2010年06月05日

Novel Rebellion開設2周年記念リクエスト企画 15

Be Together Final



※設定:1期のユーフェミアがスザクを騎士にした頃から始まります。
ユーフェミアが理想論とも云える様な提案と、現実のギャップに…周囲の困惑が広がっていきます…
ユーフェミアの騎士となったスザクの決断は…?

このお話しはRinka様からのリクエストです。
リクエスト、有難う御座居ました。

 そこは…アッシュフォード学園と比べて酷く静かな場所だった…
正直、ここに来て、この人物に頼る事を考えたくはなかったけれど…
それでも…今、ルルーシュにとっての最も安全な場所…
ルルーシュとその人物は…現在、契約関係にある。
ルルーシュが『ゼロ』であると知る、数少ない人物…
「落ち着かれたかな…?」
ルルーシュがその人物から借りているその部屋でデータの分析をしている時にその人物は入ってきた。
「申し訳ありません…急な事で…」
「スザクが名誉ブリタニア人の一兵卒で済んでいる内はまだよかったが…事がここに至ってしまっては…こちらとしても君があちらに持って行かれるのは困る…。『黒の騎士団』の中で君の代わりになる者はおらん…」
互いに…利用しあっていると云う自覚のある関係…
お互いに利用価値があるから互いに力を発揮する…それだけの関係…
だから、非常に危うい信頼関係だ。
それでも、今のアッシュフォード学園にいるよりは遥かに安全だとなると…苦笑するしかない。
「桐原翁…なんだか、政庁ではなかなか面白い事になっている…。あの副総督も…何を考えてこのような発案をしたのか…」
「ああ…『行政特区日本』か…。その様なものに価値を見出すのは、現実を知らぬ者ばかり…。そんな制度があったところで、全ての日本人が入れる訳でもない…。そして、結局はブリタニアの管理下に入る事になる…。それでは全く意味はない。『名前』だけ取り戻したところで、『日本人』と云う名の『ナンバーズ』が生まれるだけ…」
「富士山周辺と云う事は…うまくやれば、貴方がそこを拠点にその力で…」
ルルーシュがそう云いかけた時…その老人はくっと笑った。
「本気で云っておいでか?殿下は…。『行政特区日本』に入れなかった者達はブリタニアの人質となる…。それではどうしたって動くことは出来ますまい…。どう考えても、その特区に我々日本人の治める地になると思える程、儂も耄碌してはおらん…」
そのセリフに今度はルルーシュもふっと笑った。
「ただ困った事に…『黒の騎士団』の扇に関しては…その辺りの言葉を自分の云い様に解釈しそうですし…。それに甘言に乗せられそうな連中は多いですよ…」
「その辺りは…殿下の手腕の見せ所でしょう?儂も…そなたのブリタニアに対する怨念を信じてこそ…『黒の騎士団』への支援を決めたのをお忘れではあるまいて…」
「あの時…俺の申し出を受け入れてくれた時に、貴方が考えていた事を知りたいのですが?7年前のあの時…俺達を殺そうとしたのに…」
「背景が変わった…。今の状態では儂としてもそなたを利用価値あるコマとして見ている。そなたも儂をそう見ている…。あの時、殺さなかったあの軍人には感謝だな…」
本当に…お互いに何かを腹に隠している会話…
でも、ルルーシュ自身はそれでいいと思っている。
変に感情移入されても困るし、感情で行動されてもお互いに困る。
「この先…どこまでそう云っていられるか…。厄介な事になって来ています。俺としてはそんな形で日本人が二つに割れる事の方が問題だと思っていますけれど…。桐原翁は…どうお考えになりますか?」

 その様な会話を成されている中…
ルルーシュとナナリーの消えたアッシュフォード学園の中でも…色々騒ぎになっていた。
スザクのユーフェミアの騎士叙任と共に消えた、ランペルージ兄妹の話し…
おまけに、アッシュフォード家でも探しだす事が出来ない程、巧妙に姿を消しているのだ。
既に理事長は下手に探しまわって逆にブリタニア軍に怪しまれる方が困るとの結論から、ランペルージ兄妹の捜索を打ち切った。
ただ、生徒会のメンバーだけは…時間を見つけては租界を歩き回ったり、ゲットーに潜り込む事もあった。
そして…スザクは自主退学という形で退学していた。
今回のスザクのユーフェミアの騎士叙任でアッシュフォード学園内も随分変わってしまった。
「まったく…どこ行っちゃったのかしらね…」
ミレイが独り言でそんな事を呟いた。
「スザク君も…なんで学園を退学なんて…」
ナンバーズに対して特別な意識のないシャーリーやリヴァルはそちらも気になるらしい。
イレヴンに対して大げさな程の恐怖心を抱いているニーナだけは…口には出さないものの、なんだかほっとしている様子で…
カレンは…彼女の事情から、何も云わない…
「でも、凄いよなぁ…スザク…。ユーフェミア皇女殿下に認められたって事だろ?」
「でも、今のこのエリアの現状を知らない皇女様がいきなりイレヴンと呼ばれる人を騎士にして…恐らく、軍でも政庁でも色々大変だと思うわよ…」
リヴァルが素直に、ストレートに感心しているところに…
なんだか複雑な感情を抱いているらしいカレンが口を挟んだ。
その一言に関しては…
実際に、スザクがこの学園に編入してきた当時と、スザクが『ランスロット』のパイロットだと解った時、ユーフェミアの騎士に選ばれた時…随分学園内は混乱している。
確かにアッシュフォード学園はナンバーズの学生も受け入れているけれど…
それでも、学園の方針はどうであれ、学園の教師や学生がそのシステムに対して、普通に入りこめる形にならなければ…意味はない。
何が正しくて、何が間違っているかではなく…
それが現実なのだ。
「まぁ、仕方ないわ…。とにかく!ルルーシュとスザクがいなくなった事で、人手が足りないんだから!さっさと作業に戻る!」
ミレイの一言でその場が解散して行く。
それぞれの背中を見ながら…
その中にルルーシュやスザク、ナナリーがいる光景を思い浮かべてしまうのは…
―――私自身…何も出来なかったから…なのよね…。ルルーシュ、スザク、ナナリー…御免なさい…。本当に…御免なさい…
ミレイはその場にいない人物達に心の中で必死に謝った。
きっと、彼らには届かなくても…
ミレイ自身、彼らが大好きで…一緒にいると楽しくて…
ずっと…そんな日々が続いてくれる事を願っていた。
それなのに…力なき者は力ある者に従うしかないと云う…そんな現実をまざまざと見せつけられた。
これが…ブリタニア…
そこに、憤りを感じていても…結局、何もできない。
こんな事を考えてはいけないのかもしれないけれど…
―――一体…何の為に…スザクは指名されたのかしら…。このままじゃ、きっとスザクは…
ミレイの中でそんな思いが過って行ったのだった。

 ユーフェミアの考えるこのエリアに『行政特区日本』を建設するという計画は…
結局、最初の会議では殆ど話を聞いて貰う事も出来ずにいた。
しかし、このエリア11にシュナイゼルが訪れた事で話しが一変した。
シュナイゼルがユーフェミアの提案に対して、絶賛したのだ…
そうなると、政庁内でも反対してその案を潰す事も出来なくなる。
コーネリアはその『行政特区日本』の危険性を解っていたから…
だから、シュナイゼルの言葉に対して、難色を示したが…
相手は帝国の宰相だ。
シュナイゼルの言葉を覆す事が出来ず…ユーフェミアの『行政特区日本』は大々的にニュースに乗せられて行った。
そして…エリア中が歓喜に沸いている映像がどんどん流されて行った。
その危険性を訴える声は決して電波には乗らず、インターネット上でもその案に対しての批判的な書き込みは削除されて行った。
こうして、ユーフェミアに対してその案の危険性を訴えられる者はコーネリアと、騎士となったスザクしかいなくなったわけだけれど…
それでも、シュナイゼルが太鼓判を押したと云う事で…今更、覆せないところまで来てしまっていた。
スザクの危機感はさらに募った。
「ユーフェミア皇女殿下!この『行政特区日本』の制作にはランでいる危険性を本当にご存知ですか?今のこのエリアがそんなシステムが…受け入れられるだけの体勢になっているとはとても思えません!」
スザクが何度も必死に訴えているが…
でも、どこまで届いているのか…解らない。
シュナイゼルの言葉によってユーフェミアが更に進めて行くこととなってしまい…
―――このままでは…『黒の騎士団』は確かに色々揉めていると云う話しは聞くけれど…こんなもの…設立しても、決してその先に光はない…
スザクも元々政治家の…国のトップに立つ首相の息子だ。
そして、将来父の後を継いで首相になると云う夢も持っていた。
だからこそ、政治に関しては幼いながら学んできたし、幼い頃からそう云った問題を抱える父の姿を見て来て、自然と、政治感覚を養ってきた。
それがどれほどのものかは…解らないけれど…
それでも、今のユーフェミアの唱えている『行政特区日本』の危うさくらいは解る。
「何故です!日本人の皆さんは『イレヴン』と呼ばれる事を大変嫌っていますし…私も失礼な呼び方だと思っています!だから…そうじゃない場所を…」
「それは…人から与えられるものでも、人に奪われるものでもないのです…。元々日本は一主権国家でした。力がないから自国の主権を守る事が出来なかった…そう云われればその通りです。しかし…占領されているとはいえ、一部地域だけ『行政特区』などという形で、『日本人』になる事をお許し頂くと云う事はあり得ないのです!」
「許すとか…許さないではないでしょう!これは…」
「でも…皇女殿下の仰っている事は…『イレヴン』達に『日本人』になる事をお許しになる…そう云う政策ですよね?ブリタニアの占領下にある日本の地に…ブリタニア人から与えられた場所の中で…と云う…」
ユーフェミアがスザクのこの言葉に…はっと息をのむ。
それでも…ここまで来て引くことは出来ないとばかりに…
態度がさらに硬化してしまったのだった。
―――僕は…一体何をしているんだ…。ルルーシュ…君は今…無事でいるんだろうか…

 結局…焦りと戸惑いを抱えた人々の多い中…
『行政特区日本』の式典が開かれる日が来た。
その場には…
『キョウト六家』の桐原をはじめ、様々なイレヴンの来賓も来ていた。
ここではナンバーズでも来賓として扱われ、そして、会場には入りきらない程のイレヴン達が集まっている。
スザクは騎士服を着て…ユーフェミアの傍に控えている。
結局…何もできなかった・・
その思いだけが…募っている。
なにしろ、シュナイゼルの言葉は大きい。
そのお陰で、政庁内では誰も反対できなくなった。
こんな状態で…『行政特区日本』を建設したところで…何もいい事などない。
寧ろ、いらぬ争いの火種が生まれるだけだ…
そんな風に思えてくる。
式典が始まり…ユーフェミアが会場のステージで挨拶をしようとしていた時…
「あれは…ガウェイン…?」
1機のKMFが現れた。
流石に会場は騒然とする。
騒然とする中で落ち着いていたのは…
イレヴンの来賓として出席していた桐原だけだった。
その顔を見た時…スザクは何かを感じた。
桐原自身、ここに出席をしているが、この『行政特区日本』を認めているわけではないと…
確かに…多少なりとも政治や民族と云うものを知っていれば…このような傲慢な形での方針は付いて行く事が出来ないだろう。
しかも、エリアは狭くて…とても全ての日本人が入れるだけの余地はない。
恐らく、この式典に集まって来た人々の住居で精一杯だろう。
ここに来る事が出来なかったイレヴン達は…恐らく、この中に入る事が出来ず…
やがて、差が生じ始める。
そこに入れた者と…入れなかった者の違い…
それは大きなものと云えるだろう。
結局、この『行政特区日本』は…
ブリタニアに対して『イレヴン』と呼ばれる事を忌み嫌う…それをこうした形で表現している事となるのだ。
つまり、付きつめて行けばそれは…ブリタニアにとっての危険分子となりうる存在達…と云う事になる。
勿論、ブリタニアに対して反発の意を強く示している者達はここに来ていない可能性もあるけれど…『黒の騎士団』がこの式典をぶち壊しに来ていない時点で、彼らは反対の意思を示していないと云う事にもなる。
この時点で…『黒の騎士団』の意思が固まったと云う事を認識されても…
ある意味仕方がない。
しかし…ここにガウェインが現れたとなると…その意思は…どこにあると云うのだろうか…
スザクが思わず、ステージの方に駆け出して行く。
ユーフェミアに何かあった時…
その時点でまた、様々な形でひずみが生じて来るのだから…
「来てくれたのですね…『ゼロ』…」
ユーフェミアの嬉しそうな声が会場に響いた。
これは…『ゼロ』がこの施策に賛同したと云う事なのか…それとも、潰しに来たのか…
まだ解らない・
だから、スザクは構えるけれど…
ユーフェミアがそんなスザクを抑える。
「大丈夫です…スザク…」
にこりと笑った。
『ユーフェミア=リ=ブリタニア…折り入ってお話ししたい事があります…。二人きりで…』
『ゼロ』のその言葉に…スザクの緊張はさらに高まる。
―――まさか…何をする気だ!?
スザクの中で様々な可能性が頭の中を過って行った。

 『ゼロ』がガウェインから降りて、ユーフェミアに近付いて行く。
そして、ユーフェミアも『ゼロ』に近付いて行く。
「お待ちください!副総督!」
「あの…『ゼロ』…彼も、ご一緒してはいけないかしら?彼は…イレヴンですし…きっと、貴方の憂いを晴らして下さると思いますわ…」
ユーフェミアの言葉にスザクはいい加減、我慢の限界が来た。
彼女自身は悪気がない。
悪気がないと云っても…だからと云って何をしてもいい訳ではないのだ…
「皇女殿下!自分はもう…貴女のやり方について行けません…」
スザクが小さく…呻くように云った…
まるで、絞り出すような声だった。
「スザク…?」
ユーフェミアが不思議そうな顔をしている。
『ゼロ』は…仮面を被っていても…そんなスザクの表情を見て、どんな表情をしているかが…解る様な感じで少しだけ頭を動かした。
「皇女殿下…貴女の優しいお心は…確かに本物だと思います…。そして、本当にそうなればどれほど嬉しいかと願ってしまう程…。でも…今の状態では…今のこのエリアの状態では…ダメなんです!」
スザクが叫ぶようにユーフェミアに訴えた。
スザクのその言葉に…ユーフェミアが驚いた顔を見せる。
流石にこの式典でこの様な事を云われるとは夢にも思っていなかったのだろう…
『これは…一体どういう事なのです?ユーフェミア副総督…』
『ゼロ』が一言、ユーフェミアに尋ねる。
ユーフェミアも『ゼロ』の問いにどう答えていいか解らず、ただ…黙ってしまった。
『ブリタニア側は…きちんと基礎づくりもしないまま、このような提案をされたのですか?ユーフェミア副総督…』
その『ゼロ』の問いは…その場にいた全ての人々…それこそ、ブリタニア人、イレヴン関係なく…動揺を撒き散らす事になる。
否、これは元々あったはっきりと解らなかった、靄のかかっていた不安が…具体的にその姿を見せた瞬間であった。
「そ…それは…その…」
会場内もざわざわとし始める。
そして、ユーフェミアの護衛の為に配置されていた者達も慌てるが…
すぐ傍に『ゼロ』が立っており、すぐ傍には『ゼロ』を乗せていたガウェインが鎮座している状態…
迂闊に動けないと判断した。
「皇女殿下…本当の意味で『日本人』が『日本人』に戻れるのは…このエリアがブリタニア人の手で治められているのではなく…自らの手で治める事が出来る様になった…その時だけです…」
「スザク…私は…」
ユーフェミアがスザクの言葉に…おろおろしているけれど…
そんなユーフェミアを見てスザクはユーフェミアににこりと笑った。
「自分は…殿下の仰って下さった…『『日本人』の皆さんに『日本人』と云う名前を取り戻して欲しいのです…。』という言葉…自分はとても嬉しかった…。でも…今の時点では…まだ、それが出来る段階じゃないし…それを貴女がやってしまったら…日本人は本当に日本人ではなくなってしまいます…。だから…自分は…今はまだ、貴女のその提案を…受け入れる訳にはいきません…」
―――これで…死罪になっても…きっと悔いはない…。否…これでこそ…本望だ…

 スザクがそんな事を考えている時…
『ユーフェミア副総督…貴女の騎士はこのような事を云っておりますが…彼への処分はどうされるおつもりですか?』
『ゼロ』が尋ねて来た。
何を云いたいのか…
何を云おうとしているのか…
何を訴えたいのか…
「ゼ…『ゼロ』…私は…別にスザクを罰するなんて…」
『そんなだから…お飾りの副総督と云われてしまうんですよ…。現実には、彼は確実に懲罰の対象となる。主の施策をこのような公の場で否定しているのです。最悪の場合、居っけですよ?』
「そ…そんな…私は…」
『ゼロ』の言葉にユーフェミアがうろたえている。
恐らく、本当に解っていなかった。
『ならば…彼をブリタニアの政庁からの追放を下して下さい。私が彼の身を預かります。何れ…貴女の云う施策が実現できる時に…必ず力になる様にする事を…お約束致しましょう…』
『ゼロ』の言葉に…スザクは勿論、ユーフェミアも驚いた表情を見せる。
否、その会場にいる殆どの人々が『ゼロ』のその言葉の真意を測れずに…戸惑いを感じているのは間違いない。
「『ゼロ』?」
『枢木スザク…お前はまだ、ユーフェミアの騎士を務めるにはまだ早い…。だから私が…』
『ゼロ』がそこまで云いかけた時…スザクは思わず口を開いた…
「ユーフェミア皇女殿下…自分はやはり、貴女の騎士にはなれない…。それはきっと、どれほど時間が経ったとしても…。でも…貴女のやろうとしている事には…僭越ながら力になりたいと考えています…。ですから…」
こんな事を云って、たとえ、この場は収まったとしても、スザク自身はブリタニア軍から追われる立場となるに違いない。
ブリタニア人であっても皇女に対して不敬罪が適用される。
「私は…まだ…勉強が足りなかった…と云う事なのでしょうか…」
ユーフェミアが小さく呟いた。
スザクがそのユーフェミアの言葉にはっとしてユーフェミアの方を見た。
「私は…やはりまだ、何も知らずにいたのですね…。『ゼロ』、スザク…もし、その時が来たら…その時に、日本人の皆さんに喜んで頂けるように…一緒に協力して頂けますか?」
ユーフェミアが二人に尋ねて来た。
『もし…その時が来たら…』
「自分も…その時には…」
二人の答えを聞いて、ユーフェミアは二人の前に進み出て、右手を差し出し、握手を求めて来た。
「『ゼロ』…やはり私はあなたには勝てないのですね…」
『何を仰っている…?私にはあなたの様な発想こそ出来ませんよ…』
『ゼロ』の一言にユーフェミアが苦笑した。
「スザク…必ず、貴方が本当に守りたいものを…守って下さい…。私の代わりに…」
「え?」
ユーフェミアの言葉に…スザクが驚いた顔をする。
「お願いしますね…スザク…」
そう云って、ユーフェミアは姉の付けてくれた護衛役たちの元へと歩いて行く。
そして、その護衛役であるダールトンが駆け寄ってきた。
「『ゼロ』、枢木スザク…追って、話し合いの場を設ける…。その際には、二人の同席を命ずる…との事だ…」
『命じられるいわれはない…。私は私の意思で、その席に出席しよう…』
そう云って、『ゼロ』が踵を返した。
『枢木スザク…一緒に来い…。君は…ユーフェミアに解任されたのだから…』
『ゼロ』の言葉に…スザクは『ゼロ』と共にガウェインに乗り込み…そして、その場を後にした。
ガウェインからは…混乱が起きない様に、配備されていたブリタニア兵たちが場の収集に努め始めていた。

 中には…黄緑色の髪の少女が操縦席に座っていた。
「おい…『ゼロ』この後…どうするつもりだ…」
『どうするも何も…桐原の元へ戻る。この先、奴にも動いて貰うところが増えるからな…』
二人の会話に…スザクが驚きを隠せない。
「え?桐原さん?」
「おい…こいつには正体を知らせておいた方がいいぞ…。この先、いろいろ面倒な事になるぞ…」
『そうだな…。多分、こいつは…薄々感づいている様だったがな…』
そう云いながら仮面を外す。
スザクは…確かに驚いた顔を見せるけれど…すぐにその表情が緩んだ。
「やっと…教えてくれたね…ルルーシュ…。それにしても…本当にガサツになったよね…。それに…強引だ…」
「そうでもしなければ…お前はこのエリアに混乱の種をばら撒く手伝いをさせられるところだったんだ…。こっちも手段を選んでいられる余裕はなかったからな…」
苦笑しながらルルーシュが答えた。
「ルルーシュ…本当に…彼女の力になれるかな…」
「それはお互い次第だ…。俺が欲しいのはたった一つだ…」
ルルーシュのその言葉に…スザクはクスッと笑った。
「相変わらずナナリーばっかりなんだね…君は…」
そんなスザクの言葉に、ルルーシュは少し呆れた様な息を吐きつつ…答えた。
「俺が欲しいのは…あの枢木神社にいた頃の様に…3人で笑い合える…あの時間だ…」
ルルーシュの言葉に…スザクがくしゃりと表情を崩した。
ルルーシュの方は、そんなスザクの頭をポンポンと叩いた。
「よく…頑張ったな…スザク…」
ルルーシュのやさしい声が聞こえて来て…一気に緊張が緩んだ。
そして…それまでのあらゆる感情が溢れ出て来た。
「必ず…取り戻そうね…ルルーシュ…」
「大丈夫だ…。俺達二人が組んだら…出来ないことなんてない…そう云ったのはお前だ…」
「うん…そうだったね…」
二人は顔を見合わせて…
そして、笑い合っていた。
「おい!お前たち…いい加減にしろ!というか、『黒の騎士団』の連中はあの会場の安全維持の協力をしているらしい…。で、その後はシンジュクに戻るそうだ…。お前はどうするんだ?」
「これからの事を…スザクと話したい…。枢木神社の傍に下ろしてくれ…」
ルルーシュがそう云うと…操縦していた少女が…『やれやれ…勝手な奴だ…』と呟いて、枢木神社の方へと向かって行くのだった…

END


あとがきに代えて



最終回でした。
やっぱり、もう一回あった方が良かったかなぁ…
本編完全捏造です。
リクエスト下さったRinkaさま…いかがでしたでしょうか?
〆はどうするか…いろいろ悩んでいました。
ただ、『ゼロ』とスザクが会場から去ってしまって…その後の収集はさぞ大変だろうなぁ…と思いつつ、今回はスルーしてしまいました。
そこまでやると中々大変な事になりそうだったので…
悩み過ぎて更新がこんな時間です…
すみません…
まぁ、夏コミ落ちて、『心から『ありがとう』をあなたに…』をどうするか、考えながら出られそうなイベントを探していて遅くなりました。
この話は何としても完結させたいんですよ…。
ずっと書きたかったネタなので…

後、スペースが取れなかったので、一般参加はする予定はないので…
どなたか、お買い物を頼まれてくれませんか?
お礼は出来る事をさせていただきます。
勿論、実費はすべてお支払いしますので…
『買い物してやってもいいぞ!』という方、まず、拍手でお知らせ頂き、連絡先を教えて下さい。
宜しくお願いします。


☆拍手のお返事


紫翆さま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
ご心配頂きまして、有難う御座居ます。
ただ、現在の続きものオフは…ずっと書いてみたかったものだったので…
出来栄えはどうかはともかく…なんとしてもきっちり完結させたいと思って、AHLの予定分はきっちり書きたかったので…
ただ、夏コミがダメだったので、夏のインテ…でうまく新刊になるといいのですが…こっちも沢山応募者いそうですよね…コミケの保険で申し込んでいる人もいそうですし…
下手すると夏が全滅なので…どうしようか悩んでいるところです。

『Be Together 03』
この回の設定は完全に和泉の主観でしたね…
一応、しっかりとしたネタを頂いていたのですが…
本編があんな矛盾が多すぎて、云いたい事は沢山あったので…
リクエスト作品だと云うのに、和泉が云いたい事を随分書かせて頂いています。

スザクも元々父親の後を継いで首相になりたいと云っていたのですから…
政治に関して全くの無知ってのはあり得ない話なんですよね…
その場所だけで『日本人』の名前を取り戻すことのできる…という策はそこから出たら『日本人』ではなくなると云う事…
そして、そこには入れなかった人間はどうなるのか…
そう云う部分が完全にスルーされていたので…
で、スザクも首相だった父を持つ者として、それらしいところを見せて貰った訳です。
ただ、そこまで云っちゃったとき…下手すると不敬罪ですよね…

ルルーシュに関してもスザクが軍人であると云う時点で…そのスザクが自分の身近にいると云う時点で非常にルルーシュとナナリーの身に危険の及ぶ可能性が高まる状態になります。
スザクはルルーシュが皇子である事を知っていて…情感に伝えていないと云う事でも軍規違反ですからね…
死んだはずの皇子が生きていたと云う事は、ブリタニアにとっても重大な事でもありますから…
そんな重要事項を自己判断で下級兵士が黙っていたとなれば、厳罰は必至です。
ルルーシュ自身、沢山の知識があるからその危険性を感じてはいたはずなんですけれど…
だから、ナナリーの騎士にして軍から少しでも遠ざけようとしていたのではないかという、勝手な解釈をしていますけれど…
この話ではルルーシュとナナリーがアッシュフォード学園から離れると云う事にしておきましたが…

スザクの意思が通らないと解っていても…
ミレイさんとしてはもどかしいだろうなぁ…と思いつつ、ミレイさんに色々話して頂きました。

最終回を読んだ感想…また、教えて頂けると嬉しいです。
体調の方は…まぁ、結構強引な事をしていたので、少々大変ですけれど…AHLまでは頑張ります!
いつもご心配頂きまして、有難う御座居ます。

Rinkaさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。
ご心配頂きまして有難う御座居ました。
リクエスト作品…途中切れてしまって申し訳ありませんでした。
また、ご感想を頂ければ幸いです。


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