人様からのリクエストであれば続編を書きます。
一応、2回目のリク企画の時にその旨を書いたんですけれど…そう云ったリクガこれまでになかったので…
天然の癖に、腹黒…このスザクは書いていて楽しいです。
ただ、今日の分に関しては、スザクもさすがに少し反省しそうですけれどね…
さて、ルルーシュの未来は???って感じです…(笑)


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2010年01月14日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 29

魔王ルル…勇者スザクと家出する? 2



 さて、『雇われ勇者』のスザクとちょっと、外出すると決めた『魔王』のルルーシュであったのだが…
心配事はたくさんある。
と云うのも、ルルーシュ自身、引き篭もり傾向にあり…
何せ、もし、スザクと一緒に『4LDK庭付き一戸建て』で暮らす事になった暁にはパソコンを持ちこんで、そのパソコンで金儲けをしようと企んでおり、その中で、スザクと一緒に生活をしようと云った事を考えているくらいだ。
そんなルルーシュが突然、スザクみたいな体力バカと旅に出たりしたら…どうなる事かは…
云わずもがな…
「はぁ…はぁ…ス…スザク…ちょっと待ってくれ…」
「ルルーシュ…だから荷物は僕が持つって云ってるじゃない…。なんだったら、ルルーシュも一緒に僕が背負ってあげるのに…」
「そ…そんな…恥ずかしい真似が出来るか!」
とまぁ…こんな感じだ。
流石にこんなところにノートパソコンを持ってこようなどと考えていなかっただけ、スザクはほっとしているのだけれど…
一応、モバイルノートを持ってきている辺りがルルーシュらしい…
『魔王』をやっていると云っても、基本的に身体の作りは人間と変わらないし…
個人差はあるが、ルルーシュの場合、体力的に自信がないところがある。
それはルルーシュも自覚がある。
そんなルルーシュと…バケモノ並みの体力バカなスザクが一緒に旅をしようと思った場合…まぁ、話としては面白い話になるかもしれないが、当人達…特にルルーシュはきっと、それどころではないだろうと思われる。
「少し休もうか…?」
どう見ても休憩が必要そうには見えないスザクが、本当に限界に来ていそうなルルーシュにそう提案する。
ここのところ、ちゃんとした屋根のあるところで眠っていない事もあり、これまであの白から出て、こんなサバイバルな生活をした事などなかったルルーシュはすっかりやつれていた。
「お…お前…こんな生活を続けていたのか…?」
「まぁ…。と云うか、『勇者』なんて職業をやっていればこんなの当たり前だし…。まぁ、ルルーシュの場合…あの空に浮いた城からあんまり出た事無いみたいだし…どう見ても体力がある様には見えないから…。これでも、けもの道とか避けているんだけどね…」
ケロリとそんな事を云っているスザクを見ていて…ルルーシュは素直に後悔でいっぱいになる。
こんな奴と一緒に暮らしていたら…ルルーシュの命がいくつあっても足りないと思ってしまう…
あの城にいてストーカーにつけ狙われるのと、スザクと体力勝負のサバイバル生活をするのとでは…どちらがリスクが高いのだろうか…と、真剣に考えてしまう。
ただ…
不思議な事に…
確かに肉体的には辛いと思うのだけれど…細かいところでスザクが意外と細かいところに気づいてくれて…気遣ってくれている事に気がついて以来…
―――これも…悪くない…
と…あんまり素直じゃない表現だけれど、そんな風に思ってもいるのだ。
それでも…気持ちと肉体的なものが切り離されて考えていられるのはそう長くはないのだけれど…

 山越えをして…やっと、人の暮らしている村に辿り着いた。
どう見ても、過疎化の進んでいる村に見えるが…
それでも、何とかお願いすれば久しぶりに屋根のあるところで眠れるかもしれない…とか、運が良ければ風呂に入れるかもしれない…と考えてしまう。
山越えの中、サバイバル生活をしていたおかげで、風呂に入る事も出来ず…スザクに悪態づいたのだけれど…
『それは…ルルーシュの体力がなくって、休んでばかりだったからじゃないか…。僕なら、この程度の山、1日で超えちゃうのに…』
などと云ってのけた。
その山と云うのは…当然の様に道なき道を歩く様な…おまけに、橋のかかっていない恐らく幅は1.5m程の深い谷があったり、本当にけものに追いかけられたり…
その度に
『お前は俺に命がけの走り幅跳びをしろと云うのか!』
とか、
『何故こんな獣の出る様な道ばかりを選ぶんだ!』
とか、まぁ、怒鳴る元気だけはあるらしいと云う結論に至る様な反応を見せていた。
これでは本当にどちらが『魔王』なのか解らない。
ルルーシュとしても1回しか使えない『ギアス』を既にスザクに使ってしまった事を…こんな時ばかりは後悔してしまった。
ルルーシュが怒鳴り散らした後、必ずスザクが返してくれる言葉が…
『だって…最短距離じゃないか…』
だった。
あと、最近では、
『折角ストーカーから逃れているって云うのに、人通りの多いところを歩いていたらまた、ストーカーを増やす様なものじゃないか…』
と付け加える様になった。
確かにその通りだと思える部分もあるのだけれど…
何となく納得できない。
と云うか…ここに来て、何故、スザクについて行くと云ってしまったのかが…正直解らない…
確かに…あの退屈な日々の中からは想像もできない生活なのだけれど…
それにしたって…
「ルルーシュ…ここでちょっと待っていてね?どこか、止めてくれそうな家を探してくるからさ…」
と、村に着いた途端に、スザクがそう云って、村の入り口付近に会った公園にルルーシュを一人置いて行く…
そこには、スザクの持っていた荷物も置いて行かれているのだが…
その中には、これまでの、サバイバル生活で使っていた者が色々と入っているのだ。
―――そう云えば…スザクと旅に出てから…知らなかった事をたくさん覚えたな…
と、頭の中で感想を云っているのだけれど…
しかし、あんなサバイバル生活の中でどうして『4LDK庭付き一戸建て』などと云う発想が出て来るのだろうか…
『雇われ勇者』と云うからには、その村でルルーシュを捕まえて欲しいとの依頼の前から旅をしていると思われる。
そもそも、『3年も空き家になった実家に帰っていない…』などとほざいていたのだ。
生活そのものがサバイバル生活を繰り広げていた事を物語っている。
「スザクは一体…どんな未来を望んでいるんだろうか…」
ふとそんな事が口をつく…
と云うのも、ルルーシュはスザクについて知らない事ばかりだ。
スザクの方は、結構ルルーシュの事を知っている。
ルルーシュの持つ『ギアス』の事とか、ルルーシュを付け狙っているストーカーが吐いて捨てるほどいる事とか…
「そう云えば俺は…スザクの事を…何も知らない…」

 そんな事を呟いていると…
「なら…これから知ってよ…。と云うか…僕がこんなサバイバル生活をホントに望んでやっているとでも思っていたの?ルルーシュは…」
ぼんやりしていたルルーシュにいきなりスザクが声をかけて来たのだ…
「ほわぁぁぁぁ…」
「わ!何?」
ルルーシュが驚いてつい、大声を出してしまい、スザクもその声に驚いてしまう。
「お…お前…いつの間に…と云うか…ずっと聞いていたのか?」
ルルーシュが慌てた様子でスザクに怒鳴りつけるのだが…
スザクの方は『そんなのはもう慣れっこさ…』的な態度のままだ。
「だって…ルルーシュがぼーっとしてぼそぼそと何か呟いているからさ…。もし、具合悪いとかだったら大変でしょ?」
こうして、さりげなくルルーシュを気遣うところが小憎らしい…
実際にスザクはルルーシュを心配してくれていると思うのだけれど…それでも、何となくムッとしてしまうのは…
―――俺が…可愛くない性格だからか?
よく、C.C.に云われていた。
『お前…ホントに可愛くないな…』
と…
別にC.C.にとって可愛い存在である必要はないのだ。
でも…スザクに対しては…?
「べ…別に…具合悪いと云うわけでは…」
ぷいっと顔を逸らせてルルーシュがスザクに答える。
そんなルルーシュを見てスザクがクスッと笑う。
なんだか、バカにされた気分になるのは気の所為ではない…
「そうだ…そんな事より…今日の寝床が決まったよ?僕がそのおうちの畑の仕事を手伝う事を条件に一泊二食付き、お風呂も使っていいって…」
一体…どうやってそんな交渉をして来たのか知らないけれど…
流石にサバイバル生活に慣れているだけの事はある。
「そ…そうか…。済まないな…俺…ちっとも役に立たなくて…」
少しだけオチコミモードに入ってしまうのだけれど…
それでも、スザクは笑いながら云う。
「何を云ってるの?僕、ずっと一人で旅をしていたから…。まぁ、一人旅って云うのも気楽でいいんだけど…やっぱり、誰かと一緒にいると心強いものなんだよ?特に…山の中で野宿しなくちゃいけない時なんかはね…」
そんな風に明るく云われてしまうと…心なしか…ジンと来てしまう…
「それに…ご飯の時はルルーシュが色々料理をしてくれたじゃない…。僕…一人で旅をしている時は、外で食べるご飯なんて…ホントに適当だったから…」
「否…あれは…いくらなんでも…。スザクが水を用意してくれたし、バーナーを持っていたから…出来る事をしただけだし…。それに…飯盒で炊いたご飯と缶詰だけ…とか、インスタントみそ汁だけ…なんて…やっぱり食事とは云えないだろ?」
「それでも僕、ちゃんと生きていたけど…。でも、ルルーシュがああやってご飯作ってくれるから…ルルーシュと一緒じゃないと旅が出来なくなりそうで怖いよ…」
どこまで本気で云っているのか…良く解らないけれど…
実際にルルーシュが料理をしたと云っても、大した材料がある訳じゃないから…
それでもちゃんと食事らしい食事はしたかったと云うだけで…

 そんな事をごちゃごちゃ言っていたけれど…
スザクがルルーシュの傍に置いておいた荷物を手に持った。
「さ、今日の宿泊場所に行こう?今日はちゃんと布団の上で眠れるよ?」
「そうか…有難う…スザク…」
あの城にいた時には…本当にスザクはただの体力バカでKYで…などと考えていたけれど…
こうしてみると凄く頼もしく見えてしまう。
ルルーシュ自身が自分を逞しい男だとは思っていなかったけれど…こうも違うのか…と思っていたのは事実だ。
尤も、こんなサバイバル生活をしたルルーシュが何も解らなくてもある意味仕方ないのだけれど…
それでも、スザクについて行くと決めたのは…ルルーシュだ…
スザクに促されて…今夜、泊めてくれると云う家に着いた。
「すみませ〜〜〜ん…連れを連れて来ましたぁ…」
そう云って、ルルーシュを連れてきた家と云うのは…
「おお…さっき見せて貰った写真よりもずっと美しいな…」
そう云いながらルルーシュを見ていたのは…左目に変なものをつけていて、青い髪をしているちょっと変わった感じのする人物だった。
「あ…えっと…ルルーシュだ…」
ルルーシュが少し戸惑ったように名前を告げた。
そして、その…ちょっと変わった雰囲気を持つその男が改まった顔をする。
「これは失礼…私はジェレミア=ゴッドバルト…。このオレンジ畑の主だ…。この『雇われ勇者』がどうしても、美しい連れを屋根のある場所で休ませてやりたいと云うのでな…。ちょうど収穫時期に入っている種類のミカンの収穫を手伝ってくれると云う条件で…」
なんだかやたら話が長い…
ルルーシュはそんな風に思いながらも、ジェレミアと名乗ったその男を見つめていたが…
―――パシャッ…
「美人…記録…」
そう云って玄関から続いている廊下の先から出て来たピンク色のフワフワのポニーテールの少女が携帯の写メでルルーシュの写真を撮っている。
「え???」
突然の事に…ルルーシュも驚くのだけれど…
ストーカーに着き纏われていても…決して写真を撮らせたことなんてなかったのに…
「アーニャ…いきなりは失礼だろう…。済まないな…。この子はどうも…綺麗なものを見ると写メに撮ってコレクションする癖があってな…」
あんまり悪いと思っているように見えないのだけれど…
それでも一応謝っているのだから…とルルーシュは思う。
スザクも、そんなルルーシュを見て、ちょっとだけはらはらしている様子だ。
「私はアーニャ…このオレンジ畑でジェレミアの世話をしている…」
あまり感情が表情に出ないタイプなのか…
あまり感情のこもっていない様な口調でそう云っている。
それでも、綺麗なものを好むと云う感情はある様だから…
その辺りはうまく表に出す事が出来ないだけなのだろう…と思う…事にした。
ジェレミアと名乗った男も、アーニャと名乗ったこの少女も…なんだか変わった人物の様である。
「えっと…今夜…一晩…よろしく頼む…。もし、出来る事があれば手伝いたいと思っている…。俺は…スザクと違って力仕事は出来ないが、家事やパソコン関連の事は得意だ…」

 ルルーシュがそう云うと…
「別に…ルルーシュはただ座っていればいい…。美人は働かなくてもいい…」
アーニャがそんな事を告げておくに歩いて行く。
呆然とそんなアーニャを見ていたルルーシュとスザクだったけれど…
「二人とも…アーニャについて行け…。部屋に案内してくれる…。スザクは荷物を置いたら庭に出て来てくれ…」
「解りました…」
ルルーシュははっきり云ってへとへとなのだけれど…流石にスザクは体力バカなだけあって、平気なようだ。
スザクがあっさりと返事して中へと入って行く。
ルルーシュもその後に着いて行く…
そして…奥の客間らしき部屋に通された。
「ここ…二人で使って…」
アーニャがそう云って出て行こうとする…
その時…ルルーシュがアーニャに声をかけた。
「えっと…洗濯をしたいんだ…。洗濯機…と…干す場所を借りていいか?」
ルルーシュが少し遠慮がちに尋ねる。
するとアーニャは少しだけ意外そうな顔をするけれど…
「この部屋に来る途中の…浴室の脱衣所にある…。干すなら…中庭に物干しある…。玄関から出て左の方に行くと解る…」
そう云うだけ云ってアーニャはジェレミアを手伝いに行くのだろう…
部屋を出て行った。
そして、スザクも先ほど借りていた作業着に着替えていた。
「ルルーシュ…これも洗濯してくれる?」
スザクは服を脱ぎながらルルーシュに尋ねる。
「当たり前だ!全部洗うぞ!折角洗濯機を借りたんだ…」
「じゃあ…ルルーシュ…今着ている服も脱ぐの?ひょっとして…裸で…?」
少し怪しげな表情を見せながらそんな事を尋ねると…ルルーシュは怒りだす。
「な…何を考えている!今着ている服は別に洗う…。このサバイバル生活の中で…洗ったばかりの服なんて皆無だし…本当は…今すぐにでも風呂に入って…」
そんな事を話している時…いきなりドアが開いた。
「あ…云い忘れてた…。ルルーシュ…そこのクローゼットの寝巻…使っていい…。下着もサイズが合えば使っていい…」
その言葉だけ残してアーニャは出て行った…
しっかり着替えの最中のスザクを目にしても…まったくもって動じている様子はない。
「なんか…変わった子だね…」
「あ…ああ…」
ルルーシュもスザクもその感想は一致していたようだ。
そんな事を云いながらも、クローゼットの中を見ると…恐らく、ここは山を降りてすぐの村だから…こうした客が結構いると見えて…
洗いたてのタオル地のパジャマと新品の下着が何種類か置いてあった。
因みに下着に関してはメモ書きがあり…
『どれでも一枚500ブリポン』
と書かれていた。
「結構高くつくな…」
「ま、こう云うところだし…」
「ひょっとして…これを商売の一つとしてるのか?」
まぁ…色々考えてみるけれど…泊めて貰うのはこちらの方なのだ…
幸い、ここに置いてある下着は種類もサイズも豊富で…
普段ルルーシュが使っている下着とは違うけれど、サイズの合うものがあったので、隣に置いてあった箱に500ブリポンを入れて一枚…手に取った。
「じゃあ…ルルーシュ…僕は先に手伝いをして来るね…。ルルーシュはお風呂に入ってしっかり休んでね?明日からまた、たくさん歩くからね…」
そう云ってスザクは部屋を出て行くのを見送って、ルルーシュは荷物の中の洗濯物を全て洗濯して、自分は風呂に入ろうと…荷物の中から仕分けて袋に入れ…アーニャに教えて貰った浴室へと向かうのだった…

To Be Continued


あとがきに代えて



書いていて自分でもよく解らない話しっぽくなってきてしまいましたが…
ただ…オレンジ君とアーニャを出したかった…と云う部分はあります。
だから、泊まり賃はスザクがオレンジ畑を手伝うと云う事で話を収めています。
と云うか…スザク…超人すぎですね…
ルルーシュ…ちょっとだけ書きながら同情しちゃいました。
どう考えても、様々な事を予想して行くと…一晩休んだくらいでルルーシュが回復できるとも思えないのですが…
と云うか、部屋に休んでしまって疲れがどっとでる可能性も…
そんな事を考えながら…明日の話に続いて行きます。

あと、17日のCITYについてです。
多分、サークル入場にはちゃんと入ります。
何せ、新宿着が朝の5:30くらいなんで…
その後は、新宿バスターミナルの近くのマックで時間を潰して、初めて行くビッグサイトに向かいます。
で、撤収は少し早目に撤収します。
と云うのも、とんぼ返りなので、数少ないバスのちょうどいい時間に乗らないと…
まぁ、最後まで居る必要は多分ないので…告知の必要もないかなと思ったのですが…
撤収は多分、2時ごろです。
それまでに買い物して、スペースを休憩所にして…と云う事の繰り返しだと思いますが…
当日、CITYに参加される皆さん、どうか、宜しくお願いします。


☆拍手のお返事


まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
お忙しい中、コメント有難う御座居ます。
レポート…テスト…う〜〜〜〜〜ん…和泉にとっては相当懐かしいと云うか…
まぁ、資格をとるためのテストはありますけどね…

『It's Destiny』
ハイ…マオはちょっとばかり、本編の執念深さを持っています。
C.C.が自分の手から離れそうになった時のマオの彼女への執着は半端ではありませんでしたからね…
その部分を使わせて頂いています。
敵になっても味方になっても…とっても扱いの難しいキャラですが…こうしたときには非常に活躍してくれるキャラでもあります。
一応、いろんな波を作らないと…
本編でもホッとした次の週にはドカンと叩き落とされていましたしね…
和泉はそこまで描ききれませんけれど…
それでも、そう云った部分を表に出していければ…と思っております。
問題は山積しています…
どうなる事やら…
この話も長編になりそうです…ハイ…(気が向いたら…オフラインで出すかもしれません)

『From whom do for a long time?』
お気に召して頂けてよかったです。
この話は色々悩みながら書いていましたので…
ネックになったのはやっぱり、ルルーシュの記憶が15歳までの記憶しかなくて、『ゼロ』の事も、『ギアス』の事も、『コード』の事も知らない状態だった事ですね…。
どう表現していくか…ルルーシュならどう考えるか…その部分の表現が非常に難しかったです。
本当は、リク内容に沿っていない部分が多くて…リクを下さった方には大変申し訳ない事をしてしまっているのですけれど…
ただ、スザクは絶対に政治の中枢に『コード』も『ギアス』も存在する事を許さないと思うんですよね…
シャルルにも云っていますから…
だから、最後にああいう形をとってしまった訳ですが…

後、文末に『…』を『。』の代わりに使っている…確かに多いですね。
と云うのも、『。』をつけてしまうとなんだか断定的っぽい感じがして…
あいまいさとか、最後に断定しきれていない感じを出す時、あと、セリフの最後は『」』になっているので、『。』でなく『…』にしている事も多いです。
まぁ、これは、人によって違うんでしょうけれど…和泉の表現方法だと認識して下さい。

まるさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『From whom do for a long time?』
これに関しましては…もう少し、和泉の先入観を取っ払うべきだったでしょうか?
確かに…まるさまから頂いたリク内容と外れている部分が多かったですね。
和泉の中でスザクは絶対に政治の中枢に『コード』『ギアス』が存在する事を許さないと思ってしまって…
そこから自分の気持ちが動かなくなってしまったので、ああ云った形になってしまいました。
最終的に、どうやってルルーシュがスザクやナナリーに守られて幸せに過ごすか…と考えたとき…ルルーシュの記憶が15歳という部分にも色々試練がありまして…
赤ん坊や、マリアンヌが死んでしまう前の記憶であるなら…きっと、もっと違った形で書けたと思うのですが…
でもそうなると、スザクの存在までなくなっちゃいますし…
和泉本人が考えていたよりもずっとハードルの高いネタだったようで…
これから、もっと精進していきたいと思います。
次の企画の時にも、素敵なネタを送ってやって下さい。
リクエスト、有難う御座居ました。


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posted by 和泉綾 at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

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魔王ルル…勇者スザクと家出する? 2



 さて、『雇われ勇者』のスザクとちょっと、外出すると決めた『魔王』のルルーシュであったのだが…
心配事はたくさんある。
と云うのも、ルルーシュ自身、引き篭もり傾向にあり…
何せ、もし、スザクと一緒に『4LDK庭付き一戸建て』で暮らす事になった暁にはパソコンを持ちこんで、そのパソコンで金儲けをしようと企んでおり、その中で、スザクと一緒に生活をしようと云った事を考えているくらいだ。
そんなルルーシュが突然、スザクみたいな体力バカと旅に出たりしたら…どうなる事かは…
云わずもがな…
「はぁ…はぁ…ス…スザク…ちょっと待ってくれ…」
「ルルーシュ…だから荷物は僕が持つって云ってるじゃない…。なんだったら、ルルーシュも一緒に僕が背負ってあげるのに…」
「そ…そんな…恥ずかしい真似が出来るか!」
とまぁ…こんな感じだ。
流石にこんなところにノートパソコンを持ってこようなどと考えていなかっただけ、スザクはほっとしているのだけれど…
一応、モバイルノートを持ってきている辺りがルルーシュらしい…
『魔王』をやっていると云っても、基本的に身体の作りは人間と変わらないし…
個人差はあるが、ルルーシュの場合、体力的に自信がないところがある。
それはルルーシュも自覚がある。
そんなルルーシュと…バケモノ並みの体力バカなスザクが一緒に旅をしようと思った場合…まぁ、話としては面白い話になるかもしれないが、当人達…特にルルーシュはきっと、それどころではないだろうと思われる。
「少し休もうか…?」
どう見ても休憩が必要そうには見えないスザクが、本当に限界に来ていそうなルルーシュにそう提案する。
ここのところ、ちゃんとした屋根のあるところで眠っていない事もあり、これまであの白から出て、こんなサバイバルな生活をした事などなかったルルーシュはすっかりやつれていた。
「お…お前…こんな生活を続けていたのか…?」
「まぁ…。と云うか、『勇者』なんて職業をやっていればこんなの当たり前だし…。まぁ、ルルーシュの場合…あの空に浮いた城からあんまり出た事無いみたいだし…どう見ても体力がある様には見えないから…。これでも、けもの道とか避けているんだけどね…」
ケロリとそんな事を云っているスザクを見ていて…ルルーシュは素直に後悔でいっぱいになる。
こんな奴と一緒に暮らしていたら…ルルーシュの命がいくつあっても足りないと思ってしまう…
あの城にいてストーカーにつけ狙われるのと、スザクと体力勝負のサバイバル生活をするのとでは…どちらがリスクが高いのだろうか…と、真剣に考えてしまう。
ただ…
不思議な事に…
確かに肉体的には辛いと思うのだけれど…細かいところでスザクが意外と細かいところに気づいてくれて…気遣ってくれている事に気がついて以来…
―――これも…悪くない…
と…あんまり素直じゃない表現だけれど、そんな風に思ってもいるのだ。
それでも…気持ちと肉体的なものが切り離されて考えていられるのはそう長くはないのだけれど…

 山越えをして…やっと、人の暮らしている村に辿り着いた。
どう見ても、過疎化の進んでいる村に見えるが…
それでも、何とかお願いすれば久しぶりに屋根のあるところで眠れるかもしれない…とか、運が良ければ風呂に入れるかもしれない…と考えてしまう。
山越えの中、サバイバル生活をしていたおかげで、風呂に入る事も出来ず…スザクに悪態づいたのだけれど…
『それは…ルルーシュの体力がなくって、休んでばかりだったからじゃないか…。僕なら、この程度の山、1日で超えちゃうのに…』
などと云ってのけた。
その山と云うのは…当然の様に道なき道を歩く様な…おまけに、橋のかかっていない恐らく幅は1.5m程の深い谷があったり、本当にけものに追いかけられたり…
その度に
『お前は俺に命がけの走り幅跳びをしろと云うのか!』
とか、
『何故こんな獣の出る様な道ばかりを選ぶんだ!』
とか、まぁ、怒鳴る元気だけはあるらしいと云う結論に至る様な反応を見せていた。
これでは本当にどちらが『魔王』なのか解らない。
ルルーシュとしても1回しか使えない『ギアス』を既にスザクに使ってしまった事を…こんな時ばかりは後悔してしまった。
ルルーシュが怒鳴り散らした後、必ずスザクが返してくれる言葉が…
『だって…最短距離じゃないか…』
だった。
あと、最近では、
『折角ストーカーから逃れているって云うのに、人通りの多いところを歩いていたらまた、ストーカーを増やす様なものじゃないか…』
と付け加える様になった。
確かにその通りだと思える部分もあるのだけれど…
何となく納得できない。
と云うか…ここに来て、何故、スザクについて行くと云ってしまったのかが…正直解らない…
確かに…あの退屈な日々の中からは想像もできない生活なのだけれど…
それにしたって…
「ルルーシュ…ここでちょっと待っていてね?どこか、止めてくれそうな家を探してくるからさ…」
と、村に着いた途端に、スザクがそう云って、村の入り口付近に会った公園にルルーシュを一人置いて行く…
そこには、スザクの持っていた荷物も置いて行かれているのだが…
その中には、これまでの、サバイバル生活で使っていた者が色々と入っているのだ。
―――そう云えば…スザクと旅に出てから…知らなかった事をたくさん覚えたな…
と、頭の中で感想を云っているのだけれど…
しかし、あんなサバイバル生活の中でどうして『4LDK庭付き一戸建て』などと云う発想が出て来るのだろうか…
『雇われ勇者』と云うからには、その村でルルーシュを捕まえて欲しいとの依頼の前から旅をしていると思われる。
そもそも、『3年も空き家になった実家に帰っていない…』などとほざいていたのだ。
生活そのものがサバイバル生活を繰り広げていた事を物語っている。
「スザクは一体…どんな未来を望んでいるんだろうか…」
ふとそんな事が口をつく…
と云うのも、ルルーシュはスザクについて知らない事ばかりだ。
スザクの方は、結構ルルーシュの事を知っている。
ルルーシュの持つ『ギアス』の事とか、ルルーシュを付け狙っているストーカーが吐いて捨てるほどいる事とか…
「そう云えば俺は…スザクの事を…何も知らない…」

 そんな事を呟いていると…
「なら…これから知ってよ…。と云うか…僕がこんなサバイバル生活をホントに望んでやっているとでも思っていたの?ルルーシュは…」
ぼんやりしていたルルーシュにいきなりスザクが声をかけて来たのだ…
「ほわぁぁぁぁ…」
「わ!何?」
ルルーシュが驚いてつい、大声を出してしまい、スザクもその声に驚いてしまう。
「お…お前…いつの間に…と云うか…ずっと聞いていたのか?」
ルルーシュが慌てた様子でスザクに怒鳴りつけるのだが…
スザクの方は『そんなのはもう慣れっこさ…』的な態度のままだ。
「だって…ルルーシュがぼーっとしてぼそぼそと何か呟いているからさ…。もし、具合悪いとかだったら大変でしょ?」
こうして、さりげなくルルーシュを気遣うところが小憎らしい…
実際にスザクはルルーシュを心配してくれていると思うのだけれど…それでも、何となくムッとしてしまうのは…
―――俺が…可愛くない性格だからか?
よく、C.C.に云われていた。
『お前…ホントに可愛くないな…』
と…
別にC.C.にとって可愛い存在である必要はないのだ。
でも…スザクに対しては…?
「べ…別に…具合悪いと云うわけでは…」
ぷいっと顔を逸らせてルルーシュがスザクに答える。
そんなルルーシュを見てスザクがクスッと笑う。
なんだか、バカにされた気分になるのは気の所為ではない…
「そうだ…そんな事より…今日の寝床が決まったよ?僕がそのおうちの畑の仕事を手伝う事を条件に一泊二食付き、お風呂も使っていいって…」
一体…どうやってそんな交渉をして来たのか知らないけれど…
流石にサバイバル生活に慣れているだけの事はある。
「そ…そうか…。済まないな…俺…ちっとも役に立たなくて…」
少しだけオチコミモードに入ってしまうのだけれど…
それでも、スザクは笑いながら云う。
「何を云ってるの?僕、ずっと一人で旅をしていたから…。まぁ、一人旅って云うのも気楽でいいんだけど…やっぱり、誰かと一緒にいると心強いものなんだよ?特に…山の中で野宿しなくちゃいけない時なんかはね…」
そんな風に明るく云われてしまうと…心なしか…ジンと来てしまう…
「それに…ご飯の時はルルーシュが色々料理をしてくれたじゃない…。僕…一人で旅をしている時は、外で食べるご飯なんて…ホントに適当だったから…」
「否…あれは…いくらなんでも…。スザクが水を用意してくれたし、バーナーを持っていたから…出来る事をしただけだし…。それに…飯盒で炊いたご飯と缶詰だけ…とか、インスタントみそ汁だけ…なんて…やっぱり食事とは云えないだろ?」
「それでも僕、ちゃんと生きていたけど…。でも、ルルーシュがああやってご飯作ってくれるから…ルルーシュと一緒じゃないと旅が出来なくなりそうで怖いよ…」
どこまで本気で云っているのか…良く解らないけれど…
実際にルルーシュが料理をしたと云っても、大した材料がある訳じゃないから…
それでもちゃんと食事らしい食事はしたかったと云うだけで…

 そんな事をごちゃごちゃ言っていたけれど…
スザクがルルーシュの傍に置いておいた荷物を手に持った。
「さ、今日の宿泊場所に行こう?今日はちゃんと布団の上で眠れるよ?」
「そうか…有難う…スザク…」
あの城にいた時には…本当にスザクはただの体力バカでKYで…などと考えていたけれど…
こうしてみると凄く頼もしく見えてしまう。
ルルーシュ自身が自分を逞しい男だとは思っていなかったけれど…こうも違うのか…と思っていたのは事実だ。
尤も、こんなサバイバル生活をしたルルーシュが何も解らなくてもある意味仕方ないのだけれど…
それでも、スザクについて行くと決めたのは…ルルーシュだ…
スザクに促されて…今夜、泊めてくれると云う家に着いた。
「すみませ〜〜〜ん…連れを連れて来ましたぁ…」
そう云って、ルルーシュを連れてきた家と云うのは…
「おお…さっき見せて貰った写真よりもずっと美しいな…」
そう云いながらルルーシュを見ていたのは…左目に変なものをつけていて、青い髪をしているちょっと変わった感じのする人物だった。
「あ…えっと…ルルーシュだ…」
ルルーシュが少し戸惑ったように名前を告げた。
そして、その…ちょっと変わった雰囲気を持つその男が改まった顔をする。
「これは失礼…私はジェレミア=ゴッドバルト…。このオレンジ畑の主だ…。この『雇われ勇者』がどうしても、美しい連れを屋根のある場所で休ませてやりたいと云うのでな…。ちょうど収穫時期に入っている種類のミカンの収穫を手伝ってくれると云う条件で…」
なんだかやたら話が長い…
ルルーシュはそんな風に思いながらも、ジェレミアと名乗ったその男を見つめていたが…
―――パシャッ…
「美人…記録…」
そう云って玄関から続いている廊下の先から出て来たピンク色のフワフワのポニーテールの少女が携帯の写メでルルーシュの写真を撮っている。
「え???」
突然の事に…ルルーシュも驚くのだけれど…
ストーカーに着き纏われていても…決して写真を撮らせたことなんてなかったのに…
「アーニャ…いきなりは失礼だろう…。済まないな…。この子はどうも…綺麗なものを見ると写メに撮ってコレクションする癖があってな…」
あんまり悪いと思っているように見えないのだけれど…
それでも一応謝っているのだから…とルルーシュは思う。
スザクも、そんなルルーシュを見て、ちょっとだけはらはらしている様子だ。
「私はアーニャ…このオレンジ畑でジェレミアの世話をしている…」
あまり感情が表情に出ないタイプなのか…
あまり感情のこもっていない様な口調でそう云っている。
それでも、綺麗なものを好むと云う感情はある様だから…
その辺りはうまく表に出す事が出来ないだけなのだろう…と思う…事にした。
ジェレミアと名乗った男も、アーニャと名乗ったこの少女も…なんだか変わった人物の様である。
「えっと…今夜…一晩…よろしく頼む…。もし、出来る事があれば手伝いたいと思っている…。俺は…スザクと違って力仕事は出来ないが、家事やパソコン関連の事は得意だ…」

 ルルーシュがそう云うと…
「別に…ルルーシュはただ座っていればいい…。美人は働かなくてもいい…」
アーニャがそんな事を告げておくに歩いて行く。
呆然とそんなアーニャを見ていたルルーシュとスザクだったけれど…
「二人とも…アーニャについて行け…。部屋に案内してくれる…。スザクは荷物を置いたら庭に出て来てくれ…」
「解りました…」
ルルーシュははっきり云ってへとへとなのだけれど…流石にスザクは体力バカなだけあって、平気なようだ。
スザクがあっさりと返事して中へと入って行く。
ルルーシュもその後に着いて行く…
そして…奥の客間らしき部屋に通された。
「ここ…二人で使って…」
アーニャがそう云って出て行こうとする…
その時…ルルーシュがアーニャに声をかけた。
「えっと…洗濯をしたいんだ…。洗濯機…と…干す場所を借りていいか?」
ルルーシュが少し遠慮がちに尋ねる。
するとアーニャは少しだけ意外そうな顔をするけれど…
「この部屋に来る途中の…浴室の脱衣所にある…。干すなら…中庭に物干しある…。玄関から出て左の方に行くと解る…」
そう云うだけ云ってアーニャはジェレミアを手伝いに行くのだろう…
部屋を出て行った。
そして、スザクも先ほど借りていた作業着に着替えていた。
「ルルーシュ…これも洗濯してくれる?」
スザクは服を脱ぎながらルルーシュに尋ねる。
「当たり前だ!全部洗うぞ!折角洗濯機を借りたんだ…」
「じゃあ…ルルーシュ…今着ている服も脱ぐの?ひょっとして…裸で…?」
少し怪しげな表情を見せながらそんな事を尋ねると…ルルーシュは怒りだす。
「な…何を考えている!今着ている服は別に洗う…。このサバイバル生活の中で…洗ったばかりの服なんて皆無だし…本当は…今すぐにでも風呂に入って…」
そんな事を話している時…いきなりドアが開いた。
「あ…云い忘れてた…。ルルーシュ…そこのクローゼットの寝巻…使っていい…。下着もサイズが合えば使っていい…」
その言葉だけ残してアーニャは出て行った…
しっかり着替えの最中のスザクを目にしても…まったくもって動じている様子はない。
「なんか…変わった子だね…」
「あ…ああ…」
ルルーシュもスザクもその感想は一致していたようだ。
そんな事を云いながらも、クローゼットの中を見ると…恐らく、ここは山を降りてすぐの村だから…こうした客が結構いると見えて…
洗いたてのタオル地のパジャマと新品の下着が何種類か置いてあった。
因みに下着に関してはメモ書きがあり…
『どれでも一枚500ブリポン』
と書かれていた。
「結構高くつくな…」
「ま、こう云うところだし…」
「ひょっとして…これを商売の一つとしてるのか?」
まぁ…色々考えてみるけれど…泊めて貰うのはこちらの方なのだ…
幸い、ここに置いてある下着は種類もサイズも豊富で…
普段ルルーシュが使っている下着とは違うけれど、サイズの合うものがあったので、隣に置いてあった箱に500ブリポンを入れて一枚…手に取った。
「じゃあ…ルルーシュ…僕は先に手伝いをして来るね…。ルルーシュはお風呂に入ってしっかり休んでね?明日からまた、たくさん歩くからね…」
そう云ってスザクは部屋を出て行くのを見送って、ルルーシュは荷物の中の洗濯物を全て洗濯して、自分は風呂に入ろうと…荷物の中から仕分けて袋に入れ…アーニャに教えて貰った浴室へと向かうのだった…

To Be Continued


あとがきに代えて



書いていて自分でもよく解らない話しっぽくなってきてしまいましたが…
ただ…オレンジ君とアーニャを出したかった…と云う部分はあります。
だから、泊まり賃はスザクがオレンジ畑を手伝うと云う事で話を収めています。
と云うか…スザク…超人すぎですね…
ルルーシュ…ちょっとだけ書きながら同情しちゃいました。
どう考えても、様々な事を予想して行くと…一晩休んだくらいでルルーシュが回復できるとも思えないのですが…
と云うか、部屋に休んでしまって疲れがどっとでる可能性も…
そんな事を考えながら…明日の話に続いて行きます。

あと、17日のCITYについてです。
多分、サークル入場にはちゃんと入ります。
何せ、新宿着が朝の5:30くらいなんで…
その後は、新宿バスターミナルの近くのマックで時間を潰して、初めて行くビッグサイトに向かいます。
で、撤収は少し早目に撤収します。
と云うのも、とんぼ返りなので、数少ないバスのちょうどいい時間に乗らないと…
まぁ、最後まで居る必要は多分ないので…告知の必要もないかなと思ったのですが…
撤収は多分、2時ごろです。
それまでに買い物して、スペースを休憩所にして…と云う事の繰り返しだと思いますが…
当日、CITYに参加される皆さん、どうか、宜しくお願いします。


☆拍手のお返事


まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
お忙しい中、コメント有難う御座居ます。
レポート…テスト…う〜〜〜〜〜ん…和泉にとっては相当懐かしいと云うか…
まぁ、資格をとるためのテストはありますけどね…

『It's Destiny』
ハイ…マオはちょっとばかり、本編の執念深さを持っています。
C.C.が自分の手から離れそうになった時のマオの彼女への執着は半端ではありませんでしたからね…
その部分を使わせて頂いています。
敵になっても味方になっても…とっても扱いの難しいキャラですが…こうしたときには非常に活躍してくれるキャラでもあります。
一応、いろんな波を作らないと…
本編でもホッとした次の週にはドカンと叩き落とされていましたしね…
和泉はそこまで描ききれませんけれど…
それでも、そう云った部分を表に出していければ…と思っております。
問題は山積しています…
どうなる事やら…
この話も長編になりそうです…ハイ…(気が向いたら…オフラインで出すかもしれません)

『From whom do for a long time?』
お気に召して頂けてよかったです。
この話は色々悩みながら書いていましたので…
ネックになったのはやっぱり、ルルーシュの記憶が15歳までの記憶しかなくて、『ゼロ』の事も、『ギアス』の事も、『コード』の事も知らない状態だった事ですね…。
どう表現していくか…ルルーシュならどう考えるか…その部分の表現が非常に難しかったです。
本当は、リク内容に沿っていない部分が多くて…リクを下さった方には大変申し訳ない事をしてしまっているのですけれど…
ただ、スザクは絶対に政治の中枢に『コード』も『ギアス』も存在する事を許さないと思うんですよね…
シャルルにも云っていますから…
だから、最後にああいう形をとってしまった訳ですが…

後、文末に『…』を『。』の代わりに使っている…確かに多いですね。
と云うのも、『。』をつけてしまうとなんだか断定的っぽい感じがして…
あいまいさとか、最後に断定しきれていない感じを出す時、あと、セリフの最後は『」』になっているので、『。』でなく『…』にしている事も多いです。
まぁ、これは、人によって違うんでしょうけれど…和泉の表現方法だと認識して下さい。

まるさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『From whom do for a long time?』
これに関しましては…もう少し、和泉の先入観を取っ払うべきだったでしょうか?
確かに…まるさまから頂いたリク内容と外れている部分が多かったですね。
和泉の中でスザクは絶対に政治の中枢に『コード』『ギアス』が存在する事を許さないと思ってしまって…
そこから自分の気持ちが動かなくなってしまったので、ああ云った形になってしまいました。
最終的に、どうやってルルーシュがスザクやナナリーに守られて幸せに過ごすか…と考えたとき…ルルーシュの記憶が15歳という部分にも色々試練がありまして…
赤ん坊や、マリアンヌが死んでしまう前の記憶であるなら…きっと、もっと違った形で書けたと思うのですが…
でもそうなると、スザクの存在までなくなっちゃいますし…
和泉本人が考えていたよりもずっとハードルの高いネタだったようで…
これから、もっと精進していきたいと思います。
次の企画の時にも、素敵なネタを送ってやって下さい。
リクエスト、有難う御座居ました。


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posted by 和泉綾 at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月13日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 28

魔王ルル…勇者スザクと家出する? 1



※『ゼロ・レクイエム後1年』企画リクの時に頂いた『勇者スザク…魔王ルルに一目ぼれ?』の続編です。
スザクの夢『4LDK庭付き一戸建て』の為に二人は旅に出る事を決意するのですが…
人気者な魔王ルルには…色々とパパラッチやらストーカーが付いて回るようです…

これは水流さまからのリクエストです。
この作品はAll Age OK!です。

 先日のルルーシュの熱烈な告白(?)にすっかり気をよくしたスザクは暫くルルーシュの住んでいる魔王の浮遊城で生活していたのですが…
どうにも、ルルーシュの無自覚な『萌え♪』オーラは思いのほか面倒な代物らしく…一度でもルルーシュのその姿を見た者は、必ずリピーターになる。
そして…今日も…
「ルルーシュに会いたいなら…まず僕を倒してから行く事だね…」
と…すっかり魔王の手下の役が板について来てしまったスザクだが…
こうも毎日だと流石にスザクもため息をつきたくなる。
ルルーシュといい雰囲気になってくると邪魔をされた時などは不機嫌オーラ全開で相手を叩きのめしていると云うのに…
何度叩きのめしても奴らは懲りると云う事を知らない…
後…もう一つ問題が出て来ているのは…
スザクは雇われ勇者…
スザクを雇った村にお金を返すべきか否か…という問題がスザクの中だけで勃発している。
まぁ、うまくいかなければそれまで…流石に彼らもスザクを追い掛け回してきている様子はないし、失敗した事にして絶対にあの村に近付かなければいい…と云ったのは、うっかり相談を持ちかけてしまったC.C.だった。
結構そう云う輩がいるらしい…
実際に、うまくいかなくて、この城に入り込んだはいいけれど、ルルーシュの機嫌を損ねたらこの城はしっかりと迷宮になる。
異次元の世界に飛ばされてしまう扉まであると云う…
ルルーシュもダテに『魔王』をやっている訳ではない様で…
一応、こうした、追っかけと云うか、ストーカーみたいな『魔王』ハンターたちを追っ払う措置を施してはいたようで…
何でも…その異次元の世界に飛ばされると、『Cの世界』とやらに辿り着けるらしいが…素人が入り込むと二度と帰って来られないと云う、何とも『魔王』の城にふさわしい代物があるそうだ。
流石に数多くの『魔王ルル』のストーカー…じゃなくて『魔王』ハンターたちが集まるともなると、顔見知りが増えて来て、中には仲良くなって、色々な噂話をする相手も出来る…(この辺りはオタクイベントと一緒なのでしょう…と云いたいところですが…ここにイベント参加しても本の戦利品だけはちゃんとGet!して来るのに、お話しできる優しい人をGet!出来ない奴がここにいるのでその辺りは一概にそうとは云えないのですが…( ┰_┰) シクシク)
その、『勇者』仲間同士で色々な情報交換の中にそう云った、恐ろしい扉があると云う噂はきっちりと流れているし、知らないのは初心者だと云う証拠だと云うくらいの勢いだけれど…
でも、解っていて通ってくる『魔王』ハンターたちが後を絶たない…
C.C.などは…
『私やスザクを使うんじゃなくて、来た連中を全員…『Cの世界』に直行させればいいじゃないか…』
などと云ってるのだが…
これだけ噂が流れていて、本当に帰って来ない奴がいても確実に通い詰めている連中がいるのだから…恐らく、『Cの世界』が、『満員御礼』の旗を掲げそうだ…
やっと、ルルーシュもスザクが出て行きそうになって(と云うか一芝居打っただけの話なのだけれど)、素直になって、スザクと一緒に暮らしているのだけれど…
―――こんなつもりでスザクにここにいて欲しいと思っている訳ではない!

 そんな状況の中…スザクもいい加減、そんな勇者たちの相手をするのに疲れを見せ始めている。
確かにスザクの体力バカを遺憾なく発揮しているのだけれど…毎日来るのだ。
それに、『勇者』と云うからにはスザク程のレベルに達してはいなくても、それ相応に強い連中が来るのだ。
既に、『勇者』の方は依頼者の『魔王ルルーシュの誘致』と云う趣旨から外れて、一度でもその『魔王』の姿を目にした段階で、その『魔王』に心を奪われ、『魔王の奴隷志願者』となるのだ。
しかし、ルルーシュの方はそんな気色の悪い奴隷などいらない…
そんな連中がいたら鬱陶しいだけなのだ。
色々な意味で腐れ縁のC.C.はともかく、ルルーシュがこの城の居住を許し、おまけに、出て行きそうになったところ(しつこい様だが、これはスザクがC.C.の助言で一芝居を撃った結果。でもルルーシュはそれがスザクの一芝居だとは気付いていない)、引き留めにかかったのはスザクだけだ。
正直、ずっと一緒にこの城で暮らしているピザ女もさっさと出て行って欲しいのだが…
彼らにも色々な事情がある様で、そうもいかないらしい。
スザクとしては、ルルーシュとのあま〜〜〜〜い生活には普通に邪魔にしか思えないC.C.なのだが…
となると…
「C.C.…君…ここは君一人でも別に維持できるんだよね?」
唐突なスザクの質問…
C.C.も…
「ああ、確かにお前にそんな事を云った事があったな…。別に維持は出来るぞ…。但し、時々帰って来ないと大変な事になるがな…」
ルルーシュの前でそんな会話を繰り広げられているが…
その会話に驚いたのは…ルルーシュだ…
ルルーシュは少しくらいならルルーシュがいなくてもこの城が維持される事は解っているのだけれど…
そもそも、この城の守りとなっている『浮遊機能』またの名を『フロートシステム』は実は、C.C.の持つ不思議な能力によってのものである。
それを知っているのはルルーシュとC.C.だけだし、そんな事が他の一般人に知れたら…それこそ、C.C.をそそのかして、その『フロートシステム』をダウンさせてこの城を地面に配置させて、一つ、バリアを減らしてしまう事になるのだ…
それに、空に浮いていると云う時点で、人間は空を飛べないからその時点で諦める人間も多いのだ。
ただ、どこに行っても、どこかでその情報がばれ…と云うかピザ好きの魔女の存在に気付いたその村の人がピザ女を買収して、必ずこの城に入る方法を一つ…ばらしてしまう。
まぁ、スザクもそのお陰でこの城に入り込む事が出来た訳なのだけれど…
C.C.曰く…
『この方がRPGっぽくて面白いじゃないか…。それに…こう云うシステムにしておけばお前がピザを作ってくれない時でも、私はピザを手に入れる事が出来るしな…』
との事だ…
ルルーシュの中ではルルーシュの敵は一番近くにいるC.C.の様な気もしていた。
実際問題、確実にどこの村へ行っても必ず、この魔女がこの城の…いくつかある入場方法をばらして、見込みのありそうな勇者にアイテムとしてピザを持たせて、この城に入り込んで、そのピザをC.C.がGet!…と云う構図を創り上げているのだ。
多分、そうやって、C.C.がピザの為にルルーシュを『魔王』として作り上げ、噂をばら撒き、自分はとりあえず、何の害も被らないと云う…そんな状態にしていると思われる。

 さて…別にこの城にルルーシュがいなくても大丈夫…と云う事が解ったスザクは…
「なら…ルルーシュ…。このお城は彼女に任せて僕たちは『4LDK庭付き一戸建て』を手に入れる旅に出ようよ!別にルルーシュがいなくても彼女はピザを手に入れる事が出来そうじゃない…」
スザクが目をキラキラさせながらそんな事を提案する。
そんなスザクの目をキラキラさせた顔を見ていると…流されそうになってしまうルルーシュだが…
ただ…ルルーシュの中には一つ…問題があるのだ…
ルルーシュはとにかく、本当に几帳面な性格をしていて…
この城も一応『魔王』の城なので、不思議な力を持っていて、こんなに広い城であっても、自分で掃除する機能が備わっている。(この辺りはご都合主義な設定)
それでも、何か目につくとルルーシュはすぐに本当は必要のない掃除道具が揃えられているこの城の掃除道具置き場から色々持ち出して、綺麗に…それこそ、この不思議な能力を持つ城が反応するよりも早く掃除するのだ。
ところが…C.C.は…『縦のものを横にもしない』と云う…
典型的な『掃除が出来ない』と云うよりも『掃除をしない』女だった…
そんなC.C.の場合、食べるピザの数が半端ではない。
『ミレイさんのお店』の『マジックピザ』は確かにC.C.の舌を満足させる代物ではあるのだけれど…それだけの仕組みを作る為にはやはり普通のピザの箱ではないので…
それでも、ちゃんと『燃やせるごみ』に出せる代物で出しているところは素晴らしいが…
その普通じゃないピザ箱はとってもゴミが増えるのだ。
そして…『縦のものを横にもしない』女…
そのままとっ散らかるに決まっているのだ。
この不思議な城の能力を持ってしても…間に合わない程…この魔女はピザをよく食べる。
そして、服は脱いだら脱ぎっぱなしは当たり前で…
この城は来ていた服の洗濯をしてくれると云う機能がなくて…いつもルルーシュが洗濯をしているのだ。
最近では女性よりも遥かに家事の上手な男性がいると云うのだが…
どうやらルルーシュはその類らしい…
そして、きっちり綺麗にしていない時が済まないらしい…
「スザク…それには…一つ問題がある…」
スザクのキラキラした瞳を見ながらそんな事を云うのは…本当に気が引けるのだけれど…
それでも…
それだけはルルーシュの中で許せない事なのだ…
以前にも何度か経験があった…
ルルーシュも『魔王』とはいえ、何もこの世界にルルーシュと同じような存在が一人しかいないと云う事ではない…
この世界にもルルーシュと同じような存在はいて…市井に紛れて『占い師』として生計を立てていたり、本当に種も仕掛けも使わない『マジシャン』…それこそ、『テーブルマジシャン』から『イリュージョニスト』まで様々いる。
そんな存在たちが時々、一堂に会する事があるのだけれど…
その時にはルルーシュも出て行く事もあるのだけれど…
基本的には『幹事』を押し付けられた時なのだけれど…
こうした几帳面で、能力の高いルルーシュはそう云った集まりの時には何かしらやらされる。
そう云った時に…ほんの数日間留守にすると…
この、『縦のものを横にもしない』魔女が…この城を…本当に『魔城』に変える…
それ故に…ルルーシュはどうしても、スザクのこのキラキラの瞳に頷いてやれないのだ。

 そうして…ルルーシュが困った顔をしていると…
さっきまでキラキラした瞳でルルーシュを見つめていたその翡翠が…悲しそうに潤んで行くのが解る…
この辺り…どこまでがホントでどこからがウソなのか…
これは見ている方のこの、目的の為ならどこまでも黒くなる事を厭わない『雇われ勇者』への見方にお任せするとして…
ルルーシュの方は…そんなスザクの瞳を見てしまうと…恐ろしく良心の呵責が悲鳴を上げるらしく…
こうなってくると、どっちが『魔王』なのか解らない。
でも、やはり人間と云うのは欲の深い生き物で…
欲しいものの為に全力を尽くすのだ…
欲しいものの為に全力を尽くす…
その言葉は…本当に便利な言葉だ。
それこそ、正々堂々と、自分の持てる限りの力を使って手に入れようとする姿は美しいし、感動も呼ぶだろう。
しかし、その持てる限りの力…その中に『悪知恵』と云った地からも含まれている事を忘れてはならない。
その『悪知恵』…
いい方向に使って行けばその人は『知恵のある人』とか『目から鱗』と云われて称賛されるのだけれど…
悪い方向に使えば、『悪知恵』として、『卑怯者』の代名詞にでもされかねない。
本当の『悪知恵』とは…
それを人に『悪知恵』として見られない方法をとる事まで『悪知恵』なのだ。
気づかせてしまっては、意味を持たない。
それを相手に気づかせても別になんて事のない人間であればいい…
その先の『切り札』を持っていることが条件だが…
しかし、そこまでの『切り札』を持たない人間は、そこで『悪知恵』と気付かせないための『知恵』を身につけなければならないのだ。
スザクは基本的に後者の方と云える…
それ故に、自分の目的を果たす為に…『嘘の涙』も自分の中で『本当の涙』と云う自己催眠に陥らせ、うまく云った時にはちゃんと我に返り、きちんと心の中でガッツポーズを作っているのだ。
スザクには『4LDK庭付き一戸建て』と云う…壮大な夢がある。
その『4LDK庭付き一戸建て』にルルーシュと一緒に暮らして、一男一女に囲まれた幸せな家庭を築くのだと…そう考えている。
ルルーシュが男でも…基本的にそんな事は関係ないと云った様子だ。
『出来るまで頑張ればいいじゃん…』
的に考えているスザク…
いくらなんでもそれは無茶だろうと云えるのだけれど…
でも、その辺りは結構自分本位なスザクだ。
一度、そんな風に二人の前で云ったら…
C.C.は…
『そうか…では、私は孫が出来るのを楽しみにしているぞ…』
と笑って云った。
スザクは勿論、
『え?C.C.ってルルーシュのおばあちゃんだったの?』
と尋ねた時…
『似たようなもんだ』
と答えられ、ルルーシュが烈火のごとく怒っていた。
そして、ルルーシュの方は…そのスザクの発言に…
『お前が性転換でもすれば考えてやる…』
と、しれっと答えられたが…スザクの方は…
『え〜〜〜僕が性転換したって可愛くないよ…。やっぱりルルーシュじゃなくちゃ…』
と返し…(スザクにとっては猫パンチな)ルルーシュの鉄拳を顔面に貰った…

 さて、そんな回想の話しはともかく…
スザクは何とかルルーシュを説得する。
流石にC.C.が付いてくるのはスザクにとっても邪魔だし、彼女がいないとこの城の維持が出来ないと云うから…
「ねぇ…別に…ルルーシュがそんなに気にしなくたって…。だって、ここに返って来なければいいじゃん…。このお城そのものは彼女がいればいいんでしょ?単純に環境がぶち壊されるのがルルーシュは許せないって云っているなら…。僕と一緒に『4LDK庭付き一戸建て』を探して、そこに一緒に暮らせばいいよ…。ここには実家に帰ってくる…みたいな感じでさ…」
にこりと笑いながら、結構凄い事を云っている。
これは、『ルルーシュをお嫁さんに貰います!』宣言なのか、『ルルーシュを連れ去ります!』宣言なのか…
どっちにしても、中々の過激発言と云うか、ぶっ飛んだ発言だ。
「お前!何を云っているのか…」
「だって…僕このお城の事知らないし…。って云うか、ルルーシュがいてくれればこんなお城いらないし…。そもそも、こんなお城にいるから、侵入者対策なんてしなくちゃいけないんでしょ?」
云っている事が結構めちゃくちゃだけれど…
何となく一理ある様な気がしてしまうのは何故だろう…
うっかり、スザクのこの発言に…ちょっぴり考えてしまう…
―――そうだ…別に…俺はここに住んでいなくたっていいじゃないか…。俺が定住しているから、いつも『仲間』と会う時の『幹事』を押し付けられるんだし…行方不明になってしまえば俺に頼めなくなるし…。(幸い俺にはテレパシーはないから)でもって、この魔女のピザの調達をしなくてもいいし…ノートパソコンさえあれば…俺は金もうけは出来るし…
弾だんぐるぐると考え込んでしまう…
この城を出る…
そんな事を…考えるきっかけすらなかったから…鬱陶しいストーカー達の対処に追われていた訳だ。
実際、今だってスザクが色々とやってくれているのだし…
そう考えている内に…なんだか…そっちの方がいい様な気になって来た…
「あの…俺…」
スザクに少し、不安は残るけど…と云う顔をして声をかけた。
スザクはそんなルルーシュを見て『あともうひと押し!』
と云う考えが頭を過って行く。
ルルーシュは確かに頭がいいけれど…変なところで抜けている…
そこを突けば…
と…ついうっかり考えてしまうのは…罪だろうか…
スザクはそれほどまでにルルーシュに惹かれてしまっている。
ルルーシュも…きっと、スザク程の気持ちではないにしても、スザクに対して好感を抱いてくれている筈なのだ…
だから、今もこうして悩んでくれている…
「ルルーシュ…ちょっと外の世界に遊びに行こう?いつ帰ってくるか解らないけれど…。面白くなかったり、疲れちゃったりしたら…ここに戻ってくれないいじゃない…」
多分…それが…決定打となった…
「C.C.…俺、ちょっとスザクと一緒に出かける…。ま、お前が掃除するなんて期待はしていないが…足の踏み場くらいは作っておけ…」
こうして…『魔王ルルーシュ』と『雇われ勇者スザク』が一緒に旅に出る事になったのだ…

To Be Continued


あとがきに代えて



これは、『ゼロレクイエム後1年』リクエスト企画の際に水流さまから頂いたリクエストの『勇者スザク…魔王ルルに一目ぼれ?』の続編になります。
リクエスト内容で、続編が続きそうな感じな終わり方をしている者がいくつもあるのですが、実際に続編のリクエストを頂くのは初めてです。
一応、リクエスト作品に関しましては、その作品のリクエストをして下さった方が希望された場合にのみ、続編を書かせて頂く事になっています。(基本的には企画の際に書かせて頂きます。普段の掲載には結構どう扱っていいのか解らなくなるので)
読み返してみたのですが…結構色んなフラグをばら撒いていますね…
この話の前の話を読みたい方は『ゼロ・レクイエム後1年企画』に掲載されています。
カテゴリー別で飛んで頂くと…多分、そんなにしたじゃないところに掲載していますので…
よろしければ見てやって下さい。

水流さま、大変お待たせ致しました。
続編と云う事だけでしたので、完全に和泉の独断と偏見で設定が増えてしまっている事はお許し下さい。
時間が空いているので、ちょっと話が変わっちゃっていないか、心配になっていますが…
楽しんで頂けたら幸いです。

最近…小説のアクセスよりも、毎朝、仕事前、もしくは休憩中に書いている『Blog Pet(今日のテーマ)』の方が確実に読まれている方が多いですね…
多分、サイレントで拍手を下さる方の半分以上が、そちらからの拍手ボタンだと思われますが…
いよいよ…小説を書くのも年貢の納め時でしょうかね…
どうしたものでしょうか…


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posted by 和泉綾 at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 28

魔王ルル…勇者スザクと家出する? 1



※『ゼロ・レクイエム後1年』企画リクの時に頂いた『勇者スザク…魔王ルルに一目ぼれ?』の続編です。
スザクの夢『4LDK庭付き一戸建て』の為に二人は旅に出る事を決意するのですが…
人気者な魔王ルルには…色々とパパラッチやらストーカーが付いて回るようです…

これは水流さまからのリクエストです。
この作品はAll Age OK!です。

 先日のルルーシュの熱烈な告白(?)にすっかり気をよくしたスザクは暫くルルーシュの住んでいる魔王の浮遊城で生活していたのですが…
どうにも、ルルーシュの無自覚な『萌え♪』オーラは思いのほか面倒な代物らしく…一度でもルルーシュのその姿を見た者は、必ずリピーターになる。
そして…今日も…
「ルルーシュに会いたいなら…まず僕を倒してから行く事だね…」
と…すっかり魔王の手下の役が板について来てしまったスザクだが…
こうも毎日だと流石にスザクもため息をつきたくなる。
ルルーシュといい雰囲気になってくると邪魔をされた時などは不機嫌オーラ全開で相手を叩きのめしていると云うのに…
何度叩きのめしても奴らは懲りると云う事を知らない…
後…もう一つ問題が出て来ているのは…
スザクは雇われ勇者…
スザクを雇った村にお金を返すべきか否か…という問題がスザクの中だけで勃発している。
まぁ、うまくいかなければそれまで…流石に彼らもスザクを追い掛け回してきている様子はないし、失敗した事にして絶対にあの村に近付かなければいい…と云ったのは、うっかり相談を持ちかけてしまったC.C.だった。
結構そう云う輩がいるらしい…
実際に、うまくいかなくて、この城に入り込んだはいいけれど、ルルーシュの機嫌を損ねたらこの城はしっかりと迷宮になる。
異次元の世界に飛ばされてしまう扉まであると云う…
ルルーシュもダテに『魔王』をやっている訳ではない様で…
一応、こうした、追っかけと云うか、ストーカーみたいな『魔王』ハンターたちを追っ払う措置を施してはいたようで…
何でも…その異次元の世界に飛ばされると、『Cの世界』とやらに辿り着けるらしいが…素人が入り込むと二度と帰って来られないと云う、何とも『魔王』の城にふさわしい代物があるそうだ。
流石に数多くの『魔王ルル』のストーカー…じゃなくて『魔王』ハンターたちが集まるともなると、顔見知りが増えて来て、中には仲良くなって、色々な噂話をする相手も出来る…(この辺りはオタクイベントと一緒なのでしょう…と云いたいところですが…ここにイベント参加しても本の戦利品だけはちゃんとGet!して来るのに、お話しできる優しい人をGet!出来ない奴がここにいるのでその辺りは一概にそうとは云えないのですが…( ┰_┰) シクシク)
その、『勇者』仲間同士で色々な情報交換の中にそう云った、恐ろしい扉があると云う噂はきっちりと流れているし、知らないのは初心者だと云う証拠だと云うくらいの勢いだけれど…
でも、解っていて通ってくる『魔王』ハンターたちが後を絶たない…
C.C.などは…
『私やスザクを使うんじゃなくて、来た連中を全員…『Cの世界』に直行させればいいじゃないか…』
などと云ってるのだが…
これだけ噂が流れていて、本当に帰って来ない奴がいても確実に通い詰めている連中がいるのだから…恐らく、『Cの世界』が、『満員御礼』の旗を掲げそうだ…
やっと、ルルーシュもスザクが出て行きそうになって(と云うか一芝居打っただけの話なのだけれど)、素直になって、スザクと一緒に暮らしているのだけれど…
―――こんなつもりでスザクにここにいて欲しいと思っている訳ではない!

 そんな状況の中…スザクもいい加減、そんな勇者たちの相手をするのに疲れを見せ始めている。
確かにスザクの体力バカを遺憾なく発揮しているのだけれど…毎日来るのだ。
それに、『勇者』と云うからにはスザク程のレベルに達してはいなくても、それ相応に強い連中が来るのだ。
既に、『勇者』の方は依頼者の『魔王ルルーシュの誘致』と云う趣旨から外れて、一度でもその『魔王』の姿を目にした段階で、その『魔王』に心を奪われ、『魔王の奴隷志願者』となるのだ。
しかし、ルルーシュの方はそんな気色の悪い奴隷などいらない…
そんな連中がいたら鬱陶しいだけなのだ。
色々な意味で腐れ縁のC.C.はともかく、ルルーシュがこの城の居住を許し、おまけに、出て行きそうになったところ(しつこい様だが、これはスザクがC.C.の助言で一芝居を撃った結果。でもルルーシュはそれがスザクの一芝居だとは気付いていない)、引き留めにかかったのはスザクだけだ。
正直、ずっと一緒にこの城で暮らしているピザ女もさっさと出て行って欲しいのだが…
彼らにも色々な事情がある様で、そうもいかないらしい。
スザクとしては、ルルーシュとのあま〜〜〜〜い生活には普通に邪魔にしか思えないC.C.なのだが…
となると…
「C.C.…君…ここは君一人でも別に維持できるんだよね?」
唐突なスザクの質問…
C.C.も…
「ああ、確かにお前にそんな事を云った事があったな…。別に維持は出来るぞ…。但し、時々帰って来ないと大変な事になるがな…」
ルルーシュの前でそんな会話を繰り広げられているが…
その会話に驚いたのは…ルルーシュだ…
ルルーシュは少しくらいならルルーシュがいなくてもこの城が維持される事は解っているのだけれど…
そもそも、この城の守りとなっている『浮遊機能』またの名を『フロートシステム』は実は、C.C.の持つ不思議な能力によってのものである。
それを知っているのはルルーシュとC.C.だけだし、そんな事が他の一般人に知れたら…それこそ、C.C.をそそのかして、その『フロートシステム』をダウンさせてこの城を地面に配置させて、一つ、バリアを減らしてしまう事になるのだ…
それに、空に浮いていると云う時点で、人間は空を飛べないからその時点で諦める人間も多いのだ。
ただ、どこに行っても、どこかでその情報がばれ…と云うかピザ好きの魔女の存在に気付いたその村の人がピザ女を買収して、必ずこの城に入る方法を一つ…ばらしてしまう。
まぁ、スザクもそのお陰でこの城に入り込む事が出来た訳なのだけれど…
C.C.曰く…
『この方がRPGっぽくて面白いじゃないか…。それに…こう云うシステムにしておけばお前がピザを作ってくれない時でも、私はピザを手に入れる事が出来るしな…』
との事だ…
ルルーシュの中ではルルーシュの敵は一番近くにいるC.C.の様な気もしていた。
実際問題、確実にどこの村へ行っても必ず、この魔女がこの城の…いくつかある入場方法をばらして、見込みのありそうな勇者にアイテムとしてピザを持たせて、この城に入り込んで、そのピザをC.C.がGet!…と云う構図を創り上げているのだ。
多分、そうやって、C.C.がピザの為にルルーシュを『魔王』として作り上げ、噂をばら撒き、自分はとりあえず、何の害も被らないと云う…そんな状態にしていると思われる。

 さて…別にこの城にルルーシュがいなくても大丈夫…と云う事が解ったスザクは…
「なら…ルルーシュ…。このお城は彼女に任せて僕たちは『4LDK庭付き一戸建て』を手に入れる旅に出ようよ!別にルルーシュがいなくても彼女はピザを手に入れる事が出来そうじゃない…」
スザクが目をキラキラさせながらそんな事を提案する。
そんなスザクの目をキラキラさせた顔を見ていると…流されそうになってしまうルルーシュだが…
ただ…ルルーシュの中には一つ…問題があるのだ…
ルルーシュはとにかく、本当に几帳面な性格をしていて…
この城も一応『魔王』の城なので、不思議な力を持っていて、こんなに広い城であっても、自分で掃除する機能が備わっている。(この辺りはご都合主義な設定)
それでも、何か目につくとルルーシュはすぐに本当は必要のない掃除道具が揃えられているこの城の掃除道具置き場から色々持ち出して、綺麗に…それこそ、この不思議な能力を持つ城が反応するよりも早く掃除するのだ。
ところが…C.C.は…『縦のものを横にもしない』と云う…
典型的な『掃除が出来ない』と云うよりも『掃除をしない』女だった…
そんなC.C.の場合、食べるピザの数が半端ではない。
『ミレイさんのお店』の『マジックピザ』は確かにC.C.の舌を満足させる代物ではあるのだけれど…それだけの仕組みを作る為にはやはり普通のピザの箱ではないので…
それでも、ちゃんと『燃やせるごみ』に出せる代物で出しているところは素晴らしいが…
その普通じゃないピザ箱はとってもゴミが増えるのだ。
そして…『縦のものを横にもしない』女…
そのままとっ散らかるに決まっているのだ。
この不思議な城の能力を持ってしても…間に合わない程…この魔女はピザをよく食べる。
そして、服は脱いだら脱ぎっぱなしは当たり前で…
この城は来ていた服の洗濯をしてくれると云う機能がなくて…いつもルルーシュが洗濯をしているのだ。
最近では女性よりも遥かに家事の上手な男性がいると云うのだが…
どうやらルルーシュはその類らしい…
そして、きっちり綺麗にしていない時が済まないらしい…
「スザク…それには…一つ問題がある…」
スザクのキラキラした瞳を見ながらそんな事を云うのは…本当に気が引けるのだけれど…
それでも…
それだけはルルーシュの中で許せない事なのだ…
以前にも何度か経験があった…
ルルーシュも『魔王』とはいえ、何もこの世界にルルーシュと同じような存在が一人しかいないと云う事ではない…
この世界にもルルーシュと同じような存在はいて…市井に紛れて『占い師』として生計を立てていたり、本当に種も仕掛けも使わない『マジシャン』…それこそ、『テーブルマジシャン』から『イリュージョニスト』まで様々いる。
そんな存在たちが時々、一堂に会する事があるのだけれど…
その時にはルルーシュも出て行く事もあるのだけれど…
基本的には『幹事』を押し付けられた時なのだけれど…
こうした几帳面で、能力の高いルルーシュはそう云った集まりの時には何かしらやらされる。
そう云った時に…ほんの数日間留守にすると…
この、『縦のものを横にもしない』魔女が…この城を…本当に『魔城』に変える…
それ故に…ルルーシュはどうしても、スザクのこのキラキラの瞳に頷いてやれないのだ。

 そうして…ルルーシュが困った顔をしていると…
さっきまでキラキラした瞳でルルーシュを見つめていたその翡翠が…悲しそうに潤んで行くのが解る…
この辺り…どこまでがホントでどこからがウソなのか…
これは見ている方のこの、目的の為ならどこまでも黒くなる事を厭わない『雇われ勇者』への見方にお任せするとして…
ルルーシュの方は…そんなスザクの瞳を見てしまうと…恐ろしく良心の呵責が悲鳴を上げるらしく…
こうなってくると、どっちが『魔王』なのか解らない。
でも、やはり人間と云うのは欲の深い生き物で…
欲しいものの為に全力を尽くすのだ…
欲しいものの為に全力を尽くす…
その言葉は…本当に便利な言葉だ。
それこそ、正々堂々と、自分の持てる限りの力を使って手に入れようとする姿は美しいし、感動も呼ぶだろう。
しかし、その持てる限りの力…その中に『悪知恵』と云った地からも含まれている事を忘れてはならない。
その『悪知恵』…
いい方向に使って行けばその人は『知恵のある人』とか『目から鱗』と云われて称賛されるのだけれど…
悪い方向に使えば、『悪知恵』として、『卑怯者』の代名詞にでもされかねない。
本当の『悪知恵』とは…
それを人に『悪知恵』として見られない方法をとる事まで『悪知恵』なのだ。
気づかせてしまっては、意味を持たない。
それを相手に気づかせても別になんて事のない人間であればいい…
その先の『切り札』を持っていることが条件だが…
しかし、そこまでの『切り札』を持たない人間は、そこで『悪知恵』と気付かせないための『知恵』を身につけなければならないのだ。
スザクは基本的に後者の方と云える…
それ故に、自分の目的を果たす為に…『嘘の涙』も自分の中で『本当の涙』と云う自己催眠に陥らせ、うまく云った時にはちゃんと我に返り、きちんと心の中でガッツポーズを作っているのだ。
スザクには『4LDK庭付き一戸建て』と云う…壮大な夢がある。
その『4LDK庭付き一戸建て』にルルーシュと一緒に暮らして、一男一女に囲まれた幸せな家庭を築くのだと…そう考えている。
ルルーシュが男でも…基本的にそんな事は関係ないと云った様子だ。
『出来るまで頑張ればいいじゃん…』
的に考えているスザク…
いくらなんでもそれは無茶だろうと云えるのだけれど…
でも、その辺りは結構自分本位なスザクだ。
一度、そんな風に二人の前で云ったら…
C.C.は…
『そうか…では、私は孫が出来るのを楽しみにしているぞ…』
と笑って云った。
スザクは勿論、
『え?C.C.ってルルーシュのおばあちゃんだったの?』
と尋ねた時…
『似たようなもんだ』
と答えられ、ルルーシュが烈火のごとく怒っていた。
そして、ルルーシュの方は…そのスザクの発言に…
『お前が性転換でもすれば考えてやる…』
と、しれっと答えられたが…スザクの方は…
『え〜〜〜僕が性転換したって可愛くないよ…。やっぱりルルーシュじゃなくちゃ…』
と返し…(スザクにとっては猫パンチな)ルルーシュの鉄拳を顔面に貰った…

 さて、そんな回想の話しはともかく…
スザクは何とかルルーシュを説得する。
流石にC.C.が付いてくるのはスザクにとっても邪魔だし、彼女がいないとこの城の維持が出来ないと云うから…
「ねぇ…別に…ルルーシュがそんなに気にしなくたって…。だって、ここに返って来なければいいじゃん…。このお城そのものは彼女がいればいいんでしょ?単純に環境がぶち壊されるのがルルーシュは許せないって云っているなら…。僕と一緒に『4LDK庭付き一戸建て』を探して、そこに一緒に暮らせばいいよ…。ここには実家に帰ってくる…みたいな感じでさ…」
にこりと笑いながら、結構凄い事を云っている。
これは、『ルルーシュをお嫁さんに貰います!』宣言なのか、『ルルーシュを連れ去ります!』宣言なのか…
どっちにしても、中々の過激発言と云うか、ぶっ飛んだ発言だ。
「お前!何を云っているのか…」
「だって…僕このお城の事知らないし…。って云うか、ルルーシュがいてくれればこんなお城いらないし…。そもそも、こんなお城にいるから、侵入者対策なんてしなくちゃいけないんでしょ?」
云っている事が結構めちゃくちゃだけれど…
何となく一理ある様な気がしてしまうのは何故だろう…
うっかり、スザクのこの発言に…ちょっぴり考えてしまう…
―――そうだ…別に…俺はここに住んでいなくたっていいじゃないか…。俺が定住しているから、いつも『仲間』と会う時の『幹事』を押し付けられるんだし…行方不明になってしまえば俺に頼めなくなるし…。(幸い俺にはテレパシーはないから)でもって、この魔女のピザの調達をしなくてもいいし…ノートパソコンさえあれば…俺は金もうけは出来るし…
弾だんぐるぐると考え込んでしまう…
この城を出る…
そんな事を…考えるきっかけすらなかったから…鬱陶しいストーカー達の対処に追われていた訳だ。
実際、今だってスザクが色々とやってくれているのだし…
そう考えている内に…なんだか…そっちの方がいい様な気になって来た…
「あの…俺…」
スザクに少し、不安は残るけど…と云う顔をして声をかけた。
スザクはそんなルルーシュを見て『あともうひと押し!』
と云う考えが頭を過って行く。
ルルーシュは確かに頭がいいけれど…変なところで抜けている…
そこを突けば…
と…ついうっかり考えてしまうのは…罪だろうか…
スザクはそれほどまでにルルーシュに惹かれてしまっている。
ルルーシュも…きっと、スザク程の気持ちではないにしても、スザクに対して好感を抱いてくれている筈なのだ…
だから、今もこうして悩んでくれている…
「ルルーシュ…ちょっと外の世界に遊びに行こう?いつ帰ってくるか解らないけれど…。面白くなかったり、疲れちゃったりしたら…ここに戻ってくれないいじゃない…」
多分…それが…決定打となった…
「C.C.…俺、ちょっとスザクと一緒に出かける…。ま、お前が掃除するなんて期待はしていないが…足の踏み場くらいは作っておけ…」
こうして…『魔王ルルーシュ』と『雇われ勇者スザク』が一緒に旅に出る事になったのだ…

To Be Continued


あとがきに代えて



これは、『ゼロレクイエム後1年』リクエスト企画の際に水流さまから頂いたリクエストの『勇者スザク…魔王ルルに一目ぼれ?』の続編になります。
リクエスト内容で、続編が続きそうな感じな終わり方をしている者がいくつもあるのですが、実際に続編のリクエストを頂くのは初めてです。
一応、リクエスト作品に関しましては、その作品のリクエストをして下さった方が希望された場合にのみ、続編を書かせて頂く事になっています。(基本的には企画の際に書かせて頂きます。普段の掲載には結構どう扱っていいのか解らなくなるので)
読み返してみたのですが…結構色んなフラグをばら撒いていますね…
この話の前の話を読みたい方は『ゼロ・レクイエム後1年企画』に掲載されています。
カテゴリー別で飛んで頂くと…多分、そんなにしたじゃないところに掲載していますので…
よろしければ見てやって下さい。

水流さま、大変お待たせ致しました。
続編と云う事だけでしたので、完全に和泉の独断と偏見で設定が増えてしまっている事はお許し下さい。
時間が空いているので、ちょっと話が変わっちゃっていないか、心配になっていますが…
楽しんで頂けたら幸いです。

最近…小説のアクセスよりも、毎朝、仕事前、もしくは休憩中に書いている『Blog Pet(今日のテーマ)』の方が確実に読まれている方が多いですね…
多分、サイレントで拍手を下さる方の半分以上が、そちらからの拍手ボタンだと思われますが…
いよいよ…小説を書くのも年貢の納め時でしょうかね…
どうしたものでしょうか…


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posted by 和泉綾 at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月12日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 27

From whom do for a long time? Final



 かなり強引なナナリーの申し出で…
現在は…ナナリーが再建したブリタニア宮殿の中の、アリエス宮に今、ルルーシュとスザク…そして世話役の咲世子が暮らしている。
やはり、未だにあの、『ルルーシュ皇帝』の顔を覚えている者が多いから、気楽に外出をする事が出来なかった…
ルルーシュも、人の話だけでなく、様々な視点からのあの、『ゼロ・レクイエム』と呼ばれたブリタニア皇帝の抹殺劇を書き記した文献を読んだ。
それこそ、『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』を悪の権化だと断定する文献から、『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』は様々な思惑によって『悪逆皇帝』に創り上げられたと説く文献まで…様々だった。
そんな中…その、『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』本人である…ルルーシュは…記憶がないながら、自分の性格を鑑みてルルーシュなりの見解を持っていた。
最初は…スザクにもナナリーにもその手の文献を読む事は反対された。
『ルルーシュ…もう君がそんなものを読んで…傷つく必要はないんだ!』
『そうです!お兄様は…未来を見て下さい!あの時のお兄様は…私達に『明日』を託したのです!だから…』
その時の二人の反対の仕方は…尋常じゃないと思った…
何かを…恐れている様な…
『ナナリーが…俺に手伝って欲しいと…』
『た…確かに云いましたけれど…お兄様にお手伝い頂きたいのは…』
ナナリーがそこまで云った時、ルルーシュがその言葉を遮った。
『こう云う事…でなければ…意味がない…。それに…俺が…ナナリーやスザクに託したと云う事だけど…それは…俺が死んでいると云う大前提があるからだ…。でも…俺は生きている…。確かに…その…『ゼロ・レクイエム』の記憶はない…。それでも…俺のやった事なら…俺も…その責を負うべきだ…こうして…生きているのなら…』
そう云って、ルルーシュは強い意志を示した。
この時、スザクもナナリーも…ルルーシュのこの意志の強さがあったから…あの様な事をやり遂げたのだと…思う…
『そんな…意志の強さも…忘れていてくれれば…良かったのに…。ルルーシュは…いつも、そうやって…』
なんだか…とても矛盾している様な…それでも、この上ない本音が零れた。
ナナリーもそれに同感だと…黙ってため息を吐くが…
そんな二人を見てルルーシュは自嘲気味に笑った。
『二人とも…そんな顔をしないでくれ…。多分…その時の俺は…全て自分で納得して、全てを受け入れていたと思う…。確かに…『生きたい』と…願っていたかもしれないが…。スザクだって…本当は…『死にたい』と考えていたのに…その時の俺が…無理矢理生かしてしまっていたのだろう?』
スザクのその時の思いを知って…ルルーシュは切なそうな顔をした。
スザクが父親を殺した事まで、全てを話したから…
そこまで話をしなくては…ルルーシュが何故、あの時、スザクにとって一番惨い『ギアス』を使わなければならなかったのか…そして、スザクが何故、そこまで『死』に拘っていたのかを説明する事が出来なかったから…
全てを知らなければ…これから先、他の誰かから聞かされる過去に翻弄されるのはルルーシュだから…

 そんなやり取りの後は…
結局、ナナリーがルルーシュとのコミュニケーションをとる為の専用通信が、ルルーシュからの現在の世界情勢の為に必要な事のアドバイスを受けるためのホットラインになっていた。
勿論、それは、『ゼロ』として存在しているスザクにも通じるようになっている。
流石に…たった3ヶ月で世界を敵に回すだけの政治力を持つルルーシュだ…
15歳までの記憶がなくとも…必要となれば、その能力の高さの片鱗を見せている。
「ルルーシュ様…ナナリー様から極秘と云う資料をお預かりしてまいりました…」
アリエス宮の世話係となった咲世子が、ルルーシュの私室兼執務室に一通の封筒を持って来た。
「有難う…咲世子さん…」
あれから15年も経っているので…ルルーシュとしては周囲の人間…それほど人数がいる訳ではないのだが…慣れるまでに色々戸惑った様子があったのだが…
確かに…スザクやナナリーは確実に見た目的にちゃんと歳をとっている。
そして…咲世子やあの、ルルーシュが『ゼロ・レクイエム』後に『コード』を継承した時に立ち合っていたと云う者たちも…
ジェレミア=ゴッドバルトがルルーシュの事を『ルルーシュ様』と呼んでいた時には流石に驚いた。
ジェレミアはエリア11に赴任していた…貴族と云う認識しか…ルルーシュにはなかった。
『純潔派』と云う派閥を作り、『ブリタニア軍はブリタニア人だけで構成すべき!』と唱えていた筈なのだが…
しかし、日本人であるスザクに対して…そして、ルルーシュの身の回りの世話をしてくれている咲世子も日本人で…
ブリタニア人以外は認めないと云う姿勢だった彼の姿を見て驚いたし…そして…時間が経っている事を実感する。
それは…そればかりは…ルルーシュ本人が受け入れなければならない事で…
時々…戸惑う事もある…
それでも、ルルーシュを取り巻いている人々は…ルルーシュに対して…とても温かい心で接してくれている事が解る。
最初の内は…どうしていいか解らず…全面的に信用していいのか…と云う思いにも駆られたが…
ただ…自分よりもすっかり年上になってしまい、今では自分を守る立場となっているナナリーが…彼らを信用している。
歳を重ねてすっかり姿の変わってしまっている人々に対しての戸惑いがない方がどうかしているし、今のルルーシュは15歳の少年だ…
それでも、必死に受け止めようとして…ルルーシュの周囲の人々もルルーシュを受け止めようと心を砕いている。
その姿を見ていて…ルルーシュの心も少しずつ和らいでいったのだ…
確かに…事実は事実として受け止めなければならないのだけれど…
それでも、頭で理解するのと、感情が受け入れるのとでは訳が違う。
先ほど…咲世子が『極秘資料』と云って持って来た封筒を開けると…
そこには一枚のメモが入っている。
『お兄様へ
少しの間…『ゼロ』にはお休み頂く事になりました。
お兄様も…こちらに移って来て…忙しい毎日でしたから…自由に出歩いていいとは云えないのですが…少し、羽を伸ばして下さい。
世界の心配事は…少しの間、お忘れ下さい…』

 そして、まだ封筒の中に残っている地図を見る。
王宮の…隠し通路の地図のようだ。
そして、ある場所に印が付いていて…書かれている日時にここに行くように…と書かれている。
「一体…何のつもりだ…?」
確かに、アリエス宮に来て、アリエス宮の敷地となっている場所から一歩も出ずに世界情勢を見つつ、どうするべきか考える毎日で…
それでも、スザクやナナリーの役に立っている事が嬉しかった。
今のルルーシュにはスザクと敵対していた頃の記憶がない分、素直にスザクの役に立てることが嬉しかったし、ナナリーと敵対していたと云う記憶もないから、そこに幸せを感じている。
スザクもナナリーも…きっとルルーシュへの複雑な思いを抱えているのだろう事は予想しているのだけれど…
ルルーシュも最初は確かにその部分を気にしていたけれど…
それでも、スザクもナナリーもその事を受け入れて、それでも、ルルーシュと共にいる事を望んでくれているのだ。
―――俺は…俺の中で失っている3年の間に…皆に…酷い事をしているのに…
未だにテレビでは『ルルーシュ皇帝』に対して批判的な評論番組も流されているし、インターネット上だと更に過激派書き込みだってある。
確かに、放送している側、書いている側のデフォルメもあるのかもしれないが、それでも、それだけの事を書かれる何かをしているのだろうと思う。
また、スザクが『ゼロ』の仮面を被る前は、ルルーシュが『ゼロ』として存在していたという。
これまた、『ゼロ』に対しても様々な意見が交わされている状態だ…
『ゼロ』の率いる『黒の騎士団』に家族を殺された者の云い分、『ゼロ』の率いる『黒の騎士団』によって救われた者の云い分…
そう云ったものを見ている内に…
―――俺の中で失っている…その時間…俺は…一体何をしたかったのだろう…。どちらも『正義』だと云うものもいて、『悪』と定義する者もいて…
驚いた事に『悪逆皇帝』と呼ばれていた『ルルーシュ皇帝』に対して肯定的な見方をしている人々もいた事だ。
結局、発言力の大きい国の意思が世界の意思とされている…
―――結局…俺の憎んだブリタニアと変わらない…。声の大きいものの意思が…世界を支配している…
ルルーシュはその部分に憤りを覚える。
一度…スザクとナナリーにそんな話をした時…
『やっぱり、ルルーシュはルルーシュだ…』
『でも…今はその大きな声によって…世界は秩序を保っているのです…。『ゼロ』を正義として、『ルルーシュ皇帝』を悪とする…。正直、私達も反省すべき点が多いのですが…今は…その勧善懲悪が…世界を保っているのです…』
切なそうに話すナナリーを見ていて…記憶はないものの、そのきっかけづくりをしてしまった自分を悔いてしまう。
落ち込んでいれば…スザクやナナリーは勿論、ルルーシュの『コード』継承に立ち会った人々が心配して駆け付けて来てしまうのだが…
本当に…記憶のない自分がもどかしいと思う…
―――記憶があれば…俺は…もっと違う形で…彼らに何かを返せるんだろうか…。俺は…結局…云われた事を信じるしかないし…与えられる情報の中から判断するしかない…

 その頃…スザクとナナリーは…
「スザクさん…スザクさんは…C.C.さんの『コード』を…受け取られたのですね…」
ナナリーはルルーシュがこのような状態に陥った時点で、『ギアス』の事、『コード』の事を全て、C.C.から聞かされていた。
C.C.の『ルルーシュの運命を捻じ曲げた原因の一つは…私達にある…。そして…お前の運命をも…』との言葉に…ナナリーは一瞬…動きを止めたものの、ふるふると横に首を振った。
そして…
『全てを…お話し頂けませんか?私は…お兄様の妹として…あの両親の娘として…知る権利があり、また、義務もある筈です…』
当時、まだ、16歳だったナナリーだったが…毅然とした表情でC.C.の話を聞いていた。
最後には…取り乱す事無く…『そうですか…。なら…私は待つだけです…。私は公に立つ身となってしまいました…。『ギアス』も『コード』も…私は受け取る事が出来ません…』とだけ云った。
その言葉の最後は…少しだけ切なくて、悔しそうな声色だった…
そんなナナリーにC.C.は『済まんな…それは先約がいるんだ…』と返した。
そのC.C.の言葉に…ナナリーは『相変わらず…ずるい人ですね…』と零した。
あれから15年…
「そうだね…。これは…ルルーシュに怒られたよ…。泣いて『お前は…なんで…そんな憎むべき相手の為に…呪いにかかったりした…?自分から望んで…だと…?バカじゃないのか!お前…』なんて云われた…。それでも…僕の『コード』継承自体は…ルルーシュは関係ない…。僕が…継承したくてしたんだから…」
「そうですね…。なら…私の役目だと思ったのに…その役目を盗ったスザクさんに…その見返りを頂かなくては…」
なんだか…云っている事が…むちゃくちゃに聞こえるが…ナナリーも恐らく解っていて云っているし、完全にスルーをしている状態だ。
「何かな…?」
スザクの方も、解っていて…そう答える…
そんなスザクの返事の仕方に…少しだけナナリーは腹立たしさを覚えたようだけれど…
「今度こそ…お兄様を…裏切らないで下さい…。本当は私は…スザクさんを許せないまま…ここまで来てしまっているんです…。あなたが『ゼロ』と云う事は…あの時点で解っていましたけれど…きっと、お兄様の件がなければ…知らないふりをしていたでしょう…。お兄様に…もう…信じていたものを失う辛さを…味わわせないで下さい…。お兄様が『コード』を持っている限り…絶対に…スザクさんは誰とも契約しないで…。お兄様が誰かに『コード』を渡して…『死』を迎える時に…スザクさんが…お兄様を…」
怖い程真剣な目でスザクに訴えるナナリーだったが…
スザクは…『そんな事か…』と云う表情を見せる。
「ナナリー…僕が何故…『コード』を継承したかなんて…理由は一つしかないじゃないか…。僕はもう…あんな間違えを犯さない…。失敗も許さないから…。ナナリーは…ルルーシュの望むとおりに…『人』として…生きて…」
そんなスザクを見て…ナナリーは…やはり不機嫌な表情だったけれど…少しだけ表情が和らいだ状態となり…『やっぱり、スザクさんはずるいです…』とだけ云った…

 数日後…
咲世子を通じて、ナナリーから渡された封筒の中に会った地図の地点にルルーシュが行くと…
「ルルーシュ…待っていたよ…」
そう声をかけて来たのは…スザクだった…
そして…スザクはいつもの『ゼロ』の格好ではなく、『スザク』として立っているのだ。
服装も…『ゼロ』の衣装ではなく、普通の…カジュアルな格好をしている。
「スザク…?その…大きな荷物は…?」
ルルーシュがスザクのその姿と、手に持っている大きな荷物を見て驚く。
「これは…君を攫う為の荷物だ…。ナナリーも知っている…」
スザクの言葉に…ルルーシュは驚いた表情を見せる。
ここに来てから…まだ数カ月程しか経っていないと云うのに…
まだやり残している事がたくさんあると云うのに…
「君は…これから、僕と一緒に『ゼロ』をやるんだ…。勿論、『ゼロ』の仮面は僕が被るよ…。君は…君が皇帝だった頃に世界中に作った『ゼロ』の隠れ家で世界情勢を見つめ、僕に指示して欲しいんだ…」
「それは…どう云う…」
ルルーシュはスザクのその言葉がうまく噛み砕けずに…尋ねる。
スザクもルルーシュのこの反応を予想していたのか、落ち着き払って、答える。
「『コード』を持つ者が…この王宮にいてはいけないんだ…」
スザクは…その事をよく理解している…
ルルーシュとナナリーの両親を見たから…
彼らが何をしようとして、何を犠牲にしたかを知っているから…
「だから…僕は君を攫う…。同じ間違いを…繰り返さない為に…」
「で…でも…ナナリーは…」
「うん…僕はずるいって云われちゃったよ…。でも…ずるくても…今ナナリーはここから離れる訳にはいかない…。君がナナリーの役に立ちたいと思って、これまでこの王宮で頑張っていたのは知っているよ…。でも…本当は…君がここで暮らすのは…僕は反対だったんだ…。でも…ナナリーが…『これが、最初で最後の我儘ですから…』と云われて…。で、今日が約束の日だったんだよ…」
スザクの言葉に…ルルーシュは目を見開く…
ここに来ての数ヶ月…
スザクやナナリーが喜んでくれるのが嬉しくて…だから…彼らの目指す世界の為に尽力しようと…そう思って来たのに…
そんなルルーシュの気持ちを察したのか…スザクが口を開いた。
「ルルーシュ…近くにいる事だけがその人の役に立つ事じゃないんだ…。これは…僕が『コード』の継承者となったと云う事が解った時点で…ナナリーと話し合って決めたんだ…。ナナリーの傍にいなくても…君はナナリーの為に力を尽くすと…解っていたから…。それに…政治の中枢に…権力者の居る場所に…『コード』も『ギアス』も…存在しちゃいけない…。僕たちは…ここにいちゃいけないんだよ…」
スザクの云っている事が…理解できてしまう自分が恨めしいと思ってしまう…
解らなければ…『嫌だ!』と…我儘も言えたのに…と…
「解った…スザク…。行こう…」

―――コンコン…
 ナナリーの執務室の扉がノックされる。
「どうぞ…」
扉が開き…一人のメイドが入って来た。
「ナナリー様…出立されたようです…」
「そうですか…。これは…お別れでは…ないのですから…。今の…この地位を…どなたかにお渡しした時…また…会いに行きますから…」
無理矢理自分に平気だと…思い込ませる…
それでも…堪えていても…溢れて来る涙…
そんなナナリーを…咲世子はただ…彼女のその空間を守るように…黙ってその部屋の入口に立っていた…

END


あとがきに代えて



なんだか…ルルーシュを甘やかしているスザクとナナリーのシーンが書けていない気が…(; ̄― ̄A アセアセ・・・
済みません…
最初の構成を間違えてしまったようです。
微妙に…『切な萌え』っぽくなった様な気がするのは…和泉の感覚が他の人とちょっとだけ(?)ずれているからって事にして貰えませんか?
もっと明るく終わる筈だったのに…
これは…Happy Endと云っていいのかなぁ…
リクエストの内容の条件に、ルルーシュが幸せなら…とか云っていたのに…
まぁ…これから、ちゃんと幸せになれますよね?ね?
済みません…こんなんになっちゃって…
リクエストを下さったまるさま…呆れ果てていなければ、また懲りずに次の企画の時にもリクエストネタ…送ってやって下さい…

さて…シティの準備はほぼ完了ですね…
後は、新刊が届くのを待つだけですね…
一応、今日、荷物を集荷して貰いました。
それこそ、思いつきのショートストーリーをA4の用紙3枚くらいになったんですが…本を購入して下さった方に配ろうと思って、今日書いて、今日仕上げて、荷物の中に入れておきました。
一応、シティで1冊でも本を購入して下さった方にお配りする予定です。
内容は、『黒猫ルルにゃん』のショートストーリーで…スザルルのしょうもないほのぼの話となっております。
シティ当日には…多分余るくらいの枚数は入っていますので…
それほど慌てなくても大丈夫だと思います。
さて…後は、新刊が届くのを待って、体調管理をしっかりして行こうと思います。
と云うか…流石にとんぼ返りはちょっと…無謀だったかなぁ…と…今になって焦ってきていますが…
今回失敗したら、HARUコミの時はちゃんと宿泊場所を確保する予定です。
あ、ちなみに、早々に『HYPER CONTRAST』の原稿に着手しました。(と云ってもまだプロットですが)
今回はルルーシュを女体化しております。
プロット段階ですが…和泉らしくない話だなぁ…と思いながら書いています。
というか…又どなたかに表紙絵をお願いしたいんですけれど…描いて下さる方…募集しております…(←相当切実)


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posted by 和泉綾 at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 27

From whom do for a long time? Final



 かなり強引なナナリーの申し出で…
現在は…ナナリーが再建したブリタニア宮殿の中の、アリエス宮に今、ルルーシュとスザク…そして世話役の咲世子が暮らしている。
やはり、未だにあの、『ルルーシュ皇帝』の顔を覚えている者が多いから、気楽に外出をする事が出来なかった…
ルルーシュも、人の話だけでなく、様々な視点からのあの、『ゼロ・レクイエム』と呼ばれたブリタニア皇帝の抹殺劇を書き記した文献を読んだ。
それこそ、『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』を悪の権化だと断定する文献から、『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』は様々な思惑によって『悪逆皇帝』に創り上げられたと説く文献まで…様々だった。
そんな中…その、『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』本人である…ルルーシュは…記憶がないながら、自分の性格を鑑みてルルーシュなりの見解を持っていた。
最初は…スザクにもナナリーにもその手の文献を読む事は反対された。
『ルルーシュ…もう君がそんなものを読んで…傷つく必要はないんだ!』
『そうです!お兄様は…未来を見て下さい!あの時のお兄様は…私達に『明日』を託したのです!だから…』
その時の二人の反対の仕方は…尋常じゃないと思った…
何かを…恐れている様な…
『ナナリーが…俺に手伝って欲しいと…』
『た…確かに云いましたけれど…お兄様にお手伝い頂きたいのは…』
ナナリーがそこまで云った時、ルルーシュがその言葉を遮った。
『こう云う事…でなければ…意味がない…。それに…俺が…ナナリーやスザクに託したと云う事だけど…それは…俺が死んでいると云う大前提があるからだ…。でも…俺は生きている…。確かに…その…『ゼロ・レクイエム』の記憶はない…。それでも…俺のやった事なら…俺も…その責を負うべきだ…こうして…生きているのなら…』
そう云って、ルルーシュは強い意志を示した。
この時、スザクもナナリーも…ルルーシュのこの意志の強さがあったから…あの様な事をやり遂げたのだと…思う…
『そんな…意志の強さも…忘れていてくれれば…良かったのに…。ルルーシュは…いつも、そうやって…』
なんだか…とても矛盾している様な…それでも、この上ない本音が零れた。
ナナリーもそれに同感だと…黙ってため息を吐くが…
そんな二人を見てルルーシュは自嘲気味に笑った。
『二人とも…そんな顔をしないでくれ…。多分…その時の俺は…全て自分で納得して、全てを受け入れていたと思う…。確かに…『生きたい』と…願っていたかもしれないが…。スザクだって…本当は…『死にたい』と考えていたのに…その時の俺が…無理矢理生かしてしまっていたのだろう?』
スザクのその時の思いを知って…ルルーシュは切なそうな顔をした。
スザクが父親を殺した事まで、全てを話したから…
そこまで話をしなくては…ルルーシュが何故、あの時、スザクにとって一番惨い『ギアス』を使わなければならなかったのか…そして、スザクが何故、そこまで『死』に拘っていたのかを説明する事が出来なかったから…
全てを知らなければ…これから先、他の誰かから聞かされる過去に翻弄されるのはルルーシュだから…

 そんなやり取りの後は…
結局、ナナリーがルルーシュとのコミュニケーションをとる為の専用通信が、ルルーシュからの現在の世界情勢の為に必要な事のアドバイスを受けるためのホットラインになっていた。
勿論、それは、『ゼロ』として存在しているスザクにも通じるようになっている。
流石に…たった3ヶ月で世界を敵に回すだけの政治力を持つルルーシュだ…
15歳までの記憶がなくとも…必要となれば、その能力の高さの片鱗を見せている。
「ルルーシュ様…ナナリー様から極秘と云う資料をお預かりしてまいりました…」
アリエス宮の世話係となった咲世子が、ルルーシュの私室兼執務室に一通の封筒を持って来た。
「有難う…咲世子さん…」
あれから15年も経っているので…ルルーシュとしては周囲の人間…それほど人数がいる訳ではないのだが…慣れるまでに色々戸惑った様子があったのだが…
確かに…スザクやナナリーは確実に見た目的にちゃんと歳をとっている。
そして…咲世子やあの、ルルーシュが『ゼロ・レクイエム』後に『コード』を継承した時に立ち合っていたと云う者たちも…
ジェレミア=ゴッドバルトがルルーシュの事を『ルルーシュ様』と呼んでいた時には流石に驚いた。
ジェレミアはエリア11に赴任していた…貴族と云う認識しか…ルルーシュにはなかった。
『純潔派』と云う派閥を作り、『ブリタニア軍はブリタニア人だけで構成すべき!』と唱えていた筈なのだが…
しかし、日本人であるスザクに対して…そして、ルルーシュの身の回りの世話をしてくれている咲世子も日本人で…
ブリタニア人以外は認めないと云う姿勢だった彼の姿を見て驚いたし…そして…時間が経っている事を実感する。
それは…そればかりは…ルルーシュ本人が受け入れなければならない事で…
時々…戸惑う事もある…
それでも、ルルーシュを取り巻いている人々は…ルルーシュに対して…とても温かい心で接してくれている事が解る。
最初の内は…どうしていいか解らず…全面的に信用していいのか…と云う思いにも駆られたが…
ただ…自分よりもすっかり年上になってしまい、今では自分を守る立場となっているナナリーが…彼らを信用している。
歳を重ねてすっかり姿の変わってしまっている人々に対しての戸惑いがない方がどうかしているし、今のルルーシュは15歳の少年だ…
それでも、必死に受け止めようとして…ルルーシュの周囲の人々もルルーシュを受け止めようと心を砕いている。
その姿を見ていて…ルルーシュの心も少しずつ和らいでいったのだ…
確かに…事実は事実として受け止めなければならないのだけれど…
それでも、頭で理解するのと、感情が受け入れるのとでは訳が違う。
先ほど…咲世子が『極秘資料』と云って持って来た封筒を開けると…
そこには一枚のメモが入っている。
『お兄様へ
少しの間…『ゼロ』にはお休み頂く事になりました。
お兄様も…こちらに移って来て…忙しい毎日でしたから…自由に出歩いていいとは云えないのですが…少し、羽を伸ばして下さい。
世界の心配事は…少しの間、お忘れ下さい…』

 そして、まだ封筒の中に残っている地図を見る。
王宮の…隠し通路の地図のようだ。
そして、ある場所に印が付いていて…書かれている日時にここに行くように…と書かれている。
「一体…何のつもりだ…?」
確かに、アリエス宮に来て、アリエス宮の敷地となっている場所から一歩も出ずに世界情勢を見つつ、どうするべきか考える毎日で…
それでも、スザクやナナリーの役に立っている事が嬉しかった。
今のルルーシュにはスザクと敵対していた頃の記憶がない分、素直にスザクの役に立てることが嬉しかったし、ナナリーと敵対していたと云う記憶もないから、そこに幸せを感じている。
スザクもナナリーも…きっとルルーシュへの複雑な思いを抱えているのだろう事は予想しているのだけれど…
ルルーシュも最初は確かにその部分を気にしていたけれど…
それでも、スザクもナナリーもその事を受け入れて、それでも、ルルーシュと共にいる事を望んでくれているのだ。
―――俺は…俺の中で失っている3年の間に…皆に…酷い事をしているのに…
未だにテレビでは『ルルーシュ皇帝』に対して批判的な評論番組も流されているし、インターネット上だと更に過激派書き込みだってある。
確かに、放送している側、書いている側のデフォルメもあるのかもしれないが、それでも、それだけの事を書かれる何かをしているのだろうと思う。
また、スザクが『ゼロ』の仮面を被る前は、ルルーシュが『ゼロ』として存在していたという。
これまた、『ゼロ』に対しても様々な意見が交わされている状態だ…
『ゼロ』の率いる『黒の騎士団』に家族を殺された者の云い分、『ゼロ』の率いる『黒の騎士団』によって救われた者の云い分…
そう云ったものを見ている内に…
―――俺の中で失っている…その時間…俺は…一体何をしたかったのだろう…。どちらも『正義』だと云うものもいて、『悪』と定義する者もいて…
驚いた事に『悪逆皇帝』と呼ばれていた『ルルーシュ皇帝』に対して肯定的な見方をしている人々もいた事だ。
結局、発言力の大きい国の意思が世界の意思とされている…
―――結局…俺の憎んだブリタニアと変わらない…。声の大きいものの意思が…世界を支配している…
ルルーシュはその部分に憤りを覚える。
一度…スザクとナナリーにそんな話をした時…
『やっぱり、ルルーシュはルルーシュだ…』
『でも…今はその大きな声によって…世界は秩序を保っているのです…。『ゼロ』を正義として、『ルルーシュ皇帝』を悪とする…。正直、私達も反省すべき点が多いのですが…今は…その勧善懲悪が…世界を保っているのです…』
切なそうに話すナナリーを見ていて…記憶はないものの、そのきっかけづくりをしてしまった自分を悔いてしまう。
落ち込んでいれば…スザクやナナリーは勿論、ルルーシュの『コード』継承に立ち会った人々が心配して駆け付けて来てしまうのだが…
本当に…記憶のない自分がもどかしいと思う…
―――記憶があれば…俺は…もっと違う形で…彼らに何かを返せるんだろうか…。俺は…結局…云われた事を信じるしかないし…与えられる情報の中から判断するしかない…

 その頃…スザクとナナリーは…
「スザクさん…スザクさんは…C.C.さんの『コード』を…受け取られたのですね…」
ナナリーはルルーシュがこのような状態に陥った時点で、『ギアス』の事、『コード』の事を全て、C.C.から聞かされていた。
C.C.の『ルルーシュの運命を捻じ曲げた原因の一つは…私達にある…。そして…お前の運命をも…』との言葉に…ナナリーは一瞬…動きを止めたものの、ふるふると横に首を振った。
そして…
『全てを…お話し頂けませんか?私は…お兄様の妹として…あの両親の娘として…知る権利があり、また、義務もある筈です…』
当時、まだ、16歳だったナナリーだったが…毅然とした表情でC.C.の話を聞いていた。
最後には…取り乱す事無く…『そうですか…。なら…私は待つだけです…。私は公に立つ身となってしまいました…。『ギアス』も『コード』も…私は受け取る事が出来ません…』とだけ云った。
その言葉の最後は…少しだけ切なくて、悔しそうな声色だった…
そんなナナリーにC.C.は『済まんな…それは先約がいるんだ…』と返した。
そのC.C.の言葉に…ナナリーは『相変わらず…ずるい人ですね…』と零した。
あれから15年…
「そうだね…。これは…ルルーシュに怒られたよ…。泣いて『お前は…なんで…そんな憎むべき相手の為に…呪いにかかったりした…?自分から望んで…だと…?バカじゃないのか!お前…』なんて云われた…。それでも…僕の『コード』継承自体は…ルルーシュは関係ない…。僕が…継承したくてしたんだから…」
「そうですね…。なら…私の役目だと思ったのに…その役目を盗ったスザクさんに…その見返りを頂かなくては…」
なんだか…云っている事が…むちゃくちゃに聞こえるが…ナナリーも恐らく解っていて云っているし、完全にスルーをしている状態だ。
「何かな…?」
スザクの方も、解っていて…そう答える…
そんなスザクの返事の仕方に…少しだけナナリーは腹立たしさを覚えたようだけれど…
「今度こそ…お兄様を…裏切らないで下さい…。本当は私は…スザクさんを許せないまま…ここまで来てしまっているんです…。あなたが『ゼロ』と云う事は…あの時点で解っていましたけれど…きっと、お兄様の件がなければ…知らないふりをしていたでしょう…。お兄様に…もう…信じていたものを失う辛さを…味わわせないで下さい…。お兄様が『コード』を持っている限り…絶対に…スザクさんは誰とも契約しないで…。お兄様が誰かに『コード』を渡して…『死』を迎える時に…スザクさんが…お兄様を…」
怖い程真剣な目でスザクに訴えるナナリーだったが…
スザクは…『そんな事か…』と云う表情を見せる。
「ナナリー…僕が何故…『コード』を継承したかなんて…理由は一つしかないじゃないか…。僕はもう…あんな間違えを犯さない…。失敗も許さないから…。ナナリーは…ルルーシュの望むとおりに…『人』として…生きて…」
そんなスザクを見て…ナナリーは…やはり不機嫌な表情だったけれど…少しだけ表情が和らいだ状態となり…『やっぱり、スザクさんはずるいです…』とだけ云った…

 数日後…
咲世子を通じて、ナナリーから渡された封筒の中に会った地図の地点にルルーシュが行くと…
「ルルーシュ…待っていたよ…」
そう声をかけて来たのは…スザクだった…
そして…スザクはいつもの『ゼロ』の格好ではなく、『スザク』として立っているのだ。
服装も…『ゼロ』の衣装ではなく、普通の…カジュアルな格好をしている。
「スザク…?その…大きな荷物は…?」
ルルーシュがスザクのその姿と、手に持っている大きな荷物を見て驚く。
「これは…君を攫う為の荷物だ…。ナナリーも知っている…」
スザクの言葉に…ルルーシュは驚いた表情を見せる。
ここに来てから…まだ数カ月程しか経っていないと云うのに…
まだやり残している事がたくさんあると云うのに…
「君は…これから、僕と一緒に『ゼロ』をやるんだ…。勿論、『ゼロ』の仮面は僕が被るよ…。君は…君が皇帝だった頃に世界中に作った『ゼロ』の隠れ家で世界情勢を見つめ、僕に指示して欲しいんだ…」
「それは…どう云う…」
ルルーシュはスザクのその言葉がうまく噛み砕けずに…尋ねる。
スザクもルルーシュのこの反応を予想していたのか、落ち着き払って、答える。
「『コード』を持つ者が…この王宮にいてはいけないんだ…」
スザクは…その事をよく理解している…
ルルーシュとナナリーの両親を見たから…
彼らが何をしようとして、何を犠牲にしたかを知っているから…
「だから…僕は君を攫う…。同じ間違いを…繰り返さない為に…」
「で…でも…ナナリーは…」
「うん…僕はずるいって云われちゃったよ…。でも…ずるくても…今ナナリーはここから離れる訳にはいかない…。君がナナリーの役に立ちたいと思って、これまでこの王宮で頑張っていたのは知っているよ…。でも…本当は…君がここで暮らすのは…僕は反対だったんだ…。でも…ナナリーが…『これが、最初で最後の我儘ですから…』と云われて…。で、今日が約束の日だったんだよ…」
スザクの言葉に…ルルーシュは目を見開く…
ここに来ての数ヶ月…
スザクやナナリーが喜んでくれるのが嬉しくて…だから…彼らの目指す世界の為に尽力しようと…そう思って来たのに…
そんなルルーシュの気持ちを察したのか…スザクが口を開いた。
「ルルーシュ…近くにいる事だけがその人の役に立つ事じゃないんだ…。これは…僕が『コード』の継承者となったと云う事が解った時点で…ナナリーと話し合って決めたんだ…。ナナリーの傍にいなくても…君はナナリーの為に力を尽くすと…解っていたから…。それに…政治の中枢に…権力者の居る場所に…『コード』も『ギアス』も…存在しちゃいけない…。僕たちは…ここにいちゃいけないんだよ…」
スザクの云っている事が…理解できてしまう自分が恨めしいと思ってしまう…
解らなければ…『嫌だ!』と…我儘も言えたのに…と…
「解った…スザク…。行こう…」

―――コンコン…
 ナナリーの執務室の扉がノックされる。
「どうぞ…」
扉が開き…一人のメイドが入って来た。
「ナナリー様…出立されたようです…」
「そうですか…。これは…お別れでは…ないのですから…。今の…この地位を…どなたかにお渡しした時…また…会いに行きますから…」
無理矢理自分に平気だと…思い込ませる…
それでも…堪えていても…溢れて来る涙…
そんなナナリーを…咲世子はただ…彼女のその空間を守るように…黙ってその部屋の入口に立っていた…

END


あとがきに代えて



なんだか…ルルーシュを甘やかしているスザクとナナリーのシーンが書けていない気が…(; ̄― ̄A アセアセ・・・
済みません…
最初の構成を間違えてしまったようです。
微妙に…『切な萌え』っぽくなった様な気がするのは…和泉の感覚が他の人とちょっとだけ(?)ずれているからって事にして貰えませんか?
もっと明るく終わる筈だったのに…
これは…Happy Endと云っていいのかなぁ…
リクエストの内容の条件に、ルルーシュが幸せなら…とか云っていたのに…
まぁ…これから、ちゃんと幸せになれますよね?ね?
済みません…こんなんになっちゃって…
リクエストを下さったまるさま…呆れ果てていなければ、また懲りずに次の企画の時にもリクエストネタ…送ってやって下さい…

さて…シティの準備はほぼ完了ですね…
後は、新刊が届くのを待つだけですね…
一応、今日、荷物を集荷して貰いました。
それこそ、思いつきのショートストーリーをA4の用紙3枚くらいになったんですが…本を購入して下さった方に配ろうと思って、今日書いて、今日仕上げて、荷物の中に入れておきました。
一応、シティで1冊でも本を購入して下さった方にお配りする予定です。
内容は、『黒猫ルルにゃん』のショートストーリーで…スザルルのしょうもないほのぼの話となっております。
シティ当日には…多分余るくらいの枚数は入っていますので…
それほど慌てなくても大丈夫だと思います。
さて…後は、新刊が届くのを待って、体調管理をしっかりして行こうと思います。
と云うか…流石にとんぼ返りはちょっと…無謀だったかなぁ…と…今になって焦ってきていますが…
今回失敗したら、HARUコミの時はちゃんと宿泊場所を確保する予定です。
あ、ちなみに、早々に『HYPER CONTRAST』の原稿に着手しました。(と云ってもまだプロットですが)
今回はルルーシュを女体化しております。
プロット段階ですが…和泉らしくない話だなぁ…と思いながら書いています。
というか…又どなたかに表紙絵をお願いしたいんですけれど…描いて下さる方…募集しております…(←相当切実)


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posted by 和泉綾 at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月08日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 26

From whom do for a long time? 3



 15歳までの記憶しかないルルーシュ…
この場に…恐らく、ルルーシュを導くために…一番適切な説明が出来るC.C.はいない。
彼女がどんな意志を持って、ルルーシュの傍から離れて行ったのか…
頭をかしげる者は多かったが…
ただ…
スザクだけは…彼女の『コード』を受け取って、心が15歳のルルーシュを見て…彼女が何故そんな判断を下したのか…解った気がした…
―――そこまで…背負えって…事なんだな…。これから…必ずこの記憶のまま現実を…歴史の真実を知って行く事になる…ルルーシュの為に…
いくらルルーシュの記憶は15歳までの記憶しかないとはいえ、彼が…全て行って来た事だ…
それを知って行けば…15歳のルルーシュは苦しむ事になるだろう。
それでも…『コード』を継承した以上、ルルーシュも現実を受け入れなければならない…
恐らく、世間では、どんな形で『黒の騎士団』の事、『行政特区日本』での悲劇の事、『ゼロ・レクイエム』の事…
そして、世間では語られる事のない真実も…いずれ知らなければならない事だ…
シャーリーの事…ロロの事…
ルルーシュの記憶の中には…ロロの存在はないが…それでも、真実を語ると云う事は…そこまで語らなくてはならない…
その時、その役目をC.C.に背負わせたら…押し付けたら…きっと…ルルーシュは、『ゼロ・レクイエム』の真実を知る者を…信用してくれない気がするから…
そして…辛い真実も、悲しい真実も…語るのは…スザクの役目だ…
―――今は…そのくらい自惚れても…いいよね…?
スザクの中では全てを共に…と云う気持ちが強くなっている。
全てを…世界に差し出したルルーシュ…
ルルーシュが生きていること自体は…スザクの中では嬉しい事であると考えているが…
ただ…それは一時の感情だ…
先の事を考えれば…きっと辛い事の方が多い筈だ…
誰よりも生きていたかったルルーシュ…
生きて…世界を変えたかったルルーシュ…
それでも…自分の命を世界に差し出すと云う覚悟を決めて…あの場に立っていた…
その時、C.C.は薄々、ルルーシュがシャルルの『コード』を継承していたのではないかと云う事を疑っていた…
そして…その真実は…ルルーシュ本人に告げられる事はなく…スザクとジェレミアに告げられたのだ…
この、彼女の行動の意味するものが…一体なんであったのか…今でもよく解らないけれど…
結果的に…ルルーシュがその事を知っていても、知らなくても…あの時にC.C.がその事実を教える事に意味があったかどうか…
少なくとも、C.C.の考えていた結果は…この時点では生まれない…
ルルーシュは…『コード』の存在も…今では憎むべき相手である父でさえも…この世の人ではない事を知らないのだ…
―――コンコン…
考え事をしている中…
ジェレミアの家の用意されたスザクの部屋の扉がノックされた…
「誰?」
スザクが尋ねると…
『あ…あの…』
15歳までの記憶しかないルルーシュの声だ…。
周囲に知る者もおらず…また、突然記憶喪失だと知り、気持ちが沈んでいるのか…らしくないルルーシュの声のかけ方だと思う…
「どうぞ…」

 スザクの返事と共に扉が開き…ルルーシュが立っていた。
18歳の姿をした…15歳のルルーシュ…
いくら性格的に気が強くても…いきなり記憶を失っているだの、周囲には知る顔が一人もいない状態では…不安にもなると云うものだ。
あれから…ルルーシュは記憶を一部失っている事…今は皇歴2033年である事…は教えた。
そして、日常の差し障りのない、ワイドショーの様な報道番組を見せて…今が2033年であることを認識させたのだ。
その後…ルルーシュの身の周りの人間がそれ相応に歳をとっている事を把握して…今、ルルーシュの目の前にいるスザクが…ルルーシュの知る…ルルーシュがこの状態になってはじめてスザクに会った時、『友達』だと云ったその人本人であると…やっと、受け入れる努力をし始めたところだ。
流石に…ナナリーの姿を見た時には…驚きを隠せなかったようだが…それでも、生来持つ状況判断能力と、何を知っても冷静さを保とうとするその気質で…戸惑いを隠せないながらも…受け入れていた。
「スザク…俺は…スザクと同じ歳の筈なのに…なんで…俺は…その…多分、15歳の状態よりも成長している様には見えるが…なのに…」
ここのところ…その質問ばかりをされる。
確かに…姿形がこうも違っては…
とも思うのだけれど…
今のところは、ルルーシュが18歳の時事故に遭って、ずっと身体が仮死状態のまま冷凍保存されていて…目覚めたら記憶が15歳までの記憶しかなくなっていた…と云う説明をしているのだ。
それは…その時の混乱を避けるためのものであったけれど…
誰も、ルルーシュ相手にこんなウソが長続きするとは思ってはおらず…
そして、ルルーシュの中で何とかルルーシュの知る『枢木スザク』が目の前にいるスザクであると認識している事と、今は常にスザクがルルーシュの傍にいられる状態だったから…
だから、ルルーシュはスザクにこうして尋ねに来るのだ。
スザクとしても、この役目を他の誰かに譲るつもりはなかったし、いずれ話すべき時が来ると思ってはいたのだけれど…
目を醒まして3ヶ月…
漸く、今のスザクを『スザク』として認識し始めたばかりのルルーシュに彼の中で欠如している3年間の記憶を…話したりしたら…
―――ルルーシュはそこまで弱くはないと思うけれど…。やっと、今の時間と、今の僕とナナリーの存在を…受け止め始めたばかりなのに…
心のどこかではスザクも気づいている…
これは…逃げているのだと…
スザクも…今のルルーシュにスザクがルルーシュにした事を話すのが怖いと思っているのだ…
『コード』の事より、『ギアス』の事より…そちらの方が怖かった…
「スザク…俺…覚悟はできている…。スザクが俺に…そうまでして話さないのはきっと…俺が…きっと…忘れている記憶の中で…たくさん…罪を犯していたんだろう?うまく受け止める事が出来るかは…正直不安だけれど…それでも…逃げない覚悟は…出来たから…」
ルルーシュのその言葉に…スザクはゴクリと唾を飲み込む…
―――覚悟が出来ていなかったのは…僕の方か…
そう思って自嘲気味の笑みを浮かべた後、真剣な瞳でルルーシュを見据えた。
「解った…。僕の知っている事を…話そうか…」

 色々込み入った話をして…時計の針は2周ほどしていた。
ジェレミアも、アーニャも、この部屋に近付いて来ないところを見ると、この部屋に向かっているルルーシュの表情から…ルルーシュが何をしにスザクの部屋に入って行ったのか…おおよその察しはついたのだろう…
「………そうして…僕は…君を刺したんだ…」
スザクは俯きながらその…話を締めくくった…。
そして、その後俯いたまま…言葉を続けた。
「聞きたい事…ある…?」
ルルーシュもショックが大きいと見えて…ただ…目を見開いて…体を小刻みに震わせていた…
覚悟が出来たと云ってはいても…相手は15歳の少年…
必死にナナリーを守る事だけを考えていた少年だ…
でも、スザクの予想とは反して…ルルーシュはすぐに冷静さを取り戻した。
「そうか…俺…俺が…」
ここまでの長い話…
黙って聞きながらも、自分なりに理解したようだ。
―――流石に…聡明だ…
落ち込んでしまっている自分と比べて…感心してしまう…
そして…言葉を続ける。
「確かに…その力を持てば…俺なら…そう考えるだろうな…。否…いずれ…そんな力がなくても…俺は…」
ルルーシュの…『そんな力がなくても…』と云う言葉に…あの時の気持ちの強さを感じた。
必死だったであろう事が解る。
「スザク…お前は…俺はお前が死刑囚としてテレビに映っていたのを見たから俺が…その『ゼロ』と云う存在になったと云っていたが…。それはただのきっかけに過ぎない…。どの道、俺はブリタニアを壊す為に…そして…どんな犠牲も…払っていた…」
その言葉から…口調から…ショックが隠せていない事は解る。
実際に、考えているのと、実行するのは…全く違う…
ユーフェミアの死の真相についても、シャーリーの死の真実についても、ロロの死の真相についても…
スザクは知らない…
結局…真実を知っているのは、今、眠っているルルーシュの記憶だけだ。
だから…どんなやり取りがあったとか云う話しは一切なく…ただ…事実を話した。
その部分に関しては…
真実を知っているのは…ルルーシュの失った記憶だけだから…
「ルルーシュ…」
スザクがそう呼びかけると…ルルーシュが声を殺して笑い始める…
それは…自嘲の様にも、嘲りの様にも聞こえる笑いだ…
「くっくっくっく…」
「ルルーシュ…?」
ルルーシュのその笑いに驚いてスザクがもう一度ルルーシュの名を呼ぶ。
「お前は…なんで…そんな憎むべき相手の為に…呪いにかかったりした…?自分から望んで…だと…?バカじゃないのか!お前…」
最初の方は小さな声だったが…最後の方は半ば怒鳴り声になっている。
顔を上げたルルーシュのその頬には…涙が伝っていた…
スザクは…そんなルルーシュの涙をそっと、指先で拭ってから…ルルーシュの身体を力いっぱい抱きしめた…
「そうだね…。君から見れば…バカなのかもしれない…。でも…僕にとっては大切なことだったから…。誰にも譲れなかったんだ…」
これは…本当…。
誰にも譲れなかった…
ルルーシュとずっと一緒にいる事は…
互いに敵として対峙した…
互いに言葉が足りなくて、すれ違った…
そして…スザクは…自分の罪さえもルルーシュに押し付けていた…
だから…

 その後…ルルーシュはナナリーとの面会を申し込んだ。
ナナリーは『そんな仰々しい事をなさらなくても…』と云ったが…
ナナリーは今、ブリタニアの代表だ。
ルルーシュは…今は名も持たない存在だ…
その事を踏まえて、非公式ではあった、ジェレミアのルートを使って申し出た。
その場には…誰も立ち合わないと云う約束で…
勿論…スザクさえも…
「この度は…こちらの我儘を聞いて頂き…」
ルルーシュが形式に則って入って来たナナリーに対して頭を下げる。
「やめて下さい…お兄様…」
ナナリーが慌ててルルーシュの傍に車いすを動かしてルルーシュの顔を上げさせる。
そんなナナリーに…少し驚きを隠せないルルーシュがいる…
今のルルーシュの知るナナリーは…ルルーシュに守られて…ルルーシュのやる事をただ…見ているだけ…ルルーシュの帰りを待つだけのナナリーではないからだ…
「お兄様…いくらお兄様の記憶がなくとも…お兄様とスザクさんの成された事がきっかけで…世界は変わったのです…。スザクさんから…お話しを聞かれたのでしょう?」
ナナリーが少し切なそうな表情でルルーシュに尋ねる。
その表情で…ナナリーも辛い思いをしたのだと…ルルーシュは認識する。
そのきっかけを作ったのは…他でもない…自分であった事…
それを思うと、申し訳ないと思わない訳ではないが…それは…完全にナナリーの事を見下している事になる。
ナナリーは…ナナリーで世界を導いて来たのだ…
今…ルルーシュの目の前にいるナナリーは…
「ああ…聞いた…。情けない事に…俺は…その時の記憶が全くない…。そして、『ギアス』とか、『コード』とか云われても…正直…ピンとこないんだ…。この間…確かめたくて…手首を…切ってみた…。そうしたら…」
「お兄様!」
ルルーシュの言葉の途中でナナリーがルルーシュの言葉を断ち切った…
ナナリーの目には…うっすら涙が現れている。
「もしも…もしも…『コード』が…ちゃんと…ちゃんと働かなかったらどうされるつもりだったのです!また…あの長い眠りに入ってしまったら…」
今のナナリーは…本気で怒っている…
それが解る…
「お兄様…私にもう一度…お兄様の死を…見せないで下さい…」
『ゼロ・レクイエム』の全てを知ると云うメンバー全員と顔を合わせた時…
ナナリーは大人の…凛とした女性に見えたのだが…
でも…今、ルルーシュの目の前にいるナナリーは…
兄の身を案じている…その兄の為に何もできない事にもどかしさを感じている…今のルルーシュの知るナナリーだった…
「ごめん…ナナリー…」
流石に、そこまで云ってしまった自分の軽率さを悔やむ。
「お兄様…お兄様の記憶にはないかもしれませんが…私…お兄様にお約束して頂いた事があるんです…。お兄様が私に欲しいものを尋ねられた時…私はこう答えたんです…。『優しい世界でありますように…』と…。お兄様は…その為にたくさんのものと戦われて…たくさんのものを失いました…。だから…そこまでしてお兄様が創って下さった…『優しい世界』を…見て頂きたいのです…。確かにまだ…問題はありますけれど…でも…あの頃よりもはるかに…私にとって『優しい世界』になったんです…」
「ごめん…ナナリー…」

 どう見ても…兄と妹と云うよりも、姉と弟…のような光景だが…
実年齢ではそうであったとしても、今のルルーシュは18年分の人生が欠如している。
3年分は記憶喪失の為に…
15年分は長い眠りについていた為に…
「お兄様…これからは…私のお手伝いをお願いできませんか?」
ナナリーの提案…
これは何を意味するのか…
「手伝い…?」
ルルーシュが不思議そうな顔をする。
スザクから聞いた皇帝の話にしても…今のルルーシュにとってはピンとこない話なのだ…
ただ…話しで聞く分には自分でも笑ってしまう程の皇帝だ…
「はい…。お兄様には…たった数ヶ月で世界中を敵に回すだけの手腕があるのです。必要に駆られても…その能力のない方にはとてもできない事です…」
ナナリーの言葉に…ルルーシュは驚きの顔を見せるが…
確かに…スザクはそんな様な事を話していた。
「世界中を敵に回すなんて…とても難しい事です…。世界中の人々すべての支持を集めるのと同じくらい…。だから…お兄様は…スザクさんのお手伝いを…して頂けませんか?」
ナナリーの言葉に…ルルーシュは驚いた表情を見せる。
そんなルルーシュに…ナナリーが現在の各国の姿勢を説明した。
スザクは今…ルルーシュの被っていた『ゼロ』の仮面を被って…世界の平和の見張り役となっていると云う…。
『ゼロ・レクイエム』の直後から何年かは…流石に世界は混乱して、彼がその現場に向かい、立ち合って、その争いを治めていたと云うが…
今では、そんな争いも極端に減った。
その代わりに兵器を使わない戦いが世界の中で繰り広げられているという。
現在、日本やブリタニアが中心となっている国際会議でも…表向きには平和に行われている会議も…少し裏側を覗いてみれば、策略、謀略の数々が横行しているという。
確かに…スザクは元々日本国首相の息子ではあったが…
「あのスザクが…そんな中で…」
ナナリーの言葉で…改めてスザクの世界の中での立ち位置を思い知らされる。
ルルーシュの知るスザクの性格は…まっすぐで、そんな策略や謀略の中に生きられるとは思えないのだ。
それでも、必要であれば、人間は少しずつ順応して行くが…
それでも…
「はい…スザクさんは…今では世間に顔を晒せない身です。そして、『ゼロ』として存在している限り…その中で各国の争いを止めなくてはいけないんです…。世界が…この世界が存在する限り…」
ナナリーの言葉がぐさりと突き刺さる。
記憶がなくても…スザクをそんな存在にしてしまったのは…
今の自分に…何が出来るかなんて解らないけれど…
「解った…。どうすれば…いい…?」
ナナリーも渦中で様々な苦労を重ねているのだろう。
いくらシュナイゼルが『ゼロ』の命令に従うと云ったって、自分の意志を持たない者のやる事には限界がある…
ルルーシュのその返事に…ナナリーはにこりと笑う。
「お兄様とスザクさんで…この、王宮で暮らして下さい…。大丈夫です…。私も警戒心が強くなってしまいまして…ここに出入りできるのは…本当に限られた人のみです…」
ナナリーの優しい言葉とは裏腹に『断る事は許しません』と云うその表情に…ルルーシュはただ…頷く事しか出来なかった…

To Be Continued


あとがきに代えて



何となく、最終回っぽくなっちゃったんですけれど…『幸せなシーンがない…( ┰_┰) シクシク』って事で…
あと一回続きます。
ナナリー…流石に三十路になると強い女になっていると云う事で…
ルルーシュは本当に…記憶を失っている事もありますが…記憶があってもこんなナナリーにはたじたじになる様な気がしました。
まぁ、今回も最終回っぽいので、次回は幸せに暮らすスザルル+ナナリーたちって事で…
ただ、シュナ兄は今回は出て来ないと思います。
コーネリアも出て来そうな気配がないですしね…
今回の設定は色々驚かれた方の多い事で…
和泉もこのくらい驚いて貰える設定を作りたいと思うのですが…
発想力が足りないんでしょうかね…(;-_-) =3 フゥ

一応、17日の新刊、ギリギリ間に合いそうです。
現在最終チェックをしているので…
篠木様からまだ途中の表紙絵なんですが…可愛い表紙を頂けそうです…
ホント…お願いして良かったと思います。
お忙しい中、申し訳ないと思いつつも、まったくもって反省していない超迷惑な奴なのですが…
でも、この表紙のお陰で中の短編小説もぐっと楽しめると思います。
CITYに参加される皆さん、楽しみにしていて下さいね。
一応、自家通販はする予定ですので…
多分、16日くらいから受付を開始すると思います。
発送作業は18日以降となると思います。
入金確認された順に発送して行きますので…宜しくお願い致します。


☆拍手のお返事


未来さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
ガンダム…まぁ、リアルタイムで見ていたのは数が少ないですけれどね…
初代なんてとても見れる頃じゃありませんでしたし…(何せ30年前)
リアルタイムでまともに見れていたのは…『SEED DESTINY』と『00』くらいでしょうか…
OPとかは好きでCD買っていましたけれど…
ただ…当時…シングルCDって…10cmディスクで…今のパソコン、何か付けないと聴けないんですよね…
相当数…聴けないシングルCDがあるんですけどね…

『From whom do for a long time?』
この設定に関しては驚かれる方が多いようですね…
これは、リクエストのネタの勝ちですね…
また、15歳と云う結構微妙な年齢である事が色々面白くしてくれていると思います。
ルルーシュの記憶の中にC.C.も『ギアス』もなくて…『ゼロ』や『黒の騎士団』と云う存在さえも全くない状態ですから…
ただ、ルルーシュに伝えるところは…書き手としてはどうするべきか真剣に悩みましたけれど…
これは…書き方を間違えると話をぶち壊してしまいそうだったので…
皆さんの目から見て…今回の分で話がぶち壊されていると感じない事を心から祈っている状態です。

『コードギアス版 竹取物語』
とりあえず、ルルーシュの月に帰りたくない理由と、スザクが全力で排除する大義名分の為に本編ネタを使わせて頂きました。
あんまり彼らが活躍できなかった事に心残りはありますが…
ただ、『ゼロ』の居ない『黒の騎士団』なんて…ちょっと脅しかければ力が抜けちゃいそうですよね…
シャルルパパ…きっとこの話の影のキーマンです…(笑)
彼がいなければこれほど盛り上がらなかった気がします。
マリアンヌママに関しては…鬼嫁に徹して頂いて、計算高いと云う部分を強調したくて…
シャルルパパと対照的なキャラにした時…こんな感じになっちゃいました。
ルルーシュの求婚者の5人は…特にディートハルトとシュナ兄は書いていて楽しかったですね。
ただ、原作の現代語訳と『Sound Episode』フル回転でしたけど…
文章力の足りなさを感じた作品でしたが…書いている分には楽しい作品でした。


拍手のみの皆さんもありがとうございます。
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posted by 和泉綾 at 22:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 26

From whom do for a long time? 3



 15歳までの記憶しかないルルーシュ…
この場に…恐らく、ルルーシュを導くために…一番適切な説明が出来るC.C.はいない。
彼女がどんな意志を持って、ルルーシュの傍から離れて行ったのか…
頭をかしげる者は多かったが…
ただ…
スザクだけは…彼女の『コード』を受け取って、心が15歳のルルーシュを見て…彼女が何故そんな判断を下したのか…解った気がした…
―――そこまで…背負えって…事なんだな…。これから…必ずこの記憶のまま現実を…歴史の真実を知って行く事になる…ルルーシュの為に…
いくらルルーシュの記憶は15歳までの記憶しかないとはいえ、彼が…全て行って来た事だ…
それを知って行けば…15歳のルルーシュは苦しむ事になるだろう。
それでも…『コード』を継承した以上、ルルーシュも現実を受け入れなければならない…
恐らく、世間では、どんな形で『黒の騎士団』の事、『行政特区日本』での悲劇の事、『ゼロ・レクイエム』の事…
そして、世間では語られる事のない真実も…いずれ知らなければならない事だ…
シャーリーの事…ロロの事…
ルルーシュの記憶の中には…ロロの存在はないが…それでも、真実を語ると云う事は…そこまで語らなくてはならない…
その時、その役目をC.C.に背負わせたら…押し付けたら…きっと…ルルーシュは、『ゼロ・レクイエム』の真実を知る者を…信用してくれない気がするから…
そして…辛い真実も、悲しい真実も…語るのは…スザクの役目だ…
―――今は…そのくらい自惚れても…いいよね…?
スザクの中では全てを共に…と云う気持ちが強くなっている。
全てを…世界に差し出したルルーシュ…
ルルーシュが生きていること自体は…スザクの中では嬉しい事であると考えているが…
ただ…それは一時の感情だ…
先の事を考えれば…きっと辛い事の方が多い筈だ…
誰よりも生きていたかったルルーシュ…
生きて…世界を変えたかったルルーシュ…
それでも…自分の命を世界に差し出すと云う覚悟を決めて…あの場に立っていた…
その時、C.C.は薄々、ルルーシュがシャルルの『コード』を継承していたのではないかと云う事を疑っていた…
そして…その真実は…ルルーシュ本人に告げられる事はなく…スザクとジェレミアに告げられたのだ…
この、彼女の行動の意味するものが…一体なんであったのか…今でもよく解らないけれど…
結果的に…ルルーシュがその事を知っていても、知らなくても…あの時にC.C.がその事実を教える事に意味があったかどうか…
少なくとも、C.C.の考えていた結果は…この時点では生まれない…
ルルーシュは…『コード』の存在も…今では憎むべき相手である父でさえも…この世の人ではない事を知らないのだ…
―――コンコン…
考え事をしている中…
ジェレミアの家の用意されたスザクの部屋の扉がノックされた…
「誰?」
スザクが尋ねると…
『あ…あの…』
15歳までの記憶しかないルルーシュの声だ…。
周囲に知る者もおらず…また、突然記憶喪失だと知り、気持ちが沈んでいるのか…らしくないルルーシュの声のかけ方だと思う…
「どうぞ…」

 スザクの返事と共に扉が開き…ルルーシュが立っていた。
18歳の姿をした…15歳のルルーシュ…
いくら性格的に気が強くても…いきなり記憶を失っているだの、周囲には知る顔が一人もいない状態では…不安にもなると云うものだ。
あれから…ルルーシュは記憶を一部失っている事…今は皇歴2033年である事…は教えた。
そして、日常の差し障りのない、ワイドショーの様な報道番組を見せて…今が2033年であることを認識させたのだ。
その後…ルルーシュの身の周りの人間がそれ相応に歳をとっている事を把握して…今、ルルーシュの目の前にいるスザクが…ルルーシュの知る…ルルーシュがこの状態になってはじめてスザクに会った時、『友達』だと云ったその人本人であると…やっと、受け入れる努力をし始めたところだ。
流石に…ナナリーの姿を見た時には…驚きを隠せなかったようだが…それでも、生来持つ状況判断能力と、何を知っても冷静さを保とうとするその気質で…戸惑いを隠せないながらも…受け入れていた。
「スザク…俺は…スザクと同じ歳の筈なのに…なんで…俺は…その…多分、15歳の状態よりも成長している様には見えるが…なのに…」
ここのところ…その質問ばかりをされる。
確かに…姿形がこうも違っては…
とも思うのだけれど…
今のところは、ルルーシュが18歳の時事故に遭って、ずっと身体が仮死状態のまま冷凍保存されていて…目覚めたら記憶が15歳までの記憶しかなくなっていた…と云う説明をしているのだ。
それは…その時の混乱を避けるためのものであったけれど…
誰も、ルルーシュ相手にこんなウソが長続きするとは思ってはおらず…
そして、ルルーシュの中で何とかルルーシュの知る『枢木スザク』が目の前にいるスザクであると認識している事と、今は常にスザクがルルーシュの傍にいられる状態だったから…
だから、ルルーシュはスザクにこうして尋ねに来るのだ。
スザクとしても、この役目を他の誰かに譲るつもりはなかったし、いずれ話すべき時が来ると思ってはいたのだけれど…
目を醒まして3ヶ月…
漸く、今のスザクを『スザク』として認識し始めたばかりのルルーシュに彼の中で欠如している3年間の記憶を…話したりしたら…
―――ルルーシュはそこまで弱くはないと思うけれど…。やっと、今の時間と、今の僕とナナリーの存在を…受け止め始めたばかりなのに…
心のどこかではスザクも気づいている…
これは…逃げているのだと…
スザクも…今のルルーシュにスザクがルルーシュにした事を話すのが怖いと思っているのだ…
『コード』の事より、『ギアス』の事より…そちらの方が怖かった…
「スザク…俺…覚悟はできている…。スザクが俺に…そうまでして話さないのはきっと…俺が…きっと…忘れている記憶の中で…たくさん…罪を犯していたんだろう?うまく受け止める事が出来るかは…正直不安だけれど…それでも…逃げない覚悟は…出来たから…」
ルルーシュのその言葉に…スザクはゴクリと唾を飲み込む…
―――覚悟が出来ていなかったのは…僕の方か…
そう思って自嘲気味の笑みを浮かべた後、真剣な瞳でルルーシュを見据えた。
「解った…。僕の知っている事を…話そうか…」

 色々込み入った話をして…時計の針は2周ほどしていた。
ジェレミアも、アーニャも、この部屋に近付いて来ないところを見ると、この部屋に向かっているルルーシュの表情から…ルルーシュが何をしにスザクの部屋に入って行ったのか…おおよその察しはついたのだろう…
「………そうして…僕は…君を刺したんだ…」
スザクは俯きながらその…話を締めくくった…。
そして、その後俯いたまま…言葉を続けた。
「聞きたい事…ある…?」
ルルーシュもショックが大きいと見えて…ただ…目を見開いて…体を小刻みに震わせていた…
覚悟が出来たと云ってはいても…相手は15歳の少年…
必死にナナリーを守る事だけを考えていた少年だ…
でも、スザクの予想とは反して…ルルーシュはすぐに冷静さを取り戻した。
「そうか…俺…俺が…」
ここまでの長い話…
黙って聞きながらも、自分なりに理解したようだ。
―――流石に…聡明だ…
落ち込んでしまっている自分と比べて…感心してしまう…
そして…言葉を続ける。
「確かに…その力を持てば…俺なら…そう考えるだろうな…。否…いずれ…そんな力がなくても…俺は…」
ルルーシュの…『そんな力がなくても…』と云う言葉に…あの時の気持ちの強さを感じた。
必死だったであろう事が解る。
「スザク…お前は…俺はお前が死刑囚としてテレビに映っていたのを見たから俺が…その『ゼロ』と云う存在になったと云っていたが…。それはただのきっかけに過ぎない…。どの道、俺はブリタニアを壊す為に…そして…どんな犠牲も…払っていた…」
その言葉から…口調から…ショックが隠せていない事は解る。
実際に、考えているのと、実行するのは…全く違う…
ユーフェミアの死の真相についても、シャーリーの死の真実についても、ロロの死の真相についても…
スザクは知らない…
結局…真実を知っているのは、今、眠っているルルーシュの記憶だけだ。
だから…どんなやり取りがあったとか云う話しは一切なく…ただ…事実を話した。
その部分に関しては…
真実を知っているのは…ルルーシュの失った記憶だけだから…
「ルルーシュ…」
スザクがそう呼びかけると…ルルーシュが声を殺して笑い始める…
それは…自嘲の様にも、嘲りの様にも聞こえる笑いだ…
「くっくっくっく…」
「ルルーシュ…?」
ルルーシュのその笑いに驚いてスザクがもう一度ルルーシュの名を呼ぶ。
「お前は…なんで…そんな憎むべき相手の為に…呪いにかかったりした…?自分から望んで…だと…?バカじゃないのか!お前…」
最初の方は小さな声だったが…最後の方は半ば怒鳴り声になっている。
顔を上げたルルーシュのその頬には…涙が伝っていた…
スザクは…そんなルルーシュの涙をそっと、指先で拭ってから…ルルーシュの身体を力いっぱい抱きしめた…
「そうだね…。君から見れば…バカなのかもしれない…。でも…僕にとっては大切なことだったから…。誰にも譲れなかったんだ…」
これは…本当…。
誰にも譲れなかった…
ルルーシュとずっと一緒にいる事は…
互いに敵として対峙した…
互いに言葉が足りなくて、すれ違った…
そして…スザクは…自分の罪さえもルルーシュに押し付けていた…
だから…

 その後…ルルーシュはナナリーとの面会を申し込んだ。
ナナリーは『そんな仰々しい事をなさらなくても…』と云ったが…
ナナリーは今、ブリタニアの代表だ。
ルルーシュは…今は名も持たない存在だ…
その事を踏まえて、非公式ではあった、ジェレミアのルートを使って申し出た。
その場には…誰も立ち合わないと云う約束で…
勿論…スザクさえも…
「この度は…こちらの我儘を聞いて頂き…」
ルルーシュが形式に則って入って来たナナリーに対して頭を下げる。
「やめて下さい…お兄様…」
ナナリーが慌ててルルーシュの傍に車いすを動かしてルルーシュの顔を上げさせる。
そんなナナリーに…少し驚きを隠せないルルーシュがいる…
今のルルーシュの知るナナリーは…ルルーシュに守られて…ルルーシュのやる事をただ…見ているだけ…ルルーシュの帰りを待つだけのナナリーではないからだ…
「お兄様…いくらお兄様の記憶がなくとも…お兄様とスザクさんの成された事がきっかけで…世界は変わったのです…。スザクさんから…お話しを聞かれたのでしょう?」
ナナリーが少し切なそうな表情でルルーシュに尋ねる。
その表情で…ナナリーも辛い思いをしたのだと…ルルーシュは認識する。
そのきっかけを作ったのは…他でもない…自分であった事…
それを思うと、申し訳ないと思わない訳ではないが…それは…完全にナナリーの事を見下している事になる。
ナナリーは…ナナリーで世界を導いて来たのだ…
今…ルルーシュの目の前にいるナナリーは…
「ああ…聞いた…。情けない事に…俺は…その時の記憶が全くない…。そして、『ギアス』とか、『コード』とか云われても…正直…ピンとこないんだ…。この間…確かめたくて…手首を…切ってみた…。そうしたら…」
「お兄様!」
ルルーシュの言葉の途中でナナリーがルルーシュの言葉を断ち切った…
ナナリーの目には…うっすら涙が現れている。
「もしも…もしも…『コード』が…ちゃんと…ちゃんと働かなかったらどうされるつもりだったのです!また…あの長い眠りに入ってしまったら…」
今のナナリーは…本気で怒っている…
それが解る…
「お兄様…私にもう一度…お兄様の死を…見せないで下さい…」
『ゼロ・レクイエム』の全てを知ると云うメンバー全員と顔を合わせた時…
ナナリーは大人の…凛とした女性に見えたのだが…
でも…今、ルルーシュの目の前にいるナナリーは…
兄の身を案じている…その兄の為に何もできない事にもどかしさを感じている…今のルルーシュの知るナナリーだった…
「ごめん…ナナリー…」
流石に、そこまで云ってしまった自分の軽率さを悔やむ。
「お兄様…お兄様の記憶にはないかもしれませんが…私…お兄様にお約束して頂いた事があるんです…。お兄様が私に欲しいものを尋ねられた時…私はこう答えたんです…。『優しい世界でありますように…』と…。お兄様は…その為にたくさんのものと戦われて…たくさんのものを失いました…。だから…そこまでしてお兄様が創って下さった…『優しい世界』を…見て頂きたいのです…。確かにまだ…問題はありますけれど…でも…あの頃よりもはるかに…私にとって『優しい世界』になったんです…」
「ごめん…ナナリー…」

 どう見ても…兄と妹と云うよりも、姉と弟…のような光景だが…
実年齢ではそうであったとしても、今のルルーシュは18年分の人生が欠如している。
3年分は記憶喪失の為に…
15年分は長い眠りについていた為に…
「お兄様…これからは…私のお手伝いをお願いできませんか?」
ナナリーの提案…
これは何を意味するのか…
「手伝い…?」
ルルーシュが不思議そうな顔をする。
スザクから聞いた皇帝の話にしても…今のルルーシュにとってはピンとこない話なのだ…
ただ…話しで聞く分には自分でも笑ってしまう程の皇帝だ…
「はい…。お兄様には…たった数ヶ月で世界中を敵に回すだけの手腕があるのです。必要に駆られても…その能力のない方にはとてもできない事です…」
ナナリーの言葉に…ルルーシュは驚きの顔を見せるが…
確かに…スザクはそんな様な事を話していた。
「世界中を敵に回すなんて…とても難しい事です…。世界中の人々すべての支持を集めるのと同じくらい…。だから…お兄様は…スザクさんのお手伝いを…して頂けませんか?」
ナナリーの言葉に…ルルーシュは驚いた表情を見せる。
そんなルルーシュに…ナナリーが現在の各国の姿勢を説明した。
スザクは今…ルルーシュの被っていた『ゼロ』の仮面を被って…世界の平和の見張り役となっていると云う…。
『ゼロ・レクイエム』の直後から何年かは…流石に世界は混乱して、彼がその現場に向かい、立ち合って、その争いを治めていたと云うが…
今では、そんな争いも極端に減った。
その代わりに兵器を使わない戦いが世界の中で繰り広げられているという。
現在、日本やブリタニアが中心となっている国際会議でも…表向きには平和に行われている会議も…少し裏側を覗いてみれば、策略、謀略の数々が横行しているという。
確かに…スザクは元々日本国首相の息子ではあったが…
「あのスザクが…そんな中で…」
ナナリーの言葉で…改めてスザクの世界の中での立ち位置を思い知らされる。
ルルーシュの知るスザクの性格は…まっすぐで、そんな策略や謀略の中に生きられるとは思えないのだ。
それでも、必要であれば、人間は少しずつ順応して行くが…
それでも…
「はい…スザクさんは…今では世間に顔を晒せない身です。そして、『ゼロ』として存在している限り…その中で各国の争いを止めなくてはいけないんです…。世界が…この世界が存在する限り…」
ナナリーの言葉がぐさりと突き刺さる。
記憶がなくても…スザクをそんな存在にしてしまったのは…
今の自分に…何が出来るかなんて解らないけれど…
「解った…。どうすれば…いい…?」
ナナリーも渦中で様々な苦労を重ねているのだろう。
いくらシュナイゼルが『ゼロ』の命令に従うと云ったって、自分の意志を持たない者のやる事には限界がある…
ルルーシュのその返事に…ナナリーはにこりと笑う。
「お兄様とスザクさんで…この、王宮で暮らして下さい…。大丈夫です…。私も警戒心が強くなってしまいまして…ここに出入りできるのは…本当に限られた人のみです…」
ナナリーの優しい言葉とは裏腹に『断る事は許しません』と云うその表情に…ルルーシュはただ…頷く事しか出来なかった…

To Be Continued


あとがきに代えて



何となく、最終回っぽくなっちゃったんですけれど…『幸せなシーンがない…( ┰_┰) シクシク』って事で…
あと一回続きます。
ナナリー…流石に三十路になると強い女になっていると云う事で…
ルルーシュは本当に…記憶を失っている事もありますが…記憶があってもこんなナナリーにはたじたじになる様な気がしました。
まぁ、今回も最終回っぽいので、次回は幸せに暮らすスザルル+ナナリーたちって事で…
ただ、シュナ兄は今回は出て来ないと思います。
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皆さんの目から見て…今回の分で話がぶち壊されていると感じない事を心から祈っている状態です。

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あんまり彼らが活躍できなかった事に心残りはありますが…
ただ、『ゼロ』の居ない『黒の騎士団』なんて…ちょっと脅しかければ力が抜けちゃいそうですよね…
シャルルパパ…きっとこの話の影のキーマンです…(笑)
彼がいなければこれほど盛り上がらなかった気がします。
マリアンヌママに関しては…鬼嫁に徹して頂いて、計算高いと云う部分を強調したくて…
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posted by 和泉綾 at 22:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月07日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 25

From whom do for a long time? 2



 15年…
あの時…ルルーシュよりも年下者たちも皆、ルルーシュの年齢を遥かに超える程の時間が経っていた…
生命維持装置の中で眠っていた…彼の時間…
この15年間、ルルーシュの様子を見続けて来たC.C.が…彼が目覚めた時に…初めて見た相手であった。
これまでふさがる事のなかったルルーシュの胸の傷は…
見る見る内にふさがって行った…
それこそ…あの時の出血がウソのように…
傷がふさがると…ルルーシュが目を開いた…
ロイドがルルーシュの生命反応が見えた時、生命維持装置はスイッチが切れ、ルルーシュがすぐに起き上がれるように改造していた…。
ルルーシュは起き上がり…辺りをきょろきょろしている…
当然だろう…
あの時…死んだと…ルルーシュ自身認識していた筈なのだから…
C.C.はルルーシュが『コード』を継承している可能性がある事を本人には伝えていない。
だから…下手をすれば、この場でパニック状態に陥る可能性もある。
その覚悟は…出来ていた筈なのだが…
ルルーシュは辺りを見回し、最後にC.C.の姿を認識した時…
その時発した言葉に…C.C.は驚きを隠す事が出来なかった。
「あんた…誰だ…」
あからさまに警戒心をむき出しにして…
「ルルーシュ…お前…」
こんな機械ばかりの部屋で自分が眠っていた事に戸惑いはあっただろう…
しかし…C.C.を見るなり、第一声にその言葉が出て来るなど…
「なんで…俺の名前を知っている…」
一方的に…ルルーシュの疑問だけがぶつけられる。
自分の事は一切話さないようにと云う…警戒心はまるで…
「俺は…なんでここにいる?ここはどこだ…?ブリタニアの何かの研究所か?」
酷く混乱状態で…自分の疑問だけを口にするが…
自分の事については混乱状態でも決して口にしないところは…
「アッシュフォードで…匿われていた頃の…」
C.C.がぼそりと呟く。
そのC.C.の言葉にルルーシュは敏感に反応する…
「お前…ブリタニアの刺客か?」
こんなに警戒心むき出しにされてはそれこそ、話にならない。
恐らく、彼女一人ではどうにもならないと…彼女自身も判断する。
と云うのも…どう考えても、C.C.と出会う前の記憶でルルーシュが話しているように見えるからだ。
15年前から唯一姿の変わらない彼女を見て、彼女が誰なのか解らず、警戒心をむき出しにしているルルーシュは…
棄てられた皇子として…身を隠し、必死にナナリーを守っていた頃の…目をしている…
「私はここで暮らしている者だ…。すまんが、今日は何年、何月何日か…教えてくれないか?」
恐らくこの質問であれば、今のルルーシュが一体いつの記憶で話しているのかが解る。
こんな閉鎖空間の中で暮らしていると云っておけば、日付が解らなくても不思議はない…
「2015年7月10日だ…」
ルルーシュのその一言に…C.C.は苦笑するしかない…
その時から既に18年が経っている…
ここに現れる人間全て…否、この世界に存在する全ての人間が…ルルーシュの知らない人間ばかりだ…
それこそ…説明をしてみても…きっと…理解できるだけの準備も出来ていない…『ゼロ』になるどころか、C.C.とさえ、出会っていない…何も持たない皇子だった頃のルルーシュだから…

 C.C.が関係者すべてに連絡を入れていると…
「お前…いい加減に俺の質問に答えろ!ここはどこだ!」
恐らく、ルルーシュの中では知らない内にここに拉致されたと思っていると考えると不自然さがなくなる。
大方、自分の出自がばれて、テロリストなり、ブリタニアの関係者なりに拉致され、監禁されていると考えているのだろう事は解る。
正直、C.C.はシャルルに対して八つ当たりに近い様な感情を抱いている。
簡単に云うと…
―――どいつもこいつも…ロクな事をしない…
と…
いち早く現れたのは…この地下室の建物の持ち主であるジェレミアだった…
ジェレミアもあれから15年も経っており、それ相応に歳をとっている。
多分、クロヴィスと共にエリア11に来ていたのだから…このルルーシュでも名前くらいは知っていただろう。
あの頃、ブリタニア軍の純潔派と云うのは色々な意味で有名だったから…
とりあえず、突然会わせたりしたら、ルルーシュ自身、現在の状況の中で必死に自分の冷静さを保とうとしていると云うのに…
それが崩れたらきっとパニック状態になる。
C.C.は一旦、部屋の外に出て、扉の前でジェレミアと話をする。
そして、一通りの話を聞かせると…
何とも言えない顔をしている。
「ルルーシュ様の…『コード』は…?」
「不老不死の呪いそのものはしっかりと継承しているな…。本当に、おや子そろって面倒な事をしてくれる…」
「無礼であるぞ!C.C.!」
ジェレミアのこの怒鳴り声を聞いてC.C.は安心した。
とりあえず、普段のジェレミアを保っていてくれているようだ。
「お前がその調子で安心した…。問題は…私の契約者の方だが…」
「枢木か?あれから15年、『ゼロ』として存在していた…。恐らく、お前との契約と、自分の中の決意の為だけに…。枢木なら…どんな形でも…ルルーシュ様を受け入れるさ…。多少、驚きはするだろうが…」
まるで、息子の事を語る親父の様に見えるジェレミアにC.C.は思わず笑ってしまう。
「そうだな…あいつなら…ルルーシュを…救いあげてくれるかも知れんな…」
15年前の記憶を持つルルーシュだって…この状況を口に説明されてもすぐに理解はできないだろう…
今のルルーシュは…18年前の記憶しかないルルーシュだ…
C.C.の存在はルルーシュにはない。
『ギアス』も『ゼロ』も『黒の騎士団』も彼の中の認識にはない。
今のルルーシュの記憶の中では…自ら手にかけてしまった…かける事になってしまったユーフェミアは生きているのだ…
そんなルルーシュに…真実を告げるのは…どうしたらいいか…正直悩むところだ。
そして…スザクとの再会も果たしていない…
「そうか…今のルルーシュはまだ…スザクと再会する前のルルーシュだ…」
「それが…どうかしたのか?」
「ふっ…あいつを『ゼロ』にした張本人の一人だろうが…お前は…。私がどうしても気にかかる何かがあるとしたら…多分…そこなんだ…。あいつは、まだ…決定的に『ゼロ』にならなくてはならない状態に陥っていないんだ…」
「ルルーシュ様が…『ゼロ』にならなくてはならない状態…?」
ジェレミアが疑問符をつけてオウム返しする。
「お前が…スザクを死刑囚として晒しただろ?あいつにとって、それが『ゼロ』になるきっかけだったんだよ…」

 やがて、連絡を受けた人々が駆け付けて来る。
全く状況把握が出来ないルルーシュを薬で眠らせて、今はジェレミアの現在使っている家にあの時、ルルーシュの中途半端な『コード』の継承の目撃者達とナナリーが集まっている。
「……と云うわけだ…。今のルルーシュは15歳までの記憶しかない。あいつの中に『ギアス』も『ゼロ』もない…。ただ…愛する者を守る為に…アッシュフォード家に大人しく匿われていた頃のあいつだ…」
C.C.が一通り、その場の全員に説明をすると…一同黙りこんでしまう。
確かに…この状況の打開策が思いつかない…
15年と云う時間の経過…否、今のルルーシュにとっては18年の時間の経過があるのだ。
この時間の経過の説明に関しては、色々と模索し続けてきた…
いつ、ルルーシュが目覚めるか解らない状態だったから…
しかし、今のルルーシュは…更に3年の記憶が欠如している。
その3年の中には…
今回の、このような状況に陥った原因が全て込められている状態であると云っていい…
それを…ルルーシュにどう説明するか…
否、まず、説明していいのかどうか…と云う問題も生じて来る。
知らない内に、世界的レジスタンスのリーダーになり、ルルーシュが好きだと思っていた異母妹を自らの手にかけ、それがきっかけとなって、唯一の友と思っていたスザクと決定的な別離を経験し、全てを失い…父を殺し、自ら世界の全ての憎しみを背負い、そして、『ルルーシュ』と云う存在が…この世界から…既に消えている…などと…どう説明しろと云うのか…
「C.C.さん…なら、あなたが暫く、お兄様について差し上げては頂けませんか?」
沈黙を破ったのは…あれから15年が経ち…既に30歳を超え、今では立派にブリタニアの代表としての顔となったナナリーだった…
「私が?何故…そう判断する?」
C.C.があまり乗り気ではないと云う様な表情で聞き返す。
そして、他のメンバー達もその判断について、理解できていない表情を見せる。
「今のお兄様にとって、あなたが一番…真っ白な存在だからです…。ここにいる全員…何かの形でお兄様と関わりのある人たちばかりです。ロイド博士、クルーミー博士も…シュナイゼル異母兄さまの直属でしたから…お兄様の事です…その存在は知っていた筈なんです…」
ナナリーの言葉に…その場の全員が息をのむ…。
そう…ルルーシュは常に自分たちの身に危険が及ばないか…アンテナを張り巡らせていたのだ…
「私としては御免蒙りたいところだな…。もう、お前ら親子の身勝手には付き合いきれん…。それに、スザクとの約束は…ルルーシュが目覚める時まで…と云う事だった筈だ…。その時、ルルーシュがどう云う形であれ、目覚めて、『コード』を継承していたなら私はスザクとの契約を果たす…」
C.C.の言葉にまたもその場の人間が意外そうな顔をする。
ここまで突き放した彼女の云い方は…
それに、目を見れば本気である事は解る。
C.C.はもう一度大きく息を吐いて口を開いた。
「これでスザクはルルーシュと同じ存在…『コード』の継承者になるんだ…。同じ存在がいれば…人は安心できる…。そして、同じ存在で、共にいようと思う者であれば…あいつだって心を開くさ…」

 彼女の言葉は…その場の全員の心を突いた。
「C.C.…君は…本当に…?」
ずっと口を噤んでいたスザクが…C.C.に尋ねる。
スザクの言葉にC.C.がいつもの不敵な笑みを見せる。
「お前こそ覚悟はあるのか?いくら一人きりではないと…そう云う事でも…これから先、数百年…数千年と生きていれば…その呪いの重さに耐えられない時が来る…」
恐らく…彼女の経験だろう…
いくら、重いと…辛いと…嘆いたところで、逃げ道はたった一つ…
そして、それがうまくいくかどうかも解らない…
彼女は何度も失敗を繰り返して…やっと、彼女の望みが達成されようとしているが…
それでも、これまでの経験の中に…土壇場になってうまくいかなかった事もあったのだろう。
それ故に…スザクに対して念を押す…
「今更…何を云っているの?ルルーシュは…その真実さえ知らないまま…あの時倒れて…そして今度は…『ギアス』の存在も『コード』の存在も知らないのに…そんな呪いを背負わされているんだ…」
そんなスザクに…C.C.はふっと笑った…
「なら…行こうか…。ルルーシュとの再会は…私との契約が成立してからだ…」
そう云って、C.C.は踵を返して部屋を後にする。
そして、スザクもその後について行く…
スザクが部屋を出てドアが閉まる寸前に…背を向けたまま口を開いた…
「ジェレミア卿…申し訳ありませんが…敷地内…お借り致します…」
その言葉が終わると…ドアが閉まる。
その場にいた人々は…ただ…黙って俯くしかない…
「これは…本当に…いい事なのでしょうか…」
その一言は…セシルの口から飛び出した。
あの光景を見て以来、セシルの中で『ギアス』に対する、『コード』に対する憤りを抱えたまま、15年を過ごして来た。
「それは…僕たちが決める事じゃないよ…。不本意で継承させられてしまった陛下の事を思えば…一番ベターだと…僕は思うけどね…。他にいい方法なんて…僕には解らない…」
ロイドも…どう返していいか解らないし、普段なら無関心を貫いていただろうが…
それでも、15年前のあの壮絶な光景は…今でも鮮明に思い出されてくるからこそ…彼も心が揺れるのだろう。
「いい方法は解らなくても…私達が生きている限り…お兄様に対して…私達がして差し上げられる事をするべきなのではないですか?私達は…15年前のあの時…お兄様とスザクさんの犠牲の下に…今の世界を創り上げて来たのです…。その世界を…お兄様とスザクさんにちゃんとお見せする事なら…出来る筈です…。あの頃よりも…ずっと、『優しい世界』になっています…。少なくとも…記憶を失くされ、全ての存在が知らない者に見えるお兄様に一人ではないと…教えて差し上げられるくらいには…」
ナナリーは二人の出て行った扉を見つめながら…そう云った…
正直、この中で…否、世界中の人々に『どうしたらいい?』と尋ね歩いても…答えなどないと思われるけれど…
今ある現実は…変わらない…。
あの機械だらけの部屋の中で目覚め、その中で混乱状態になって居ルルーシュを薬で眠らせなければならない状態を続けるわけにもいかないのだ…
辛くても…切なくても…少しずつ…現実を受け入れて貰うしかないのだ…
多分、その為には…あの、『ゼロ・レクイエム』でルルーシュの一番の共犯者となったスザクが…傍にいる事が一番いい…
真実を知る者たちは…そう判断したのだ…

 数日後…C.C.との契約を成就させたスザクが戻ってきた…
彼女の遺言どおり…彼女の遺体は…神根島の遺跡の洞窟の中にひっそりと埋められた。
ただ、それが本当であるか、どうかは…今となってはスザク本人しか知らない。
彼女がそこに遺体を埋めて欲しいと願ったかどうかさえも本当なのかは解らないが…
これはスザクとC.C.の契約だ…
他の誰にも踏み込む事の出来ない領域だ。
スザクの衣装に…汚れなどは一切なかった。
ただ…スザクの表情が…少しだけ…堅い様な気がしたが…
「おかえり…スザク…」
事情を知りながらも、ルルーシュが目覚めた時に皆が集まった時には入って来なかったアーニャがスザクに声をかける。
「ね、ルルーシュは…?」
スザクはまず、それを尋ねた。
アーニャは不快だと云う表情は一切見せず、に答える。
「地下にいる…。だいぶ…落ち着いたけれど…」
「そう…」
そんな短い言葉を交わして…スザクは緊張した表情を隠す事も出来ず…中に入って行く…
厳重にセキュリティをかけられた…地下室…
幾つものロックを解除しながら…ルルーシュのいる部屋へと歩いて行く…
今はもう…スザクは…ルルーシュと同じ…『不老不死』の呪いを持つ者…
最初から…ルルーシュに全ての現実を話すつもりはない…
まずは…ルルーシュに自分はルルーシュの敵ではないと…認識して貰う事から始めよう…今はそんな思いだ。
そして…最後の扉のロックを解除して…中を見ると…
その扉が開いた音で反応したのか…ルルーシュがスザクの方を見ていた…
15年ぶりに見る…ルルーシュの顔…
動いている姿…
ただ…あの頃と違うのは…
今のスザクは…既に33歳になっているスザクは…あの頃のスザクとは…きっと思って貰えないだろう事…
それに、ルルーシュはスザクと再会する前の時間まで記憶が戻ってしまっている。
「やぁ…初めまして…なのかな…ルルーシュ…」
ぎこちなく出て来る挨拶の言葉…
正直、ルルーシュに『初めまして』と云わなくてはならない現実は…結構辛い。
自分の認識の甘さを痛感する。
ぎこちない笑顔を作っているスザクにルルーシュは…不思議そうな顔をしている。
「どう…したの…?」
黙ったままスザクの顔を見つめているルルーシュに尋ねる。
「……ザク…」
「え?」
スザクが驚いた表情をすると…ルルーシュが慌てて訂正し始める。
「あ、否…済まん…。えっと…あんた…俺の知っている…その…友達に…似ているから…」
ルルーシュのその言葉に…スザクは…なんだか泣きそうになる。
気持ちとしては…複雑だ…
歳をとってしまった自分の姿を『スザク』と認識できなくても…その面影は…みてくれている…
そんな現実に…嬉しいと思う気持ちと…現在のこんな状況に…切なくなる自分がいる…
会いたかったけれど…
会うのが怖かった…
ルルーシュの記憶が15歳の時まで戻っていなくても…あの時の記憶がしっかりあったとしても…
あの時のルルーシュなら…きっと、スザクを怒った筈だ…
『何故…何故お前が『コード』を継承した!!』
と…
でも…今のルルーシュは…
だから…スザクは考える…
―――失ってしまったなら…また…作ればいい…。これからの…ずっと僕と一緒にいるルルーシュが…ルルーシュにとって本当になればいい…

To Be Continued


あとがきに代えて



なんか…すっごい重い話になった気がします…
書いていて…オフラインのほのぼのとのギャップに苦しみました…(爆)
オフラインの『黒猫ルルにゃん〜番外編〜』については、本文はほぼ完成…。
表紙などもとりあえず、和泉がやらなくてはならない部分はほぼ終了…
ここまで締め切りギリギリ体験は初めてです…
本当に、12月は病んでいたんだなぁ…と思います。
今もそれほど回復しているとは思えないんですけれど…
まぁ、明日の分はルルーシュとスザクが幸せになる為に歩きだす話にして行きますが…
きっと…リクエスト下さったまるさまも…こんなに重たい話になるとは思わなかったと思われ…
で、C.C.の『コード』は…スザクに継承して貰う事にして、C.C.はスザクと契約が成就した後、どうなったかとかは、一応書きません。
皆さまの心中で決めて下さい。(こっちは本筋じゃないので)

あと、17日の新刊についてです。
一応、予定としては『黒猫ルルにゃん〜番外編〜』60pで全年齢向けとなっております。
表紙には篠木菜々さまを強引に拉致してまいりました。
『SPESIAL KICK+M』と云うブログを開かれています。
このブログの『リンク集』から篠木さまのブログへ行く事が出来ます。
初めてフルカラーの表紙になりました。
表紙が届き次第、『Amethyst Eyes』の『Ryo’s Diary』に掲載させて頂きます。
価格は400円となっております。
17日のCityに参加される皆様、宜しくお願い致します。

あと、もう一つ…
10日のインテの委託…
水流さまから『アイノカタチ』も置いて下さるとのありがたいお言葉を頂き、置かせて頂く事になりました。
10月のオンリーで出した本です。
よろしければそちらもよろしくお願いします。

そう云えば…ギアスターボ…どうしようかなぁ…とついうっかり考えてしまっている自分が居るんですけれど…
どう考えても時期的に無理っぽいです…
行きたい…行きたいよぉぉぉぉ…
お金と時間が欲しい…
男なんかいらないから…ギアスを目いっぱい楽しめるお金と時間が欲しい…とか最近思い始めちゃっているおバカがここに…


☆拍手のお返事


水流さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
ブログを拝見させて頂いたところ…何だか…本当に大変だったようで…
と云うか、重なる時は重なるものですね…
そんな事にめげず…いっぱい『コードギアス』で『萌え♪』てきて下さいね♪
お言葉に甘えて、今日の夕方、明日の18時以降そちらに届くように発送させて頂きました。
ただ…送った後に気づいたのですが…
プライスカード…入れるの忘れました…
すみません…m(__)m
何か適当にプライスカードをつけてやって下さい…
本当にすみません…

まるさま:明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願い致します。

リクエスト作品…なんか…すっごい重たくなってきていまして…
現在の和泉のすさんだ心が出ているようで…ヾ(▽^;)ゞうへへ
まぁ、すさんでいるのはいつもの事なんですが…いつもの5割増しですさんでしまって居るので…
明日からはスザルルが幸せになって、ナナリーが色々構い倒して…と云う話にしていきたいとは思っているのですが…
どうなる事やら…
気持ちさえ浮上すれば…『萌え♪』尽くせるほどの妄想が広がるんですけれど…
Σ愚痴っている場合じゃありませんね…
頑張ります!


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posted by 和泉綾 at 22:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 25

From whom do for a long time? 2



 15年…
あの時…ルルーシュよりも年下者たちも皆、ルルーシュの年齢を遥かに超える程の時間が経っていた…
生命維持装置の中で眠っていた…彼の時間…
この15年間、ルルーシュの様子を見続けて来たC.C.が…彼が目覚めた時に…初めて見た相手であった。
これまでふさがる事のなかったルルーシュの胸の傷は…
見る見る内にふさがって行った…
それこそ…あの時の出血がウソのように…
傷がふさがると…ルルーシュが目を開いた…
ロイドがルルーシュの生命反応が見えた時、生命維持装置はスイッチが切れ、ルルーシュがすぐに起き上がれるように改造していた…。
ルルーシュは起き上がり…辺りをきょろきょろしている…
当然だろう…
あの時…死んだと…ルルーシュ自身認識していた筈なのだから…
C.C.はルルーシュが『コード』を継承している可能性がある事を本人には伝えていない。
だから…下手をすれば、この場でパニック状態に陥る可能性もある。
その覚悟は…出来ていた筈なのだが…
ルルーシュは辺りを見回し、最後にC.C.の姿を認識した時…
その時発した言葉に…C.C.は驚きを隠す事が出来なかった。
「あんた…誰だ…」
あからさまに警戒心をむき出しにして…
「ルルーシュ…お前…」
こんな機械ばかりの部屋で自分が眠っていた事に戸惑いはあっただろう…
しかし…C.C.を見るなり、第一声にその言葉が出て来るなど…
「なんで…俺の名前を知っている…」
一方的に…ルルーシュの疑問だけがぶつけられる。
自分の事は一切話さないようにと云う…警戒心はまるで…
「俺は…なんでここにいる?ここはどこだ…?ブリタニアの何かの研究所か?」
酷く混乱状態で…自分の疑問だけを口にするが…
自分の事については混乱状態でも決して口にしないところは…
「アッシュフォードで…匿われていた頃の…」
C.C.がぼそりと呟く。
そのC.C.の言葉にルルーシュは敏感に反応する…
「お前…ブリタニアの刺客か?」
こんなに警戒心むき出しにされてはそれこそ、話にならない。
恐らく、彼女一人ではどうにもならないと…彼女自身も判断する。
と云うのも…どう考えても、C.C.と出会う前の記憶でルルーシュが話しているように見えるからだ。
15年前から唯一姿の変わらない彼女を見て、彼女が誰なのか解らず、警戒心をむき出しにしているルルーシュは…
棄てられた皇子として…身を隠し、必死にナナリーを守っていた頃の…目をしている…
「私はここで暮らしている者だ…。すまんが、今日は何年、何月何日か…教えてくれないか?」
恐らくこの質問であれば、今のルルーシュが一体いつの記憶で話しているのかが解る。
こんな閉鎖空間の中で暮らしていると云っておけば、日付が解らなくても不思議はない…
「2015年7月10日だ…」
ルルーシュのその一言に…C.C.は苦笑するしかない…
その時から既に18年が経っている…
ここに現れる人間全て…否、この世界に存在する全ての人間が…ルルーシュの知らない人間ばかりだ…
それこそ…説明をしてみても…きっと…理解できるだけの準備も出来ていない…『ゼロ』になるどころか、C.C.とさえ、出会っていない…何も持たない皇子だった頃のルルーシュだから…

 C.C.が関係者すべてに連絡を入れていると…
「お前…いい加減に俺の質問に答えろ!ここはどこだ!」
恐らく、ルルーシュの中では知らない内にここに拉致されたと思っていると考えると不自然さがなくなる。
大方、自分の出自がばれて、テロリストなり、ブリタニアの関係者なりに拉致され、監禁されていると考えているのだろう事は解る。
正直、C.C.はシャルルに対して八つ当たりに近い様な感情を抱いている。
簡単に云うと…
―――どいつもこいつも…ロクな事をしない…
と…
いち早く現れたのは…この地下室の建物の持ち主であるジェレミアだった…
ジェレミアもあれから15年も経っており、それ相応に歳をとっている。
多分、クロヴィスと共にエリア11に来ていたのだから…このルルーシュでも名前くらいは知っていただろう。
あの頃、ブリタニア軍の純潔派と云うのは色々な意味で有名だったから…
とりあえず、突然会わせたりしたら、ルルーシュ自身、現在の状況の中で必死に自分の冷静さを保とうとしていると云うのに…
それが崩れたらきっとパニック状態になる。
C.C.は一旦、部屋の外に出て、扉の前でジェレミアと話をする。
そして、一通りの話を聞かせると…
何とも言えない顔をしている。
「ルルーシュ様の…『コード』は…?」
「不老不死の呪いそのものはしっかりと継承しているな…。本当に、おや子そろって面倒な事をしてくれる…」
「無礼であるぞ!C.C.!」
ジェレミアのこの怒鳴り声を聞いてC.C.は安心した。
とりあえず、普段のジェレミアを保っていてくれているようだ。
「お前がその調子で安心した…。問題は…私の契約者の方だが…」
「枢木か?あれから15年、『ゼロ』として存在していた…。恐らく、お前との契約と、自分の中の決意の為だけに…。枢木なら…どんな形でも…ルルーシュ様を受け入れるさ…。多少、驚きはするだろうが…」
まるで、息子の事を語る親父の様に見えるジェレミアにC.C.は思わず笑ってしまう。
「そうだな…あいつなら…ルルーシュを…救いあげてくれるかも知れんな…」
15年前の記憶を持つルルーシュだって…この状況を口に説明されてもすぐに理解はできないだろう…
今のルルーシュは…18年前の記憶しかないルルーシュだ…
C.C.の存在はルルーシュにはない。
『ギアス』も『ゼロ』も『黒の騎士団』も彼の中の認識にはない。
今のルルーシュの記憶の中では…自ら手にかけてしまった…かける事になってしまったユーフェミアは生きているのだ…
そんなルルーシュに…真実を告げるのは…どうしたらいいか…正直悩むところだ。
そして…スザクとの再会も果たしていない…
「そうか…今のルルーシュはまだ…スザクと再会する前のルルーシュだ…」
「それが…どうかしたのか?」
「ふっ…あいつを『ゼロ』にした張本人の一人だろうが…お前は…。私がどうしても気にかかる何かがあるとしたら…多分…そこなんだ…。あいつは、まだ…決定的に『ゼロ』にならなくてはならない状態に陥っていないんだ…」
「ルルーシュ様が…『ゼロ』にならなくてはならない状態…?」
ジェレミアが疑問符をつけてオウム返しする。
「お前が…スザクを死刑囚として晒しただろ?あいつにとって、それが『ゼロ』になるきっかけだったんだよ…」

 やがて、連絡を受けた人々が駆け付けて来る。
全く状況把握が出来ないルルーシュを薬で眠らせて、今はジェレミアの現在使っている家にあの時、ルルーシュの中途半端な『コード』の継承の目撃者達とナナリーが集まっている。
「……と云うわけだ…。今のルルーシュは15歳までの記憶しかない。あいつの中に『ギアス』も『ゼロ』もない…。ただ…愛する者を守る為に…アッシュフォード家に大人しく匿われていた頃のあいつだ…」
C.C.が一通り、その場の全員に説明をすると…一同黙りこんでしまう。
確かに…この状況の打開策が思いつかない…
15年と云う時間の経過…否、今のルルーシュにとっては18年の時間の経過があるのだ。
この時間の経過の説明に関しては、色々と模索し続けてきた…
いつ、ルルーシュが目覚めるか解らない状態だったから…
しかし、今のルルーシュは…更に3年の記憶が欠如している。
その3年の中には…
今回の、このような状況に陥った原因が全て込められている状態であると云っていい…
それを…ルルーシュにどう説明するか…
否、まず、説明していいのかどうか…と云う問題も生じて来る。
知らない内に、世界的レジスタンスのリーダーになり、ルルーシュが好きだと思っていた異母妹を自らの手にかけ、それがきっかけとなって、唯一の友と思っていたスザクと決定的な別離を経験し、全てを失い…父を殺し、自ら世界の全ての憎しみを背負い、そして、『ルルーシュ』と云う存在が…この世界から…既に消えている…などと…どう説明しろと云うのか…
「C.C.さん…なら、あなたが暫く、お兄様について差し上げては頂けませんか?」
沈黙を破ったのは…あれから15年が経ち…既に30歳を超え、今では立派にブリタニアの代表としての顔となったナナリーだった…
「私が?何故…そう判断する?」
C.C.があまり乗り気ではないと云う様な表情で聞き返す。
そして、他のメンバー達もその判断について、理解できていない表情を見せる。
「今のお兄様にとって、あなたが一番…真っ白な存在だからです…。ここにいる全員…何かの形でお兄様と関わりのある人たちばかりです。ロイド博士、クルーミー博士も…シュナイゼル異母兄さまの直属でしたから…お兄様の事です…その存在は知っていた筈なんです…」
ナナリーの言葉に…その場の全員が息をのむ…。
そう…ルルーシュは常に自分たちの身に危険が及ばないか…アンテナを張り巡らせていたのだ…
「私としては御免蒙りたいところだな…。もう、お前ら親子の身勝手には付き合いきれん…。それに、スザクとの約束は…ルルーシュが目覚める時まで…と云う事だった筈だ…。その時、ルルーシュがどう云う形であれ、目覚めて、『コード』を継承していたなら私はスザクとの契約を果たす…」
C.C.の言葉にまたもその場の人間が意外そうな顔をする。
ここまで突き放した彼女の云い方は…
それに、目を見れば本気である事は解る。
C.C.はもう一度大きく息を吐いて口を開いた。
「これでスザクはルルーシュと同じ存在…『コード』の継承者になるんだ…。同じ存在がいれば…人は安心できる…。そして、同じ存在で、共にいようと思う者であれば…あいつだって心を開くさ…」

 彼女の言葉は…その場の全員の心を突いた。
「C.C.…君は…本当に…?」
ずっと口を噤んでいたスザクが…C.C.に尋ねる。
スザクの言葉にC.C.がいつもの不敵な笑みを見せる。
「お前こそ覚悟はあるのか?いくら一人きりではないと…そう云う事でも…これから先、数百年…数千年と生きていれば…その呪いの重さに耐えられない時が来る…」
恐らく…彼女の経験だろう…
いくら、重いと…辛いと…嘆いたところで、逃げ道はたった一つ…
そして、それがうまくいくかどうかも解らない…
彼女は何度も失敗を繰り返して…やっと、彼女の望みが達成されようとしているが…
それでも、これまでの経験の中に…土壇場になってうまくいかなかった事もあったのだろう。
それ故に…スザクに対して念を押す…
「今更…何を云っているの?ルルーシュは…その真実さえ知らないまま…あの時倒れて…そして今度は…『ギアス』の存在も『コード』の存在も知らないのに…そんな呪いを背負わされているんだ…」
そんなスザクに…C.C.はふっと笑った…
「なら…行こうか…。ルルーシュとの再会は…私との契約が成立してからだ…」
そう云って、C.C.は踵を返して部屋を後にする。
そして、スザクもその後について行く…
スザクが部屋を出てドアが閉まる寸前に…背を向けたまま口を開いた…
「ジェレミア卿…申し訳ありませんが…敷地内…お借り致します…」
その言葉が終わると…ドアが閉まる。
その場にいた人々は…ただ…黙って俯くしかない…
「これは…本当に…いい事なのでしょうか…」
その一言は…セシルの口から飛び出した。
あの光景を見て以来、セシルの中で『ギアス』に対する、『コード』に対する憤りを抱えたまま、15年を過ごして来た。
「それは…僕たちが決める事じゃないよ…。不本意で継承させられてしまった陛下の事を思えば…一番ベターだと…僕は思うけどね…。他にいい方法なんて…僕には解らない…」
ロイドも…どう返していいか解らないし、普段なら無関心を貫いていただろうが…
それでも、15年前のあの壮絶な光景は…今でも鮮明に思い出されてくるからこそ…彼も心が揺れるのだろう。
「いい方法は解らなくても…私達が生きている限り…お兄様に対して…私達がして差し上げられる事をするべきなのではないですか?私達は…15年前のあの時…お兄様とスザクさんの犠牲の下に…今の世界を創り上げて来たのです…。その世界を…お兄様とスザクさんにちゃんとお見せする事なら…出来る筈です…。あの頃よりも…ずっと、『優しい世界』になっています…。少なくとも…記憶を失くされ、全ての存在が知らない者に見えるお兄様に一人ではないと…教えて差し上げられるくらいには…」
ナナリーは二人の出て行った扉を見つめながら…そう云った…
正直、この中で…否、世界中の人々に『どうしたらいい?』と尋ね歩いても…答えなどないと思われるけれど…
今ある現実は…変わらない…。
あの機械だらけの部屋の中で目覚め、その中で混乱状態になって居ルルーシュを薬で眠らせなければならない状態を続けるわけにもいかないのだ…
辛くても…切なくても…少しずつ…現実を受け入れて貰うしかないのだ…
多分、その為には…あの、『ゼロ・レクイエム』でルルーシュの一番の共犯者となったスザクが…傍にいる事が一番いい…
真実を知る者たちは…そう判断したのだ…

 数日後…C.C.との契約を成就させたスザクが戻ってきた…
彼女の遺言どおり…彼女の遺体は…神根島の遺跡の洞窟の中にひっそりと埋められた。
ただ、それが本当であるか、どうかは…今となってはスザク本人しか知らない。
彼女がそこに遺体を埋めて欲しいと願ったかどうかさえも本当なのかは解らないが…
これはスザクとC.C.の契約だ…
他の誰にも踏み込む事の出来ない領域だ。
スザクの衣装に…汚れなどは一切なかった。
ただ…スザクの表情が…少しだけ…堅い様な気がしたが…
「おかえり…スザク…」
事情を知りながらも、ルルーシュが目覚めた時に皆が集まった時には入って来なかったアーニャがスザクに声をかける。
「ね、ルルーシュは…?」
スザクはまず、それを尋ねた。
アーニャは不快だと云う表情は一切見せず、に答える。
「地下にいる…。だいぶ…落ち着いたけれど…」
「そう…」
そんな短い言葉を交わして…スザクは緊張した表情を隠す事も出来ず…中に入って行く…
厳重にセキュリティをかけられた…地下室…
幾つものロックを解除しながら…ルルーシュのいる部屋へと歩いて行く…
今はもう…スザクは…ルルーシュと同じ…『不老不死』の呪いを持つ者…
最初から…ルルーシュに全ての現実を話すつもりはない…
まずは…ルルーシュに自分はルルーシュの敵ではないと…認識して貰う事から始めよう…今はそんな思いだ。
そして…最後の扉のロックを解除して…中を見ると…
その扉が開いた音で反応したのか…ルルーシュがスザクの方を見ていた…
15年ぶりに見る…ルルーシュの顔…
動いている姿…
ただ…あの頃と違うのは…
今のスザクは…既に33歳になっているスザクは…あの頃のスザクとは…きっと思って貰えないだろう事…
それに、ルルーシュはスザクと再会する前の時間まで記憶が戻ってしまっている。
「やぁ…初めまして…なのかな…ルルーシュ…」
ぎこちなく出て来る挨拶の言葉…
正直、ルルーシュに『初めまして』と云わなくてはならない現実は…結構辛い。
自分の認識の甘さを痛感する。
ぎこちない笑顔を作っているスザクにルルーシュは…不思議そうな顔をしている。
「どう…したの…?」
黙ったままスザクの顔を見つめているルルーシュに尋ねる。
「……ザク…」
「え?」
スザクが驚いた表情をすると…ルルーシュが慌てて訂正し始める。
「あ、否…済まん…。えっと…あんた…俺の知っている…その…友達に…似ているから…」
ルルーシュのその言葉に…スザクは…なんだか泣きそうになる。
気持ちとしては…複雑だ…
歳をとってしまった自分の姿を『スザク』と認識できなくても…その面影は…みてくれている…
そんな現実に…嬉しいと思う気持ちと…現在のこんな状況に…切なくなる自分がいる…
会いたかったけれど…
会うのが怖かった…
ルルーシュの記憶が15歳の時まで戻っていなくても…あの時の記憶がしっかりあったとしても…
あの時のルルーシュなら…きっと、スザクを怒った筈だ…
『何故…何故お前が『コード』を継承した!!』
と…
でも…今のルルーシュは…
だから…スザクは考える…
―――失ってしまったなら…また…作ればいい…。これからの…ずっと僕と一緒にいるルルーシュが…ルルーシュにとって本当になればいい…

To Be Continued


あとがきに代えて



なんか…すっごい重い話になった気がします…
書いていて…オフラインのほのぼのとのギャップに苦しみました…(爆)
オフラインの『黒猫ルルにゃん〜番外編〜』については、本文はほぼ完成…。
表紙などもとりあえず、和泉がやらなくてはならない部分はほぼ終了…
ここまで締め切りギリギリ体験は初めてです…
本当に、12月は病んでいたんだなぁ…と思います。
今もそれほど回復しているとは思えないんですけれど…
まぁ、明日の分はルルーシュとスザクが幸せになる為に歩きだす話にして行きますが…
きっと…リクエスト下さったまるさまも…こんなに重たい話になるとは思わなかったと思われ…
で、C.C.の『コード』は…スザクに継承して貰う事にして、C.C.はスザクと契約が成就した後、どうなったかとかは、一応書きません。
皆さまの心中で決めて下さい。(こっちは本筋じゃないので)

あと、17日の新刊についてです。
一応、予定としては『黒猫ルルにゃん〜番外編〜』60pで全年齢向けとなっております。
表紙には篠木菜々さまを強引に拉致してまいりました。
『SPESIAL KICK+M』と云うブログを開かれています。
このブログの『リンク集』から篠木さまのブログへ行く事が出来ます。
初めてフルカラーの表紙になりました。
表紙が届き次第、『Amethyst Eyes』の『Ryo’s Diary』に掲載させて頂きます。
価格は400円となっております。
17日のCityに参加される皆様、宜しくお願い致します。

あと、もう一つ…
10日のインテの委託…
水流さまから『アイノカタチ』も置いて下さるとのありがたいお言葉を頂き、置かせて頂く事になりました。
10月のオンリーで出した本です。
よろしければそちらもよろしくお願いします。

そう云えば…ギアスターボ…どうしようかなぁ…とついうっかり考えてしまっている自分が居るんですけれど…
どう考えても時期的に無理っぽいです…
行きたい…行きたいよぉぉぉぉ…
お金と時間が欲しい…
男なんかいらないから…ギアスを目いっぱい楽しめるお金と時間が欲しい…とか最近思い始めちゃっているおバカがここに…


☆拍手のお返事


水流さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
ブログを拝見させて頂いたところ…何だか…本当に大変だったようで…
と云うか、重なる時は重なるものですね…
そんな事にめげず…いっぱい『コードギアス』で『萌え♪』てきて下さいね♪
お言葉に甘えて、今日の夕方、明日の18時以降そちらに届くように発送させて頂きました。
ただ…送った後に気づいたのですが…
プライスカード…入れるの忘れました…
すみません…m(__)m
何か適当にプライスカードをつけてやって下さい…
本当にすみません…

まるさま:明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願い致します。

リクエスト作品…なんか…すっごい重たくなってきていまして…
現在の和泉のすさんだ心が出ているようで…ヾ(▽^;)ゞうへへ
まぁ、すさんでいるのはいつもの事なんですが…いつもの5割増しですさんでしまって居るので…
明日からはスザルルが幸せになって、ナナリーが色々構い倒して…と云う話にしていきたいとは思っているのですが…
どうなる事やら…
気持ちさえ浮上すれば…『萌え♪』尽くせるほどの妄想が広がるんですけれど…
Σ愚痴っている場合じゃありませんね…
頑張ります!


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posted by 和泉綾 at 22:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月06日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 24

From whom do for a long time? 1



※設定:舞台は本編『ゼロ・レクイエム』直後くらいから始まります。
色々捏造していますので、お読みになる際はお気を付け下さい。
ルルーシュはシャルルの『コード』を継承していたのですが…継承が中途半端でルルーシュは約15年ほど、眠り続けていましたが…

これはまるさまからのリクエストです。
この作品はAll Age OK!です。

―――『ゼロ・レクイエム』直後 某所
 薄暗い…地下室…
明らかに…何かを隠す為に作られた場所…
現在、ここにいるのは…『ゼロ・レクイエム』と云う儀式で『ゼロ』に貫かれた『皇帝ルルーシュ』と彼の契約者であるC.C.…そして、彼の腹心として存在した、ジェレミア=ゴットバルト…
後から…もう一人…ここに来るべき人間が来る…
『ゼロ・レクイエム』の数少ない…全てを知る者…
やがて…『コツコツ』とあの靴音が聞こえてきた…
彼の靴音とは…やはりどこか違うが…
でも、これが今の『ゼロ』の靴音だ…
「来たな…」
「C.C.…本当にルルーシュ様は…」
「状況的には、『コード』を継承していると考えた方が自然だ…。ただ…ルルーシュの場合は、私と少々継承の仕方が違っているから…断定的な事は云えん…。V.V.の時とも違うしな…」
『ゼロ』の靴音を聞きながら二人はそんな会話を交わす。
目の前にいる…『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』は現在…どこからどう見ても死んでいるようにしか見えない…
でも、こんな場所に隠していると云うのは…何か理由があるのだ…
それゆえに…ルルーシュの『遺体』はこの場所に運ばれた。
あそこで暴徒と化した民衆の手から逃れさせ、『ゼロ・レクイエム』の全てを知る者だけが…ここにルルーシュの『遺体』が運ばれている事を知っている…
―――シュッ…
重い電子音と共に扉が開く…
『ゼロ』の姿をした男と…『ゼロ・レクイエム』の全てを知る…3人の人物が立っていた。
『遅れた…かな…?』
「いいや…あの騒ぎの中で良くこれだけの時間で来られたものだ…。お前たちも…ご苦労だったな…」
『ゼロ』とC.C.の会話…
それ以外の人物が声を出さずに…その場に立っている。
そうして、『ゼロ』の姿をした男が…漸く、その仮面を脱いだ。
本当なら…誰の前であっても脱ぐ事は許されないのだが…ここでは仕方がない。
それも…ある意味云い訳…なのかもしれないが…
それでも…もし、C.C.の云っている事が…本当に起きたなら…やはり、『ゼロ』の仮面を被っていたくはない…と云うのは…『ゼロ』を継承した彼に許された、小さな甘えで会って欲しいと思う…
「とりあえず、全員揃ったな…。恐らく…じきに始まる…。お前たちは決してこの事を口外するな…。出来るなら忘れた方がいいが…それは無理だろうから…こいつの不本意な現実が…起きる…」
「解っています…。短い間でしたが…陛下のお傍でそれを…嫌という程、感じて来ましたから…」
「僕も…べつに、そんな事を話して得になるとは思わないし…。なら、余計な事は云わないよ…」
「ルルーシュ様のお気持ちを考えると…どちらがいいのか解りませんが…それでも、私は…これから起きる真実を望んでしまっています…。それは…罪なのでしょうか…?」
『ゼロ』について来た3人がそれぞれに…複雑な笑みを見せて、一言…そう云った…
そして、ジェレミアも、『ゼロ』の仮面を脱いだスザクも…黙って複雑な笑みを見せた。
これは確かに…ルルーシュの望まない事…
でも…

 ルルーシュの身体が…紅い光に包まれる…
その光は…ルルーシュを包み込んで…ルルーシュを隠してしまう程の強い光となるが…
その光が治まると…本来なら『コード』を正式に継承し…目覚める筈なのだが…
ルルーシュの目が一向に開こうとしない…
ただ…心臓は動き始めたらしく…『ゼロ』が貫いた場所から血が流れ出している。
その場にいた者たちは真っ青になった。
「C.C.!これは一体どう云う事だ!」
最初に怒鳴り声をあげたのはジェレミアだった。
ロイドとセシルはすぐさま応急処置を施し始める。
とにかく、止血をしなくてはならない…
「セシル君!すぐにその戸棚の応急処置セットを出して!」
「はい!」
元々、ここはスザクが『ゼロ』として活動する際に身をひそめる為の隠れ家の一つだ。
当然、『ゼロ』として存在していれば、確実に怪我の想定をしなくてはならない。
それゆえに、一通りの救急セットは用意されていた。
「解らん…さっきまで…確かに心臓は止まっていた…。ジェレミアもそれは解っているだろう!」
確かに…ずっと、動かない…冷たくなっていたルルーシュの前に二人がいたのだから…
『コード』が継承されれば『不死』の呪いによって、どんな重症として判断される傷であっても、自力で回復する。
それは、C.C.自身も嫌と云うほど経験している。
確かに…ルルーシュの心臓は今、動いている…
しかし、出血が止まらない…
目も覚まさない…
「この出血量で…生きているなんて…」
応急処置を施しているセシルが驚愕の声を上げる。
スザクは…ただ…呆然とその場を見ている事しか出来ず…立ちすくんでいた。
ずっと…心の中で決めていた…
そして、C.C.とも…ルルーシュには内緒で約束していたのだ…
『ゼロ・レクイエム』の後…全てが…『ゼロ』の役目も全て終わったら…ルルーシュと共に…と…
だから…あれ程憎んでいた『ギアス』の契約だって…したばかりだったのに…
スザクがその場に…がくりと膝を突いた…
そんなスザクに気が付いたC.C.がスザクの襟首を掴む。
「しっかりしろ!お前がそんなんでどうする!」
完全に脱力しているスザクに対して…怒鳴りつける。
「ルルーシュは…『コード』を継承している!ただ…何か、イレギュラーがあったらしいな…。私の自分の『コード』継承とV.V.の『コード』継承しか知らんからな…。私もV.V.も継承の仕方が違っていた…。恐らく、シャルルの継承もだ!だから…こんな事で呆けている場合じゃないぞ!」
C.C.の怒鳴り声が響く中…ロイドとセシルの処置が施されて行くが…
「ダメだね…とりあえず、この出血を止めないと…。特派のトレーラー…確かまだ残っていた筈だから…そこに生命維持装置を運び込んで、まずは陛下の出血を止めるよ!」
普段、こんな風に声を荒げる様な人物ではない筈なのに…
ロイドが声を荒げて周囲に指示を出した。
「ジェレミア卿!あなたは情報操作してここまでトレーラーを運んで下さい!まだ、陛下の『ギアス』にかかっている人の生き残りが僅かだけどいるでしょう?」
ロイドのその一言に…
「それなら…僕が行きます…。シュナイゼルが…『ゼロ』に従いますから…」

 やっと立ち上がった様なスザクが…そう、進み出た。
そのスザクの様子に、C.C.が『やれやれ』と云う表情を見せる。
確かに、シュナイゼルを使うのが…今は一番安全な方法だ。
「なら、咲世子はナナリーに伝えろ…。こんな状態では、流石にジェレミアのオレンジ畑へ…と云う訳にはいかないからな…」
C.C.が現状把握をして咲世子にそう伝えた。
「畏まりました…」
咲世子はそう頭を下げてすぐに部屋を出て行った。
咲世子は凄腕のSPだ。
恐らく、ナナリーとコンタクトをとる事は可能だろう。
この中で、一番確実な相手だ…
「ジェレミア…お前はすぐにオレンジ畑の地下室のコンピュータルームの隣の部屋を生命維持装置が入るようにだけしてくれ…。いつまで眠り続けるか解らんからな…。何、ちゃんと継承出来れば、勝手に目を醒まして、起き上がるさ…」
スザクと同様、真っ青になっていたジェレミアにC.C.がそう告げる。
確かに、止まっていた心臓が何の処置を施す事もなく動き始めたのだ。
そして、普通なら致死量の出血をしているにも関わらず、ルルーシュの心臓は動いているのだ。
ただ、この出血させ続けるわけにもいかない…
どんな形での『コード』継承となっているかが解らないのだ。
一旦仮死状態にして、目覚めるのを待つ…そのロイドの判断は多分正しい…
仮死状態であれば、『コード』さえ持っていれば、その時が来たら確実に目を醒まして、動き始めるのだ。
「ロイド、セシルはとりあえず…出来る限り、こいつの出血を止めてやってくれ…。見れば…全く傷がふさがっていない様に見える。恐らく、『コード』をちゃんと継承した段階でこの傷はふさがる…。それが…奴の目覚めの合図だ…」
恐らく、この中で一番冷静にこの状況を見ているのは…C.C.とロイドだろう。
ロイドは科学者で…目の前にある事実を受け入れてそして、状況を分析する。
それは、いつでも冷静さを求められる。
ロイドはそれを自然とやってのける。
恐らく、持って生れた才能なのか、育ってきた環境なのか…
まぁ、そんな事は今、考える必要はない。
今必要なのは、冷静な現状把握…
「いつ頃になるの?それ…」
「私に聞いても解らんぞ…。これは時代が時代なら…とんでもない騒ぎになるな…。下手をすれば、どんなの出血をしても心臓が止まらないと云う、奇跡の神にされるか、はたまた、忌むべき魔女とされるか…」
セシルは二人のその会話に対して…思うところはあったようだが…それでも、今起きている事を自分の力で判断して、行動しなくてはならないのだから…
そして、自分の目の前で起きている驚愕の事実から、逃げるかのように…今、自分に出来る事をやろうと懸命に動いている。
セシルの中では…出来る事をやろうと思うその中で…
―――結局、『ギアス』って何なの?『コード』ってなんなの?こんな…まだ幼い子供を弄んでいる…この能力…。悔しいけれど…今、陛下を生かしてくれているのは…その能力…。スザク君が…憎む気持ち…何だか解るわ…
そんな事を考えていた。
正直、自分の中にある使命感が憎らしくなる程…その場から逃げ出したかった…

 そして、程なくして、特派のトレーラーに生命維持装置を積んで、この場に来た。
「一旦、仮死状態で眠らせます…。とりあえず、仮死状態なので、念の為に生命維持装置の中で…と云う事で…」
戻って来たスザクにセシルが説明する。
スザクの方は…何とか、自分を保っているようだが…色々と頭の中では考えたくない事を考えているようだ。
セシルの説明もきちんと聞いているのかどうか…定かではない。
実際に、色々あり過ぎて、この状況の中、理解しろと云う方が無理だ…
元々、ここに居合わせた全員がルルーシュがこの場で目を醒まして、延々とルルーシュの説教を聞くつもりでいたのだから…
それが…こんな形で『コード』は継承していて、生きてはいるが…目を醒まさない…出血が止まらない状態が続いている…ともなれば、全てを冷静に把握できる人間の方が少ない。
そんな中でも、機敏に動いていたロイドや咲世子は称賛に値するだろう。
「C.C.…ルルーシュは…どこへ?」
スザクがセシルの説明を聞いていたかどうかは解らないが…
そこで口を開いた。
スザクがこんな状態では困る…
スザクは、もう、『ゼロ』と云う存在なのだから…
そして、C.C.にとっては契約者だ…
恐らく、C.C.にとって、最期の契約者…
ここで、少々不安にもなってくるが…
それでも、スザクだって、これだけのショックの後だ…
こうして、『ゼロ』の仮面を被らなくていい、僅かな時間くらいは…現実と葛藤してもいいだろうと…
恐らくルルーシュが聞いたら怒りそうな事をC.C.は考える。
こうして見ると…ルルーシュは自分が死ぬと思っていて…残酷な呪縛でスザクを縛り付けたと思う。
そして、更には…C.C.によって齎されたルルーシュの『コード』継承…
その事実を目の前にする際に…ルルーシュからはどれだけ罵倒されても構わないと考えたスザクの思いは…
「本当に…お前たちはすれ違ってばかりだな…。何年かかるか…解らんぞ…」
「そう…だね…。君は…ルルーシュの目覚めを待つんだろう?」
「流石に…これを放置していいものかどうかは…と思うが…。いつでも構わん…。お前が…その能力を身につけたら…私の元へ来い…。それまでは私がルルーシュの眠りを守ってやる…」
「結構無責任な事を云うね…」
「そうか?まぁ、お前がどのくらい時間をかけて、『コード』を継承できる能力を得るか…継承者となれるか…だがな…。と云うよりも、お前は暫く、そんな事をしている暇はないと思うが?」
「確かにね…。そうだな…ルルーシュが目覚めて君が居なくなって、僕が『コード』を持っていたら…流石に驚くよね…。ルルーシュ…あれで神経細いから…。君が、ルルーシュの目覚めを見届けた時までに…僕も『コード』を継承できるように…しておくよ…」
「幾つになっても…か?」
「そうだね…。時間がかかるのは覚悟しているよ…。ひょっとしたら、僕、ルルーシュのおじいちゃんくらいの年齢になっちゃったりしてね…」
スザクが苦笑しながらふざけて見せるが…
正直、笑えない…と、C.C.は思って、苦笑だけ零した。

 やがて、ナナリーにも伝えられ、ジェレミアのオレンジ畑の家の中の改造も終わる。
ジェレミアは事の詳細をアーニャに伝えた。
そして、これから…ここに、ルルーシュが来る事も…
流石に驚きを隠せなかったようだが…それでも、アーニャもマリアンヌの『ギアス』にかかっていた…
そして、ジェレミアによって、その『ギアス』はキャンセルされた。
本当は、『ゼロ・レクイエム』の全てを知らせなければならない事に関しては…色々と悩むところではあったが…
アーニャは元々ナイトオブラウンズ…
トップシークレットに関しては絶対に口外しない信用はあった。
だから…ある意味、アーニャにはいらない荷物を背負わせる結果となるのだが…それでも、アーニャの
『私だけ仲間はずれは…やだ…』
と云う一言で、救われた気がした。
そして、真実を知ったナナリーは、ジェレミアに対して、非公式の援助を約束した。
その条件として…
『お兄様がお目覚めになったら…私の元へ…連れて来て下さい…。今度こそ…お兄様は…』
とのことだった。
何年かかるか解らない…
1年で目が覚めるかもしれないし、100年かかるかもしれない…
そんな事は百も承知での今回の突然のプロジェクトだった。
『悪逆皇帝』と呼ばれた男が生きているとなれば…世界は大騒ぎになる。
色々な意味で…その事実が利用されるかもしれない…
そう考えれば…神根島の遺跡の中で眠らせておいた方が良かったのかもしれないと…誰もが心の片隅で考えたのだが…
それでも、そこに集った者達はルルーシュと…もう一度会いたいと願っていた。
だからこそ…危険だと解っていて…このような行動に出たのだ…
その時にはそんな事…まるで考えていなかったのだが…
なんとしても…救われて欲しいと願った…
もし、『コード』がC.C.の様に継承されていたのであれば、一所に留まる事無く移動し続ける事も出来る。
しかし、こうなってしまった以上、世間に知られる事になっても動かす事は出来なくなる。
情報とは…どんなに隠していても、嘘を吐いていても…確実にどこかから漏れるものだ。
だから…ルルーシュの知らなかった『コード』継承の事実…
継承後はスザクと共に『ゼロ』として世界を飛び回っていれば…世間に見つかる確率も少ないと…考えたのだ。
そして、世界の為にも、それがいいのではないかと…
出てしまった結果を嘆いていても仕方ない…そう考えて…その中で彼らは、彼らが一番望んだ形を取っただけの話だ。
ルルーシュにはもう『ギアス』も『世界征服』の理由もない。
それでも、彼の存在を邪魔に思う者たちがいるのであれば…
見つからない努力をすればいい…
『ゼロ』の活動の為…と云う事で、ルルーシュが皇帝だった頃、隠れ家は本当に解り難い場所に数多く作られているのだ。
それでも…その隠れ家に今の時点でルルーシュが入る事はないだろう…
これが…良かったのか…悪かったのかなんて…きっと、誰にも決められない。
ただ…ルルーシュの存在は…仮死状態のまま…この世界にあり続ける…
目覚めるその時まで…
そうして…15年の月日が経った時…
C.C.が見守る…その場所で…
ルルーシュは目覚めたのだ…
彼らが…あの時に瞬時に判断を下し、実行して…15年…
長かったのか…短かったのか…解らないが…
漸く…彼らの待っていた…その時が来たのだ…

To Be Continued


あとがきに代えて



今日から、リク企画で二つリクエスト下さった方の2つ目のリクエスト作品です。
とりあえず、一回は『ゼロ・レクイエム』直後のルルーシュの周囲のドタバタを書いておきたいと思いまして…
で、ロイドさんとセシルさん、投獄されていたのになんで?と云うツッコミが来そうですが…まぁ、捏造設定なので許して下さい。
ちなみにタイトルは、適当に英語翻訳サイトで強引に英語訳しているので…
意味としては『誰よりもずっと』と云う事になっているんですけれど…
こんなことなら、もっとまじめに英語の勉強しておけばよかった…と、今になって凄く思います。
とにかく、ここ最近、書いても書いても終わらない気がして…
未だにCityの新刊、入稿していないですしね…
何とかしないと…
今週…あと何時間眠れるのかなぁ…
今日は確実に徹夜です…

あと、10日のインテ…
8月のインテ同様、委託をお願いする事が出来ました。
ただ、こちらの不手際で『スザルル夢列車』の時に出した『アイノカタチ』…おけるかどうか解りません。
申し訳ありません…
ずっと自分の事でいっぱい、いっぱいの状態でした。
と云うか、今も自分の事出来ていない状態ですし…
いつも有難う御座います!水流さま!
スペースは
サークル名『茶時間−Tea Time−』さま
スペースNo.6号館Aゾーン ヤ25a
です。
すみません…Cityの新刊、間に合えばこちらでも置かせて頂こうと思っていたんですが…何とも…段取りが悪くて…
皆さま、和泉本人はいませんが、宜しくお願いします。
さて…最後の仕上げ!
頑張ります!


☆拍手のお返事


水流さま:こんばんはコメント有難う御座居ます。
『竹取物語』
これは…ちょっと和泉にとっては、尺を短くしすぎたかな…と云う部分があります。
あと、1回か2回あれば…もう少し、ましな出来になったと思うのですけれど…
やっぱり、国語の教科書などで勉強しているのもを題材にするのって難しいです。
絵本でしか読んだことのないものに関しては割と弄り易いんですけれど…
この違いが今のところよく解っていないんですけれどね…
ルルーシュの白無垢とスザクの紋付き袴…
誰か描いてくれませんかね?
和泉も見たいです。

あと、ルルーシュの待ち受け…Get!出来ませんでした…
Newtypeの携帯サイト…よく解んない〜〜〜〜( ┰_┰) シクシク
元々携帯サイトは苦手なんですよね…
ソース読めないし…
ウェブの場合、和泉、どうしても解らないとソースで探しますから…(いろいろ外付けしてあると、めんどくさいですけれどね…)
今度、携帯サイトの利用方法…ご伝授下さい。
また、『ギアス★net』でレア画像取れたら、お送りしますので…

インテ…今回は、ちょっとこちらのミスもありまして…申し訳ありません<(_ _)>
間に合うようでしたら、お送りいたしますので…
ご連絡をお待ちしております。

ルビィさま:こんばんは、初めまして。
コメント有難う御座居ます。
いつも見ていて下さるなんて…とても嬉しいお言葉を有難う御座居ます。
和泉もまだまだ『コードギアス』熱が冷めずに居ます…
皆様にご心配かけない程度に頑張っていきますので…
また、作品の感想などがありましたら、送ってやって下さい。


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posted by 和泉綾 at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 24

From whom do for a long time? 1



※設定:舞台は本編『ゼロ・レクイエム』直後くらいから始まります。
色々捏造していますので、お読みになる際はお気を付け下さい。
ルルーシュはシャルルの『コード』を継承していたのですが…継承が中途半端でルルーシュは約15年ほど、眠り続けていましたが…

これはまるさまからのリクエストです。
この作品はAll Age OK!です。

―――『ゼロ・レクイエム』直後 某所
 薄暗い…地下室…
明らかに…何かを隠す為に作られた場所…
現在、ここにいるのは…『ゼロ・レクイエム』と云う儀式で『ゼロ』に貫かれた『皇帝ルルーシュ』と彼の契約者であるC.C.…そして、彼の腹心として存在した、ジェレミア=ゴットバルト…
後から…もう一人…ここに来るべき人間が来る…
『ゼロ・レクイエム』の数少ない…全てを知る者…
やがて…『コツコツ』とあの靴音が聞こえてきた…
彼の靴音とは…やはりどこか違うが…
でも、これが今の『ゼロ』の靴音だ…
「来たな…」
「C.C.…本当にルルーシュ様は…」
「状況的には、『コード』を継承していると考えた方が自然だ…。ただ…ルルーシュの場合は、私と少々継承の仕方が違っているから…断定的な事は云えん…。V.V.の時とも違うしな…」
『ゼロ』の靴音を聞きながら二人はそんな会話を交わす。
目の前にいる…『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』は現在…どこからどう見ても死んでいるようにしか見えない…
でも、こんな場所に隠していると云うのは…何か理由があるのだ…
それゆえに…ルルーシュの『遺体』はこの場所に運ばれた。
あそこで暴徒と化した民衆の手から逃れさせ、『ゼロ・レクイエム』の全てを知る者だけが…ここにルルーシュの『遺体』が運ばれている事を知っている…
―――シュッ…
重い電子音と共に扉が開く…
『ゼロ』の姿をした男と…『ゼロ・レクイエム』の全てを知る…3人の人物が立っていた。
『遅れた…かな…?』
「いいや…あの騒ぎの中で良くこれだけの時間で来られたものだ…。お前たちも…ご苦労だったな…」
『ゼロ』とC.C.の会話…
それ以外の人物が声を出さずに…その場に立っている。
そうして、『ゼロ』の姿をした男が…漸く、その仮面を脱いだ。
本当なら…誰の前であっても脱ぐ事は許されないのだが…ここでは仕方がない。
それも…ある意味云い訳…なのかもしれないが…
それでも…もし、C.C.の云っている事が…本当に起きたなら…やはり、『ゼロ』の仮面を被っていたくはない…と云うのは…『ゼロ』を継承した彼に許された、小さな甘えで会って欲しいと思う…
「とりあえず、全員揃ったな…。恐らく…じきに始まる…。お前たちは決してこの事を口外するな…。出来るなら忘れた方がいいが…それは無理だろうから…こいつの不本意な現実が…起きる…」
「解っています…。短い間でしたが…陛下のお傍でそれを…嫌という程、感じて来ましたから…」
「僕も…べつに、そんな事を話して得になるとは思わないし…。なら、余計な事は云わないよ…」
「ルルーシュ様のお気持ちを考えると…どちらがいいのか解りませんが…それでも、私は…これから起きる真実を望んでしまっています…。それは…罪なのでしょうか…?」
『ゼロ』について来た3人がそれぞれに…複雑な笑みを見せて、一言…そう云った…
そして、ジェレミアも、『ゼロ』の仮面を脱いだスザクも…黙って複雑な笑みを見せた。
これは確かに…ルルーシュの望まない事…
でも…

 ルルーシュの身体が…紅い光に包まれる…
その光は…ルルーシュを包み込んで…ルルーシュを隠してしまう程の強い光となるが…
その光が治まると…本来なら『コード』を正式に継承し…目覚める筈なのだが…
ルルーシュの目が一向に開こうとしない…
ただ…心臓は動き始めたらしく…『ゼロ』が貫いた場所から血が流れ出している。
その場にいた者たちは真っ青になった。
「C.C.!これは一体どう云う事だ!」
最初に怒鳴り声をあげたのはジェレミアだった。
ロイドとセシルはすぐさま応急処置を施し始める。
とにかく、止血をしなくてはならない…
「セシル君!すぐにその戸棚の応急処置セットを出して!」
「はい!」
元々、ここはスザクが『ゼロ』として活動する際に身をひそめる為の隠れ家の一つだ。
当然、『ゼロ』として存在していれば、確実に怪我の想定をしなくてはならない。
それゆえに、一通りの救急セットは用意されていた。
「解らん…さっきまで…確かに心臓は止まっていた…。ジェレミアもそれは解っているだろう!」
確かに…ずっと、動かない…冷たくなっていたルルーシュの前に二人がいたのだから…
『コード』が継承されれば『不死』の呪いによって、どんな重症として判断される傷であっても、自力で回復する。
それは、C.C.自身も嫌と云うほど経験している。
確かに…ルルーシュの心臓は今、動いている…
しかし、出血が止まらない…
目も覚まさない…
「この出血量で…生きているなんて…」
応急処置を施しているセシルが驚愕の声を上げる。
スザクは…ただ…呆然とその場を見ている事しか出来ず…立ちすくんでいた。
ずっと…心の中で決めていた…
そして、C.C.とも…ルルーシュには内緒で約束していたのだ…
『ゼロ・レクイエム』の後…全てが…『ゼロ』の役目も全て終わったら…ルルーシュと共に…と…
だから…あれ程憎んでいた『ギアス』の契約だって…したばかりだったのに…
スザクがその場に…がくりと膝を突いた…
そんなスザクに気が付いたC.C.がスザクの襟首を掴む。
「しっかりしろ!お前がそんなんでどうする!」
完全に脱力しているスザクに対して…怒鳴りつける。
「ルルーシュは…『コード』を継承している!ただ…何か、イレギュラーがあったらしいな…。私の自分の『コード』継承とV.V.の『コード』継承しか知らんからな…。私もV.V.も継承の仕方が違っていた…。恐らく、シャルルの継承もだ!だから…こんな事で呆けている場合じゃないぞ!」
C.C.の怒鳴り声が響く中…ロイドとセシルの処置が施されて行くが…
「ダメだね…とりあえず、この出血を止めないと…。特派のトレーラー…確かまだ残っていた筈だから…そこに生命維持装置を運び込んで、まずは陛下の出血を止めるよ!」
普段、こんな風に声を荒げる様な人物ではない筈なのに…
ロイドが声を荒げて周囲に指示を出した。
「ジェレミア卿!あなたは情報操作してここまでトレーラーを運んで下さい!まだ、陛下の『ギアス』にかかっている人の生き残りが僅かだけどいるでしょう?」
ロイドのその一言に…
「それなら…僕が行きます…。シュナイゼルが…『ゼロ』に従いますから…」

 やっと立ち上がった様なスザクが…そう、進み出た。
そのスザクの様子に、C.C.が『やれやれ』と云う表情を見せる。
確かに、シュナイゼルを使うのが…今は一番安全な方法だ。
「なら、咲世子はナナリーに伝えろ…。こんな状態では、流石にジェレミアのオレンジ畑へ…と云う訳にはいかないからな…」
C.C.が現状把握をして咲世子にそう伝えた。
「畏まりました…」
咲世子はそう頭を下げてすぐに部屋を出て行った。
咲世子は凄腕のSPだ。
恐らく、ナナリーとコンタクトをとる事は可能だろう。
この中で、一番確実な相手だ…
「ジェレミア…お前はすぐにオレンジ畑の地下室のコンピュータルームの隣の部屋を生命維持装置が入るようにだけしてくれ…。いつまで眠り続けるか解らんからな…。何、ちゃんと継承出来れば、勝手に目を醒まして、起き上がるさ…」
スザクと同様、真っ青になっていたジェレミアにC.C.がそう告げる。
確かに、止まっていた心臓が何の処置を施す事もなく動き始めたのだ。
そして、普通なら致死量の出血をしているにも関わらず、ルルーシュの心臓は動いているのだ。
ただ、この出血させ続けるわけにもいかない…
どんな形での『コード』継承となっているかが解らないのだ。
一旦仮死状態にして、目覚めるのを待つ…そのロイドの判断は多分正しい…
仮死状態であれば、『コード』さえ持っていれば、その時が来たら確実に目を醒まして、動き始めるのだ。
「ロイド、セシルはとりあえず…出来る限り、こいつの出血を止めてやってくれ…。見れば…全く傷がふさがっていない様に見える。恐らく、『コード』をちゃんと継承した段階でこの傷はふさがる…。それが…奴の目覚めの合図だ…」
恐らく、この中で一番冷静にこの状況を見ているのは…C.C.とロイドだろう。
ロイドは科学者で…目の前にある事実を受け入れてそして、状況を分析する。
それは、いつでも冷静さを求められる。
ロイドはそれを自然とやってのける。
恐らく、持って生れた才能なのか、育ってきた環境なのか…
まぁ、そんな事は今、考える必要はない。
今必要なのは、冷静な現状把握…
「いつ頃になるの?それ…」
「私に聞いても解らんぞ…。これは時代が時代なら…とんでもない騒ぎになるな…。下手をすれば、どんなの出血をしても心臓が止まらないと云う、奇跡の神にされるか、はたまた、忌むべき魔女とされるか…」
セシルは二人のその会話に対して…思うところはあったようだが…それでも、今起きている事を自分の力で判断して、行動しなくてはならないのだから…
そして、自分の目の前で起きている驚愕の事実から、逃げるかのように…今、自分に出来る事をやろうと懸命に動いている。
セシルの中では…出来る事をやろうと思うその中で…
―――結局、『ギアス』って何なの?『コード』ってなんなの?こんな…まだ幼い子供を弄んでいる…この能力…。悔しいけれど…今、陛下を生かしてくれているのは…その能力…。スザク君が…憎む気持ち…何だか解るわ…
そんな事を考えていた。
正直、自分の中にある使命感が憎らしくなる程…その場から逃げ出したかった…

 そして、程なくして、特派のトレーラーに生命維持装置を積んで、この場に来た。
「一旦、仮死状態で眠らせます…。とりあえず、仮死状態なので、念の為に生命維持装置の中で…と云う事で…」
戻って来たスザクにセシルが説明する。
スザクの方は…何とか、自分を保っているようだが…色々と頭の中では考えたくない事を考えているようだ。
セシルの説明もきちんと聞いているのかどうか…定かではない。
実際に、色々あり過ぎて、この状況の中、理解しろと云う方が無理だ…
元々、ここに居合わせた全員がルルーシュがこの場で目を醒まして、延々とルルーシュの説教を聞くつもりでいたのだから…
それが…こんな形で『コード』は継承していて、生きてはいるが…目を醒まさない…出血が止まらない状態が続いている…ともなれば、全てを冷静に把握できる人間の方が少ない。
そんな中でも、機敏に動いていたロイドや咲世子は称賛に値するだろう。
「C.C.…ルルーシュは…どこへ?」
スザクがセシルの説明を聞いていたかどうかは解らないが…
そこで口を開いた。
スザクがこんな状態では困る…
スザクは、もう、『ゼロ』と云う存在なのだから…
そして、C.C.にとっては契約者だ…
恐らく、C.C.にとって、最期の契約者…
ここで、少々不安にもなってくるが…
それでも、スザクだって、これだけのショックの後だ…
こうして、『ゼロ』の仮面を被らなくていい、僅かな時間くらいは…現実と葛藤してもいいだろうと…
恐らくルルーシュが聞いたら怒りそうな事をC.C.は考える。
こうして見ると…ルルーシュは自分が死ぬと思っていて…残酷な呪縛でスザクを縛り付けたと思う。
そして、更には…C.C.によって齎されたルルーシュの『コード』継承…
その事実を目の前にする際に…ルルーシュからはどれだけ罵倒されても構わないと考えたスザクの思いは…
「本当に…お前たちはすれ違ってばかりだな…。何年かかるか…解らんぞ…」
「そう…だね…。君は…ルルーシュの目覚めを待つんだろう?」
「流石に…これを放置していいものかどうかは…と思うが…。いつでも構わん…。お前が…その能力を身につけたら…私の元へ来い…。それまでは私がルルーシュの眠りを守ってやる…」
「結構無責任な事を云うね…」
「そうか?まぁ、お前がどのくらい時間をかけて、『コード』を継承できる能力を得るか…継承者となれるか…だがな…。と云うよりも、お前は暫く、そんな事をしている暇はないと思うが?」
「確かにね…。そうだな…ルルーシュが目覚めて君が居なくなって、僕が『コード』を持っていたら…流石に驚くよね…。ルルーシュ…あれで神経細いから…。君が、ルルーシュの目覚めを見届けた時までに…僕も『コード』を継承できるように…しておくよ…」
「幾つになっても…か?」
「そうだね…。時間がかかるのは覚悟しているよ…。ひょっとしたら、僕、ルルーシュのおじいちゃんくらいの年齢になっちゃったりしてね…」
スザクが苦笑しながらふざけて見せるが…
正直、笑えない…と、C.C.は思って、苦笑だけ零した。

 やがて、ナナリーにも伝えられ、ジェレミアのオレンジ畑の家の中の改造も終わる。
ジェレミアは事の詳細をアーニャに伝えた。
そして、これから…ここに、ルルーシュが来る事も…
流石に驚きを隠せなかったようだが…それでも、アーニャもマリアンヌの『ギアス』にかかっていた…
そして、ジェレミアによって、その『ギアス』はキャンセルされた。
本当は、『ゼロ・レクイエム』の全てを知らせなければならない事に関しては…色々と悩むところではあったが…
アーニャは元々ナイトオブラウンズ…
トップシークレットに関しては絶対に口外しない信用はあった。
だから…ある意味、アーニャにはいらない荷物を背負わせる結果となるのだが…それでも、アーニャの
『私だけ仲間はずれは…やだ…』
と云う一言で、救われた気がした。
そして、真実を知ったナナリーは、ジェレミアに対して、非公式の援助を約束した。
その条件として…
『お兄様がお目覚めになったら…私の元へ…連れて来て下さい…。今度こそ…お兄様は…』
とのことだった。
何年かかるか解らない…
1年で目が覚めるかもしれないし、100年かかるかもしれない…
そんな事は百も承知での今回の突然のプロジェクトだった。
『悪逆皇帝』と呼ばれた男が生きているとなれば…世界は大騒ぎになる。
色々な意味で…その事実が利用されるかもしれない…
そう考えれば…神根島の遺跡の中で眠らせておいた方が良かったのかもしれないと…誰もが心の片隅で考えたのだが…
それでも、そこに集った者達はルルーシュと…もう一度会いたいと願っていた。
だからこそ…危険だと解っていて…このような行動に出たのだ…
その時にはそんな事…まるで考えていなかったのだが…
なんとしても…救われて欲しいと願った…
もし、『コード』がC.C.の様に継承されていたのであれば、一所に留まる事無く移動し続ける事も出来る。
しかし、こうなってしまった以上、世間に知られる事になっても動かす事は出来なくなる。
情報とは…どんなに隠していても、嘘を吐いていても…確実にどこかから漏れるものだ。
だから…ルルーシュの知らなかった『コード』継承の事実…
継承後はスザクと共に『ゼロ』として世界を飛び回っていれば…世間に見つかる確率も少ないと…考えたのだ。
そして、世界の為にも、それがいいのではないかと…
出てしまった結果を嘆いていても仕方ない…そう考えて…その中で彼らは、彼らが一番望んだ形を取っただけの話だ。
ルルーシュにはもう『ギアス』も『世界征服』の理由もない。
それでも、彼の存在を邪魔に思う者たちがいるのであれば…
見つからない努力をすればいい…
『ゼロ』の活動の為…と云う事で、ルルーシュが皇帝だった頃、隠れ家は本当に解り難い場所に数多く作られているのだ。
それでも…その隠れ家に今の時点でルルーシュが入る事はないだろう…
これが…良かったのか…悪かったのかなんて…きっと、誰にも決められない。
ただ…ルルーシュの存在は…仮死状態のまま…この世界にあり続ける…
目覚めるその時まで…
そうして…15年の月日が経った時…
C.C.が見守る…その場所で…
ルルーシュは目覚めたのだ…
彼らが…あの時に瞬時に判断を下し、実行して…15年…
長かったのか…短かったのか…解らないが…
漸く…彼らの待っていた…その時が来たのだ…

To Be Continued


あとがきに代えて



今日から、リク企画で二つリクエスト下さった方の2つ目のリクエスト作品です。
とりあえず、一回は『ゼロ・レクイエム』直後のルルーシュの周囲のドタバタを書いておきたいと思いまして…
で、ロイドさんとセシルさん、投獄されていたのになんで?と云うツッコミが来そうですが…まぁ、捏造設定なので許して下さい。
ちなみにタイトルは、適当に英語翻訳サイトで強引に英語訳しているので…
意味としては『誰よりもずっと』と云う事になっているんですけれど…
こんなことなら、もっとまじめに英語の勉強しておけばよかった…と、今になって凄く思います。
とにかく、ここ最近、書いても書いても終わらない気がして…
未だにCityの新刊、入稿していないですしね…
何とかしないと…
今週…あと何時間眠れるのかなぁ…
今日は確実に徹夜です…

あと、10日のインテ…
8月のインテ同様、委託をお願いする事が出来ました。
ただ、こちらの不手際で『スザルル夢列車』の時に出した『アイノカタチ』…おけるかどうか解りません。
申し訳ありません…
ずっと自分の事でいっぱい、いっぱいの状態でした。
と云うか、今も自分の事出来ていない状態ですし…
いつも有難う御座います!水流さま!
スペースは
サークル名『茶時間−Tea Time−』さま
スペースNo.6号館Aゾーン ヤ25a
です。
すみません…Cityの新刊、間に合えばこちらでも置かせて頂こうと思っていたんですが…何とも…段取りが悪くて…
皆さま、和泉本人はいませんが、宜しくお願いします。
さて…最後の仕上げ!
頑張ります!


☆拍手のお返事


水流さま:こんばんはコメント有難う御座居ます。
『竹取物語』
これは…ちょっと和泉にとっては、尺を短くしすぎたかな…と云う部分があります。
あと、1回か2回あれば…もう少し、ましな出来になったと思うのですけれど…
やっぱり、国語の教科書などで勉強しているのもを題材にするのって難しいです。
絵本でしか読んだことのないものに関しては割と弄り易いんですけれど…
この違いが今のところよく解っていないんですけれどね…
ルルーシュの白無垢とスザクの紋付き袴…
誰か描いてくれませんかね?
和泉も見たいです。

あと、ルルーシュの待ち受け…Get!出来ませんでした…
Newtypeの携帯サイト…よく解んない〜〜〜〜( ┰_┰) シクシク
元々携帯サイトは苦手なんですよね…
ソース読めないし…
ウェブの場合、和泉、どうしても解らないとソースで探しますから…(いろいろ外付けしてあると、めんどくさいですけれどね…)
今度、携帯サイトの利用方法…ご伝授下さい。
また、『ギアス★net』でレア画像取れたら、お送りしますので…

インテ…今回は、ちょっとこちらのミスもありまして…申し訳ありません<(_ _)>
間に合うようでしたら、お送りいたしますので…
ご連絡をお待ちしております。

ルビィさま:こんばんは、初めまして。
コメント有難う御座居ます。
いつも見ていて下さるなんて…とても嬉しいお言葉を有難う御座居ます。
和泉もまだまだ『コードギアス』熱が冷めずに居ます…
皆様にご心配かけない程度に頑張っていきますので…
また、作品の感想などがありましたら、送ってやって下さい。


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posted by 和泉綾 at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2010年01月05日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 23

コードギアス版 竹取物語 Final



 ルルーシュの告白に…スザクは驚いてしまいます。
確かに、ルルーシュの『萌え♪』度…じゃなくて、美しさは、この世のものとは思えないほどなのですが…
しかし、どこからどう見ても『満月になると大ザルに変身する』様にも、『夜な夜な生き血を啜って美しさを保っている』様にも見えないのですが…
―――あ、でもルルーシュになら僕の血くらい上げてもいいかも…
とかうっかり思っている場合ではなく…
目の前のルルーシュの表情は相当深刻そうです。
「俺…ここに逃がされる前は月にいたんだ。で、そこで、『ブラック・ムーン』って云うテロリスト…じゃなくて、レジスタンスやってたんだ…。その時、『ブラック・ムーン』の幹部の一人に『おめぇなんか使えるかよ!ばぁか…』って云ったら…集団リンチに遭っちゃって…で、俺、ずっと邪険にしていた弟役のロロが命がけで俺をこっちの世界に送ってくれたんだ…。でも、どうやら、あいつら、コーネリアの率いる『ぶりたにあぐん』に追い詰められているらしくて…夜な夜な俺の夢に妙な『てればしー』を送ってくるようになって…。俺…帰って…多分、また、黒仮面のとげとげリーダーやらされるんだ…。で、用が済んだら…また、リンチくらって…今度は…殺される…」
かなり悲痛な表情で、スザクに訴えます。
確かにデフォルメがないとは云いませんが、ロロが命がけでルルーシュをこちらの世界に送ってくれたのは本当ですし、ルルーシュが幹部にいらん一言を云って怒らせて、集団リンチをくらったのも本当です。
ただ、帰った後の予想は…流石にそこまでやるかなぁ…とは思わないでもないですが…(本編を見る限り)否定できない部分があり過ぎるので、何とも言えない辺りが『流石コードギアス!』と云うべきところなのでしょうが…
そして、ルルーシュのその表情と言葉にすっかりやられてしまったスザクは…
「そんな…。君が殺されてしまうなんて…絶対に嫌だよ…。君は僕のお嫁さんになって、あんなカッコやこんなカッコやあまつさえそんなカッコして、僕にあんな事やこんな事やあまつさえそんな事をされるんだから!」
スザクの中ではテロリスト…じゃなくて、レジスタンスと云う単語に関しては都合よくスルーされており、ルルーシュは帰ったら確実に、家畜の様に扱われて、利用されるだけされて、用が済んだら殺される…しかも、そこで『リンチ』などと云う言葉が出てきているので、確実に嬲り殺される…と云う判断に至ったようです。
ただ…今の言葉に、スザクの煩悩が隠される事無く表現されていたのは御愛嬌と云う事で…
「スザクの煩悩はともかく…俺、こっちの世界は気に入っているんだけれど…でも、あいつら…きっと、『イカルガ』で…俺を迎え(拉致し)に…来るんだ…。昨夜、俺の夢に現れてそう云ってた…」
スザクはルルーシュのその言葉に…焦りの色を隠す事が出来ません…
「え?一体いつ…?」
「今月の…満月に来るって…。最近、どうも老眼が進んだらしくって…月明かりがないと辿りつける自信がないって…」
ルルーシュの言葉に、『月の住人も老眼に苦しむのか…』と云う妙な感想はおいといて、とりあえず、今月の満月まであと…3日…です。
スザクはどこから出したかよく解らないインカムで京の都にいる『特派』の人々と連絡を取ります。
連絡を受けた、インカムのスピーカーの向こうから嬉しそうな声だけは聞こえて来ましたが…

 スザクはルルーシュの話をとりあえず、シャルルとマリアンヌに話す事にしました。
とりあえず、この屋敷の上空が戦場になるかもしれない事は知って貰わなくてはなりません。
そして、都からスザク直属の『特派』を呼び寄せた事も説明します。
流石にシャルルもマリアンヌも驚いていたようです。
ルルーシュはスザクの隣で、下を向いて、ちょっとだけ震えて見せています。(実は、スザクの作戦であると云う事は内緒にしてあります…当然ですが)
そんな、自分の事を打ち明けて、シャルルとマリアンヌのルルーシュへの愛情を推し量りつつ、スザクが理解を求めます。
もし、ここで、この二人がルルーシュをバケモノ扱いでもしてくれれば儲けもの…このままルルーシュを連れ去ってしまおうと思っていたのですが…『コードギアス』の世界…そんなに甘くはありませんでした。
逆にルルーシュの妖艶さを納得させてしまい、『ルルーシュ愛』を更に燃え上がらせてしまう結果となった訳ですが…
とりあえず、今はルルーシュをそんな殺人集団に引き渡さない事が先です…
少々誤解もあるようですが…その辺りは、ルルーシュの話術と演技力の勝ちと云ったところでしょう。
尤も、ルルーシュがここまで云わなくても、シャルル・マリアンヌ夫婦がルルーシュを手放す事を許す筈がありませんし、スザクに至っては、ルルーシュが連れ去られたともなれば…恐らく、月を破壊しつくして帰って来そうな気がします。
やがて、今日の都から呼び寄せられた特派の登場です。
「こぉんにちはぁぁぁ♪」
縦に長い白衣姿の銀髪眼鏡が入ってきました。
その後ろから、『ロイドさん!』と色んなツッコミどころに対して鉄拳かまそうと追いかけて来る、その、銀髪眼鏡の助手らしき女性が追いかけて来ました。
「ロイドさん、セシルさん、相変わらず…と云うよりも、ロイドさん、とっても嬉しそうですね…」
「そりゃぁ…やっと僕の『ランスロット・アルビオン』のお披露目ですもん♪しかも話を聞けば…あのラクシャータが付いているのでしょう?あっちには…」
ルルーシュはそんなロイドの姿を見て恐らく、ラクシャータとロイドは因縁の中である事を察しました。
そう云えば、時々、彼女の口からは『プリン伯爵』と云う言葉が出て来ていたのを覚えています。
「ロイドさん!これは遊びじゃないんですよ!もし、ルルーシュが連れ去られる様な事があったら僕、うっかり『ランスロット』自爆させますからね?」
『うっかり』とか云いながら、『させます』と云っている時点で意図的である事は間違いないが、後々、面倒な事になった時、『うっかり』を入れておけば、ボケをかまして意図的ではなかったと云う事に出来るかもしれないと云う、無意識的な自己防衛でしょう。
「スザク君…最近、帝の立場を忘れているよねぇ…。大丈夫?いつも身代わりの下士官が僕のところに泣きついて来るんだけどなぁ…」
微妙なチクリが入りますが…
「ルルーシュをお嫁さんに貰ったらちゃんと帝の仕事もするし、その下士官をロイドさんのテストパイロットにしていいですから…」
ここで…その下士官の知らないところで、妙な取り引きが交わされていました。
スザク自身も、ロイドがこうした形でチクリを入れて来る時には…何かのおねだりである事をよく知っていましたので、こうした、本人の意思を無視した取り引きは時々なされていました。

 やがて…その月の満月となってしまいました…
スザクをはじめとしたルルーシュを守ろうと云う気合の入った連中がそれこそ、この屋敷を火事にしてしまうのではないかと思えてしまう程…燃え上がっています。
若干名、自分の作ったKMFにしか興味のないマッドサイエンティストも居ましたが…
ルルーシュの為…と云う面々にとっては、ライン場るがこれ以上増えて貰っては困るので、
『役に立つ内は生かしておいてやる!』
を貫くことで落ち着いたようです。
月が真上に来た頃…その綺麗な満月に真っ黒な影を作っている船影が見えます…
『月の方向から…Unknown空中艦発見…。こちらに向かってきています…』
セシルがレーダーを見ながら報告します。
セシルはロイドの助手であり、前線ではKMFを駆ったり、戦艦の管制を行ったりできると云う、中々オールマイティで使い勝手のいい…じゃなくて、有能な人物です。
スザクとしては、人間的にはロイドよりもセシルを信用しています。
何せ、あのすぐに暴走してしまうロイドをうまくコントロールできると云う…人間離れした調教能力を持つのです。
セシルの隣でモニターを見ていたルルーシュが云います。
「あれが…『イカルガ』だ…」
心なしか、ルルーシュの声に…何か不安の様なものが現れているのに、ルルーシュが頑張ってそれを隠している様子が垣間見えます。
平時なら『萌え♪』なのでしょうが、今はそれどころではありません。
スザクはランスロットの中でセシルとルルーシュのやり取りを聞いています。
そして…黒い空中浮遊艦を見つめます。
『相手に最初の一発を撃たせる…』
スザクは帝として戦争のやり方をよく知っています。
そして、スザクは臨戦態勢状態でボタン一つで攻撃できる準備だけはしておきながらも、決してこちらから手を出す事はありません。
やがて…ルルーシュが『イカルガ』と呼んだ空中浮遊艦からオープンチャンネルが開きます。
『こちらは月面都市コペルニクス在住『ブラック・ムーン』だ…。何かの手違いで、『ブラック・ムーン』所属の『ゼロ』がこちらの世界に来てしまったと云う情報が入り、迎えに来たものである。こちらには『ゼロ』さえ消して頂ければ戦闘の意思はない!繰り返す…』
なんだかとっても斜め上な申し出に地上で聞いていた人間達はとってもカチンときてしまったご様子…
スザクやシャルル・マリアンヌ夫妻に至っては事情を聞いていただけに、相当ムカついている様子です。
しかし、この騒ぎで集まって来た民衆は…この、態度のでかい宇宙人(確かに、宇宙から現れているのでその表現は間違っていません)に色々思うところがあるようです。
中には彼らの云う『ゼロ』と云うのが、麗しのルルーシュだと気付いた者もいて…そこからブーイングが発生します。
そして、いつの間にか、彼らにとっての敵となっていた、彼らにとっては未確認飛行物体と云う存在の『イカルガ』に対して、『帰れ!』コールが自然発生します。
ルルーシュ曰く、『イカルガ』…と云うか、『ブラック・ムーン』は月面都市の中で虐げられてきた人々を救うと云う大義名分の下、集まったレジスタンスだったのだが…リーダーたる『ゼロ』…つまり、ルルーシュがコーネリアの御親戚だったと云う事がばれて、『ブラック・ムーン』の連中が一方的に裏切り者扱いして追い出して…ただ追い出すだけでは飽き足らず、集団リンチして殺そうとしたところを…誰よりもルルーシュを慕っていたロロと云う少年が命がけでルルーシュを地球に送ったと云います…
まぁ、一方の話しか聞いていないので、判断は多少偏ってしまっていますが…
戦艦まで持ち出して連れ戻しに来ているところを見るとかなり物騒な連中だと云う事は解ります。

 一方的な言い草に…真っ先にキレたのが…マリアンヌでした。
「帝なスザク君!そんな『斜め上』な連中にルルーシュを返す事はありません!(せっかくルルーシュを玉の輿に乗せて、私たちの老後も安心できると云うのに!)帝なスザク君!そいつらをとっとと追い返して二度と来ないようにしてくれたら、明日にでもルルーシュとの結婚式をあげちゃいなさい!」
マリアンヌの言葉にシャルルは『え?』と云う表情を見せるし、スザクの方は…その先の御褒美に目を輝かせます。
ここで、『御褒美なんだ…』と思われた方…居るかとは思われますが…スザクとしては、欲しい者の為には手段を選びませんが、出来れば、地を見る事無く手に入れたいと考えている『帝』なので…
そして、どうやら、『帝』の権力は自分のスキルアップとこうした時に自分の能力を発揮する為だけに使っているようでして…
ゲームでも『ご褒美付き』の方が燃え上がるタイプの様です。
『イエス、ユア・ハイネス!』
この返事の仕方も…スザクは『帝』、マリアンヌは『一般人』ですが、この際スルーしちゃいましょう…。
ここまでのお話ではどう見てもマリアンヌの方が強い…と云うか、このお話では恐らく、マリアンヌが最強ですので…
まぁ、どうでもいいお話しはここまでにして…スザクがランスロットを発進させて、『イカルガ』の方へ飛んで行くと…その『イカルガ』からは紅いKMFが飛び出してきました。
『あんたがルルーシュ泥棒ね?返して貰うわよ!』
と、女の声が聞こえて来ます。
問答無用で紅いKMFのどう見てもバランスわりぃなぁ…と思われる大きな左腕を突き出してきました。
スザクの発進前にルルーシュは知っている限りの事を教えてくれました。
とりあえず、ロイドの話ではエナジーフィラーが満タンの状態だったら、シールドを使えば防げるとの事…
そうと解っていれば、やりようもあります…
とりあえず、あの左腕は『輻射波動』と呼ばれるエネルギー玉をぶっ放す武器らしいが…どれだけ大きなエネルギーであっても当たらなければいいのですから…
そして…あの様子だと、確実に向こうから撃ってくる気満々の様です。
流石…テロリスト…とついうっかり思ってしまいました…
レジスタンスであれば、もう少し交渉してから攻撃を仕掛けて来るものですが、テロリストと云うものは基本的に問答無用で、一般人を巻き込んでも厭わない連中ですから…(そう云う点ではレジスタンスもあまり変わりありませんが、気声は多分、レジスタンスの方が正義の味方っぽいので)
そして…相手は…左腕を構えて、エネルギー玉を作っているご様子です。
『スザク!気を付けろ!多分、フルパワーで来る!あいつら…俺を連れ戻す為だけにフルパワーの『輻射波動』使って、地球の人々を殺す気か?』
ルルーシュの叫びと呟きに…スザクの怒りは頂点に達します…
『そこの紅いKMF…ここで止めさせて貰うよ…。君たちの間違った方法で得た結果に…価値を見出す事は僕には出来ない!』
相当動機が不純な状態で正義の味方になっている気のするスザクでしたが…しかし、フロートシステムで空中に浮いていると、地上にいっぱい人がいるのが見えるのです。
ルルーシュの事もありますが、どうやら『ブラック・ムーン』とやらは、うっかりスザクの逆鱗に触れてしまったようです…
『何言ってんのよ!最初に私達にウソを吐いたのはルルーシュなんだから!それに…別に私たち、ルルーシュを連れ戻しても殺したりなんてしないわ!ルルーシュに何を云われたか知らないけど!』

 相手はまるで、ルルーシュが全面的にウソを吐いていると云う口ぶりです。
まぁ、自分の敵とか、裏切り者認定した人間が第三者に話した事など、基本的にウソに思えるのはある意味仕方ありません。
『コードギアス』知っている方々なら…現在の『イカルガ』の指揮官があの『4バカ』な訳ですし…説明はいらないでしょう。
おまけに紅いKMFのパイロットは何度裏切っても許して貰えているキャラですし…この際何でもありです。
『ルルーシュが何のウソを吐いたと云うんだい?と云うか、君たちの敵の親族だった事を隠していたって事だけだろ?それで裏切り者扱い…恩知らずにも程があるね…。そうだ…ロイドさん、ニーナの創った『フレイヤ』…さっきルルーシュが云っていた月面都市に飛ばせる?』
『え?出来ない事はないけど…』
『なら…そっちにとばそ?そっちの方が手っ取り早いって…。帰るところがなくなれば、こいつら…自滅するだけだし…』
恐ろしく物騒な会話をオープンチャンネルで行っている。
これを見物に来ている連中は地球に落とされる訳ではないと云う事が解るので、大して騒いじゃいないが…
『ちょっと待て!あんなものを落としたら…一般の住民は確実に皆殺しになる!と云うか、コペルニクス自体…何も残らないぞ!』
ルルーシュの一言に驚いたのはルルーシュを迎えに来た連中の方でした。
ルルーシュの慌てぶりに…流石に『イカルガ』の連中も驚きを隠せないようです。
総指揮官となっている扇は…その会話に色々と悩み始めます。
このオープンチャンネルの会話は彼らには云い揺さぶりになったようです。
『い…いったん撤退!』
どうやら、色々想像は出来たようで、こちらの被害は何もない状態ですごすごと帰って行くご様子です。
彼らが見えなくなって、スザクがルルーシュの元に戻ると…
「スザク!まさか…あの『フレイヤ』…」
不安そうにルルーシュがスザクに詰め寄ります。
「大丈夫…。『フレイヤ』を月まで飛ばせるなんて…僕とロイドさんのウソだから…。あんなもので戦ったりしたら…この周辺にも被害が出る…。そうしたら…ルルーシュが育ってきたこの街まで…壊れちゃうじゃないか…」
スザクの言葉にルルーシュはへなへなとその場に座り込みます。
どうやら、月には…何か大切なものを残してきているようです。
「よかった…。俺…ロロを…ロロの墓を…月に作ってきちゃったから…。ロロが眠っているんだ…俺を助けてくれた…ロロが…」
「そっか…。いつか…僕がルルーシュをその、命の恩人の墓参りに連れて行ってあげるよ…。勿論、僕も一緒に…」
ルルーシュのこの姿に…スザクは
―――僕の為にも…ルルーシュはこうして泣いてくれるのかな…
なんて思っちゃったりもしていますが…
でも、これで、あの連中は暫くはこちらにちょっかいを出してくる事はないでしょう。
あんな風にすぐにビビっているのですから…意外と指揮官としてはいかがなものだろうと思ってしまうわけですが…
と云うか、余計な心配かもしれませんが…彼らは確かレジスタンスと云う立場です。
これで月に帰って…大丈夫なのでしょうか?
余計な心配だとは思うのですが…ついうっかり…

 そうして…ルルーシュとスザクは、シャルルはともかく、マリアンヌのお許しを得て、ルルーシュは京の都に嫁入りとなった訳です。
マリアンヌは嫁入りの日のルルーシュの白無垢姿に大満足です。
ルルーシュは相当ご機嫌斜めの様ですが…
「なんでスザクが女のカッコにならないんだ!」
と云う事で起こっている様なのですが…じゃんけんで負けてしまったので仕方ありません。
こうしてルルーシュとスザクは夫婦として、シャルルとマリアンヌはルルーシュにくっついてくる舅姑として、末永く幸せに暮らしましたとさ…
めでたし、めでたし…(?)

END


あとがきに代えて



年を跨いでしまった『竹取物語』でしたが…
このお話し…書いている内に妄想が広がり過ぎて…
まるで尻切れトンボみたいになっちゃいました。
ロロが既に御空の上の人として出したのは完全に和泉の苦肉の策です。
ロロファンの方に申し訳ないのですが…それでも、ルルーシュはロロに対してとっても感謝していると云う描写で勘弁して頂ければ…などと、甘い事を考えている訳ですが…
ナナリーを出さなかった理由はある程度和泉の作品を読まれている方ならお察しいただけると思うのですが…話がまとまらなくなるからです。
で、月の使いをテロリスト呼ばわりするわ、月面都市に向かって『フレイヤ』ぶっ放そうとするわ…メチャクチャでした…
笑ってすませて下さる方だけであった欲しいと心から願わずには居られません。

リクエスト下さった紫翠さま、こんな形での掲載になってしまい申し訳ありませんでした。
でも、リクエスト頂き、有難う御座います。
頑張ったのですが、今の和泉には『竹取物語』をベースに書くのは、これが精一杯ですね…。
もっとたくさん文章を書きこんで、もう少し文章力が上がった時、再チャレンジしてみたい題材でもありますが…
楽しんで頂けていれば幸いです。

明日から、2つリクエストネタを送って下さった方の2つ目の作品を掲載してまいります。
ひょっとすると、リクエスト下さった方がお忘れになっている可能性も高いのですが…
そうじゃないといいなぁ…と思っています。
お待たせして申し訳ありません。
2つリクエストネタをくださったみなさん、注意して見ていて下さい。


☆拍手のお返事


まりもこさま:明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願い致します。

年末年始は、どちらのサイトさまもブログさまも訪問者様は減るようですよ?
うちの場合、とっても辺境地なブログですから…普段とあまり変わらないんですけれど…(それでも減りますけどね)
年末年始はどうしてもパソコンの前にいられる時間は減ります。
ですから、和泉も普段のイベント前だったら別に特に小説掲載をお休みする事もなくオフラインを出していますけれど、年末年始はお休みを頂いている訳ですしね。
それでも、いらして頂けてうれしいです。
今年も、通って頂けるように精進してまいりますので、よろしくお願い致します。

『It's Destiny』
ホントにバカップルですね…。
このままルルーシュの風邪が治らなければいいんじゃないかと思うくらいですが…(←ダメじゃん)
とは云っても、和泉の作品は紆余曲折が売り(?)なので…しっかり、引っ掻き回していきますが…
皆さん、二人の記憶が戻った時の事、本当に御心配下さっていて…二人が愛されているなぁ…と思います。
彼らがいい形で幸せになれるよう…頑張ります。

水流さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
まずは、沢山頂いた感想のお返事を…

『Revenge』
ここでの一番の被害者はやはり、ビスマルクでしょう…(笑)
まぁ、シャルルとマリアンヌが仕事を放り出さないだけまし…って事で…
シュナ兄とコーネリアはしっかり当日、仕事をさぼる気満々でしたからね…
きっと、カノンとギルフォードが色々苦労する事になるでしょう…(笑)

誕生日に関しては…とりあえず、和泉はルルーシュとスザクが重要なので…気が向いたときくらいしか、他のキャラの誕生日は省みていないですね…
公式のデータも結構いろいろですし…
ジノの身長…流石にそれはないですね…(笑)

『Endless History』
これは…まぁ、おととしのルル誕の時もそうだったんですけれど、ラストは、本編ラインの捏造にしているので、どうしても切ない系…でも、その切ない中で切ない幸せを感じる…という感じになってしまっていまして…
多分、あの場にいた人達…ナナリーとシュナイゼルがうすうす気づいている事も解っていただろうし、二人がきっと、色々な思いを抱えて知らないふりをしていた事も解っているでしょうし、とにかく、色々な思いがあると思います。
もちろん、ナナリーとシュナイゼルも30年という時間の流れの中で、ルルーシュとスザクの残したものを理解し、そして、あのオレンジ畑を訪ねた…という設定なので…
あそこにいた全員が、その日が神聖な日になってくれるといいと…和泉も思います。

『It's Destiny』
ルルーシュとスザク…少しずつ心の中に色々な変化が生じ始めています。
そのカギを握っているのは…まぁ、少しだけばらすとミレイさんです。
色々な設定が盛り込まれているフラグなので、これ以上はお教えする事が出来ませんが…
この二人は…ちゃんと記憶を取り戻して…ちゃんと幸せにしていきます。
そう云うつもりで書いていますので…
あの本編の終わり方のもやもやを自分の中でなんとしても払拭したいと云う思いもありますし、あの二人は…あの二人として幸せになってほしいと思うし、そうなる事に価値があると思っているので…
少なくとも、この物語の中ではそう云う事になっております。
まぁ、邪魔はいっぱいいるし、トラブルメーカーもいっぱい居ますけれどね…
それでもそれらを全て乗り越えないと…あの本編の二人を同じ時間に転生させて、記憶まで取り戻させて…そして二人で幸せにする…というその意味が薄れる様な気がするので…
ギネヴィアはともかく、他のメンバーたちはそれこそルルーシュにとってもスザクにとっても因縁のあるキャラクターですしね…
この話では、ちゃんと幸せになって貰います…
ルルーシュとして…スザクとして…

『A field of Sweet Potato』
これは…とにかく、他の話と長さのバランスを考えたとき、ちょっと困ってしまいまして…
だから、3人の視点を分けて書かせて頂いたのですが…
そんな苦肉の策でも、楽しんで頂けていたのなら幸いです。
ただ、時期外れになってしまった事には申し訳ないと思っております。
ただ、困ってしまったのは…書いているうちに焼き芋を食べたくなって仕方がなかったんですよねぇ…(笑)
焼き芋屋さんが通ると、普段は絶対にそんなことしないのに…フルスロットルで猛ダッシュして焼き芋を買いに行っていました…(爆)

『皇子とレジスタンス』
星刻と天子ちゃん…
まぁ、年の差を考え始めるときりがないですし、政略結婚とはそういうものだとお考えください。
本編でもそうでしたしね…
それでも、最初は形だけでしょうね…
どう考えても天子ちゃん…おこちゃま過ぎですから…

この話でのシュナ兄は陰から見守るルルコンなので…
それをよく理解してくれるカノンはこういう時に重宝します。
彼らも人の話ではなく、ルルーシュを見ていて、色々感じるところがあるのでしょうが…自分の中で自分の言葉として理解できないもどかしさはあったと思われるので…
だから、カノンに少しお話して頂いたのですが…

キャスタールは…キャラ設定に困って…最初はオリジナルキャラを出そうかとも考えたんですが、それを考えるだけの時間もなくって、で、DSのキャラをお借りしました。
ここのキャスタールは双子設定じゃないです。
双子にすると更に話がややこしくなるので…
ラティス公国に関しては、一旦ルルーシュから離れるので、しばらくは彼女も出てくる事はないでしょう。
ただ…最終的にルルーシュも偽物の姫もちゃんとけりをつけなくてはいけない問題もありますので…
再登場もあるのですが…それはまだ、もう少し先になりそうです。

『幼馴染シリーズ』
ルルーシュが思ったよりもヘタレてくれたおかげで…スザクがヘタレていられなくなりました…(笑)
まぁ、王道ネタで云った訳なのですが…
天の邪鬼な和泉も、困った時には王道で行くと云う事で…

ナナリーに関しては、ルルーシュが盲目的に大切にし過ぎていて、見えていない部分は沢山ありますね…。
きっと、一番身近にいるスザクやノネットが色々とフォローしていくと思います。
このまま、シュナ兄やジノが黙っているとも思えないのですが…
今のところはスザルルターンになっているので…でも、少しずつ、トラブルをまき散らしていく予定です。

ノネットの設定は…皆さん、中々いい評価を下さっていまして…
まぁ、ロスカラのノネットもあんな感じかなぁ…なんて思ったりして…

『Don't Sigh!』
これは…とにかくルルーシュがモテモテで…でも無自覚で…スザクが苦労すると云うネタを頂いたので…
やりすぎた感は実は、今になってあります(笑)
まぁ、スザクには謝らなくちゃいけないかな…とは思います。(反省しないけど)
シュナ兄はこうでないと…(笑)
とにかく『強引にマイウェイ!』な方なので…
シュナ兄のターンは書いていて楽しかったです。
シュナルルは時々書かせて頂いているのですが、シュナ兄はシリアスでもギャグでも非常にキャラが作り易いので、意外とそう云う点では重宝しています。
シュナ兄は全てにおいてスケールがでかいと云うのが売りですしね…
あのくらいでないと…シュナ兄はシュナ兄でなくなっちゃうので…
まぁ、その辺りは、温かい目で見守って頂ければ幸いです。

『コードギアス版 竹取物語』
キャスティングと、舞台設定が大変でした…
まぁ、原作を崩したくないと思われる方は読まない方がいいですね…
一応、一通り竹取物語を読みなおしてこうなっちゃっているので…
ちなみに竹の中でルルーシュを座らせていた理由は…シャルルパパの顔を見て泣かせてみたかったと云う…単純に和泉がシャルルパパいじめに走ってしまったからです(爆)

竹取物語自体は平安時代中期あたりじゃないですかね…時代的には…
ただ、原作者も書かれた時期もはっきりしていないので、なんとも言えないのですが…
石作皇子が藤原不比等、庫持皇子が多治比嶋がモチーフとなっていると云うので、時代的には平安時代初期から中期だと考えるのが自然ですけれどね…

すみません、たくさんの感想を一気に頂いてしまって…頂いた分をしっかりお返しできていないような気がしますが…

新プロジェクトに関しては、和泉は完全に静観です。
やっぱり、和泉にとってはルルーシュとスザクがいて『コードギアス』なので…
これで新たなファンが出来るかもしれませんけれど…確かに読んでみたら気に入るかもしれないけれど、やっぱり、あの二人の居ない『コードギアス』はここまではまり込む事が出来ないと思います。
ガンダムファンがアムロとシャアがいてこそ、ガンダムだ!という言葉…よく解ります。
絵とかの問題よりも和泉はそちらの問題が大きいです。
絵の問題もありますけどね…
そういえば、たくま先生は『ナイトメア・オブ・ナナリー』を描かれていましたね…
確かに…独特ですよね…たくま先生の絵は…

ブログペットの今日のテーマとかも読んで下さっていたんですね…。
有難う御座居ます。
これからも出来る限り毎日更新できるように頑張ります。
丁寧なコメント、有難う御座居ました。

未来さま:明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願い致します。

拍手…読んで下さったんですね…。
知っていると云っても生活していくうえでは何の役にも立ちませんけどね…。
それに、世間話するにしても同年代の女性に受けるお話でもないので…これもいいのか悪いのか…
ただ、文章を書く上では役に立っていますね…

ギアスの新プロジェクト…
やっぱり、何でも初代には勝てない…
和泉の持論です。
きっと、これから先、ギアスがシリーズ化しても面白いと思って好きになっても、ルルーシュとスザクの『コードギアス』に敵う作品は出てこないと思います。
年末にガンダムの初代を見ていてつくづく思いました。
ガンダムシリーズ…初代を超えた作品…多分ないです…(和泉の中では)
もし、ガンダムシリーズを見た事があれば、初代を一通りご覧になる事をお勧めします。
確かにアナログで書いているセル画ですから…絵のきれいさとか、完成度は比べ物にならないかもしれません。
でも、ストーリーの作りは…初代はやっぱりガンダムの基礎となっているだけあって秀逸です。

『It's Destiny』
ルルーシュもスザクも…出会った事によって…色々変わり始めています。
きっと、紆余曲折はあります。
本編が彼らの前世ですしね…何もない訳がありません。
それでも、ルルーシュとして、スザクとして、幸せをやり直して欲しい…なぁんて、少々傲慢な事を考えてしまった次第です。
どうか、二人の歩いていく道を見守ってやって下さい。

今年もスザルルへの愛を全開にして色々書いていければと思います。
よろしくお願いします。


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コードギアス版 竹取物語 Final



 ルルーシュの告白に…スザクは驚いてしまいます。
確かに、ルルーシュの『萌え♪』度…じゃなくて、美しさは、この世のものとは思えないほどなのですが…
しかし、どこからどう見ても『満月になると大ザルに変身する』様にも、『夜な夜な生き血を啜って美しさを保っている』様にも見えないのですが…
―――あ、でもルルーシュになら僕の血くらい上げてもいいかも…
とかうっかり思っている場合ではなく…
目の前のルルーシュの表情は相当深刻そうです。
「俺…ここに逃がされる前は月にいたんだ。で、そこで、『ブラック・ムーン』って云うテロリスト…じゃなくて、レジスタンスやってたんだ…。その時、『ブラック・ムーン』の幹部の一人に『おめぇなんか使えるかよ!ばぁか…』って云ったら…集団リンチに遭っちゃって…で、俺、ずっと邪険にしていた弟役のロロが命がけで俺をこっちの世界に送ってくれたんだ…。でも、どうやら、あいつら、コーネリアの率いる『ぶりたにあぐん』に追い詰められているらしくて…夜な夜な俺の夢に妙な『てればしー』を送ってくるようになって…。俺…帰って…多分、また、黒仮面のとげとげリーダーやらされるんだ…。で、用が済んだら…また、リンチくらって…今度は…殺される…」
かなり悲痛な表情で、スザクに訴えます。
確かにデフォルメがないとは云いませんが、ロロが命がけでルルーシュをこちらの世界に送ってくれたのは本当ですし、ルルーシュが幹部にいらん一言を云って怒らせて、集団リンチをくらったのも本当です。
ただ、帰った後の予想は…流石にそこまでやるかなぁ…とは思わないでもないですが…(本編を見る限り)否定できない部分があり過ぎるので、何とも言えない辺りが『流石コードギアス!』と云うべきところなのでしょうが…
そして、ルルーシュのその表情と言葉にすっかりやられてしまったスザクは…
「そんな…。君が殺されてしまうなんて…絶対に嫌だよ…。君は僕のお嫁さんになって、あんなカッコやこんなカッコやあまつさえそんなカッコして、僕にあんな事やこんな事やあまつさえそんな事をされるんだから!」
スザクの中ではテロリスト…じゃなくて、レジスタンスと云う単語に関しては都合よくスルーされており、ルルーシュは帰ったら確実に、家畜の様に扱われて、利用されるだけされて、用が済んだら殺される…しかも、そこで『リンチ』などと云う言葉が出てきているので、確実に嬲り殺される…と云う判断に至ったようです。
ただ…今の言葉に、スザクの煩悩が隠される事無く表現されていたのは御愛嬌と云う事で…
「スザクの煩悩はともかく…俺、こっちの世界は気に入っているんだけれど…でも、あいつら…きっと、『イカルガ』で…俺を迎え(拉致し)に…来るんだ…。昨夜、俺の夢に現れてそう云ってた…」
スザクはルルーシュのその言葉に…焦りの色を隠す事が出来ません…
「え?一体いつ…?」
「今月の…満月に来るって…。最近、どうも老眼が進んだらしくって…月明かりがないと辿りつける自信がないって…」
ルルーシュの言葉に、『月の住人も老眼に苦しむのか…』と云う妙な感想はおいといて、とりあえず、今月の満月まであと…3日…です。
スザクはどこから出したかよく解らないインカムで京の都にいる『特派』の人々と連絡を取ります。
連絡を受けた、インカムのスピーカーの向こうから嬉しそうな声だけは聞こえて来ましたが…

 スザクはルルーシュの話をとりあえず、シャルルとマリアンヌに話す事にしました。
とりあえず、この屋敷の上空が戦場になるかもしれない事は知って貰わなくてはなりません。
そして、都からスザク直属の『特派』を呼び寄せた事も説明します。
流石にシャルルもマリアンヌも驚いていたようです。
ルルーシュはスザクの隣で、下を向いて、ちょっとだけ震えて見せています。(実は、スザクの作戦であると云う事は内緒にしてあります…当然ですが)
そんな、自分の事を打ち明けて、シャルルとマリアンヌのルルーシュへの愛情を推し量りつつ、スザクが理解を求めます。
もし、ここで、この二人がルルーシュをバケモノ扱いでもしてくれれば儲けもの…このままルルーシュを連れ去ってしまおうと思っていたのですが…『コードギアス』の世界…そんなに甘くはありませんでした。
逆にルルーシュの妖艶さを納得させてしまい、『ルルーシュ愛』を更に燃え上がらせてしまう結果となった訳ですが…
とりあえず、今はルルーシュをそんな殺人集団に引き渡さない事が先です…
少々誤解もあるようですが…その辺りは、ルルーシュの話術と演技力の勝ちと云ったところでしょう。
尤も、ルルーシュがここまで云わなくても、シャルル・マリアンヌ夫婦がルルーシュを手放す事を許す筈がありませんし、スザクに至っては、ルルーシュが連れ去られたともなれば…恐らく、月を破壊しつくして帰って来そうな気がします。
やがて、今日の都から呼び寄せられた特派の登場です。
「こぉんにちはぁぁぁ♪」
縦に長い白衣姿の銀髪眼鏡が入ってきました。
その後ろから、『ロイドさん!』と色んなツッコミどころに対して鉄拳かまそうと追いかけて来る、その、銀髪眼鏡の助手らしき女性が追いかけて来ました。
「ロイドさん、セシルさん、相変わらず…と云うよりも、ロイドさん、とっても嬉しそうですね…」
「そりゃぁ…やっと僕の『ランスロット・アルビオン』のお披露目ですもん♪しかも話を聞けば…あのラクシャータが付いているのでしょう?あっちには…」
ルルーシュはそんなロイドの姿を見て恐らく、ラクシャータとロイドは因縁の中である事を察しました。
そう云えば、時々、彼女の口からは『プリン伯爵』と云う言葉が出て来ていたのを覚えています。
「ロイドさん!これは遊びじゃないんですよ!もし、ルルーシュが連れ去られる様な事があったら僕、うっかり『ランスロット』自爆させますからね?」
『うっかり』とか云いながら、『させます』と云っている時点で意図的である事は間違いないが、後々、面倒な事になった時、『うっかり』を入れておけば、ボケをかまして意図的ではなかったと云う事に出来るかもしれないと云う、無意識的な自己防衛でしょう。
「スザク君…最近、帝の立場を忘れているよねぇ…。大丈夫?いつも身代わりの下士官が僕のところに泣きついて来るんだけどなぁ…」
微妙なチクリが入りますが…
「ルルーシュをお嫁さんに貰ったらちゃんと帝の仕事もするし、その下士官をロイドさんのテストパイロットにしていいですから…」
ここで…その下士官の知らないところで、妙な取り引きが交わされていました。
スザク自身も、ロイドがこうした形でチクリを入れて来る時には…何かのおねだりである事をよく知っていましたので、こうした、本人の意思を無視した取り引きは時々なされていました。

 やがて…その月の満月となってしまいました…
スザクをはじめとしたルルーシュを守ろうと云う気合の入った連中がそれこそ、この屋敷を火事にしてしまうのではないかと思えてしまう程…燃え上がっています。
若干名、自分の作ったKMFにしか興味のないマッドサイエンティストも居ましたが…
ルルーシュの為…と云う面々にとっては、ライン場るがこれ以上増えて貰っては困るので、
『役に立つ内は生かしておいてやる!』
を貫くことで落ち着いたようです。
月が真上に来た頃…その綺麗な満月に真っ黒な影を作っている船影が見えます…
『月の方向から…Unknown空中艦発見…。こちらに向かってきています…』
セシルがレーダーを見ながら報告します。
セシルはロイドの助手であり、前線ではKMFを駆ったり、戦艦の管制を行ったりできると云う、中々オールマイティで使い勝手のいい…じゃなくて、有能な人物です。
スザクとしては、人間的にはロイドよりもセシルを信用しています。
何せ、あのすぐに暴走してしまうロイドをうまくコントロールできると云う…人間離れした調教能力を持つのです。
セシルの隣でモニターを見ていたルルーシュが云います。
「あれが…『イカルガ』だ…」
心なしか、ルルーシュの声に…何か不安の様なものが現れているのに、ルルーシュが頑張ってそれを隠している様子が垣間見えます。
平時なら『萌え♪』なのでしょうが、今はそれどころではありません。
スザクはランスロットの中でセシルとルルーシュのやり取りを聞いています。
そして…黒い空中浮遊艦を見つめます。
『相手に最初の一発を撃たせる…』
スザクは帝として戦争のやり方をよく知っています。
そして、スザクは臨戦態勢状態でボタン一つで攻撃できる準備だけはしておきながらも、決してこちらから手を出す事はありません。
やがて…ルルーシュが『イカルガ』と呼んだ空中浮遊艦からオープンチャンネルが開きます。
『こちらは月面都市コペルニクス在住『ブラック・ムーン』だ…。何かの手違いで、『ブラック・ムーン』所属の『ゼロ』がこちらの世界に来てしまったと云う情報が入り、迎えに来たものである。こちらには『ゼロ』さえ消して頂ければ戦闘の意思はない!繰り返す…』
なんだかとっても斜め上な申し出に地上で聞いていた人間達はとってもカチンときてしまったご様子…
スザクやシャルル・マリアンヌ夫妻に至っては事情を聞いていただけに、相当ムカついている様子です。
しかし、この騒ぎで集まって来た民衆は…この、態度のでかい宇宙人(確かに、宇宙から現れているのでその表現は間違っていません)に色々思うところがあるようです。
中には彼らの云う『ゼロ』と云うのが、麗しのルルーシュだと気付いた者もいて…そこからブーイングが発生します。
そして、いつの間にか、彼らにとっての敵となっていた、彼らにとっては未確認飛行物体と云う存在の『イカルガ』に対して、『帰れ!』コールが自然発生します。
ルルーシュ曰く、『イカルガ』…と云うか、『ブラック・ムーン』は月面都市の中で虐げられてきた人々を救うと云う大義名分の下、集まったレジスタンスだったのだが…リーダーたる『ゼロ』…つまり、ルルーシュがコーネリアの御親戚だったと云う事がばれて、『ブラック・ムーン』の連中が一方的に裏切り者扱いして追い出して…ただ追い出すだけでは飽き足らず、集団リンチして殺そうとしたところを…誰よりもルルーシュを慕っていたロロと云う少年が命がけでルルーシュを地球に送ったと云います…
まぁ、一方の話しか聞いていないので、判断は多少偏ってしまっていますが…
戦艦まで持ち出して連れ戻しに来ているところを見るとかなり物騒な連中だと云う事は解ります。

 一方的な言い草に…真っ先にキレたのが…マリアンヌでした。
「帝なスザク君!そんな『斜め上』な連中にルルーシュを返す事はありません!(せっかくルルーシュを玉の輿に乗せて、私たちの老後も安心できると云うのに!)帝なスザク君!そいつらをとっとと追い返して二度と来ないようにしてくれたら、明日にでもルルーシュとの結婚式をあげちゃいなさい!」
マリアンヌの言葉にシャルルは『え?』と云う表情を見せるし、スザクの方は…その先の御褒美に目を輝かせます。
ここで、『御褒美なんだ…』と思われた方…居るかとは思われますが…スザクとしては、欲しい者の為には手段を選びませんが、出来れば、地を見る事無く手に入れたいと考えている『帝』なので…
そして、どうやら、『帝』の権力は自分のスキルアップとこうした時に自分の能力を発揮する為だけに使っているようでして…
ゲームでも『ご褒美付き』の方が燃え上がるタイプの様です。
『イエス、ユア・ハイネス!』
この返事の仕方も…スザクは『帝』、マリアンヌは『一般人』ですが、この際スルーしちゃいましょう…。
ここまでのお話ではどう見てもマリアンヌの方が強い…と云うか、このお話では恐らく、マリアンヌが最強ですので…
まぁ、どうでもいいお話しはここまでにして…スザクがランスロットを発進させて、『イカルガ』の方へ飛んで行くと…その『イカルガ』からは紅いKMFが飛び出してきました。
『あんたがルルーシュ泥棒ね?返して貰うわよ!』
と、女の声が聞こえて来ます。
問答無用で紅いKMFのどう見てもバランスわりぃなぁ…と思われる大きな左腕を突き出してきました。
スザクの発進前にルルーシュは知っている限りの事を教えてくれました。
とりあえず、ロイドの話ではエナジーフィラーが満タンの状態だったら、シールドを使えば防げるとの事…
そうと解っていれば、やりようもあります…
とりあえず、あの左腕は『輻射波動』と呼ばれるエネルギー玉をぶっ放す武器らしいが…どれだけ大きなエネルギーであっても当たらなければいいのですから…
そして…あの様子だと、確実に向こうから撃ってくる気満々の様です。
流石…テロリスト…とついうっかり思ってしまいました…
レジスタンスであれば、もう少し交渉してから攻撃を仕掛けて来るものですが、テロリストと云うものは基本的に問答無用で、一般人を巻き込んでも厭わない連中ですから…(そう云う点ではレジスタンスもあまり変わりありませんが、気声は多分、レジスタンスの方が正義の味方っぽいので)
そして…相手は…左腕を構えて、エネルギー玉を作っているご様子です。
『スザク!気を付けろ!多分、フルパワーで来る!あいつら…俺を連れ戻す為だけにフルパワーの『輻射波動』使って、地球の人々を殺す気か?』
ルルーシュの叫びと呟きに…スザクの怒りは頂点に達します…
『そこの紅いKMF…ここで止めさせて貰うよ…。君たちの間違った方法で得た結果に…価値を見出す事は僕には出来ない!』
相当動機が不純な状態で正義の味方になっている気のするスザクでしたが…しかし、フロートシステムで空中に浮いていると、地上にいっぱい人がいるのが見えるのです。
ルルーシュの事もありますが、どうやら『ブラック・ムーン』とやらは、うっかりスザクの逆鱗に触れてしまったようです…
『何言ってんのよ!最初に私達にウソを吐いたのはルルーシュなんだから!それに…別に私たち、ルルーシュを連れ戻しても殺したりなんてしないわ!ルルーシュに何を云われたか知らないけど!』

 相手はまるで、ルルーシュが全面的にウソを吐いていると云う口ぶりです。
まぁ、自分の敵とか、裏切り者認定した人間が第三者に話した事など、基本的にウソに思えるのはある意味仕方ありません。
『コードギアス』知っている方々なら…現在の『イカルガ』の指揮官があの『4バカ』な訳ですし…説明はいらないでしょう。
おまけに紅いKMFのパイロットは何度裏切っても許して貰えているキャラですし…この際何でもありです。
『ルルーシュが何のウソを吐いたと云うんだい?と云うか、君たちの敵の親族だった事を隠していたって事だけだろ?それで裏切り者扱い…恩知らずにも程があるね…。そうだ…ロイドさん、ニーナの創った『フレイヤ』…さっきルルーシュが云っていた月面都市に飛ばせる?』
『え?出来ない事はないけど…』
『なら…そっちにとばそ?そっちの方が手っ取り早いって…。帰るところがなくなれば、こいつら…自滅するだけだし…』
恐ろしく物騒な会話をオープンチャンネルで行っている。
これを見物に来ている連中は地球に落とされる訳ではないと云う事が解るので、大して騒いじゃいないが…
『ちょっと待て!あんなものを落としたら…一般の住民は確実に皆殺しになる!と云うか、コペルニクス自体…何も残らないぞ!』
ルルーシュの一言に驚いたのはルルーシュを迎えに来た連中の方でした。
ルルーシュの慌てぶりに…流石に『イカルガ』の連中も驚きを隠せないようです。
総指揮官となっている扇は…その会話に色々と悩み始めます。
このオープンチャンネルの会話は彼らには云い揺さぶりになったようです。
『い…いったん撤退!』
どうやら、色々想像は出来たようで、こちらの被害は何もない状態ですごすごと帰って行くご様子です。
彼らが見えなくなって、スザクがルルーシュの元に戻ると…
「スザク!まさか…あの『フレイヤ』…」
不安そうにルルーシュがスザクに詰め寄ります。
「大丈夫…。『フレイヤ』を月まで飛ばせるなんて…僕とロイドさんのウソだから…。あんなもので戦ったりしたら…この周辺にも被害が出る…。そうしたら…ルルーシュが育ってきたこの街まで…壊れちゃうじゃないか…」
スザクの言葉にルルーシュはへなへなとその場に座り込みます。
どうやら、月には…何か大切なものを残してきているようです。
「よかった…。俺…ロロを…ロロの墓を…月に作ってきちゃったから…。ロロが眠っているんだ…俺を助けてくれた…ロロが…」
「そっか…。いつか…僕がルルーシュをその、命の恩人の墓参りに連れて行ってあげるよ…。勿論、僕も一緒に…」
ルルーシュのこの姿に…スザクは
―――僕の為にも…ルルーシュはこうして泣いてくれるのかな…
なんて思っちゃったりもしていますが…
でも、これで、あの連中は暫くはこちらにちょっかいを出してくる事はないでしょう。
あんな風にすぐにビビっているのですから…意外と指揮官としてはいかがなものだろうと思ってしまうわけですが…
と云うか、余計な心配かもしれませんが…彼らは確かレジスタンスと云う立場です。
これで月に帰って…大丈夫なのでしょうか?
余計な心配だとは思うのですが…ついうっかり…

 そうして…ルルーシュとスザクは、シャルルはともかく、マリアンヌのお許しを得て、ルルーシュは京の都に嫁入りとなった訳です。
マリアンヌは嫁入りの日のルルーシュの白無垢姿に大満足です。
ルルーシュは相当ご機嫌斜めの様ですが…
「なんでスザクが女のカッコにならないんだ!」
と云う事で起こっている様なのですが…じゃんけんで負けてしまったので仕方ありません。
こうしてルルーシュとスザクは夫婦として、シャルルとマリアンヌはルルーシュにくっついてくる舅姑として、末永く幸せに暮らしましたとさ…
めでたし、めでたし…(?)

END


あとがきに代えて



年を跨いでしまった『竹取物語』でしたが…
このお話し…書いている内に妄想が広がり過ぎて…
まるで尻切れトンボみたいになっちゃいました。
ロロが既に御空の上の人として出したのは完全に和泉の苦肉の策です。
ロロファンの方に申し訳ないのですが…それでも、ルルーシュはロロに対してとっても感謝していると云う描写で勘弁して頂ければ…などと、甘い事を考えている訳ですが…
ナナリーを出さなかった理由はある程度和泉の作品を読まれている方ならお察しいただけると思うのですが…話がまとまらなくなるからです。
で、月の使いをテロリスト呼ばわりするわ、月面都市に向かって『フレイヤ』ぶっ放そうとするわ…メチャクチャでした…
笑ってすませて下さる方だけであった欲しいと心から願わずには居られません。

リクエスト下さった紫翠さま、こんな形での掲載になってしまい申し訳ありませんでした。
でも、リクエスト頂き、有難う御座います。
頑張ったのですが、今の和泉には『竹取物語』をベースに書くのは、これが精一杯ですね…。
もっとたくさん文章を書きこんで、もう少し文章力が上がった時、再チャレンジしてみたい題材でもありますが…
楽しんで頂けていれば幸いです。

明日から、2つリクエストネタを送って下さった方の2つ目の作品を掲載してまいります。
ひょっとすると、リクエスト下さった方がお忘れになっている可能性も高いのですが…
そうじゃないといいなぁ…と思っています。
お待たせして申し訳ありません。
2つリクエストネタをくださったみなさん、注意して見ていて下さい。


☆拍手のお返事


まりもこさま:明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願い致します。

年末年始は、どちらのサイトさまもブログさまも訪問者様は減るようですよ?
うちの場合、とっても辺境地なブログですから…普段とあまり変わらないんですけれど…(それでも減りますけどね)
年末年始はどうしてもパソコンの前にいられる時間は減ります。
ですから、和泉も普段のイベント前だったら別に特に小説掲載をお休みする事もなくオフラインを出していますけれど、年末年始はお休みを頂いている訳ですしね。
それでも、いらして頂けてうれしいです。
今年も、通って頂けるように精進してまいりますので、よろしくお願い致します。

『It's Destiny』
ホントにバカップルですね…。
このままルルーシュの風邪が治らなければいいんじゃないかと思うくらいですが…(←ダメじゃん)
とは云っても、和泉の作品は紆余曲折が売り(?)なので…しっかり、引っ掻き回していきますが…
皆さん、二人の記憶が戻った時の事、本当に御心配下さっていて…二人が愛されているなぁ…と思います。
彼らがいい形で幸せになれるよう…頑張ります。

水流さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
まずは、沢山頂いた感想のお返事を…

『Revenge』
ここでの一番の被害者はやはり、ビスマルクでしょう…(笑)
まぁ、シャルルとマリアンヌが仕事を放り出さないだけまし…って事で…
シュナ兄とコーネリアはしっかり当日、仕事をさぼる気満々でしたからね…
きっと、カノンとギルフォードが色々苦労する事になるでしょう…(笑)

誕生日に関しては…とりあえず、和泉はルルーシュとスザクが重要なので…気が向いたときくらいしか、他のキャラの誕生日は省みていないですね…
公式のデータも結構いろいろですし…
ジノの身長…流石にそれはないですね…(笑)

『Endless History』
これは…まぁ、おととしのルル誕の時もそうだったんですけれど、ラストは、本編ラインの捏造にしているので、どうしても切ない系…でも、その切ない中で切ない幸せを感じる…という感じになってしまっていまして…
多分、あの場にいた人達…ナナリーとシュナイゼルがうすうす気づいている事も解っていただろうし、二人がきっと、色々な思いを抱えて知らないふりをしていた事も解っているでしょうし、とにかく、色々な思いがあると思います。
もちろん、ナナリーとシュナイゼルも30年という時間の流れの中で、ルルーシュとスザクの残したものを理解し、そして、あのオレンジ畑を訪ねた…という設定なので…
あそこにいた全員が、その日が神聖な日になってくれるといいと…和泉も思います。

『It's Destiny』
ルルーシュとスザク…少しずつ心の中に色々な変化が生じ始めています。
そのカギを握っているのは…まぁ、少しだけばらすとミレイさんです。
色々な設定が盛り込まれているフラグなので、これ以上はお教えする事が出来ませんが…
この二人は…ちゃんと記憶を取り戻して…ちゃんと幸せにしていきます。
そう云うつもりで書いていますので…
あの本編の終わり方のもやもやを自分の中でなんとしても払拭したいと云う思いもありますし、あの二人は…あの二人として幸せになってほしいと思うし、そうなる事に価値があると思っているので…
少なくとも、この物語の中ではそう云う事になっております。
まぁ、邪魔はいっぱいいるし、トラブルメーカーもいっぱい居ますけれどね…
それでもそれらを全て乗り越えないと…あの本編の二人を同じ時間に転生させて、記憶まで取り戻させて…そして二人で幸せにする…というその意味が薄れる様な気がするので…
ギネヴィアはともかく、他のメンバーたちはそれこそルルーシュにとってもスザクにとっても因縁のあるキャラクターですしね…
この話では、ちゃんと幸せになって貰います…
ルルーシュとして…スザクとして…

『A field of Sweet Potato』
これは…とにかく、他の話と長さのバランスを考えたとき、ちょっと困ってしまいまして…
だから、3人の視点を分けて書かせて頂いたのですが…
そんな苦肉の策でも、楽しんで頂けていたのなら幸いです。
ただ、時期外れになってしまった事には申し訳ないと思っております。
ただ、困ってしまったのは…書いているうちに焼き芋を食べたくなって仕方がなかったんですよねぇ…(笑)
焼き芋屋さんが通ると、普段は絶対にそんなことしないのに…フルスロットルで猛ダッシュして焼き芋を買いに行っていました…(爆)

『皇子とレジスタンス』
星刻と天子ちゃん…
まぁ、年の差を考え始めるときりがないですし、政略結婚とはそういうものだとお考えください。
本編でもそうでしたしね…
それでも、最初は形だけでしょうね…
どう考えても天子ちゃん…おこちゃま過ぎですから…

この話でのシュナ兄は陰から見守るルルコンなので…
それをよく理解してくれるカノンはこういう時に重宝します。
彼らも人の話ではなく、ルルーシュを見ていて、色々感じるところがあるのでしょうが…自分の中で自分の言葉として理解できないもどかしさはあったと思われるので…
だから、カノンに少しお話して頂いたのですが…

キャスタールは…キャラ設定に困って…最初はオリジナルキャラを出そうかとも考えたんですが、それを考えるだけの時間もなくって、で、DSのキャラをお借りしました。
ここのキャスタールは双子設定じゃないです。
双子にすると更に話がややこしくなるので…
ラティス公国に関しては、一旦ルルーシュから離れるので、しばらくは彼女も出てくる事はないでしょう。
ただ…最終的にルルーシュも偽物の姫もちゃんとけりをつけなくてはいけない問題もありますので…
再登場もあるのですが…それはまだ、もう少し先になりそうです。

『幼馴染シリーズ』
ルルーシュが思ったよりもヘタレてくれたおかげで…スザクがヘタレていられなくなりました…(笑)
まぁ、王道ネタで云った訳なのですが…
天の邪鬼な和泉も、困った時には王道で行くと云う事で…

ナナリーに関しては、ルルーシュが盲目的に大切にし過ぎていて、見えていない部分は沢山ありますね…。
きっと、一番身近にいるスザクやノネットが色々とフォローしていくと思います。
このまま、シュナ兄やジノが黙っているとも思えないのですが…
今のところはスザルルターンになっているので…でも、少しずつ、トラブルをまき散らしていく予定です。

ノネットの設定は…皆さん、中々いい評価を下さっていまして…
まぁ、ロスカラのノネットもあんな感じかなぁ…なんて思ったりして…

『Don't Sigh!』
これは…とにかくルルーシュがモテモテで…でも無自覚で…スザクが苦労すると云うネタを頂いたので…
やりすぎた感は実は、今になってあります(笑)
まぁ、スザクには謝らなくちゃいけないかな…とは思います。(反省しないけど)
シュナ兄はこうでないと…(笑)
とにかく『強引にマイウェイ!』な方なので…
シュナ兄のターンは書いていて楽しかったです。
シュナルルは時々書かせて頂いているのですが、シュナ兄はシリアスでもギャグでも非常にキャラが作り易いので、意外とそう云う点では重宝しています。
シュナ兄は全てにおいてスケールがでかいと云うのが売りですしね…
あのくらいでないと…シュナ兄はシュナ兄でなくなっちゃうので…
まぁ、その辺りは、温かい目で見守って頂ければ幸いです。

『コードギアス版 竹取物語』
キャスティングと、舞台設定が大変でした…
まぁ、原作を崩したくないと思われる方は読まない方がいいですね…
一応、一通り竹取物語を読みなおしてこうなっちゃっているので…
ちなみに竹の中でルルーシュを座らせていた理由は…シャルルパパの顔を見て泣かせてみたかったと云う…単純に和泉がシャルルパパいじめに走ってしまったからです(爆)

竹取物語自体は平安時代中期あたりじゃないですかね…時代的には…
ただ、原作者も書かれた時期もはっきりしていないので、なんとも言えないのですが…
石作皇子が藤原不比等、庫持皇子が多治比嶋がモチーフとなっていると云うので、時代的には平安時代初期から中期だと考えるのが自然ですけれどね…

すみません、たくさんの感想を一気に頂いてしまって…頂いた分をしっかりお返しできていないような気がしますが…

新プロジェクトに関しては、和泉は完全に静観です。
やっぱり、和泉にとってはルルーシュとスザクがいて『コードギアス』なので…
これで新たなファンが出来るかもしれませんけれど…確かに読んでみたら気に入るかもしれないけれど、やっぱり、あの二人の居ない『コードギアス』はここまではまり込む事が出来ないと思います。
ガンダムファンがアムロとシャアがいてこそ、ガンダムだ!という言葉…よく解ります。
絵とかの問題よりも和泉はそちらの問題が大きいです。
絵の問題もありますけどね…
そういえば、たくま先生は『ナイトメア・オブ・ナナリー』を描かれていましたね…
確かに…独特ですよね…たくま先生の絵は…

ブログペットの今日のテーマとかも読んで下さっていたんですね…。
有難う御座居ます。
これからも出来る限り毎日更新できるように頑張ります。
丁寧なコメント、有難う御座居ました。

未来さま:明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願い致します。

拍手…読んで下さったんですね…。
知っていると云っても生活していくうえでは何の役にも立ちませんけどね…。
それに、世間話するにしても同年代の女性に受けるお話でもないので…これもいいのか悪いのか…
ただ、文章を書く上では役に立っていますね…

ギアスの新プロジェクト…
やっぱり、何でも初代には勝てない…
和泉の持論です。
きっと、これから先、ギアスがシリーズ化しても面白いと思って好きになっても、ルルーシュとスザクの『コードギアス』に敵う作品は出てこないと思います。
年末にガンダムの初代を見ていてつくづく思いました。
ガンダムシリーズ…初代を超えた作品…多分ないです…(和泉の中では)
もし、ガンダムシリーズを見た事があれば、初代を一通りご覧になる事をお勧めします。
確かにアナログで書いているセル画ですから…絵のきれいさとか、完成度は比べ物にならないかもしれません。
でも、ストーリーの作りは…初代はやっぱりガンダムの基礎となっているだけあって秀逸です。

『It's Destiny』
ルルーシュもスザクも…出会った事によって…色々変わり始めています。
きっと、紆余曲折はあります。
本編が彼らの前世ですしね…何もない訳がありません。
それでも、ルルーシュとして、スザクとして、幸せをやり直して欲しい…なぁんて、少々傲慢な事を考えてしまった次第です。
どうか、二人の歩いていく道を見守ってやって下さい。

今年もスザルルへの愛を全開にして色々書いていければと思います。
よろしくお願いします。


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posted by 和泉綾 at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2009年12月25日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 22

コードギアス版 竹取物語 3



 帝であるスザクは、マリアンヌの打算の下、屋敷に招き入れられました。
そして、先を歩くマリアンヌに声をかけました。
「あの…ルルーシュはプリンが好きだと聞いて…『シェ・アールストレイム』で買った限定プリンなんですけれど…良かったら、後で、ルルーシュに上げて下さい…」
そう云って、洋菓子店の箱をマリアンヌに手渡した。
「まぁ…帝自らお土産だなんて…」
「だって…僕、ルルーシュをお嫁さんにしたいんです…。流石に、『帝』なんて職業なんで、以前こちらに通っていた5人の男の人たちみたいな事は出来ないけれど…。なんだかもので釣る…見たいでカッコ悪いですかね?」
えへへと笑うスザクに対してマリアンヌは結構好感を抱いたようです。
これまで、どう見ても『腹黒』な連中を見続けて来たので、ある意味仕方がないのかもしれませんが…
しかし、世の中には、『見た目で人を判断してはいけません!』と云う言葉もあるので、とりあえず、マリアンヌは不敬罪に問われない程度にそのスザクを観察します。
そうして、さっきまでお茶をしていた部屋にスザクを招き入れる事にします。
「ルルーシュ…帝がどうしてもあなたに会いたいんですって…。ほら…あなたの好きな『シェ・アールストレイム』の限定プリン…あなたにお土産だそうよ?」
マリアンヌがルルーシュの目の前にその箱を置きます。
マリアンヌとしては、流石に竹の中から出て来たあぶく銭だけでこれだけの生活を維持できるとは思ってはおらず…やはり、パトロンは欲しいと思っているのです。
今のところ、(表向きには)一番好感度を持てるし、確実にルルーシュ本人は食うには困らないだろうし、自分たちの老後の面倒も見て貰えそうだし、どう見ても、浮気の心配ならルルーシュに云いよって来る連中の方が心配な外見なので、マリアンヌの中ではルルーシュのお婿さんの第一候補となった訳ですが…
ルルーシュは目の前に置かれた洋菓子店の箱をじっと見つめています。
「……」
ルルーシュが黙ったままの状態にスザクがにこりと笑いながら尋ねます。
「ルルーシュ、初めまして。僕、京の都で帝をやっているスザクって云うんだ…。あの、『外見が綺麗なら誰から構わず…』と云う5人組から熱心な求婚を受けていて…なびかないって聞いて来たんだけれど…。で、僕、その噂を聞いて、君の写真、ある人にディートハルトのパソコンにハッキングして貰って盗んで…一目見て大好きになっちゃったんだ…。もう一枚欲しくてハッキングかけたら…どうやら、1回目のハッキングがばれちゃったみたいで…逆ハックかけられちゃったけどね…」
またもえへへと笑うスザクでしたが…
今の説明を聞いて、色んな意味で普通に3人は引いています。
追っ払ったディートハルトに対しても、現在目の前で空気を読まずに喋っているスザクに対しても…
逆ハックをしかけると云う事は…恐らく、どこから繋いでいるものであるかも解っている筈なので…
京の都で帝やっているスザクのアクセスと解っていて、逆ハックをしかけたと云う事になるのです…
これは…ブリタニアでなくても不敬罪とか、国家反逆罪を問われるかもしれない代物です。

 それはともかく…ルルーシュが驚きながらも…スザクの持って来たプリンの箱が気になって仕方がないと云う雰囲気を醸し出している事にスザクが少しだけ満足げな笑みを顔に浮かべます。
―――やっぱり、まずは好きなもので興味を引かないとね…
表面上は天然キャラを醸し出してはいるものの、心の中ではしっかり計算しつくしての行動に見えます。
そして、未だに欲しいけれど…でも、スザクの目的がいまいちよく解らない(本人が口で云っていても『裏がある!』と考えてしまう癖があるようで)状態で、そんな不安があるからと云って、諦めもつかない状態の様です。
そんなルルーシュの様子を見てスザクは、ルルーシュに対してにこりと笑いかけます。
「ルルーシュ…そのプリンは君のものだよ?折角ルルーシュの喜ぶ顔を見たくて頑張って並んだのに…」
とスザクが云います。
外見上、とっても素直でいい子…そして正義感の強い雰囲気が見える…まるで、ヒーローものの熱血主人公みたいな雰囲気を醸し出しているので、ルルーシュも少しだけ…ほっとしたい気もするのですが…
これまで、ルルーシュにつき纏っていた5人が、腹黒兼変態だったので…どうにも安心しきる事が出来ないようです。
スザクも、自分の下で働いていた者たちですし、普通、皇居に引っ込んでいる職業の筈の帝ですが…
スザクの場合、どうにも性格的に
『退屈だから、身代わりよろしくねぇ〜♪』
と、背恰好がスザクに似ている名も知れない下士官を捕まえて自分の髪型に近いヅラを被せて、自分の着物を着せて、烏帽子を被ってしまったら解らないと云う事で、替え玉使って方々を遊び回っていたとか…居ないとか…
そんな中、苦労していたのは、スザクの幼い頃からの教育係である藤堂でしょう。
今回はその、藤堂さえも捲いてここに来ているのです。
ただ…入手困難なプレミアプリンに関しては、スザクの乗るKMFの開発チームのメンバーを総動員して朝早くから並ばせていたようですが…
ちなみに、シュナイゼルの偽物『単車マンジェレミア』を作ったロイドはシュナイゼルの部下ではありますが、実際にはスザクの乗るKMFの開発責任者だったりします。
ロイドもプリンが大好物で…基本的にその能力を買われて雇われているので、その技術さえ確かなら首が飛ばない事が解っているので、やりたい放題です。
今回のシュナイゼルへの協力も『こっちの方も面白そうだから…』と云う事だったし、もし、シュナイゼルに協力したとなれば、スザクが阻止しようとする場合、確実にKMFを引っ張り出す事も予想が出来たので、ロイドとしてはデータを取るためのチャンスだとばかりに今回の事は一応、スザクには謝ったようですが、まったくもって反省している様子はありません。
だから、ロイドはスザクの『ルルーシュの為にプリンをGet!してきてね♪』に関しては協力している様子はありません。
自分の分は確実に確保して、現在はKMFの研究所で舌鼓を打っている事でしょう。

 まぁ、そんな事はともかく…ルルーシュは半信半疑のままスザクの持って来たプリンの箱を開けます。
すると…中には、『プレミアプリン』の名に恥じない…神々しいプリンの姿があります。
その姿に…ルルーシュもどうやら我慢できなくなったようです。
「ほ…本当に…食べていいのか?」
ルルーシュの瞳は…きらきらと輝いています。
もので釣られると云うのは、ルルーシュのプライドも許さないし、スザクもなんとなく面白くない気分ではあるのですが…
それでも、きっかけと云うもの必要です。
「勿論♪その為に買って来たんだよ?君がプリンが好きだって聞いてから…僕…頑張っちゃった…」
ちなみに頑張ったのはスザクではなく、KMFの研究所の職員です。
敢えて、一つしか買ってきていないのは、スザクが頑張ってGet!して来たと云う事を強調する為でしょう。
一応、3つばかりGet!出来たようですが…他の2つはスザクは特に、『プリン大好き♪』と云う事でもなかったので、2つはGet!出来た3人で分けるようにと…これまた、鬼と云うか、鬼畜な御命令をなさったそうです。
今頃、スザクのKMFの研究所はロイドも混ざって大騒ぎでしょう。
まぁ、そんな事はともかく…
「なんだか…俺ばっかり…悪いな…。お母様…二つ、スプーンを用意して頂けますか?」
ルルーシュがはにかみながらマリアンヌにお願いします。
「あら?二つ?」
マリアンヌは解り切っている答えに対して『?』で返します。
そして、横目でわなわなと怒りに震えるシャルルを威嚇しています。
「だって…折角帝が…頑張って持ってきて下さったんだ…。ここのプリンはうちでジェレミアやビスマルクが頑張っても中々手に入らないんだ…。頑張った帝と…一緒に食べたい…」
そんな事を…はにかみながら云われて堕ちない奴がいるでしょうか…
そして、ルルーシュの心配をする…と云うよりも、早いところ反抗期から卒業して欲しいと願うシャルルにとっては、許せない相手の登場となります。
それこそ、前回までアホな頑張り方をしていた5人組の方がまだマシです。
否、あの変態度を考えると…どっちもどっちでしょうか…
こんなはにかんだルルーシュの顔を見るのは…ぶっちゃけ、シャルルもマリアンヌも初めてです。
シャルルはそれこそ今にもスザクに襲いかからんばかりに怒っている様ですが…その辺りは長年シャルルの奥さんをやって尻に敷いて…じゃなくて、コントロールして来たマリアンヌだけの事はあります。
マリアンヌの方は、将来の金蔓…じゃなくて、ルルーシュのお相手が見つかりそうだと心から喜んでいます。
「ねぇ…ルルーシュ…。その、『帝』って云うの…やめてくれないかな?君には『スザク』って呼んで欲しい…」
少しだけ寂しそうな顔をしてスザクはルルーシュに頼みました。
ルルーシュははっとします。
『帝』と云えば…公人の中の公人…
確かにその名前で皆は敬ってくれるかもしれませんが…スザク本人を見てくれる人は…
―――きっといないんだ…。何かの本に書いてあったな…。こうした肩書がある人は…孤独だと…
とまぁ、スザクのある意味計算づくでほんの少しだけ真実を交えた話にルルーシュはすっかりスザクに対して感情移入してしまいます。(よほど、マリアンヌが箱入りに育てたようです)

 寂しげなスザクの顔を見て、ルルーシュは
「解った…。お前がそう呼んで欲しいなら…そう呼ぶ…」
既に『お前呼ばわり』している時点で不敬罪に問われても文句は言えないのですが…
それでもここではあえてスルーします。
これはルルーシュの性格上、そんな風に礼を払っての話など…どうしたらいいか解らないと云う切実な問題があるためです。
「ありがと…ルルーシュ…」
なんだか、いい雰囲気になって来たようです。
マリアンヌは将来の金蔓Get!…じゃなくて、ルルーシュの素敵なお婿さんGet!の為に静かに…嫌がるシャルルを引っ張って部屋を出ます。
シャルルの両眼からは滝の様な涙が流れています。
声にならない声で、ルルーシュの名前を叫んでいます。
そして、ルルーシュ達の邪魔にならないところに来ると、
「儂はぁぁぁぁぁぁ…ずぇぇぇぇぇぇぇっっっっったいにぃぃ…認めぇぇぇぇぇぇん!」
と叫んではいたと云うのは、また、別のお話です。
二人部屋に残されたルルーシュとスザクはと云うと…なんだかおままごとみたいに一つのプリンを見つめています。
と云うのも、(明らかにわざとだと解りますが)マリアンヌが取り皿を持って来なかったからです。
「ごめん…お母様…どうやら…取り皿を忘れたみたいだから…取ってくる…」
そう云ってルルーシュが立ち上がろうとした時に、いつの間にかルルーシュのすぐ隣に座っていたスザクが立ち上がろうと知るルルーシュの手首をきゅっと掴みます。
ルルーシュがスザクの顔を『え?』と云う表情で見ると、スザクはにこりと笑いました。
「別に…僕はいいんだよ?ルルーシュが食べて?君のお母さん、なんだか、気を使ってくれたみたいだけれど…」
(恐らくこれも作戦の一つと思われますが)スザクはすっと、プリンをルルーシュの前に置きました。
「でも…俺、一緒に食べようって云ったんだ…。それに…スザクは知らない訳じゃないだろう?ここの『プレミアプリン』…中々手に入らないんだ…」
「こんなプリンで君が喜んでくれるなら…僕毎日でも頑張っちゃうよ?」
スザクの中では『ぬけぬけとよく云う…』と思いつつ、『欲しいものがあるなら手段を選んでいられない…』と云う、ここまで育ってきた中の教訓により、今は手段を選んでいる場合ではないと判断したようです。
「あ…有難う…。でも、やっぱり、一人で…って云うのは気が引ける…。先に半分食べろ…。残ったのは俺が食べる…」
スザクの中でもの凄い感動があります。
こんな風に可愛い顔をして、こんなに可愛い事を云ってくれるのです。
下手すると、このまま押し倒してしまいたいと云う衝動に駆られますが…それでは、あの変態5人組と大して変わりません。(腹黒さはその上を行っていると思われますが)
「解った…。でも、僕がお土産に持ってきたのに、僕が先に食べちゃうのは変だから…ルルーシュが先に食べてね?」
スザクは心の中で相当葛藤しているのですが…にこりと笑ってそう云うと…ルルーシュは少し、戸惑った様にプリンを食べ始めました。

 スザクはそんな、子供っぽく喜んでプリンを頬張っているその姿に見とれています。
―――綺麗なのに…可愛いなんて…。あの変態5人組が執着するのも解るなぁ…。僕も、『帝』権限をフルに使って攫いたいよ…
などと考えていると…ルルーシュも流石に緊張していたのか…こうした場面でのお約束な事をします。
「あ、ルルーシュ…口元にクリームが…」
デコレーションの生クリームがスザクから見て右側の口の端についています。
「え?どっちだ?」
ルルーシュがそんな風に尋ねると…スザクはまたも『腹黒さ』を全開にします。
「右だよ…」
すると、ルルーシュはスザクの方から見て左側の口の端をその愛らしい舌を出して舐めますが…(←この時点で悶えてしまいそうですが)
お約束の反応にスザクは満足したように、笑みを浮かべてルルーシュの口元に顔を近づけて行きます。
そして、ルルーシュの付けてしまったクリームをぺろりと舐めます。
「うん…本当に美味しいね…。僕の分は貰ったから…後は、ルルーシュが全部食べていいよ?」
スザクの反応にルルーシュは顔を真っ赤にしています。
何が起きたのか、本人の意識の中では解っていないかもしれません。
フリーズする事しばし…
「な…何をするんだ!」
「ルルーシュが付けちゃったクリームを取ってあげただけじゃないか…」
しれっとそんな事を云います。
ルルーシュは相当恥ずかしかったようで…
「お…お前…一体何をしに来たんだ!こんなプリンまで持ってきて…」
ルルーシュはスザクがまた、あの5人組と同じような事をするのではないかと思って、少し涙目になっています。
まぁ、目的は同じなのですが、あんな風に『腹黒と変態』を全開にしてアタックするつもりはありません。
「うん…。ルルーシュの事…好きになっちゃって…お近づきになりたいなぁ…と思ったのは事実…。でも、今は…ルルーシュと一緒にいたい…。ルルーシュと一緒にいて、ルルーシュがプリン見て喜んでいるところとか、僕がやったことで驚いたところとか…見て見たいんだ…」
これは間違いなく本音でしょう。
ルルーシュの方は…ちょっとだけ戸惑った様な顔をします。
そして、その後、困ったような顔で、泣きそうになっています。
ルルーシュの変化に気づいたスザクは声をかけます。
「どうしたの?僕…ルルーシュに…泣いちゃうような事云っちゃった?」
流石にこれはスザクとしても困る事…
ルルーシュの泣き顔は…いずれ別の機会に…と思っているので、こんなところでルルーシュの涙を見たい訳じゃありません。
「ち…違うんだ…。スザクが…悪い訳じゃない…。俺…スザクとは一緒にいられないから…」
どうやら、この短時間で、スザクに対する印象は…ルルーシュの中であの変態5人組に対するものとは違ってきているようです。
「え?どう云う事…?」
スザクが驚いて尋ねると…
「俺…この世界の人間じゃないんだ…。もうすぐ…迎えが来る…。俺…あんなところに帰りたくない…」
ルルーシュのその告白に…スザクはこの時…頭の中がフリーズしているのでした…

To Be Continued


あとがきに代えて



すみません…年内に終わりませんでした。
来週の月曜日から年末年始のお休みとして、小説掲載はお休みさせて頂きます。
コンビニみたいに年中無休に出来ればいいんですけれど…
と云うか、今年は頑張って書いていましたよね…
とにかく、誰かに読んで貰えるとか、貰えないとか、考えている割にはガンガン書いていたと思います。
ペースを下げようと云ってはみるものの、このブログの長所と云えば、『頻繁に更新されている事』くらいしかないので…
なんで、こんなに忘れ去られてしまう事が怖いのか…最近ではその理由も見失っている状態なんですが…
それでも、休む事に対してとても恐怖心があり、そして、それが日に日に大きくなって行っています。

リクエスト下さった紫翠さま…
年をまたいでしまう事になり、申し訳ありません。
もう少しちゃんと話をまとめるべきでした。
まぁ、今回の分で終わらせるとなると、恐らく、最後の月のお迎えとの戦闘シーンばかりがクローズアップされそうな気配でしたので…
それでは、スザルルの気持ちの描写が出来ないと思いまして…
この先は完全に原作から離れます。
最初から離れていたと云うツッコミをした人…解ってはいるので、突っ込まないで下さい。
なお、リクエスト企画はこの作品が終わりましたら、2作リクエスト下さっている方の2つ目の作品を掲載してまいります。
多分、1月いっぱい…和泉の尺の読み誤り次第では2月に入っちゃうかもしれませんが…
どうか、宜しくお願い申し上げます。

しかし…クリスマスに一人でビール飲みながら原稿書き…すっごい寂しいやつだなぁ…
まぁ、慣れていますけれどね…( p_q) シクシク


☆拍手のお返事


紫翆さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
『コードギアス版 竹取物語』
読んで頂いて有難う御座居ます。
とにかく…多分、『コードギアス版 白雪姫』を書いた時…最初は竹取物語にしようかと思ったんですけれど…ごちゃごちゃめんどくさくて挫折したんです。
本当に誰でも知っている物語なのですが、それなのに、ある意味、パロディ設定で使うには非常に難しい題材です。(和泉にとって)
まぁ、5人の求婚者をスルーすればもっと簡単だった話なんですけれどね…
この後は、紫翆さまから頂いたリク内容と和泉の独断と偏見で書かせて頂きます。
こういうときのシャルルパパは恐妻家設定にすると楽しいですね…
小説版でもシャルルパパよりもマリアンヌママの方が怖かったような気がします。
それに、シャルルパパのギャグキャラ化は確実に『Sound Episode』の影響があると思われます。
完全に『竹取物語』から離れた作品になっていますけれど…楽しんで頂ければ幸いです。
あと、尺の関係で年をまたいでしまう事…心からお詫び申し上げます。


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posted by 和泉綾 at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 22

コードギアス版 竹取物語 3



 帝であるスザクは、マリアンヌの打算の下、屋敷に招き入れられました。
そして、先を歩くマリアンヌに声をかけました。
「あの…ルルーシュはプリンが好きだと聞いて…『シェ・アールストレイム』で買った限定プリンなんですけれど…良かったら、後で、ルルーシュに上げて下さい…」
そう云って、洋菓子店の箱をマリアンヌに手渡した。
「まぁ…帝自らお土産だなんて…」
「だって…僕、ルルーシュをお嫁さんにしたいんです…。流石に、『帝』なんて職業なんで、以前こちらに通っていた5人の男の人たちみたいな事は出来ないけれど…。なんだかもので釣る…見たいでカッコ悪いですかね?」
えへへと笑うスザクに対してマリアンヌは結構好感を抱いたようです。
これまで、どう見ても『腹黒』な連中を見続けて来たので、ある意味仕方がないのかもしれませんが…
しかし、世の中には、『見た目で人を判断してはいけません!』と云う言葉もあるので、とりあえず、マリアンヌは不敬罪に問われない程度にそのスザクを観察します。
そうして、さっきまでお茶をしていた部屋にスザクを招き入れる事にします。
「ルルーシュ…帝がどうしてもあなたに会いたいんですって…。ほら…あなたの好きな『シェ・アールストレイム』の限定プリン…あなたにお土産だそうよ?」
マリアンヌがルルーシュの目の前にその箱を置きます。
マリアンヌとしては、流石に竹の中から出て来たあぶく銭だけでこれだけの生活を維持できるとは思ってはおらず…やはり、パトロンは欲しいと思っているのです。
今のところ、(表向きには)一番好感度を持てるし、確実にルルーシュ本人は食うには困らないだろうし、自分たちの老後の面倒も見て貰えそうだし、どう見ても、浮気の心配ならルルーシュに云いよって来る連中の方が心配な外見なので、マリアンヌの中ではルルーシュのお婿さんの第一候補となった訳ですが…
ルルーシュは目の前に置かれた洋菓子店の箱をじっと見つめています。
「……」
ルルーシュが黙ったままの状態にスザクがにこりと笑いながら尋ねます。
「ルルーシュ、初めまして。僕、京の都で帝をやっているスザクって云うんだ…。あの、『外見が綺麗なら誰から構わず…』と云う5人組から熱心な求婚を受けていて…なびかないって聞いて来たんだけれど…。で、僕、その噂を聞いて、君の写真、ある人にディートハルトのパソコンにハッキングして貰って盗んで…一目見て大好きになっちゃったんだ…。もう一枚欲しくてハッキングかけたら…どうやら、1回目のハッキングがばれちゃったみたいで…逆ハックかけられちゃったけどね…」
またもえへへと笑うスザクでしたが…
今の説明を聞いて、色んな意味で普通に3人は引いています。
追っ払ったディートハルトに対しても、現在目の前で空気を読まずに喋っているスザクに対しても…
逆ハックをしかけると云う事は…恐らく、どこから繋いでいるものであるかも解っている筈なので…
京の都で帝やっているスザクのアクセスと解っていて、逆ハックをしかけたと云う事になるのです…
これは…ブリタニアでなくても不敬罪とか、国家反逆罪を問われるかもしれない代物です。

 それはともかく…ルルーシュが驚きながらも…スザクの持って来たプリンの箱が気になって仕方がないと云う雰囲気を醸し出している事にスザクが少しだけ満足げな笑みを顔に浮かべます。
―――やっぱり、まずは好きなもので興味を引かないとね…
表面上は天然キャラを醸し出してはいるものの、心の中ではしっかり計算しつくしての行動に見えます。
そして、未だに欲しいけれど…でも、スザクの目的がいまいちよく解らない(本人が口で云っていても『裏がある!』と考えてしまう癖があるようで)状態で、そんな不安があるからと云って、諦めもつかない状態の様です。
そんなルルーシュの様子を見てスザクは、ルルーシュに対してにこりと笑いかけます。
「ルルーシュ…そのプリンは君のものだよ?折角ルルーシュの喜ぶ顔を見たくて頑張って並んだのに…」
とスザクが云います。
外見上、とっても素直でいい子…そして正義感の強い雰囲気が見える…まるで、ヒーローものの熱血主人公みたいな雰囲気を醸し出しているので、ルルーシュも少しだけ…ほっとしたい気もするのですが…
これまで、ルルーシュにつき纏っていた5人が、腹黒兼変態だったので…どうにも安心しきる事が出来ないようです。
スザクも、自分の下で働いていた者たちですし、普通、皇居に引っ込んでいる職業の筈の帝ですが…
スザクの場合、どうにも性格的に
『退屈だから、身代わりよろしくねぇ〜♪』
と、背恰好がスザクに似ている名も知れない下士官を捕まえて自分の髪型に近いヅラを被せて、自分の着物を着せて、烏帽子を被ってしまったら解らないと云う事で、替え玉使って方々を遊び回っていたとか…居ないとか…
そんな中、苦労していたのは、スザクの幼い頃からの教育係である藤堂でしょう。
今回はその、藤堂さえも捲いてここに来ているのです。
ただ…入手困難なプレミアプリンに関しては、スザクの乗るKMFの開発チームのメンバーを総動員して朝早くから並ばせていたようですが…
ちなみに、シュナイゼルの偽物『単車マンジェレミア』を作ったロイドはシュナイゼルの部下ではありますが、実際にはスザクの乗るKMFの開発責任者だったりします。
ロイドもプリンが大好物で…基本的にその能力を買われて雇われているので、その技術さえ確かなら首が飛ばない事が解っているので、やりたい放題です。
今回のシュナイゼルへの協力も『こっちの方も面白そうだから…』と云う事だったし、もし、シュナイゼルに協力したとなれば、スザクが阻止しようとする場合、確実にKMFを引っ張り出す事も予想が出来たので、ロイドとしてはデータを取るためのチャンスだとばかりに今回の事は一応、スザクには謝ったようですが、まったくもって反省している様子はありません。
だから、ロイドはスザクの『ルルーシュの為にプリンをGet!してきてね♪』に関しては協力している様子はありません。
自分の分は確実に確保して、現在はKMFの研究所で舌鼓を打っている事でしょう。

 まぁ、そんな事はともかく…ルルーシュは半信半疑のままスザクの持って来たプリンの箱を開けます。
すると…中には、『プレミアプリン』の名に恥じない…神々しいプリンの姿があります。
その姿に…ルルーシュもどうやら我慢できなくなったようです。
「ほ…本当に…食べていいのか?」
ルルーシュの瞳は…きらきらと輝いています。
もので釣られると云うのは、ルルーシュのプライドも許さないし、スザクもなんとなく面白くない気分ではあるのですが…
それでも、きっかけと云うもの必要です。
「勿論♪その為に買って来たんだよ?君がプリンが好きだって聞いてから…僕…頑張っちゃった…」
ちなみに頑張ったのはスザクではなく、KMFの研究所の職員です。
敢えて、一つしか買ってきていないのは、スザクが頑張ってGet!して来たと云う事を強調する為でしょう。
一応、3つばかりGet!出来たようですが…他の2つはスザクは特に、『プリン大好き♪』と云う事でもなかったので、2つはGet!出来た3人で分けるようにと…これまた、鬼と云うか、鬼畜な御命令をなさったそうです。
今頃、スザクのKMFの研究所はロイドも混ざって大騒ぎでしょう。
まぁ、そんな事はともかく…
「なんだか…俺ばっかり…悪いな…。お母様…二つ、スプーンを用意して頂けますか?」
ルルーシュがはにかみながらマリアンヌにお願いします。
「あら?二つ?」
マリアンヌは解り切っている答えに対して『?』で返します。
そして、横目でわなわなと怒りに震えるシャルルを威嚇しています。
「だって…折角帝が…頑張って持ってきて下さったんだ…。ここのプリンはうちでジェレミアやビスマルクが頑張っても中々手に入らないんだ…。頑張った帝と…一緒に食べたい…」
そんな事を…はにかみながら云われて堕ちない奴がいるでしょうか…
そして、ルルーシュの心配をする…と云うよりも、早いところ反抗期から卒業して欲しいと願うシャルルにとっては、許せない相手の登場となります。
それこそ、前回までアホな頑張り方をしていた5人組の方がまだマシです。
否、あの変態度を考えると…どっちもどっちでしょうか…
こんなはにかんだルルーシュの顔を見るのは…ぶっちゃけ、シャルルもマリアンヌも初めてです。
シャルルはそれこそ今にもスザクに襲いかからんばかりに怒っている様ですが…その辺りは長年シャルルの奥さんをやって尻に敷いて…じゃなくて、コントロールして来たマリアンヌだけの事はあります。
マリアンヌの方は、将来の金蔓…じゃなくて、ルルーシュのお相手が見つかりそうだと心から喜んでいます。
「ねぇ…ルルーシュ…。その、『帝』って云うの…やめてくれないかな?君には『スザク』って呼んで欲しい…」
少しだけ寂しそうな顔をしてスザクはルルーシュに頼みました。
ルルーシュははっとします。
『帝』と云えば…公人の中の公人…
確かにその名前で皆は敬ってくれるかもしれませんが…スザク本人を見てくれる人は…
―――きっといないんだ…。何かの本に書いてあったな…。こうした肩書がある人は…孤独だと…
とまぁ、スザクのある意味計算づくでほんの少しだけ真実を交えた話にルルーシュはすっかりスザクに対して感情移入してしまいます。(よほど、マリアンヌが箱入りに育てたようです)

 寂しげなスザクの顔を見て、ルルーシュは
「解った…。お前がそう呼んで欲しいなら…そう呼ぶ…」
既に『お前呼ばわり』している時点で不敬罪に問われても文句は言えないのですが…
それでもここではあえてスルーします。
これはルルーシュの性格上、そんな風に礼を払っての話など…どうしたらいいか解らないと云う切実な問題があるためです。
「ありがと…ルルーシュ…」
なんだか、いい雰囲気になって来たようです。
マリアンヌは将来の金蔓Get!…じゃなくて、ルルーシュの素敵なお婿さんGet!の為に静かに…嫌がるシャルルを引っ張って部屋を出ます。
シャルルの両眼からは滝の様な涙が流れています。
声にならない声で、ルルーシュの名前を叫んでいます。
そして、ルルーシュ達の邪魔にならないところに来ると、
「儂はぁぁぁぁぁぁ…ずぇぇぇぇぇぇぇっっっっったいにぃぃ…認めぇぇぇぇぇぇん!」
と叫んではいたと云うのは、また、別のお話です。
二人部屋に残されたルルーシュとスザクはと云うと…なんだかおままごとみたいに一つのプリンを見つめています。
と云うのも、(明らかにわざとだと解りますが)マリアンヌが取り皿を持って来なかったからです。
「ごめん…お母様…どうやら…取り皿を忘れたみたいだから…取ってくる…」
そう云ってルルーシュが立ち上がろうとした時に、いつの間にかルルーシュのすぐ隣に座っていたスザクが立ち上がろうと知るルルーシュの手首をきゅっと掴みます。
ルルーシュがスザクの顔を『え?』と云う表情で見ると、スザクはにこりと笑いました。
「別に…僕はいいんだよ?ルルーシュが食べて?君のお母さん、なんだか、気を使ってくれたみたいだけれど…」
(恐らくこれも作戦の一つと思われますが)スザクはすっと、プリンをルルーシュの前に置きました。
「でも…俺、一緒に食べようって云ったんだ…。それに…スザクは知らない訳じゃないだろう?ここの『プレミアプリン』…中々手に入らないんだ…」
「こんなプリンで君が喜んでくれるなら…僕毎日でも頑張っちゃうよ?」
スザクの中では『ぬけぬけとよく云う…』と思いつつ、『欲しいものがあるなら手段を選んでいられない…』と云う、ここまで育ってきた中の教訓により、今は手段を選んでいる場合ではないと判断したようです。
「あ…有難う…。でも、やっぱり、一人で…って云うのは気が引ける…。先に半分食べろ…。残ったのは俺が食べる…」
スザクの中でもの凄い感動があります。
こんな風に可愛い顔をして、こんなに可愛い事を云ってくれるのです。
下手すると、このまま押し倒してしまいたいと云う衝動に駆られますが…それでは、あの変態5人組と大して変わりません。(腹黒さはその上を行っていると思われますが)
「解った…。でも、僕がお土産に持ってきたのに、僕が先に食べちゃうのは変だから…ルルーシュが先に食べてね?」
スザクは心の中で相当葛藤しているのですが…にこりと笑ってそう云うと…ルルーシュは少し、戸惑った様にプリンを食べ始めました。

 スザクはそんな、子供っぽく喜んでプリンを頬張っているその姿に見とれています。
―――綺麗なのに…可愛いなんて…。あの変態5人組が執着するのも解るなぁ…。僕も、『帝』権限をフルに使って攫いたいよ…
などと考えていると…ルルーシュも流石に緊張していたのか…こうした場面でのお約束な事をします。
「あ、ルルーシュ…口元にクリームが…」
デコレーションの生クリームがスザクから見て右側の口の端についています。
「え?どっちだ?」
ルルーシュがそんな風に尋ねると…スザクはまたも『腹黒さ』を全開にします。
「右だよ…」
すると、ルルーシュはスザクの方から見て左側の口の端をその愛らしい舌を出して舐めますが…(←この時点で悶えてしまいそうですが)
お約束の反応にスザクは満足したように、笑みを浮かべてルルーシュの口元に顔を近づけて行きます。
そして、ルルーシュの付けてしまったクリームをぺろりと舐めます。
「うん…本当に美味しいね…。僕の分は貰ったから…後は、ルルーシュが全部食べていいよ?」
スザクの反応にルルーシュは顔を真っ赤にしています。
何が起きたのか、本人の意識の中では解っていないかもしれません。
フリーズする事しばし…
「な…何をするんだ!」
「ルルーシュが付けちゃったクリームを取ってあげただけじゃないか…」
しれっとそんな事を云います。
ルルーシュは相当恥ずかしかったようで…
「お…お前…一体何をしに来たんだ!こんなプリンまで持ってきて…」
ルルーシュはスザクがまた、あの5人組と同じような事をするのではないかと思って、少し涙目になっています。
まぁ、目的は同じなのですが、あんな風に『腹黒と変態』を全開にしてアタックするつもりはありません。
「うん…。ルルーシュの事…好きになっちゃって…お近づきになりたいなぁ…と思ったのは事実…。でも、今は…ルルーシュと一緒にいたい…。ルルーシュと一緒にいて、ルルーシュがプリン見て喜んでいるところとか、僕がやったことで驚いたところとか…見て見たいんだ…」
これは間違いなく本音でしょう。
ルルーシュの方は…ちょっとだけ戸惑った様な顔をします。
そして、その後、困ったような顔で、泣きそうになっています。
ルルーシュの変化に気づいたスザクは声をかけます。
「どうしたの?僕…ルルーシュに…泣いちゃうような事云っちゃった?」
流石にこれはスザクとしても困る事…
ルルーシュの泣き顔は…いずれ別の機会に…と思っているので、こんなところでルルーシュの涙を見たい訳じゃありません。
「ち…違うんだ…。スザクが…悪い訳じゃない…。俺…スザクとは一緒にいられないから…」
どうやら、この短時間で、スザクに対する印象は…ルルーシュの中であの変態5人組に対するものとは違ってきているようです。
「え?どう云う事…?」
スザクが驚いて尋ねると…
「俺…この世界の人間じゃないんだ…。もうすぐ…迎えが来る…。俺…あんなところに帰りたくない…」
ルルーシュのその告白に…スザクはこの時…頭の中がフリーズしているのでした…

To Be Continued


あとがきに代えて



すみません…年内に終わりませんでした。
来週の月曜日から年末年始のお休みとして、小説掲載はお休みさせて頂きます。
コンビニみたいに年中無休に出来ればいいんですけれど…
と云うか、今年は頑張って書いていましたよね…
とにかく、誰かに読んで貰えるとか、貰えないとか、考えている割にはガンガン書いていたと思います。
ペースを下げようと云ってはみるものの、このブログの長所と云えば、『頻繁に更新されている事』くらいしかないので…
なんで、こんなに忘れ去られてしまう事が怖いのか…最近ではその理由も見失っている状態なんですが…
それでも、休む事に対してとても恐怖心があり、そして、それが日に日に大きくなって行っています。

リクエスト下さった紫翠さま…
年をまたいでしまう事になり、申し訳ありません。
もう少しちゃんと話をまとめるべきでした。
まぁ、今回の分で終わらせるとなると、恐らく、最後の月のお迎えとの戦闘シーンばかりがクローズアップされそうな気配でしたので…
それでは、スザルルの気持ちの描写が出来ないと思いまして…
この先は完全に原作から離れます。
最初から離れていたと云うツッコミをした人…解ってはいるので、突っ込まないで下さい。
なお、リクエスト企画はこの作品が終わりましたら、2作リクエスト下さっている方の2つ目の作品を掲載してまいります。
多分、1月いっぱい…和泉の尺の読み誤り次第では2月に入っちゃうかもしれませんが…
どうか、宜しくお願い申し上げます。

しかし…クリスマスに一人でビール飲みながら原稿書き…すっごい寂しいやつだなぁ…
まぁ、慣れていますけれどね…( p_q) シクシク


☆拍手のお返事


紫翆さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
『コードギアス版 竹取物語』
読んで頂いて有難う御座居ます。
とにかく…多分、『コードギアス版 白雪姫』を書いた時…最初は竹取物語にしようかと思ったんですけれど…ごちゃごちゃめんどくさくて挫折したんです。
本当に誰でも知っている物語なのですが、それなのに、ある意味、パロディ設定で使うには非常に難しい題材です。(和泉にとって)
まぁ、5人の求婚者をスルーすればもっと簡単だった話なんですけれどね…
この後は、紫翆さまから頂いたリク内容と和泉の独断と偏見で書かせて頂きます。
こういうときのシャルルパパは恐妻家設定にすると楽しいですね…
小説版でもシャルルパパよりもマリアンヌママの方が怖かったような気がします。
それに、シャルルパパのギャグキャラ化は確実に『Sound Episode』の影響があると思われます。
完全に『竹取物語』から離れた作品になっていますけれど…楽しんで頂ければ幸いです。
あと、尺の関係で年をまたいでしまう事…心からお詫び申し上げます。


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posted by 和泉綾 at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

2009年12月24日

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 21

コードギアス版 竹取物語 2



 相当な無理難題を押し付けられた…と云うか、不可能に近い要求を突き付けられてしまったルルーシュへの求婚者たちでしたが…
結構姑息な真似…じゃなくて、卑怯な手段…でもなくて…欲しいものの為ならとにかく頑張れてしまう者たちが揃っている訳で…
とりあえず、ディートハルトの様子を見て見る事にしましょう。
やっぱり、ルルーシュの『萌え♪』は何とも捨てがたく…どうしても、その『萌え♪』を自分の手元に置いて、常に被写体として傍にいて欲しい…と願ったディートハルトですが…
一応、元ジャーナリストと云う事もあり、様々な知識を得ているのですが、『Cタケのツンデレダケ』などと云うものは聞いた事がありません。
方々調べていたのですが…そんなものの名前の乗っている資料は見つかりません。
「一体どうしたら探せるんだか…」
と途方に暮れて…気分転換に『コードギアス反逆のルルーシュR2 Sound Episode5』を聴いていた時にその名前が出て来たのです…。
「これだ!」
しかし…これはあくまでCDドラマです。
これを手掛かりにどうやって探そうかと考えているのですが…
もう一度聴き直していると…
『しーたけ?そんなものはそこらで売っているじゃないか…』
との一言…
どうやらキノコらしいと云う事は解りました。
そして、その先を聞いていると…
『群青色に緑色の水玉模様が鮮やかに映える…』
と云うセリフが出てきました。
ディートハルトは…素直に『そんなキノコ…本当にあるのかよ…』と思ってしまいますが…
それでも、現物を持って帰らないとルルーシュをお嫁さんに出来ません。
とりあえず、このドラマCD関連のDVDやコミックス、小説などを全て揃えて、何か資料にならないかと一生懸命模索します。
すると…『ギアス嚮団』と云うのは中国の奥地にあるらしい事が解りますが…
「そんなところまで出向くの…めんどくさいなぁ…」
まぁ、ここで本音をぶっちゃけた訳ですが…
気持ちはなんとなく解ります。
でも、それでも、ルルーシュの事を忘れられないディートハルトはとにかく考えます。
命がけな事をしなくてもなんとかルルーシュを手に入れたいと考えてしまいます。
やはり、それなりに頭のいい人は思うのです。
―――いくら欲しくても死んじゃったら意味ないじゃん…
と…
御尤もなご意見です。
そうして、ディートハルトは、とにかく、『コードギアス反逆のルルーシュ』を研究し始めます。
とりあえず、ディートハルトは旅に出たと云う事にはしてありますが、実は、シンジュクゲットーのテロリストたちが縦横無尽に作りまくった地下迷路の中でひっそりと、研究し続け…ついに、偽物の『Cタケのツンデレダケ』を創り上げたのです。
とはいっても、スーパーで売られているシイタケに人工着色料で色づけしただけ…のものなのですが…
「ふっ…流石に毒々しいな…」
と、そのニセモノキノコの出来栄えに少々顔をしかめてしまいます。
耳からの情報だけなので、これが本当に『Cタケのツンデレダケ』に見えるかどうかはともかく…
尤も、課題を出した方が本物を知っているかどうかも解りませんので…これはこれで良しと知ればいいのです。
「これで…ルルーシュは私のもの…」

 さて、お次はシュナイゼルの様子ですが…
流石にこのシュナイゼル、『腹黒』だと有名なだけあり、シュナイゼルが仕えるべき朝廷には、
『少々体調を崩してしまいまして…。軽井沢の別荘にて静養してまいります…』
などと云って、長期休暇を貰ってとりあえず、お供には優秀な部下であるカノンとロイドだけを連れて軽井沢の別荘の中で引き篭もり生活に入りました。
その中で、カノンにはシュナイゼルの身の回りの世話をさせ、ロイドには『単車マンジェレミア』とやらを作らせています。
しかし、その『単車マンジェレミア』と云うのも、なんだかよく解らず…
これまた、『コードギアス反逆のルルーシュR2 Sound Episode 6』を聴いている時に出ていた架空の人物と云うべきか、マシンと云うべきか…だと云う事を知りました。
これはどこかで人を攫って来なくてはいけない事となりますが…
どうしたものかと悩んでいる内に、ロイドが
『じゃじゃぁぁぁん♪ジェレミア君の等身大フィギュアでぇぇぇぇぇす♪』
と、『ホントにそれでいいのか?』と云う、ツッコミどころが満載の報告をシュナイゼルにします。
そして、そして、ロイドが楽しそうに偽物の『単車マンジェレミア』を作っている間にシュナイゼルはこれをルルーシュの元へ持って行った時の苦労話を考えます。
その熱心さときたら…
カノンに
『普段のお仕事もそのくらい頑張って頂けると、部下としては助かるんですけれど…』
と云われてしまいますが、そこはまず、『空気を読まない!』上に『Going my way!』ではなく、『強引にマイウェイ!』なシュナイゼルです。
そんなカノンの言葉はスルーに決まっています。
で、カノンとしては一緒に苦労している筈のロイドが楽しそうに偽物の『単車マンジェレミア』制作に励んでいるので、最早、諦めるしかなさそうな雰囲気です。
仕方なく、カノンは、シュナイゼルの身の周りの世話(掃除、洗濯、炊事など)をしながらこの空気の綺麗な軽井沢の別荘地でのんびりする事にしました。
と云うのも、普段、シュナイゼルはいざとなれば優秀なのにあんまりやる気を見せてくれない上司にカノンはいつも苦労しているようです。
しかし、ルルーシュの事を知ってから、ルルーシュを嫁に貰っても困らないだけの地位と財力が必要となり…
それまでも、大した努力もせず、天から与えられた才能と要領の良さでそれ相応の地位と収入があるのですが…
ただ、先ほども記述している通り、『空気を読まない!』上に『Going my way!』ではなく、『強引にマイウェイ!』なお方なのでシュナイゼルについて来られるのはカノンとロイドだけなのです。
一応、普段、自分の事など何もできないお方でもあるので、必要に応じてシュナイゼルの傍に来る人はいるのですが、本当に必要最低限です。
下手に目を付けられると、何をされるか解ったものではないので…
そんなどうでもいい話をしている間に約3ヶ月が経ち…ロイドがシュナイゼルに偽物の『単車マンジェレミア』が完成したとの報告を受けます。
そして、シュナイゼルはその完成品と、この3ヶ月間で考えた、ある意味小説の様な苦労話を持って、ルルーシュの居るあのお屋敷へと向かうのでした…

 で、他の者たちも一生懸命にその、聞いた事もない様な宝物の為に頑張ってはみたものの…クロヴィスはとりあえず持って帰っては来たものの…他の二人は途中、キングは大けがを負って動けなくなり、コルチャックに至っては、痛ましい事にお亡くなりあそばされたとか…
そうして、一応、どう見ても本物かどうかを確認するのは困難なものばかりでしたが…
順番にルルーシュの住まう屋敷に宝物(の偽物)と、(ねつ造した)苦労話をもって、やってきました。
まずはディートハルトでした…
そうして、どう見ても毒キノコな『Cタケのツンデレダケ』を差し出しました。
そして、『ギアス嚮団の地下都市』とやらでの冒険話を得意げに話し始めますが…
御簾の向こうでルルーシュも一応聞いていましたが…
あまりに長い話にあくびが止まらなくなりました。
シャルルもマリアンヌも実に退屈そうですが…
その、気色悪いキノコを目の前に置いて、約1時間…ルルーシュ自身も良く頑張ったと思いますが…我慢できなくなってしまったようです。
「なら…お前が食べてみろ…」
その一言でディートハルトがピタリと動きが止まりました。
これまで、身ぶり手ぶりの熱弁ぶりでしたが…
「お前…話し長すぎ…。本物なら食べてみろ…」
そう云って控えていたビスマルクに目くばせをしてそのキノコをディートハルトの前に持っていきます。
確かに…スーパーに売っているシイタケに人工着色料を付けただけの…(多分)毒にはならないキノコなのですが…
あまりに見た目的に『毒キノコ!』を自己主張しているそのキノコ…
それに、きっと、そんな訳の解らない名前が付いていると云う事は…恐らく、あの、CDに出て来たような効果が現れる…と云う事なのでしょうが…
しかし、ここにいるメンツでどうやってそれを調べると云うのでしょうか…
どう考えてもディートハルトの『ツンデレ』ははっきり云って、気持ち悪いだけの様な気がします。
かと云って、ルルーシュに食べさせてしまっては偽物だとばれてしまいます。
色々考えていると…
「やっぱり偽物だろ…」
と、ルルーシュがあっさりと切り捨てにかかりました。
そう…今回の無理難題は…どう考えてもルルーシュ本人にとって、そして、シャルルとマリアンヌにとって『ウザい存在』だったから、考えられたものである事を…前回の分から読んでいらっしゃる方は良く御存じでしょう。
まったくもってその通りです。
「ディートハルトぉ…貴様ぁ…儂らをぉ…謀りおったなぁぁぁぁ…」
本当は今回の5人のストーカー達を追っ払い作戦に一枚噛んでいるシャルルでしたが…しっかり、怒り狂った父親を演じて追い出そうとします。
と云うか、マリアンヌのシャルルに対する鬼嫁ぶりと、ルルーシュのつれなさに相当ストレスがたまっており、恐らく、それを思いっきり発散したのでしょう…
結局、ディートハルトは…ニセモノであるとばれてしまい、ここはすごすごと帰って行くしかありません。
ディートハルトは、ビスマルクをはじめとしたこの屋敷の護衛役たちに抱えられながら追い出されましたとさ…

 次に訪れたのは先ほども書いたとおり、『空気を読まない!』上に『Going my way!』ではなく、『強引にマイウェイ!』なシュナイゼルです。
ここはルルーシュ達も気を引き締めてかかります。
何せ、相手はあのシュナイゼルです。
とりあえず、現物を見ようと…縁側に出て行くと…
「なんだ…これ…」
ルルーシュの第一声はこれでした。
まるで、アニメキャラの頭をつけた子供用自転車の様な…750ccバイクがそこにはありました。
そして…ルルーシュのその不思議そうな雰囲気を気づいているのか、いないのか、気づいていないふりをしているのか解らないシュナイゼルが登場します。
「おお!ルルーシュ…。私は君の為にこうして、君の欲しいと云っていた『単車マンジェレミア』を持って来たのだよ…」
中々、間近で見る事の出来ないルルーシュの姿に感動したようです。
いきなりルルーシュに抱きつこうとしたその時…それを阻んだのはマリアンヌとコーネリアでした。
「シュナイゼル!その汚い手でルルーシュに触る事は許しません!」
「異母兄上…申し訳ありませんが…これ以上変態行為に走って、我ら一族の名を貶めるのはやめて頂きたい!」
そして…彼女たちからちょっと離れたところで青褪めていたのは…ルルーシュを陰から守っているジェレミアでした。
「こ…これが…私の名を持つ宝…ですと…?」
本当に、アニメキャラクターの頭のついた子供用自転車が大人用の750ccバイクになっただけの様な…
そして、ジェレミアは察しました。
―――これは…絶対にアスプルンドの創った偽物だ!
と…
しかも、ロイドはジェレミアに対して常に『嫌がらせ』にしか思えない事ばかりをします。
今回もその『嫌がらせ』の一つと…ジェレミアは判断します…
「ルルーシュ様!これは絶対に偽物です!どう見ても偽物です!とっとと廃棄して下さい!」
半ば涙目になってジェレミアはルルーシュに訴えます。
確かに…バイクのヘッド部分についているジェレミアの顔(らしきもの)は…あまりに…と云えばあまりの創りで…(←これは皆さんで御想像下さい)
ルルーシュもうっかりジェレミアの名前の付いている宝のニセモノに付けられているものを見ると…同情してしまいました。
と…そこへ…
「ああ!シュナイゼル様!申し訳ありませぇぇぇぇん…そのヘッド部分、このマスクを付けるのを忘れて…って…あら???」
どうやら、ニセモノであるという証拠が自ら出てきてしまったようです。
この場で、シュナイゼルは凍りつくと思いきや…そこは流石はシュナイゼルと云うところでしょうか…
「おお…そうだったのか…。ロイド…このミスの罪は大きいよ?解っているかい?私がどれ程ルルーシュを望んでいるか解っていて…これは嫌がらせかい?」
シュナイゼルはいつもの口調で完全にロイドに責任転嫁…と云うか、話しをすり替えています。
寧ろ、ジェレミアの方が嫌がらせされたと云う意識は強いと思われるのですが…
ルルーシュはため息を吐きました。
「ジェレミア…御客人のお見送りを…」
そう云ってルルーシュはさっさと奥へと引っ込んでしまいました。

 で、続いて訪れたクロヴィスは、とりあえず、ブリタニアの拘束衣らしきものを持ってきたものの…実際にこれを本物であるかどうかを判定出来る者がいないとして…追い返しました。
その後、キングとコルチャックの死傷の連絡が入り、3人はやっとほっとしたと云う感じでお茶を飲み始めました。
「まったく…本当にしつこかったわね…」
お茶を飲み始めてマリアンヌが最初に発した言葉でした。
余程、困っていたご様子です。
「これで、彼らも来なくなるでしょう…。特に、シュナイゼルに関しては、ジェレミアを怒らせてしまいましたからね…。彼を怒らせるととても怖いですから…」
ルルーシュはしみじみとお茶をすすりながら云います。
そう…ジェレミアの場合、恨みを持つ者に対しては地獄の果てまでも追い掛け回すと云う…中々難しい性格を持ち合わせているのです。
忠誠を誓った相手にはとことん尽くし倒すのですが…
やっと人心地ついたと思った時…
―――ピーンポーン…
玄関の呼び鈴が鳴りました。
「む?やっと騒ぎが収まったと云うのにぃ…一体誰だぁぁぁ…」 
『巻き舌禁止』の勅命をすっかり忘れてシャルルがしっかり巻き舌で喋ってしまい…マリアンヌから容赦のない鉄拳が下ります…
ルルーシュにとっては、既にどうでもいい事だったのですが、マリアンヌはこれでストレスを解消しているようです。
『ごめんくださぁぁぁい!僕、京の都で帝をやっているスザクって云います!』
玄関から元気な声が聞こえてきました。
「はい?」
「帝?」
「何しに来た?」
3人が顔を見合わせ、『?』を撒き散らします。
しかし、ここで3人が『?』を撒き散らしていても仕方ないので、とりあえず、マリアンヌが玄関の方に出向いて行きます。
すると…時折テレビで見る『帝』の姿をした少年が立っていました。
しかも、『帝』の癖に護衛を一人も付けずに…
「あ…あの…確かに『帝』にそっくりの様だけれど…何の悪戯かしら?」
マリアンヌがそう尋ねると…そのスザクと名乗った少年は一つのKMFの起動キーを取り出しました。
そして、マリアンヌに見せます。
「こ…これは…」
マリアンヌは驚きます。
そのマリアンヌの様子にスザクはにっこり笑いました。
「やっとご納得頂けたようで嬉しいです。改めまして、僕、京の都で帝をやっています。スザクです。ルルーシュを攫いに来ました!」
こんなに白昼堂々、真正面からルルーシュの誘拐予告です。
マリアンヌは驚きの色を更に濃くしますが…しかしそこは、自分の子供の幸せを願う母親です…
―――あんな姑息な連中にルルーシュをやるくらいなら…これだけバカ正直に真正面からくるこの子の方がいいかしら…。一生食うに困らなそうだし…。ひょっとして、ルルーシュを嫁にやればうちをもっとお金持ちにして貰えるかも…
などと考えています。
一応、ルルーシュの幸せを願っているマリアンヌですが…そこに付随してくる親への御褒美も期待してしまっているようです。
そんな事を頭の中で巡らせて…マリアンヌはスザクににこりと笑いました。
「どうぞおあがり下さい…帝…」

To Be Continued


あとがきに代えて



うわぁ…難しいですね…竹取物語は…
一度、和泉もやろうとしたんですよ…
で、その時は挫折したんです。
あの頃よりはそれなりに文章力が付いているかな…と思ったし、リクエストを頂いたからという事もあり、頑張って書いているんですが…
難しいです…
資料そのものは困らないのですけれど…
あ、あと、石作皇子と庫持皇子以外のエピソードってあんまり詳しく書かれていないんですよね…
二人の皇子の実在人物のモチーフはあるのですが、他の三人は完全に架空の人物です。
確か…石作皇子は多治比嶋、庫持皇子は藤原不比等がモデルになっていると云う事らしいですが…
藤原不比等は歴史の教科書でも出てきますね…中臣鎌足の息子さんです。(←解らない人は中学の時の歴史の教科書の日本史部分を読んでみよう!)
多治比嶋に関しては和泉は不勉強で良く知りません。

後…この通知が来るまで凄く不安だったんですけれど、1月17日のComic City東京123のスペースを頂けたようです。
少々強行軍で頑張らないといけない状態なんですが…
今年のお正月みたいに入院しないように頑張ります!
今回は本当に知っている人がいらっしゃらないので…頑張ってお友達を作って帰りたいと思いますが…
あ、ちなみに新刊、ペラ本ですが出します。
色々無理云ってその無理を聞き届けて下さった方がいらっしゃいまして…その方のお陰で少しやる気が向上しています。(私信ですが…S木様有難う御座います。新刊の詳しい告知の時には一緒に名前を出させて頂きます!)
一応、半分くらいは上がっているのですけれど…
頑張ります!


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コードギアス 反逆のルルーシュ メタル根付 シュナイゼル
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<発売日>2008/05/中<メーカー>プレックス<JAN>45

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posted by 和泉綾 at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S

『Amethyst Eyes』Web Siteオープン1周年企画リクエスト 21

コードギアス版 竹取物語 2



 相当な無理難題を押し付けられた…と云うか、不可能に近い要求を突き付けられてしまったルルーシュへの求婚者たちでしたが…
結構姑息な真似…じゃなくて、卑怯な手段…でもなくて…欲しいものの為ならとにかく頑張れてしまう者たちが揃っている訳で…
とりあえず、ディートハルトの様子を見て見る事にしましょう。
やっぱり、ルルーシュの『萌え♪』は何とも捨てがたく…どうしても、その『萌え♪』を自分の手元に置いて、常に被写体として傍にいて欲しい…と願ったディートハルトですが…
一応、元ジャーナリストと云う事もあり、様々な知識を得ているのですが、『Cタケのツンデレダケ』などと云うものは聞いた事がありません。
方々調べていたのですが…そんなものの名前の乗っている資料は見つかりません。
「一体どうしたら探せるんだか…」
と途方に暮れて…気分転換に『コードギアス反逆のルルーシュR2 Sound Episode5』を聴いていた時にその名前が出て来たのです…。
「これだ!」
しかし…これはあくまでCDドラマです。
これを手掛かりにどうやって探そうかと考えているのですが…
もう一度聴き直していると…
『しーたけ?そんなものはそこらで売っているじゃないか…』
との一言…
どうやらキノコらしいと云う事は解りました。
そして、その先を聞いていると…
『群青色に緑色の水玉模様が鮮やかに映える…』
と云うセリフが出てきました。
ディートハルトは…素直に『そんなキノコ…本当にあるのかよ…』と思ってしまいますが…
それでも、現物を持って帰らないとルルーシュをお嫁さんに出来ません。
とりあえず、このドラマCD関連のDVDやコミックス、小説などを全て揃えて、何か資料にならないかと一生懸命模索します。
すると…『ギアス嚮団』と云うのは中国の奥地にあるらしい事が解りますが…
「そんなところまで出向くの…めんどくさいなぁ…」
まぁ、ここで本音をぶっちゃけた訳ですが…
気持ちはなんとなく解ります。
でも、それでも、ルルーシュの事を忘れられないディートハルトはとにかく考えます。
命がけな事をしなくてもなんとかルルーシュを手に入れたいと考えてしまいます。
やはり、それなりに頭のいい人は思うのです。
―――いくら欲しくても死んじゃったら意味ないじゃん…
と…
御尤もなご意見です。
そうして、ディートハルトは、とにかく、『コードギアス反逆のルルーシュ』を研究し始めます。
とりあえず、ディートハルトは旅に出たと云う事にはしてありますが、実は、シンジュクゲットーのテロリストたちが縦横無尽に作りまくった地下迷路の中でひっそりと、研究し続け…ついに、偽物の『Cタケのツンデレダケ』を創り上げたのです。
とはいっても、スーパーで売られているシイタケに人工着色料で色づけしただけ…のものなのですが…
「ふっ…流石に毒々しいな…」
と、そのニセモノキノコの出来栄えに少々顔をしかめてしまいます。
耳からの情報だけなので、これが本当に『Cタケのツンデレダケ』に見えるかどうかはともかく…
尤も、課題を出した方が本物を知っているかどうかも解りませんので…これはこれで良しと知ればいいのです。
「これで…ルルーシュは私のもの…」

 さて、お次はシュナイゼルの様子ですが…
流石にこのシュナイゼル、『腹黒』だと有名なだけあり、シュナイゼルが仕えるべき朝廷には、
『少々体調を崩してしまいまして…。軽井沢の別荘にて静養してまいります…』
などと云って、長期休暇を貰ってとりあえず、お供には優秀な部下であるカノンとロイドだけを連れて軽井沢の別荘の中で引き篭もり生活に入りました。
その中で、カノンにはシュナイゼルの身の回りの世話をさせ、ロイドには『単車マンジェレミア』とやらを作らせています。
しかし、その『単車マンジェレミア』と云うのも、なんだかよく解らず…
これまた、『コードギアス反逆のルルーシュR2 Sound Episode 6』を聴いている時に出ていた架空の人物と云うべきか、マシンと云うべきか…だと云う事を知りました。
これはどこかで人を攫って来なくてはいけない事となりますが…
どうしたものかと悩んでいる内に、ロイドが
『じゃじゃぁぁぁん♪ジェレミア君の等身大フィギュアでぇぇぇぇぇす♪』
と、『ホントにそれでいいのか?』と云う、ツッコミどころが満載の報告をシュナイゼルにします。
そして、そして、ロイドが楽しそうに偽物の『単車マンジェレミア』を作っている間にシュナイゼルはこれをルルーシュの元へ持って行った時の苦労話を考えます。
その熱心さときたら…
カノンに
『普段のお仕事もそのくらい頑張って頂けると、部下としては助かるんですけれど…』
と云われてしまいますが、そこはまず、『空気を読まない!』上に『Going my way!』ではなく、『強引にマイウェイ!』なシュナイゼルです。
そんなカノンの言葉はスルーに決まっています。
で、カノンとしては一緒に苦労している筈のロイドが楽しそうに偽物の『単車マンジェレミア』制作に励んでいるので、最早、諦めるしかなさそうな雰囲気です。
仕方なく、カノンは、シュナイゼルの身の周りの世話(掃除、洗濯、炊事など)をしながらこの空気の綺麗な軽井沢の別荘地でのんびりする事にしました。
と云うのも、普段、シュナイゼルはいざとなれば優秀なのにあんまりやる気を見せてくれない上司にカノンはいつも苦労しているようです。
しかし、ルルーシュの事を知ってから、ルルーシュを嫁に貰っても困らないだけの地位と財力が必要となり…
それまでも、大した努力もせず、天から与えられた才能と要領の良さでそれ相応の地位と収入があるのですが…
ただ、先ほども記述している通り、『空気を読まない!』上に『Going my way!』ではなく、『強引にマイウェイ!』なお方なのでシュナイゼルについて来られるのはカノンとロイドだけなのです。
一応、普段、自分の事など何もできないお方でもあるので、必要に応じてシュナイゼルの傍に来る人はいるのですが、本当に必要最低限です。
下手に目を付けられると、何をされるか解ったものではないので…
そんなどうでもいい話をしている間に約3ヶ月が経ち…ロイドがシュナイゼルに偽物の『単車マンジェレミア』が完成したとの報告を受けます。
そして、シュナイゼルはその完成品と、この3ヶ月間で考えた、ある意味小説の様な苦労話を持って、ルルーシュの居るあのお屋敷へと向かうのでした…

 で、他の者たちも一生懸命にその、聞いた事もない様な宝物の為に頑張ってはみたものの…クロヴィスはとりあえず持って帰っては来たものの…他の二人は途中、キングは大けがを負って動けなくなり、コルチャックに至っては、痛ましい事にお亡くなりあそばされたとか…
そうして、一応、どう見ても本物かどうかを確認するのは困難なものばかりでしたが…
順番にルルーシュの住まう屋敷に宝物(の偽物)と、(ねつ造した)苦労話をもって、やってきました。
まずはディートハルトでした…
そうして、どう見ても毒キノコな『Cタケのツンデレダケ』を差し出しました。
そして、『ギアス嚮団の地下都市』とやらでの冒険話を得意げに話し始めますが…
御簾の向こうでルルーシュも一応聞いていましたが…
あまりに長い話にあくびが止まらなくなりました。
シャルルもマリアンヌも実に退屈そうですが…
その、気色悪いキノコを目の前に置いて、約1時間…ルルーシュ自身も良く頑張ったと思いますが…我慢できなくなってしまったようです。
「なら…お前が食べてみろ…」
その一言でディートハルトがピタリと動きが止まりました。
これまで、身ぶり手ぶりの熱弁ぶりでしたが…
「お前…話し長すぎ…。本物なら食べてみろ…」
そう云って控えていたビスマルクに目くばせをしてそのキノコをディートハルトの前に持っていきます。
確かに…スーパーに売っているシイタケに人工着色料を付けただけの…(多分)毒にはならないキノコなのですが…
あまりに見た目的に『毒キノコ!』を自己主張しているそのキノコ…
それに、きっと、そんな訳の解らない名前が付いていると云う事は…恐らく、あの、CDに出て来たような効果が現れる…と云う事なのでしょうが…
しかし、ここにいるメンツでどうやってそれを調べると云うのでしょうか…
どう考えてもディートハルトの『ツンデレ』ははっきり云って、気持ち悪いだけの様な気がします。
かと云って、ルルーシュに食べさせてしまっては偽物だとばれてしまいます。
色々考えていると…
「やっぱり偽物だろ…」
と、ルルーシュがあっさりと切り捨てにかかりました。
そう…今回の無理難題は…どう考えてもルルーシュ本人にとって、そして、シャルルとマリアンヌにとって『ウザい存在』だったから、考えられたものである事を…前回の分から読んでいらっしゃる方は良く御存じでしょう。
まったくもってその通りです。
「ディートハルトぉ…貴様ぁ…儂らをぉ…謀りおったなぁぁぁぁ…」
本当は今回の5人のストーカー達を追っ払い作戦に一枚噛んでいるシャルルでしたが…しっかり、怒り狂った父親を演じて追い出そうとします。
と云うか、マリアンヌのシャルルに対する鬼嫁ぶりと、ルルーシュのつれなさに相当ストレスがたまっており、恐らく、それを思いっきり発散したのでしょう…
結局、ディートハルトは…ニセモノであるとばれてしまい、ここはすごすごと帰って行くしかありません。
ディートハルトは、ビスマルクをはじめとしたこの屋敷の護衛役たちに抱えられながら追い出されましたとさ…

 次に訪れたのは先ほども書いたとおり、『空気を読まない!』上に『Going my way!』ではなく、『強引にマイウェイ!』なシュナイゼルです。
ここはルルーシュ達も気を引き締めてかかります。
何せ、相手はあのシュナイゼルです。
とりあえず、現物を見ようと…縁側に出て行くと…
「なんだ…これ…」
ルルーシュの第一声はこれでした。
まるで、アニメキャラの頭をつけた子供用自転車の様な…750ccバイクがそこにはありました。
そして…ルルーシュのその不思議そうな雰囲気を気づいているのか、いないのか、気づいていないふりをしているのか解らないシュナイゼルが登場します。
「おお!ルルーシュ…。私は君の為にこうして、君の欲しいと云っていた『単車マンジェレミア』を持って来たのだよ…」
中々、間近で見る事の出来ないルルーシュの姿に感動したようです。
いきなりルルーシュに抱きつこうとしたその時…それを阻んだのはマリアンヌとコーネリアでした。
「シュナイゼル!その汚い手でルルーシュに触る事は許しません!」
「異母兄上…申し訳ありませんが…これ以上変態行為に走って、我ら一族の名を貶めるのはやめて頂きたい!」
そして…彼女たちからちょっと離れたところで青褪めていたのは…ルルーシュを陰から守っているジェレミアでした。
「こ…これが…私の名を持つ宝…ですと…?」
本当に、アニメキャラクターの頭のついた子供用自転車が大人用の750ccバイクになっただけの様な…
そして、ジェレミアは察しました。
―――これは…絶対にアスプルンドの創った偽物だ!
と…
しかも、ロイドはジェレミアに対して常に『嫌がらせ』にしか思えない事ばかりをします。
今回もその『嫌がらせ』の一つと…ジェレミアは判断します…
「ルルーシュ様!これは絶対に偽物です!どう見ても偽物です!とっとと廃棄して下さい!」
半ば涙目になってジェレミアはルルーシュに訴えます。
確かに…バイクのヘッド部分についているジェレミアの顔(らしきもの)は…あまりに…と云えばあまりの創りで…(←これは皆さんで御想像下さい)
ルルーシュもうっかりジェレミアの名前の付いている宝のニセモノに付けられているものを見ると…同情してしまいました。
と…そこへ…
「ああ!シュナイゼル様!申し訳ありませぇぇぇぇん…そのヘッド部分、このマスクを付けるのを忘れて…って…あら???」
どうやら、ニセモノであるという証拠が自ら出てきてしまったようです。
この場で、シュナイゼルは凍りつくと思いきや…そこは流石はシュナイゼルと云うところでしょうか…
「おお…そうだったのか…。ロイド…このミスの罪は大きいよ?解っているかい?私がどれ程ルルーシュを望んでいるか解っていて…これは嫌がらせかい?」
シュナイゼルはいつもの口調で完全にロイドに責任転嫁…と云うか、話しをすり替えています。
寧ろ、ジェレミアの方が嫌がらせされたと云う意識は強いと思われるのですが…
ルルーシュはため息を吐きました。
「ジェレミア…御客人のお見送りを…」
そう云ってルルーシュはさっさと奥へと引っ込んでしまいました。

 で、続いて訪れたクロヴィスは、とりあえず、ブリタニアの拘束衣らしきものを持ってきたものの…実際にこれを本物であるかどうかを判定出来る者がいないとして…追い返しました。
その後、キングとコルチャックの死傷の連絡が入り、3人はやっとほっとしたと云う感じでお茶を飲み始めました。
「まったく…本当にしつこかったわね…」
お茶を飲み始めてマリアンヌが最初に発した言葉でした。
余程、困っていたご様子です。
「これで、彼らも来なくなるでしょう…。特に、シュナイゼルに関しては、ジェレミアを怒らせてしまいましたからね…。彼を怒らせるととても怖いですから…」
ルルーシュはしみじみとお茶をすすりながら云います。
そう…ジェレミアの場合、恨みを持つ者に対しては地獄の果てまでも追い掛け回すと云う…中々難しい性格を持ち合わせているのです。
忠誠を誓った相手にはとことん尽くし倒すのですが…
やっと人心地ついたと思った時…
―――ピーンポーン…
玄関の呼び鈴が鳴りました。
「む?やっと騒ぎが収まったと云うのにぃ…一体誰だぁぁぁ…」 
『巻き舌禁止』の勅命をすっかり忘れてシャルルがしっかり巻き舌で喋ってしまい…マリアンヌから容赦のない鉄拳が下ります…
ルルーシュにとっては、既にどうでもいい事だったのですが、マリアンヌはこれでストレスを解消しているようです。
『ごめんくださぁぁぁい!僕、京の都で帝をやっているスザクって云います!』
玄関から元気な声が聞こえてきました。
「はい?」
「帝?」
「何しに来た?」
3人が顔を見合わせ、『?』を撒き散らします。
しかし、ここで3人が『?』を撒き散らしていても仕方ないので、とりあえず、マリアンヌが玄関の方に出向いて行きます。
すると…時折テレビで見る『帝』の姿をした少年が立っていました。
しかも、『帝』の癖に護衛を一人も付けずに…
「あ…あの…確かに『帝』にそっくりの様だけれど…何の悪戯かしら?」
マリアンヌがそう尋ねると…そのスザクと名乗った少年は一つのKMFの起動キーを取り出しました。
そして、マリアンヌに見せます。
「こ…これは…」
マリアンヌは驚きます。
そのマリアンヌの様子にスザクはにっこり笑いました。
「やっとご納得頂けたようで嬉しいです。改めまして、僕、京の都で帝をやっています。スザクです。ルルーシュを攫いに来ました!」
こんなに白昼堂々、真正面からルルーシュの誘拐予告です。
マリアンヌは驚きの色を更に濃くしますが…しかしそこは、自分の子供の幸せを願う母親です…
―――あんな姑息な連中にルルーシュをやるくらいなら…これだけバカ正直に真正面からくるこの子の方がいいかしら…。一生食うに困らなそうだし…。ひょっとして、ルルーシュを嫁にやればうちをもっとお金持ちにして貰えるかも…
などと考えています。
一応、ルルーシュの幸せを願っているマリアンヌですが…そこに付随してくる親への御褒美も期待してしまっているようです。
そんな事を頭の中で巡らせて…マリアンヌはスザクににこりと笑いました。
「どうぞおあがり下さい…帝…」

To Be Continued


あとがきに代えて



うわぁ…難しいですね…竹取物語は…
一度、和泉もやろうとしたんですよ…
で、その時は挫折したんです。
あの頃よりはそれなりに文章力が付いているかな…と思ったし、リクエストを頂いたからという事もあり、頑張って書いているんですが…
難しいです…
資料そのものは困らないのですけれど…
あ、あと、石作皇子と庫持皇子以外のエピソードってあんまり詳しく書かれていないんですよね…
二人の皇子の実在人物のモチーフはあるのですが、他の三人は完全に架空の人物です。
確か…石作皇子は多治比嶋、庫持皇子は藤原不比等がモデルになっていると云う事らしいですが…
藤原不比等は歴史の教科書でも出てきますね…中臣鎌足の息子さんです。(←解らない人は中学の時の歴史の教科書の日本史部分を読んでみよう!)
多治比嶋に関しては和泉は不勉強で良く知りません。

後…この通知が来るまで凄く不安だったんですけれど、1月17日のComic City東京123のスペースを頂けたようです。
少々強行軍で頑張らないといけない状態なんですが…
今年のお正月みたいに入院しないように頑張ります!
今回は本当に知っている人がいらっしゃらないので…頑張ってお友達を作って帰りたいと思いますが…
あ、ちなみに新刊、ペラ本ですが出します。
色々無理云ってその無理を聞き届けて下さった方がいらっしゃいまして…その方のお陰で少しやる気が向上しています。(私信ですが…S木様有難う御座います。新刊の詳しい告知の時には一緒に名前を出させて頂きます!)
一応、半分くらいは上がっているのですけれど…
頑張ります!


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<発売日>2008/05/中<メーカー>プレックス<JAN>45

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posted by 和泉綾 at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 『Amethyst Eyes』Web S