2010年06月30日

Novel Rebellion開設2周年記念リクエスト企画 25

つかまえていて 02



※設定:ルルーシュ(♀)とスザクは孤児院で出会った同じ歳で、現在恋人同士です。
ルルーシュには孤児院に入るまで複雑な環境にあり、5歳のときに両親と死に別れたスザクと出会ってから、少しずつ、変わって行きますが…。
ルルーシュの中のトラウマは…大学を卒業して、就職して、スザクと同棲している今でも中々消し去る事が出来ない様です。

このお話しは紫翠さまからのリクエストです。リクエスト、有難う御座居ました。なお、この作品で今企画の最後のリクエスト作品となります。リクエスト下さった皆様、有難う御座居ました。

 ルルーシュにとって、彼との出会いは、自分の人生の転機だったと思う。
スザクと初めて出会ったのは10歳の時…。
たった10歳で?などと、驚く事はない。
それ相応にそれまで、ルルーシュは普通の子供とはちょっと違った環境で生きて来たのだから。
ここで、『育てられてきた』という表現を使わないのは、使えないからだ。
ルルーシュの中で、誰かに育てられた…という記憶があるのは10歳以降だ。
それ以前は…。
8歳までは実の母と暮らしていたけれど…。
その母との思い出というのは、いつも、ルルーシュに対して怒っている印象しかなかった。
ルルーシュの父親というのは、母が仕事先で知り合った男との間に生まれた子供だった。
お互いに割り切った付き合い…のつもりでいたらしいが、その男はルルーシュの母が身ごもった事を知ると、さっさと上司のすすめる見合いを受けて結婚してしまった。
ルルーシュの母は夜の仕事を生業としていた。
だから、当時、母と付き合っていたそのエリートサラリーマンの男としてはそんな水障害の女と結婚という話しになるのはその先の出世を考えた時、邪魔になるだけだからだ。
勿論、母もその男の考えは解っていた。
その男は、さっさとルルーシュの母を捨てた。
理由に挙げられたのは…
『お前みたいな女の子供がいても困るんだよ…』
その一言だった。
それ故に、ルルーシュの母はルルーシュを疎ましく思った。
ならば、責任を持てない命などこの世に誕生させなければ…とも思うのだが…。
ルルーシュの母がどうしてもその男を自分に繋ぎとめていたかった。
それ故に、中絶をせずにいた。
既に法的に中絶出来ない時期になった時に…完全にその男は母の前から姿を消したのだ。
その男は、何でも…。
その会社の専務の娘と結婚した。
それによって、その男の将来は保証されたのだ。
本当は様々な要因があったのだけれど…。
ルルーシュの母親は身近にいた、ルルーシュにその責任を押しつけた。
物心の付いた頃には、ルルーシュの目の前に現れる母親はいつも酔っぱらっていた。
夜の仕事をしているのだから、仕方ないとは云え…。
そして、寄っている母はいつもルルーシュを責めた。
『あんたのせいで私は捨てられたのよ!あんたなんか生まれてこなければ良かった!』
そう、ルルーシュに怒鳴りつける母の顔が…ルルーシュにとっての母の顔だった。
大人の云っている事が理解出来ない時には…ただ、怖いと云う気持ちになっただけだったけれど…。
段々、大人の云っている事が理解出来始めると、怖いと思うと同時に、悲しくなった。
自分の存在を否定されていると…。
自分はここにはいちゃいけないと…。
そんな風に思えてしまったから。
ルルーシュが8歳のときに…学校から帰って来て、もぬけの殻になったアパートの中を見た時には…。
ただ、自分を責めた。
―――わたしのせいで…おかあさんはつらいおもいをしていたんだ…

 とりあえず、実年齢よりも遥かにしっかりしていたルルーシュは、時々、ルルーシュに夕食のおかずを分けてくれた隣の部屋のおばあさんのところに相談に行った。
流石に自分で何とか生活して行く…というにはルルーシュの出来る事があまりに少なかったからだ。
隣のおばあさんが一通りの話しを聴いてくれた直後、その部屋にアパートの管理人と大家がルルーシュとおばあさんの居る部屋に入って来たのだ。
『ルルーシュちゃん…お母さんは?』
いきなり入って来た大人二人の開口一番がその言葉だった。
随分慌てている表情だったけれど。
その時の大人達の表情は…ルルーシュにとってあまりいい答えをくれないと云う事を察した。
だから、学校から帰ってきたらもぬけの殻になっていた事をそのまま話したのだ。
その後…大人達は右往左往していた。
最初に話しを聞いてくれたおばあさんだけが、ルルーシュをそっと抱き締めて、頭を撫でていてくれた。
とりあえず、幼いながら、聞き耳を立てていると、ルルーシュの母親は一応、管理人には出て行く事を伝えたらしい。
但し、その日の朝、ルルーシュが学校へ出かけて行った直後…にだったけれど。
ただ、直接云われたのではなく、管理人の部屋の郵便受けに茶封筒が入っていたという。
中にはB5サイズの味気ない便箋に数行、書かれていただけだったという。
締めくくりは
『こちらの住所に親戚と呼べる者達が住んでおりますので、ルルーシュの事はそちらに相談して下さい。』
と書かれており、その下には3件程住所と電話番号と名前が書かれていた。
ルルーシュは自分の身に降りかかっている事なのだけれど、冷静に物事を分析していた。
まず、自分に親戚と呼べるような存在がいた事は初めて知った。
ルルーシュの父親の事は何も知らないし、母親の親戚だって、祖父母さえ知らない。
もう少し突っ込んで話を進めると、そこに書かれていた名前は全て母のいとこという続柄だと云う。
そんな遠い親戚に自分の事を相談される事になるのか…と、ルルーシュは優しいおばあさんの腕の中で考えていた。
元々、母親という存在はルルーシュを怒鳴りつけて、喚き散らすだけの存在に見えていたから。
いつか、自分を置いてどこかへ行くのではないかと思っていた。
寧ろ、現在の自分の年齢は8歳だ。
―――8年間…あの人がよく頑張った方だ…。
そんな事を考えていた。
ただ、8歳という年齢ではどうやって自力で生きて行くかが問題だ。
働くとしても、恐らく、芸能人の子役くらいしか仕事がないだろう。
そんな非現実的な選択は当然だけれど出来る訳がない。
だとすると、母が書き置きに残した親戚の家の厄介になるか、こうした、身寄りのない子供の世話をしてくれる施設に入るか…。
正直、子供らしくないと思う自分がいるけれど、ここで、子供らしさを発揮していたって、これから先、ルルーシュに生きて行く術はないのだ。
今、ルルーシュの頭を撫でてくれているおばあさんも来月、息子夫婦のところに行くと云っていた。
だとするなら、今ある情報の中で選択するしかない。
そして、ルルーシュはそのおばあさんの腕をすりぬけて、慌てて、厄介な残しものをしてくれた…という思いが隠しきれていない大人に対して口を開いたのだった。

 その後、ルルーシュは母の書き置きに書かれていたある、一軒の家の者に迎えに来られた。
あからさまに歓迎されていないと解る態度だ。
確かに、ルルーシュも知らない親戚で…。
いきなり、いとこの娘の母親が失踪したと云う話しを聞かされて、引き取って欲しいと云う連絡が入れば、戸惑うし、憤りも感じるだろう。
その、親戚が迎えに来た時、おばあさんだけが、泣いてくれていた。
『ごめん…ごめんねぇ…ルルちゃん…。私がルルちゃんを引き取って上げられれば良かったんだけど…』
『有難う…おばあさん。でも、おばあさんのその気持ちだけ頂いて行きます…』
その一言におばあさんはその場に崩れ落ちて泣いてしまったけれど、ルルーシュはそれ以上何も話さなかったし、表情も崩さなかった。
『すみません、母がご迷惑をおかけいたしまして…。お世話になります…』
ルルーシュは迎えに来た夫婦に頭を下げた。
そして、その夫婦に促されて車に乗り込んだ。
その時、決して後ろを振り返る事もなかったし、涙の一つを落とす事もなく…迎えに来た夫婦が驚いていた。
年相応に育っていない事が解るし、見る人によっては鼻に付く、生意気な子供に見えるだろう。
その少女の思いを知る者は、その時には既に、ルルーシュの周囲からはいなくなっていた。
あのおばあさんだけは、ルルーシュに優しかった。
完全にネグレクトとなっていた母の事に気付いていた学校も、自ら厄介事を抱え込まない為に見て見ぬ振りをしていた。
管理人も、母ではらちが明かないと云う事で、ルルーシュに家賃の請求に来た事もあった。
ルルーシュは最低限、母親から渡されていた『食費』の中から家賃を払っていた。
給食費も滞っていたし、学校で購入するように云われるものも、基本的にはその『食費』から出していた。
だから、ルルーシュがまともに食事を摂れたのは、学校の給食とおばあさんが時々おすそ分けしてくれる夕食くらいだった。
学校の転校手続きに行った親戚の夫婦がどんな状態でルルーシュが学校に通っていたのかを知って、驚愕していた。
給食費の滞納額が半端ではなくて…。
『まったく…とんだ疫病神が来たものだわ…』
『かといって、放り出して、ニュースにでもなったら俺の出世に響くんだよ…。母親の失踪に加えてメモに書かれていた親戚の誰もが少女を見放した…なんて…。最近のワイドショーネタとしてはこんなに美味しいネタはないだろ…』
『まぁ、くじ運が悪かっただけなんだけれど…それにしても、こうもひどいとわね…』
迎えに来た車の中での夫婦の会話だ。
どうやら、母のいとこって云うのはこちらの旦那さんの方らしいとルルーシュは分析する。
ルルーシュは結局、どこへ行っても厄介な疫病神でしかない…。
それまで、何となくそんな風に思っていたけれど、この時、ルルーシュははっきりと自覚し、その意識を自分に植え付けた。
その自覚のないままこの家の御厄介になっていたらきっと…追い出されると…そう思ったから。
だから…我儘を云わない、口答えしない、逆らわない…。
とにかく、云う事を聞く、いい子でいようと、心の中の自分に誓ったのだった。

 日本では義務教育が終わらなければ、社会に出て一人立ちという奴が出来ないシステムになっている。
芸能人などをして仕事をしている子供でもちゃんと学校には在籍しているのだ。
親戚の家で厄介になる事になったルルーシュは、近所の小学校への転入手続きが成された。
最初の家はとにかく、旦那の方の出世の問題もあるからと、強引に働かせるとか、者を与えないとか云う事はしなかった。
ただ、ものは与えても、心の繋がりは一切なかった。
食事も、とりあえず、用意されていたけれど、ルルーシュは一人だけ自分に与えられた部屋で食べていた。
旦那さんの方はともかく、奥さんの方がルルーシュと折り合いが悪かったのだ。
ルルーシュの何でも見透かしているような目が嫌いだと云っていた。
ルルーシュにそんな自覚は全くない。
でも、そう思われてしまっているのなら、そうなのかもしれないとルルーシュ自身も、どうしたらいいか解らないながら、努力はしてのだけれど。
しかし、彼女にとっては幼いルルーシュがそんな風に頑張る姿が異様に苛立って仕方なくて…。
結局、ルルーシュが訪れて7ヶ月経ったときに、手をあげたのだ。
その時、彼女は完全に錯乱状態、ノイローゼとも云えるような状態で…。
元々、子供は得意ではないと云う事は旦那の方も解っていたけれど…。
旦那の出世の為に彼女は頑張っていたのだ。
そして、その頑張りがやがて、限界を達してルルーシュに全治1ヶ月と云う怪我を負わせる程、暴力を振るわせたのだ。
我に返った彼女は…ぐったりしているルルーシュを見て真っ青になっていた。
ルルーシュは一切抵抗しなかった。
逃げる事もしなかった。
彼女をここまで追い詰めたのは自分だと…。
ここまでの騒ぎになってしまい、流石に警察が介入しない訳にも行かなくなり、警察の事情聴取の時にも、ルルーシュは
『自分が悪い…。おばさんは悪くない…』
とだけ、繰り返していた。
そんな二人を見て、流石に引き取ると決めたその彼女の夫ではあったけれど…。
一緒にいさせてはお互いに不幸になると…あの時の手紙に書かれていた他の人物達に相談したのだ。
そして、ルルーシュは別の家に引き取られた。
次に引き取られた家は…
とにかく子供がたくさんいた。
どう見ても、ルルーシュの居場所などないと…そんな風に思えてしまう程…。
突然ルルーシュが入ってきたものの…。
前の家ほど歓迎されていないと云う感じはなかったけれど…。
物理的に無理があるだろうと…ルルーシュは思っていた。
それでも、流石に子だくさんの母親だと思えるのは…。
細かい事を機にしないと云う事だ。
子供が一人増えたところで、大して変わらないと云う態度で接してくれたし、そこにいたその家の兄弟達もルルーシュに対して冷たい態度を取る訳でもなかった。
ただ、何をするにも実力行使…早いもの勝ち…。
競争社会で競争に負ければ食事をする事さえできなくなるのだ。
そう云った事はあまり得意ではなかったけれど、その家の3女はルルーシュと同じ歳でお互いに協力し合っていた。
それはとても楽しいと思ったけれど…。
でも、その家の大黒柱であったその家の父親が仕事中の事故で亡くなったのだ。
そうなると…ルルーシュの状況は一変した。

 その、兄弟のたくさんいた家にいたのは僅か5ヶ月だった。
楽しかった。
でも、その家の子供ではないルルーシュは、その家の主であり、あの手紙の名前のあった人物が亡くなってしまっては、そこにいる事は出来なかった。
そこのおばさんも
『あんたは、ホントに料理も洗濯も掃除もたくさん手伝ってくれて、助かっていたんだけど…ごめんね…』
そう云ってくれた。
自分を厄介な疫病神だと思っていたルルーシュにとってこれ以上ない程嬉しい言葉だった。
でも、ここにいる事が出来なくなり…最後の家に引き取られる事になった。
ルルーシュと同じ歳の男の子がいると云う。
この家はルルーシュが来る事を最後の最後まで渋っていた。
と云うのも、その男の子の母親が息子を溺愛していて…他の存在が入って来る事が許せなかったのだ。
この家で…ルルーシュは心を封印した。
これまで引き取ってくれた家には、何かの形で救いがあった。
でも、ここには何の救いもなかった。
小学校には通わせて貰っていたし、お客さんがくると、体裁を取り繕う様に、ルルーシュを交えてお茶を飲んだりもするけれど。
人前でなければ、ルルーシュに対しての接し方は本当に酷いものだった。
大人から受ける苛めと云うのは…これほどまでに過酷なのか…とよく思った。
必要最低限のもの以外、全て取り上げられた。
持っているものもそれほど多くはなかったのだけれど。
家事を一通りこなす事は当たり前だったし、学校の成績でその家の息子より1点でも点数がいいと、ねちねちと苛められた。
ルルーシュ自身、その母親が責め立てる程、勉強できる時間などありはしないのだ。
ただ、授業中、一生懸命聞いているだけだった。
ルルーシュは将来、働きながら学校へ行きたかったから。
高校になれば、仕事をしながら夜間、学校に通う事が出来ると云う事なのだから…。
だとするなら、ちゃんとした成績は必要で…。
家に帰ってくれば、家の中の家事をさせられるのだ。
まだ10歳にも満たないルルーシュには学校と家の家事の両立は中々大変なものだ。
この時のルルーシュに自由時間と云えば、子供の睡眠時間と云うには成長段階でこれでは確実に支障が出ると云えるほど少ない睡眠時間だけだ。
栄養状態も決していいとは云えず…また、幼い頃からしっかりと栄養摂取が出来ていなかった為に成長障害が出て来ていた。
そんな状態が続いていたある日…
その家の息子と母親が外出していた時…。
ルルーシュをこの家に引き取ったこの家の主と二人きりになった。
その時…恐らく、その男性は息子にかかりきりの妻に不満があったのだろう…。
そして、二人きりの状態。
ルルーシュはその家の主に押し倒された。
ルルーシュはただ、声を殺して泣く事しか出来ず…ぶるぶる震えていた。
ルルーシュの服を全て脱がされた時…この家の息子とその母親が帰って来て…。
その場面を目撃されて…。
ルルーシュは最低限の服を身に纏った状態と、数少ない荷物を持って、ものすごい力でその母親に引っ張られて行った。
連れて行かれたのは…。
孤児院だった。
その時のルルーシュの顔に表情などなくなっていた。
いきなり、大人の男に押し倒され、それに怒り狂った女の怒りを全て受け止め、ここに連れて来られたのだから…。
その孤児院の庭には…一人の男の子がいた。
何か、土を弄っていたようだけれど…でも、ルルーシュにとっては、どうでもいい事だった。
心の中にあったのは…ただ…
―――死んでしまいたい…

To Be Continued


あとがきに代えて



凄い展開になりましたね。
と云うか、ルルーシュ、ここまで不幸を背負ってしまっていました。
スザクが苦労する訳です。
さて、過去話はここまでで、次から現在の恋人同士の二人のお話しになります。
このお話し、前段階がないと現在を書いていても解らないと云う感じだったので…。
ルルーシュの成長障害と云うのは、ヘ●バーンも、そうだったと云う事らしいのですが、成長期にきちんとした栄養を摂れていなかった為にいくら食べても体重が増えないと云うやつです。
ヘ●バーンも生涯、その体重が50kgを超える事はなかったそうです。
というか、体重を増やせるほど食べられなかったともいうのですが。
第二次世界大戦中の彼女のお話しを聞いていると、あんな、スクリーンではあんなに素敵な笑顔を見せているのに…と思う程壮絶な少女時代を過ごしているんですよね。
その事もあって、暴力シーンや戦闘シーンのある映画に関してはオファーが来ても全て断っていて…。
最後に一つだけ戦争に関連されてしまう仕事を受けているんですよね。
これは多分有名だったと思うんですが…
1990年にユニセフ主催のコンサートで『アンネの日記』を朗読しております。

そんな事はどうでもいい事ですね。
また、続きを読んで頂ければ幸いです。



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posted by 和泉綾 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel Rebellion開設2周年

Novel Rebellion開設2周年記念リクエスト企画 25

つかまえていて 02



※設定:ルルーシュ(♀)とスザクは孤児院で出会った同じ歳で、現在恋人同士です。
ルルーシュには孤児院に入るまで複雑な環境にあり、5歳のときに両親と死に別れたスザクと出会ってから、少しずつ、変わって行きますが…。
ルルーシュの中のトラウマは…大学を卒業して、就職して、スザクと同棲している今でも中々消し去る事が出来ない様です。

このお話しは紫翠さまからのリクエストです。リクエスト、有難う御座居ました。なお、この作品で今企画の最後のリクエスト作品となります。リクエスト下さった皆様、有難う御座居ました。

 ルルーシュにとって、彼との出会いは、自分の人生の転機だったと思う。
スザクと初めて出会ったのは10歳の時…。
たった10歳で?などと、驚く事はない。
それ相応にそれまで、ルルーシュは普通の子供とはちょっと違った環境で生きて来たのだから。
ここで、『育てられてきた』という表現を使わないのは、使えないからだ。
ルルーシュの中で、誰かに育てられた…という記憶があるのは10歳以降だ。
それ以前は…。
8歳までは実の母と暮らしていたけれど…。
その母との思い出というのは、いつも、ルルーシュに対して怒っている印象しかなかった。
ルルーシュの父親というのは、母が仕事先で知り合った男との間に生まれた子供だった。
お互いに割り切った付き合い…のつもりでいたらしいが、その男はルルーシュの母が身ごもった事を知ると、さっさと上司のすすめる見合いを受けて結婚してしまった。
ルルーシュの母は夜の仕事を生業としていた。
だから、当時、母と付き合っていたそのエリートサラリーマンの男としてはそんな水障害の女と結婚という話しになるのはその先の出世を考えた時、邪魔になるだけだからだ。
勿論、母もその男の考えは解っていた。
その男は、さっさとルルーシュの母を捨てた。
理由に挙げられたのは…
『お前みたいな女の子供がいても困るんだよ…』
その一言だった。
それ故に、ルルーシュの母はルルーシュを疎ましく思った。
ならば、責任を持てない命などこの世に誕生させなければ…とも思うのだが…。
ルルーシュの母がどうしてもその男を自分に繋ぎとめていたかった。
それ故に、中絶をせずにいた。
既に法的に中絶出来ない時期になった時に…完全にその男は母の前から姿を消したのだ。
その男は、何でも…。
その会社の専務の娘と結婚した。
それによって、その男の将来は保証されたのだ。
本当は様々な要因があったのだけれど…。
ルルーシュの母親は身近にいた、ルルーシュにその責任を押しつけた。
物心の付いた頃には、ルルーシュの目の前に現れる母親はいつも酔っぱらっていた。
夜の仕事をしているのだから、仕方ないとは云え…。
そして、寄っている母はいつもルルーシュを責めた。
『あんたのせいで私は捨てられたのよ!あんたなんか生まれてこなければ良かった!』
そう、ルルーシュに怒鳴りつける母の顔が…ルルーシュにとっての母の顔だった。
大人の云っている事が理解出来ない時には…ただ、怖いと云う気持ちになっただけだったけれど…。
段々、大人の云っている事が理解出来始めると、怖いと思うと同時に、悲しくなった。
自分の存在を否定されていると…。
自分はここにはいちゃいけないと…。
そんな風に思えてしまったから。
ルルーシュが8歳のときに…学校から帰って来て、もぬけの殻になったアパートの中を見た時には…。
ただ、自分を責めた。
―――わたしのせいで…おかあさんはつらいおもいをしていたんだ…

 とりあえず、実年齢よりも遥かにしっかりしていたルルーシュは、時々、ルルーシュに夕食のおかずを分けてくれた隣の部屋のおばあさんのところに相談に行った。
流石に自分で何とか生活して行く…というにはルルーシュの出来る事があまりに少なかったからだ。
隣のおばあさんが一通りの話しを聴いてくれた直後、その部屋にアパートの管理人と大家がルルーシュとおばあさんの居る部屋に入って来たのだ。
『ルルーシュちゃん…お母さんは?』
いきなり入って来た大人二人の開口一番がその言葉だった。
随分慌てている表情だったけれど。
その時の大人達の表情は…ルルーシュにとってあまりいい答えをくれないと云う事を察した。
だから、学校から帰ってきたらもぬけの殻になっていた事をそのまま話したのだ。
その後…大人達は右往左往していた。
最初に話しを聞いてくれたおばあさんだけが、ルルーシュをそっと抱き締めて、頭を撫でていてくれた。
とりあえず、幼いながら、聞き耳を立てていると、ルルーシュの母親は一応、管理人には出て行く事を伝えたらしい。
但し、その日の朝、ルルーシュが学校へ出かけて行った直後…にだったけれど。
ただ、直接云われたのではなく、管理人の部屋の郵便受けに茶封筒が入っていたという。
中にはB5サイズの味気ない便箋に数行、書かれていただけだったという。
締めくくりは
『こちらの住所に親戚と呼べる者達が住んでおりますので、ルルーシュの事はそちらに相談して下さい。』
と書かれており、その下には3件程住所と電話番号と名前が書かれていた。
ルルーシュは自分の身に降りかかっている事なのだけれど、冷静に物事を分析していた。
まず、自分に親戚と呼べるような存在がいた事は初めて知った。
ルルーシュの父親の事は何も知らないし、母親の親戚だって、祖父母さえ知らない。
もう少し突っ込んで話を進めると、そこに書かれていた名前は全て母のいとこという続柄だと云う。
そんな遠い親戚に自分の事を相談される事になるのか…と、ルルーシュは優しいおばあさんの腕の中で考えていた。
元々、母親という存在はルルーシュを怒鳴りつけて、喚き散らすだけの存在に見えていたから。
いつか、自分を置いてどこかへ行くのではないかと思っていた。
寧ろ、現在の自分の年齢は8歳だ。
―――8年間…あの人がよく頑張った方だ…。
そんな事を考えていた。
ただ、8歳という年齢ではどうやって自力で生きて行くかが問題だ。
働くとしても、恐らく、芸能人の子役くらいしか仕事がないだろう。
そんな非現実的な選択は当然だけれど出来る訳がない。
だとすると、母が書き置きに残した親戚の家の厄介になるか、こうした、身寄りのない子供の世話をしてくれる施設に入るか…。
正直、子供らしくないと思う自分がいるけれど、ここで、子供らしさを発揮していたって、これから先、ルルーシュに生きて行く術はないのだ。
今、ルルーシュの頭を撫でてくれているおばあさんも来月、息子夫婦のところに行くと云っていた。
だとするなら、今ある情報の中で選択するしかない。
そして、ルルーシュはそのおばあさんの腕をすりぬけて、慌てて、厄介な残しものをしてくれた…という思いが隠しきれていない大人に対して口を開いたのだった。

 その後、ルルーシュは母の書き置きに書かれていたある、一軒の家の者に迎えに来られた。
あからさまに歓迎されていないと解る態度だ。
確かに、ルルーシュも知らない親戚で…。
いきなり、いとこの娘の母親が失踪したと云う話しを聞かされて、引き取って欲しいと云う連絡が入れば、戸惑うし、憤りも感じるだろう。
その、親戚が迎えに来た時、おばあさんだけが、泣いてくれていた。
『ごめん…ごめんねぇ…ルルちゃん…。私がルルちゃんを引き取って上げられれば良かったんだけど…』
『有難う…おばあさん。でも、おばあさんのその気持ちだけ頂いて行きます…』
その一言におばあさんはその場に崩れ落ちて泣いてしまったけれど、ルルーシュはそれ以上何も話さなかったし、表情も崩さなかった。
『すみません、母がご迷惑をおかけいたしまして…。お世話になります…』
ルルーシュは迎えに来た夫婦に頭を下げた。
そして、その夫婦に促されて車に乗り込んだ。
その時、決して後ろを振り返る事もなかったし、涙の一つを落とす事もなく…迎えに来た夫婦が驚いていた。
年相応に育っていない事が解るし、見る人によっては鼻に付く、生意気な子供に見えるだろう。
その少女の思いを知る者は、その時には既に、ルルーシュの周囲からはいなくなっていた。
あのおばあさんだけは、ルルーシュに優しかった。
完全にネグレクトとなっていた母の事に気付いていた学校も、自ら厄介事を抱え込まない為に見て見ぬ振りをしていた。
管理人も、母ではらちが明かないと云う事で、ルルーシュに家賃の請求に来た事もあった。
ルルーシュは最低限、母親から渡されていた『食費』の中から家賃を払っていた。
給食費も滞っていたし、学校で購入するように云われるものも、基本的にはその『食費』から出していた。
だから、ルルーシュがまともに食事を摂れたのは、学校の給食とおばあさんが時々おすそ分けしてくれる夕食くらいだった。
学校の転校手続きに行った親戚の夫婦がどんな状態でルルーシュが学校に通っていたのかを知って、驚愕していた。
給食費の滞納額が半端ではなくて…。
『まったく…とんだ疫病神が来たものだわ…』
『かといって、放り出して、ニュースにでもなったら俺の出世に響くんだよ…。母親の失踪に加えてメモに書かれていた親戚の誰もが少女を見放した…なんて…。最近のワイドショーネタとしてはこんなに美味しいネタはないだろ…』
『まぁ、くじ運が悪かっただけなんだけれど…それにしても、こうもひどいとわね…』
迎えに来た車の中での夫婦の会話だ。
どうやら、母のいとこって云うのはこちらの旦那さんの方らしいとルルーシュは分析する。
ルルーシュは結局、どこへ行っても厄介な疫病神でしかない…。
それまで、何となくそんな風に思っていたけれど、この時、ルルーシュははっきりと自覚し、その意識を自分に植え付けた。
その自覚のないままこの家の御厄介になっていたらきっと…追い出されると…そう思ったから。
だから…我儘を云わない、口答えしない、逆らわない…。
とにかく、云う事を聞く、いい子でいようと、心の中の自分に誓ったのだった。

 日本では義務教育が終わらなければ、社会に出て一人立ちという奴が出来ないシステムになっている。
芸能人などをして仕事をしている子供でもちゃんと学校には在籍しているのだ。
親戚の家で厄介になる事になったルルーシュは、近所の小学校への転入手続きが成された。
最初の家はとにかく、旦那の方の出世の問題もあるからと、強引に働かせるとか、者を与えないとか云う事はしなかった。
ただ、ものは与えても、心の繋がりは一切なかった。
食事も、とりあえず、用意されていたけれど、ルルーシュは一人だけ自分に与えられた部屋で食べていた。
旦那さんの方はともかく、奥さんの方がルルーシュと折り合いが悪かったのだ。
ルルーシュの何でも見透かしているような目が嫌いだと云っていた。
ルルーシュにそんな自覚は全くない。
でも、そう思われてしまっているのなら、そうなのかもしれないとルルーシュ自身も、どうしたらいいか解らないながら、努力はしてのだけれど。
しかし、彼女にとっては幼いルルーシュがそんな風に頑張る姿が異様に苛立って仕方なくて…。
結局、ルルーシュが訪れて7ヶ月経ったときに、手をあげたのだ。
その時、彼女は完全に錯乱状態、ノイローゼとも云えるような状態で…。
元々、子供は得意ではないと云う事は旦那の方も解っていたけれど…。
旦那の出世の為に彼女は頑張っていたのだ。
そして、その頑張りがやがて、限界を達してルルーシュに全治1ヶ月と云う怪我を負わせる程、暴力を振るわせたのだ。
我に返った彼女は…ぐったりしているルルーシュを見て真っ青になっていた。
ルルーシュは一切抵抗しなかった。
逃げる事もしなかった。
彼女をここまで追い詰めたのは自分だと…。
ここまでの騒ぎになってしまい、流石に警察が介入しない訳にも行かなくなり、警察の事情聴取の時にも、ルルーシュは
『自分が悪い…。おばさんは悪くない…』
とだけ、繰り返していた。
そんな二人を見て、流石に引き取ると決めたその彼女の夫ではあったけれど…。
一緒にいさせてはお互いに不幸になると…あの時の手紙に書かれていた他の人物達に相談したのだ。
そして、ルルーシュは別の家に引き取られた。
次に引き取られた家は…
とにかく子供がたくさんいた。
どう見ても、ルルーシュの居場所などないと…そんな風に思えてしまう程…。
突然ルルーシュが入ってきたものの…。
前の家ほど歓迎されていないと云う感じはなかったけれど…。
物理的に無理があるだろうと…ルルーシュは思っていた。
それでも、流石に子だくさんの母親だと思えるのは…。
細かい事を機にしないと云う事だ。
子供が一人増えたところで、大して変わらないと云う態度で接してくれたし、そこにいたその家の兄弟達もルルーシュに対して冷たい態度を取る訳でもなかった。
ただ、何をするにも実力行使…早いもの勝ち…。
競争社会で競争に負ければ食事をする事さえできなくなるのだ。
そう云った事はあまり得意ではなかったけれど、その家の3女はルルーシュと同じ歳でお互いに協力し合っていた。
それはとても楽しいと思ったけれど…。
でも、その家の大黒柱であったその家の父親が仕事中の事故で亡くなったのだ。
そうなると…ルルーシュの状況は一変した。

 その、兄弟のたくさんいた家にいたのは僅か5ヶ月だった。
楽しかった。
でも、その家の子供ではないルルーシュは、その家の主であり、あの手紙の名前のあった人物が亡くなってしまっては、そこにいる事は出来なかった。
そこのおばさんも
『あんたは、ホントに料理も洗濯も掃除もたくさん手伝ってくれて、助かっていたんだけど…ごめんね…』
そう云ってくれた。
自分を厄介な疫病神だと思っていたルルーシュにとってこれ以上ない程嬉しい言葉だった。
でも、ここにいる事が出来なくなり…最後の家に引き取られる事になった。
ルルーシュと同じ歳の男の子がいると云う。
この家はルルーシュが来る事を最後の最後まで渋っていた。
と云うのも、その男の子の母親が息子を溺愛していて…他の存在が入って来る事が許せなかったのだ。
この家で…ルルーシュは心を封印した。
これまで引き取ってくれた家には、何かの形で救いがあった。
でも、ここには何の救いもなかった。
小学校には通わせて貰っていたし、お客さんがくると、体裁を取り繕う様に、ルルーシュを交えてお茶を飲んだりもするけれど。
人前でなければ、ルルーシュに対しての接し方は本当に酷いものだった。
大人から受ける苛めと云うのは…これほどまでに過酷なのか…とよく思った。
必要最低限のもの以外、全て取り上げられた。
持っているものもそれほど多くはなかったのだけれど。
家事を一通りこなす事は当たり前だったし、学校の成績でその家の息子より1点でも点数がいいと、ねちねちと苛められた。
ルルーシュ自身、その母親が責め立てる程、勉強できる時間などありはしないのだ。
ただ、授業中、一生懸命聞いているだけだった。
ルルーシュは将来、働きながら学校へ行きたかったから。
高校になれば、仕事をしながら夜間、学校に通う事が出来ると云う事なのだから…。
だとするなら、ちゃんとした成績は必要で…。
家に帰ってくれば、家の中の家事をさせられるのだ。
まだ10歳にも満たないルルーシュには学校と家の家事の両立は中々大変なものだ。
この時のルルーシュに自由時間と云えば、子供の睡眠時間と云うには成長段階でこれでは確実に支障が出ると云えるほど少ない睡眠時間だけだ。
栄養状態も決していいとは云えず…また、幼い頃からしっかりと栄養摂取が出来ていなかった為に成長障害が出て来ていた。
そんな状態が続いていたある日…
その家の息子と母親が外出していた時…。
ルルーシュをこの家に引き取ったこの家の主と二人きりになった。
その時…恐らく、その男性は息子にかかりきりの妻に不満があったのだろう…。
そして、二人きりの状態。
ルルーシュはその家の主に押し倒された。
ルルーシュはただ、声を殺して泣く事しか出来ず…ぶるぶる震えていた。
ルルーシュの服を全て脱がされた時…この家の息子とその母親が帰って来て…。
その場面を目撃されて…。
ルルーシュは最低限の服を身に纏った状態と、数少ない荷物を持って、ものすごい力でその母親に引っ張られて行った。
連れて行かれたのは…。
孤児院だった。
その時のルルーシュの顔に表情などなくなっていた。
いきなり、大人の男に押し倒され、それに怒り狂った女の怒りを全て受け止め、ここに連れて来られたのだから…。
その孤児院の庭には…一人の男の子がいた。
何か、土を弄っていたようだけれど…でも、ルルーシュにとっては、どうでもいい事だった。
心の中にあったのは…ただ…
―――死んでしまいたい…

To Be Continued

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見た目が重要!? (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ 見た目が重要!?
「年上に見られますか?年上に見られますか?」
最近では、リップサービスなのかな…とも思いますけれど。
割と年下に見られますね。
入院中も、真ん中の妹と並んで歩いていたら、『あら?お姉さん?』と、妹が尋ねられて居ましたし。
まぁ、母親が非常に天然若作りだったので。
今でも、かなり若く見られているし、父と年が離れている所為か、夫婦として見られない事もしばしばです。
私の場合、オンラインでは年齢を知っている人が殆どいないので、イベントなどで直接私と面識のある人には尋ねてみたい気もしますけれど…
私の外見年齢…。
普段は、それこそ疲れたおばさんなかっこをして居ますけれどね。
家で仕事をしていると服とか気にしなくて困ります。
もちろん、出かける時には多少気を使いますけれど、普段、適当なかっこをしているので、ちゃんと年相応のかっこが出来て居るかどうかは定かではありません。
薬の副作用でぶつぶつがいっぱいありますけれど、普段、化粧をしていないので、化粧による肌荒れは少ないと思います。
私と面識のある方…
ぱっと見の私の外見年齢を教えて下さい。
意外とショックな答えが返ってきそうですが…ヾ(▽^;)ゞうへへ


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今でも、かなり若く見られているし、父と年が離れている所為か、夫婦として見られない事もしばしばです。
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普段は、それこそ疲れたおばさんなかっこをして居ますけれどね。
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もちろん、出かける時には多少気を使いますけれど、普段、適当なかっこをしているので、ちゃんと年相応のかっこが出来て居るかどうかは定かではありません。
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Novel Rebellion開設2周年記念リクエスト企画 24

つかまえていて 01



※設定:ルルーシュ(♀)とスザクは孤児院で出会った同じ歳で、現在恋人同士です。
ルルーシュには孤児院に入るまで複雑な環境にあり、5歳のときに両親と死に別れたスザクと出会ってから、少しずつ、変わって行きますが…。
ルルーシュの中のトラウマは…大学を卒業して、就職して、スザクと同棲している今でも中々消し去る事が出来ない様です。

このお話しは紫翠さまからのリクエストです。リクエスト、有難う御座居ました。なお、この作品で今企画の最後のリクエスト作品となります。リクエスト下さった皆様、有難う御座居ました。

 出会いは…10歳の時…。
彼女はある日、突然やってきた。
スザクがいた、孤児院に…それこそ、魂が抜けきった様な少女が入ってきた。
両親を亡くして、スザクはここに来たのだけれど…。
確かに物理的には不自由はあったけれど、ここの生活はそれほど苦痛だとは思わなかった。
同じ境遇の友人がたくさんいて、スザクの生来の人懐っこさや面倒見の良さのお陰で周囲にはたくさん友達がいた。
両親や里親に引き取られる友達がいると…確かに寂しいとも思ったし、羨ましいとも思ったけれど。
それでも、その事を喜んでやれる広い心があった。
スザクがこの孤児院にいて一人になると云う事がなかったのは、そんな性格のお陰だろう。
年上にも年下にも信頼、信用されていた。
勿論、孤児院という施設にいるのだから、普通の家庭で成長して行くのと同じという訳にはいかないけれど。
それでも、彼一人がいるだけで、孤児院の雰囲気が全く違うと云う事は、誰の目から見ても解る。
当然だけれど、このテの施設への支援というのは非常に少ない。
公的に支給される支援金だけで賄える訳はないし、だとすると、個人、企業からの支援が頼りだけれど。
そう云った支援も世知辛い世の中で中々寄付金が集まる事がなく…。
だからこそ、孤児院の経済状況は火の車で…。
勘のいいスザクはその事に気が付いて…孤児院の庭の一部を開墾し始めた時には流石にこの孤児院の院長も驚いていたけれど。
更に驚いたのはスザクが始めたことで、孤児院にいる子供達がそれを手伝い始めて…。
スザクの影響力と人望の厚さに感心したものだ。
彼女がここに訪れたのは…スザクが畑の収穫物を収穫し終えて、残ったつるやら発破やらを回収している時だった。
スザクは顔を泥だらけにして作業をしていて…。
他の子供達は建物の中で他の仕事を仰せつかっていた。
だから、庭にいたのはスザクだけで…。
彼女は、(多分)親戚のおばさんらしき人に手を引かれて連れられていた。
そのおばさんが彼女の荷物らしきものを持っている様だったけれど…。
この孤児院の経済状況を知っていても、あまりに少ない荷物に驚いた。
確かにこの孤児院は経済的に困窮しているからたくさんの者を持っているものは少ないし、服だって『社会福祉目的』という名目の下に行われるバザーの売れ残りの服などが殆どだ。
それでも、着ている服もなんだか、あまり綺麗とは云えない。
荷物だって驚くほど少なくて…。
そして、持っているものより何より、そのガリガリに痩せた、スカートを穿いているから女のこと解るけれど、そうでなければ男か女かも解らない程の貧弱な体格で…。
そして、目は完全に死んでいた…。
その死んでいる目を見た時…スザクは何故かドキリとしたのだった。
確かに、体格は貧弱だし、アンバランスな程手足が細くて、顔色も悪い。
でも、その死んでいる瞳の色がとても印象的で。
スザクは彼女の姿を見て、何かを感じた。
彼女の何かに惹かれた。
そして、あんな風に死んだような、焦点の合っていない様なアメジストの瞳に、光を宿してみたい…そんな風に思ったのだった。

 それから…15年ほどが経った。
二人とも身寄りがなくて…孤児院の入所資格年齢ギリギリの高校卒業まで、孤児院で過ごしていた。
二人に里親の話しがなかった訳ではなかった。
しかし、二人は常に、他の誰かに譲ってきた。
個人指名での里親に対してはきっぱり断ってきた。
いつ頃からか、二人は惹かれるようになり、また、この孤児院を離れがたくなっていたと云う事もある。
特にルルーシュの場合、ここに来るまでの環境がとても複雑だったから、ここから出る事をとにかく嫌がった。
それにつられる様に、スザクも里親の話しは全て断った。
年齢での指名、性別での指名であった場合、他の子供に譲ってきた。
院長はそんな二人を心配していたけれど。
でも、二人から感じる何か、触れる事も、踏み込む事も出来ない何かを感じ取って、ある時からその事を何も云わなくなっていた。
二人とも、本当に優秀で、奨学金で高校に通った上に、時間があるとアルバイトをして、孤児院に入れていた。
院長は二人に対して
『他の子が気にすると行けないから…ルルーシュもスザクも、そんな風にお金を入れる必要はない。勿論、有難い事ではあるけれど、二人の本当にやらなくてはならない事は、勉学に勤しむ事だし、学校で社会性を身につける事じゃないのかい?』
と、口を酸っぱくして云っていたのだけれど。
彼らはそれをやめる事はしなかった。
院長としては中々複雑な事に、二人とも、そんな生活を送りながら奨学金を普通に受け取れる程…。
というか、個人ではあり得ない私学に通って優秀な成績を収めている為に学費免除という超VIP待遇で高校に通っていたのだ。
二人とも、私学お金がかかると渋っていて、公立高校に進もうとしていたのだけれど。
学校側が事情を察して二人には全ての学費、必要経費を出すと云う事で二人はその高校に通った。
私学なので、優秀な生徒がいると云う事がこれ以上ない生徒を集めるための宣伝となる。
だから、学力は他の追随を許さないルルーシュと、学力はルルーシュには及ばないものの、その運動能力も全国レベルのスザクをその高校の生徒としたかったのだ。
そして、二人は期待を裏切らず、大学も全国的に有名な国立大学に合格したのだ。
大学進学を機に、二人は慣れ親しんだ孤児院を離れた。
勿論、勉学と生活費を稼ぐと云う、中々ハードな生活ではあったけれど。
高校を卒業と同時に、ルルーシュとスザクは同居し始めた。
高校の時、既に二人は両想いとなっていた。
ルルーシュの方は、最初は何かに怯える様に、スザクの告白を拒絶していたけれど。
ただ、ルルーシュの中でスザクの存在が大きい事はルルーシュも認めざるを得ない事実で…。
何度目かのスザクの告白に本当に、本当に恐る恐ると云った感じで頷いた時…。
スザクは本当に驚いた顔をして。
そして、顔をくしゃくしゃにして喜んでいた。
これまでもずっと、スザクはルルーシュを大切にしてくれていたけれど。
でも、頷いたルルーシュに抱きついた時、スザクがルルーシュにしか聞こえない声で云った言葉は…。
ルルーシュを幸せにして、そして不安にもさせた。
『有難う…ルルーシュ…。絶対、絶対一生…大事にするから…』

 その後、スザクはその言葉の通り、ルルーシュを本当に大切にした。
ルルーシュは親の愛を知らずに育っていた事をある時、知ったスザクだった。
スザクは両親が健在だった頃は、一人っ子という事もあったのだろうけれど、本当に両親に大切にされていた。
甘やかす…という事ではなく、勿論、甘やかす事もあったけれど、愛情をこめての叱責もあった。
スザクが5歳の時の話しだから、はっきりと覚えているわけじゃないけれど。
ただ、新しく買って貰った補助輪付きの自転車を
『危ないから、家の庭だけで乗るんですよ…』
という母親の言葉に背いて、家の前の道路で乗っていて…。
そして、近所のおばさんの乗っていた原付バイクが接触しそうになった時…。
母親はスザクを叱った。
幸い、接触した訳じゃなくて、ちょっと転んですりむいた程度で済んだけれど。
その原付バイクに乗っていたおばさんは真っ青になっていて、後になって高級な菓子折を持ってきていたけれど。
母親は真剣にスザクを叱った。
何故、道路で自転車に乗ってはいけないのかとか、何が危ないのかとか、とにかく、多少感情は入っていたかもしれないけれど。
真剣に叱ってくれた。
起こるのではなく、叱ってくれた。
それを今でも覚えている。
そう云う意味ではスザクは両親と死に別れるまでは本当に平凡な家庭の一人っ子の子供だった。
その事を覚えているから、ルルーシュに対しても、嬉しい時は全力で嬉しいと表現したし、自分が悪い事をした場合には心の底から謝ったし、ルルーシュが間違った事をしそうになった時には真剣に叱った。
ここに来たばかりの頃のルルーシュには本当に初めての事ばかりで、戸惑っていたようだったけれど。
それを繰り返して行くうちに、ルルーシュは心を開いてくれた。
それでも、スザクの告白を受け入れてくれるようになるまで相当時間がかかってしまったけれど。
だからこそ、スザクの中でルルーシュを頷いた時のその時の事は、今でもはっきりと覚えている。
その事をはっきりと覚えている限り、スザクはルルーシュの事を手放さない…。
漠然とそんな事を思っていた。
ルルーシュはどこまで信用してくれているのか…解らないけれど。
でも、スザクのこの気持ちは、本物だし、ルルーシュを手放してやる気は全くない。
心にたくさんの者を抱えているルルーシュを一人で放りだしたら、きっと、ロクな事にならないから。
きっと、スザクの望むところに行かないから。
スザクと一緒にいる事がルルーシュの幸せであって欲しいと…それが一番の希望だけれど。
ルルーシュの中でスザクよりももっと大きな存在が現れて、ルルーシュが幸せそうに笑っていてくれるなら…。
そんな風に思い切る事は出来なかったものの…。
それでも、ルルーシュの幸せと天秤にかけた時には、
―――顔くらい取り繕って見せるさ…
などと考えていた。
それでも、きっと、心の中では絶対に認められずにいたに違いないのだけれど。
でも、ルルーシュと両想いになってからは絶対に放してやらないと云う…そちらに考えが切り替わっていた。

 大学を卒業して、そろそろ3年だ。
ここまで来るのにも、両想いになったとは云っても、ルルーシュは中々複雑な状況にあったようで…。
何度もルルーシュから別れを切り出された。
その度に、ルルーシュのウソが見えたから、とっとと突っぱねた。
ルルーシュの中にある心の傷は…相変わらずあるのだと…。
とにかくルルーシュが諦めるまで辛抱強く頑張るしかないのだと…スザクの方が腹をくくっていたからここまで続いたのかもしれない。
これが、ルルーシュの外見や、表向きに見えるルルーシュに惹かれた相手であれば、絶対にルルーシュに別れを切り出されたら受け入れていただろう。
それか、逆恨みでDVに走るか…。
どの道、ロクな事にはならない。
ルルーシュの心の傷の深さを誰よりも知っていると云う自覚があってこそ、ここまで続いて来たのだとスザクの中で自負はあるのだ。
理解は出来ていないと思う。
ただ、知ってはいるのだ。
これまで、知りたくなくとも、そう云った事を知らされる現実を目の前に突き付けられてきた事が一度、あったから…。
その現実を見たから、スザクはとにかく、一刻も早くルルーシュを自分のものとしたかった。
自分のルルーシュとしたかったのだ。
高校に入って間もなくの頃…。
ルルーシュは初めての定期試験でトップの成績を取った。
上位20位までは廊下に張り出される事になっていて…。
その名前を見た生徒の中に…。
ルルーシュをあの孤児院に連れて来たおばさんの子供がいたのだ。
同じ歳の…男だった。
ルルーシュの名前を見つけて、云いがかりを付けて来たのだ。
どうやら、そのおばさんは教育ママゴンという生き物らしくて…。
彼に必ずトップを取る様にとの絶対命令を下していたらしい。
ただ、そこにルルーシュの名前があった。
もし、ルルーシュでなければ、あんな形でルルーシュを呼びだす事も、嫌がらせをする事もなかったに違いない。
ルルーシュは2番だったその男子生徒の名前を見た時…。
顔は青ざめていて、小刻みに身体が震えていた。
すぐ傍にスザクがいて、どうしたのか尋ねようとした時、その男子生徒らしき男子が後ろから声をかけて来たのだ。
『久しぶりだな…ルルーシュ…』
その声にルルーシュの身体の震えは更に大きくなった。
スザクもそれは普通じゃないと思って、自分の背中にルルーシュを庇ったけれど、その男子生徒は言葉を続けたのだ。
『お前がトップなんてな…。母さんが云っていたよ…。あのあばずれの娘なんだから…お前もあばずれだってな…。ひょっとして、教師にその身体売ってトップを買ったのか?』
そのセリフにスザクの中で何かが音を立ててブチ切れた。
そして、気が付いた時には…その男子生徒を殴っていたのだ。
その騒ぎは…周囲にたくさんの生徒の目撃があったから、その男子生徒の母親が乗り込んではきたものの、周囲の生徒たちの証言でその母親が恥をかいただけの話しで済んだけれど。
しかし、これから、そいつがいる限りルルーシュは高校生活に怯えなければならないと思った時…。
ルルーシュを守るための地位が欲しいと…スザクは思った。
だから、何度も告白し続けていたのだ。
ルルーシュを守るための地位を貰った時、どんな勲章をもらうよりも誇らしかった。

 その後…高校でもルルーシュが孤児である事、スザクが孤児である事を知っても彼らに声をかけて来る生徒も増えて…。
平凡とは云えなくとも、充実した高校生活を送る事が出来た。
中には差別的な目で見る者もいたけれど。
それでも、それは彼らにとって慣れっこだったし、ルルーシュにとっては、親戚に『あばずれの娘』というレッテルを張られているのだから。
それに比べれば『孤児』というレッテルの方が遥かにマシだった。
ルルーシュの母親はシングルマザーでルルーシュが8歳のときに恋人を作って出て行ったとか…。
その後、あの孤児院に来るまでは親戚と称する家に盥回しにされていたという。
その間、どんな事がルルーシュの身に起きていたのか、親戚の家をたらいまわしにされる前にはどんな生活を送っていたのか…。
よくは知らないけれど。
でも、ルルーシュが孤児院に初めて訪れた時のあの時の様子を見ている限り…。
孤児院に入ってからの方が遥かに幸せだったに違いないと思える。
孤児院というのはとにかく、窮屈なところだし、我儘も言えない。
中には耐えられずに飛び出して行く子供だっている。
結局、行く場所がなくて戻って来るけれど。
経済的にも、人員的にも決して恵まれている環境だとは思えない。
それでも、そんな、孤児院の環境でも、ルルーシュにとってはそれまでの生活と比べると、ずっとマシだと思っていた…と、スザクには見えた。
最初の内は全然口もきかなかったけれど。
それこそ、何に対しても、誰に対しても人間に苛め倒された野良猫みたいだった。
誰に寄せつけようとしなくて、誰にも近寄ろうとしなくて。
見ていて痛々しいと云うのはこう云う事なのだと思った。
細い身体で、きっと、あの時のスザクがちょっと手首を掴んでしまえば身動き一つ取れなさそうなそんな細い腕で…。
必死に周囲に牙をむいていた。
孤児院の子供達はそんなルルーシュには近寄りがたかったようで…。
ルルーシュと一緒にいるのはいつもスザクだけだった。
スザクはその、ルルーシュという野良猫に、無視されても、時に引っかかれてもめげることなく手を差し伸べていた。
スザクの中で一つの野望があったから。
―――笑った顔が見たい…
ただ、それだけの為にその野良猫に振り向いてもらう努力をし続けて…。
その努力が実るまでに2年くらいかかった。
その努力が実を結んだ時、周囲のルルーシュを見る目も変わり始め…。
ルルーシュ自身は本当は他人に対して凄く優しくて、細かい事に気づいて…。
心が開いた時、ルルーシュはその優しさを周囲の子供たちに分け与えた。
ただ、玉にきずだったのは…
『素直にそう云った優しさを表現出来ない事…』
だった。
最初の頃は全くその事に気づいて貰えずに誤解ばかりされていたけれど。
孤児院という空間の中でずっと一緒にいれば、いずれ、周囲にも知られることとなり、ルルーシュが高校を卒業して、孤児院を出て行く頃にはルルーシュを慕っていた子供達が泣いて縋って来ていたのを…スザクの記憶の中では鮮明に残っているのだった。

To Be Continued


あとがきに代えて



最後のリク企画作品となりました。
随分、時間がかかりましたけれど、このお話しが最後となります。
紫翠さま、お待たせいたしました。
少々さわりの部分がごちゃごちゃしてしまっていますが…。
全部話しが終わる頃にはまとまっているといいなぁ…。

因みに、このお話し…
下にニコニコ動画を張り付けておきますが、この歌をイメージしながら書いております。
これを聴いた時、ホントにピンと来たんで…。
でもって、ニコニコ動画のこの画像…
みずき健さん…ホントに神ですね…
今見てもうっとりです…

鎧伝サムライトルーパー OVA『Massage』ED 『つかまえていて』 本間かおり




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つかまえていて 01



※設定:ルルーシュ(♀)とスザクは孤児院で出会った同じ歳で、現在恋人同士です。
ルルーシュには孤児院に入るまで複雑な環境にあり、5歳のときに両親と死に別れたスザクと出会ってから、少しずつ、変わって行きますが…。
ルルーシュの中のトラウマは…大学を卒業して、就職して、スザクと同棲している今でも中々消し去る事が出来ない様です。

このお話しは紫翠さまからのリクエストです。リクエスト、有難う御座居ました。なお、この作品で今企画の最後のリクエスト作品となります。リクエスト下さった皆様、有難う御座居ました。

 出会いは…10歳の時…。
彼女はある日、突然やってきた。
スザクがいた、孤児院に…それこそ、魂が抜けきった様な少女が入ってきた。
両親を亡くして、スザクはここに来たのだけれど…。
確かに物理的には不自由はあったけれど、ここの生活はそれほど苦痛だとは思わなかった。
同じ境遇の友人がたくさんいて、スザクの生来の人懐っこさや面倒見の良さのお陰で周囲にはたくさん友達がいた。
両親や里親に引き取られる友達がいると…確かに寂しいとも思ったし、羨ましいとも思ったけれど。
それでも、その事を喜んでやれる広い心があった。
スザクがこの孤児院にいて一人になると云う事がなかったのは、そんな性格のお陰だろう。
年上にも年下にも信頼、信用されていた。
勿論、孤児院という施設にいるのだから、普通の家庭で成長して行くのと同じという訳にはいかないけれど。
それでも、彼一人がいるだけで、孤児院の雰囲気が全く違うと云う事は、誰の目から見ても解る。
当然だけれど、このテの施設への支援というのは非常に少ない。
公的に支給される支援金だけで賄える訳はないし、だとすると、個人、企業からの支援が頼りだけれど。
そう云った支援も世知辛い世の中で中々寄付金が集まる事がなく…。
だからこそ、孤児院の経済状況は火の車で…。
勘のいいスザクはその事に気が付いて…孤児院の庭の一部を開墾し始めた時には流石にこの孤児院の院長も驚いていたけれど。
更に驚いたのはスザクが始めたことで、孤児院にいる子供達がそれを手伝い始めて…。
スザクの影響力と人望の厚さに感心したものだ。
彼女がここに訪れたのは…スザクが畑の収穫物を収穫し終えて、残ったつるやら発破やらを回収している時だった。
スザクは顔を泥だらけにして作業をしていて…。
他の子供達は建物の中で他の仕事を仰せつかっていた。
だから、庭にいたのはスザクだけで…。
彼女は、(多分)親戚のおばさんらしき人に手を引かれて連れられていた。
そのおばさんが彼女の荷物らしきものを持っている様だったけれど…。
この孤児院の経済状況を知っていても、あまりに少ない荷物に驚いた。
確かにこの孤児院は経済的に困窮しているからたくさんの者を持っているものは少ないし、服だって『社会福祉目的』という名目の下に行われるバザーの売れ残りの服などが殆どだ。
それでも、着ている服もなんだか、あまり綺麗とは云えない。
荷物だって驚くほど少なくて…。
そして、持っているものより何より、そのガリガリに痩せた、スカートを穿いているから女のこと解るけれど、そうでなければ男か女かも解らない程の貧弱な体格で…。
そして、目は完全に死んでいた…。
その死んでいる目を見た時…スザクは何故かドキリとしたのだった。
確かに、体格は貧弱だし、アンバランスな程手足が細くて、顔色も悪い。
でも、その死んでいる瞳の色がとても印象的で。
スザクは彼女の姿を見て、何かを感じた。
彼女の何かに惹かれた。
そして、あんな風に死んだような、焦点の合っていない様なアメジストの瞳に、光を宿してみたい…そんな風に思ったのだった。

 それから…15年ほどが経った。
二人とも身寄りがなくて…孤児院の入所資格年齢ギリギリの高校卒業まで、孤児院で過ごしていた。
二人に里親の話しがなかった訳ではなかった。
しかし、二人は常に、他の誰かに譲ってきた。
個人指名での里親に対してはきっぱり断ってきた。
いつ頃からか、二人は惹かれるようになり、また、この孤児院を離れがたくなっていたと云う事もある。
特にルルーシュの場合、ここに来るまでの環境がとても複雑だったから、ここから出る事をとにかく嫌がった。
それにつられる様に、スザクも里親の話しは全て断った。
年齢での指名、性別での指名であった場合、他の子供に譲ってきた。
院長はそんな二人を心配していたけれど。
でも、二人から感じる何か、触れる事も、踏み込む事も出来ない何かを感じ取って、ある時からその事を何も云わなくなっていた。
二人とも、本当に優秀で、奨学金で高校に通った上に、時間があるとアルバイトをして、孤児院に入れていた。
院長は二人に対して
『他の子が気にすると行けないから…ルルーシュもスザクも、そんな風にお金を入れる必要はない。勿論、有難い事ではあるけれど、二人の本当にやらなくてはならない事は、勉学に勤しむ事だし、学校で社会性を身につける事じゃないのかい?』
と、口を酸っぱくして云っていたのだけれど。
彼らはそれをやめる事はしなかった。
院長としては中々複雑な事に、二人とも、そんな生活を送りながら奨学金を普通に受け取れる程…。
というか、個人ではあり得ない私学に通って優秀な成績を収めている為に学費免除という超VIP待遇で高校に通っていたのだ。
二人とも、私学お金がかかると渋っていて、公立高校に進もうとしていたのだけれど。
学校側が事情を察して二人には全ての学費、必要経費を出すと云う事で二人はその高校に通った。
私学なので、優秀な生徒がいると云う事がこれ以上ない生徒を集めるための宣伝となる。
だから、学力は他の追随を許さないルルーシュと、学力はルルーシュには及ばないものの、その運動能力も全国レベルのスザクをその高校の生徒としたかったのだ。
そして、二人は期待を裏切らず、大学も全国的に有名な国立大学に合格したのだ。
大学進学を機に、二人は慣れ親しんだ孤児院を離れた。
勿論、勉学と生活費を稼ぐと云う、中々ハードな生活ではあったけれど。
高校を卒業と同時に、ルルーシュとスザクは同居し始めた。
高校の時、既に二人は両想いとなっていた。
ルルーシュの方は、最初は何かに怯える様に、スザクの告白を拒絶していたけれど。
ただ、ルルーシュの中でスザクの存在が大きい事はルルーシュも認めざるを得ない事実で…。
何度目かのスザクの告白に本当に、本当に恐る恐ると云った感じで頷いた時…。
スザクは本当に驚いた顔をして。
そして、顔をくしゃくしゃにして喜んでいた。
これまでもずっと、スザクはルルーシュを大切にしてくれていたけれど。
でも、頷いたルルーシュに抱きついた時、スザクがルルーシュにしか聞こえない声で云った言葉は…。
ルルーシュを幸せにして、そして不安にもさせた。
『有難う…ルルーシュ…。絶対、絶対一生…大事にするから…』

 その後、スザクはその言葉の通り、ルルーシュを本当に大切にした。
ルルーシュは親の愛を知らずに育っていた事をある時、知ったスザクだった。
スザクは両親が健在だった頃は、一人っ子という事もあったのだろうけれど、本当に両親に大切にされていた。
甘やかす…という事ではなく、勿論、甘やかす事もあったけれど、愛情をこめての叱責もあった。
スザクが5歳の時の話しだから、はっきりと覚えているわけじゃないけれど。
ただ、新しく買って貰った補助輪付きの自転車を
『危ないから、家の庭だけで乗るんですよ…』
という母親の言葉に背いて、家の前の道路で乗っていて…。
そして、近所のおばさんの乗っていた原付バイクが接触しそうになった時…。
母親はスザクを叱った。
幸い、接触した訳じゃなくて、ちょっと転んですりむいた程度で済んだけれど。
その原付バイクに乗っていたおばさんは真っ青になっていて、後になって高級な菓子折を持ってきていたけれど。
母親は真剣にスザクを叱った。
何故、道路で自転車に乗ってはいけないのかとか、何が危ないのかとか、とにかく、多少感情は入っていたかもしれないけれど。
真剣に叱ってくれた。
起こるのではなく、叱ってくれた。
それを今でも覚えている。
そう云う意味ではスザクは両親と死に別れるまでは本当に平凡な家庭の一人っ子の子供だった。
その事を覚えているから、ルルーシュに対しても、嬉しい時は全力で嬉しいと表現したし、自分が悪い事をした場合には心の底から謝ったし、ルルーシュが間違った事をしそうになった時には真剣に叱った。
ここに来たばかりの頃のルルーシュには本当に初めての事ばかりで、戸惑っていたようだったけれど。
それを繰り返して行くうちに、ルルーシュは心を開いてくれた。
それでも、スザクの告白を受け入れてくれるようになるまで相当時間がかかってしまったけれど。
だからこそ、スザクの中でルルーシュを頷いた時のその時の事は、今でもはっきりと覚えている。
その事をはっきりと覚えている限り、スザクはルルーシュの事を手放さない…。
漠然とそんな事を思っていた。
ルルーシュはどこまで信用してくれているのか…解らないけれど。
でも、スザクのこの気持ちは、本物だし、ルルーシュを手放してやる気は全くない。
心にたくさんの者を抱えているルルーシュを一人で放りだしたら、きっと、ロクな事にならないから。
きっと、スザクの望むところに行かないから。
スザクと一緒にいる事がルルーシュの幸せであって欲しいと…それが一番の希望だけれど。
ルルーシュの中でスザクよりももっと大きな存在が現れて、ルルーシュが幸せそうに笑っていてくれるなら…。
そんな風に思い切る事は出来なかったものの…。
それでも、ルルーシュの幸せと天秤にかけた時には、
―――顔くらい取り繕って見せるさ…
などと考えていた。
それでも、きっと、心の中では絶対に認められずにいたに違いないのだけれど。
でも、ルルーシュと両想いになってからは絶対に放してやらないと云う…そちらに考えが切り替わっていた。

 大学を卒業して、そろそろ3年だ。
ここまで来るのにも、両想いになったとは云っても、ルルーシュは中々複雑な状況にあったようで…。
何度もルルーシュから別れを切り出された。
その度に、ルルーシュのウソが見えたから、とっとと突っぱねた。
ルルーシュの中にある心の傷は…相変わらずあるのだと…。
とにかくルルーシュが諦めるまで辛抱強く頑張るしかないのだと…スザクの方が腹をくくっていたからここまで続いたのかもしれない。
これが、ルルーシュの外見や、表向きに見えるルルーシュに惹かれた相手であれば、絶対にルルーシュに別れを切り出されたら受け入れていただろう。
それか、逆恨みでDVに走るか…。
どの道、ロクな事にはならない。
ルルーシュの心の傷の深さを誰よりも知っていると云う自覚があってこそ、ここまで続いて来たのだとスザクの中で自負はあるのだ。
理解は出来ていないと思う。
ただ、知ってはいるのだ。
これまで、知りたくなくとも、そう云った事を知らされる現実を目の前に突き付けられてきた事が一度、あったから…。
その現実を見たから、スザクはとにかく、一刻も早くルルーシュを自分のものとしたかった。
自分のルルーシュとしたかったのだ。
高校に入って間もなくの頃…。
ルルーシュは初めての定期試験でトップの成績を取った。
上位20位までは廊下に張り出される事になっていて…。
その名前を見た生徒の中に…。
ルルーシュをあの孤児院に連れて来たおばさんの子供がいたのだ。
同じ歳の…男だった。
ルルーシュの名前を見つけて、云いがかりを付けて来たのだ。
どうやら、そのおばさんは教育ママゴンという生き物らしくて…。
彼に必ずトップを取る様にとの絶対命令を下していたらしい。
ただ、そこにルルーシュの名前があった。
もし、ルルーシュでなければ、あんな形でルルーシュを呼びだす事も、嫌がらせをする事もなかったに違いない。
ルルーシュは2番だったその男子生徒の名前を見た時…。
顔は青ざめていて、小刻みに身体が震えていた。
すぐ傍にスザクがいて、どうしたのか尋ねようとした時、その男子生徒らしき男子が後ろから声をかけて来たのだ。
『久しぶりだな…ルルーシュ…』
その声にルルーシュの身体の震えは更に大きくなった。
スザクもそれは普通じゃないと思って、自分の背中にルルーシュを庇ったけれど、その男子生徒は言葉を続けたのだ。
『お前がトップなんてな…。母さんが云っていたよ…。あのあばずれの娘なんだから…お前もあばずれだってな…。ひょっとして、教師にその身体売ってトップを買ったのか?』
そのセリフにスザクの中で何かが音を立ててブチ切れた。
そして、気が付いた時には…その男子生徒を殴っていたのだ。
その騒ぎは…周囲にたくさんの生徒の目撃があったから、その男子生徒の母親が乗り込んではきたものの、周囲の生徒たちの証言でその母親が恥をかいただけの話しで済んだけれど。
しかし、これから、そいつがいる限りルルーシュは高校生活に怯えなければならないと思った時…。
ルルーシュを守るための地位が欲しいと…スザクは思った。
だから、何度も告白し続けていたのだ。
ルルーシュを守るための地位を貰った時、どんな勲章をもらうよりも誇らしかった。

 その後…高校でもルルーシュが孤児である事、スザクが孤児である事を知っても彼らに声をかけて来る生徒も増えて…。
平凡とは云えなくとも、充実した高校生活を送る事が出来た。
中には差別的な目で見る者もいたけれど。
それでも、それは彼らにとって慣れっこだったし、ルルーシュにとっては、親戚に『あばずれの娘』というレッテルを張られているのだから。
それに比べれば『孤児』というレッテルの方が遥かにマシだった。
ルルーシュの母親はシングルマザーでルルーシュが8歳のときに恋人を作って出て行ったとか…。
その後、あの孤児院に来るまでは親戚と称する家に盥回しにされていたという。
その間、どんな事がルルーシュの身に起きていたのか、親戚の家をたらいまわしにされる前にはどんな生活を送っていたのか…。
よくは知らないけれど。
でも、ルルーシュが孤児院に初めて訪れた時のあの時の様子を見ている限り…。
孤児院に入ってからの方が遥かに幸せだったに違いないと思える。
孤児院というのはとにかく、窮屈なところだし、我儘も言えない。
中には耐えられずに飛び出して行く子供だっている。
結局、行く場所がなくて戻って来るけれど。
経済的にも、人員的にも決して恵まれている環境だとは思えない。
それでも、そんな、孤児院の環境でも、ルルーシュにとってはそれまでの生活と比べると、ずっとマシだと思っていた…と、スザクには見えた。
最初の内は全然口もきかなかったけれど。
それこそ、何に対しても、誰に対しても人間に苛め倒された野良猫みたいだった。
誰に寄せつけようとしなくて、誰にも近寄ろうとしなくて。
見ていて痛々しいと云うのはこう云う事なのだと思った。
細い身体で、きっと、あの時のスザクがちょっと手首を掴んでしまえば身動き一つ取れなさそうなそんな細い腕で…。
必死に周囲に牙をむいていた。
孤児院の子供達はそんなルルーシュには近寄りがたかったようで…。
ルルーシュと一緒にいるのはいつもスザクだけだった。
スザクはその、ルルーシュという野良猫に、無視されても、時に引っかかれてもめげることなく手を差し伸べていた。
スザクの中で一つの野望があったから。
―――笑った顔が見たい…
ただ、それだけの為にその野良猫に振り向いてもらう努力をし続けて…。
その努力が実るまでに2年くらいかかった。
その努力が実を結んだ時、周囲のルルーシュを見る目も変わり始め…。
ルルーシュ自身は本当は他人に対して凄く優しくて、細かい事に気づいて…。
心が開いた時、ルルーシュはその優しさを周囲の子供たちに分け与えた。
ただ、玉にきずだったのは…
『素直にそう云った優しさを表現出来ない事…』
だった。
最初の頃は全くその事に気づいて貰えずに誤解ばかりされていたけれど。
孤児院という空間の中でずっと一緒にいれば、いずれ、周囲にも知られることとなり、ルルーシュが高校を卒業して、孤児院を出て行く頃にはルルーシュを慕っていた子供達が泣いて縋って来ていたのを…スザクの記憶の中では鮮明に残っているのだった。

To Be Continued


あとがきに代えて



最後のリク企画作品となりました。
随分、時間がかかりましたけれど、このお話しが最後となります。
紫翠さま、お待たせいたしました。
少々さわりの部分がごちゃごちゃしてしまっていますが…。
全部話しが終わる頃にはまとまっているといいなぁ…。

因みに、このお話し…
下にニコニコ動画を張り付けておきますが、この歌をイメージしながら書いております。
これを聴いた時、ホントにピンと来たんで…。
でもって、ニコニコ動画のこの画像…
みずき健さん…ホントに神ですね…
今見てもうっとりです…

鎧伝サムライトルーパー OVA『Massage』ED 『つかまえていて』 本間かおり




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posted by 和泉綾 at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | Novel Rebellion開設2周年

2010年06月29日

ゃんにゃん(BlogPet)

きょうぜろがにゃんにゃんと閉鎖するつもりだった?

*このエントリは、ブログペットの「ぜろ」が書きました。
posted by 和泉綾 at 10:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類

ゃんにゃん(BlogPet)

きょうぜろがにゃんにゃんと閉鎖するつもりだった?

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最近買った (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ 最近買った
「1番最近買った本はなんですか?」
最近買った本…。
実用書です。
Photoshopのグラフィックのネタ帳…。
最近になって、フォトレ関係も多少使い始めていて、基本的な操作方法は解ってはいるものの…実践で使えないと意味がないので…。
Photoshop、ソフト自体がとっても高いので、ちゃんと元を取るだけの仕事をして貰わないといけないので…。
仕事とはいえ、自分の不得意分野のデザインは切ないです。
元々ある素材から組み立てて行く事はまぁ、それなりに出来るんですけど。
素材まで作るのはもともと超苦手分野なので。
なぜにこんな事を始めてしまったのか…と最近、少々全力で後悔していますけれど。
でも、後悔していても始まらないので、頑張って勉強します。
というか、絵を描ける人、デザインが出来る人って、本当に憧れてしまいます。
自分にはどう逆立ちしても出来ない事なので。
というか、基本的な事を知っているだけのソフトって、ここまで色々できる事を知らずに使っている事も多い訳で…。
いっそ、フォトレの資格も取っておこうかな…。
デザインをするかどうかは別にしても資格は沢山あった方がいいし…
ただ、その前にPhotoshopはともかくillustratorは最新版を買わないと検定…無理っぽいような…。
まぁ、買う気はないのですが、PhotoshopCS4も過去モデルになっちゃったんですね。
結構大事に使っているので、この先も暫くはこれ使うつもりですけど。


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posted by 和泉綾 at 08:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類

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「1番最近買った本はなんですか?」
最近買った本…。
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最近になって、フォトレ関係も多少使い始めていて、基本的な操作方法は解ってはいるものの…実践で使えないと意味がないので…。
Photoshop、ソフト自体がとっても高いので、ちゃんと元を取るだけの仕事をして貰わないといけないので…。
仕事とはいえ、自分の不得意分野のデザインは切ないです。
元々ある素材から組み立てて行く事はまぁ、それなりに出来るんですけど。
素材まで作るのはもともと超苦手分野なので。
なぜにこんな事を始めてしまったのか…と最近、少々全力で後悔していますけれど。
でも、後悔していても始まらないので、頑張って勉強します。
というか、絵を描ける人、デザインが出来る人って、本当に憧れてしまいます。
自分にはどう逆立ちしても出来ない事なので。
というか、基本的な事を知っているだけのソフトって、ここまで色々できる事を知らずに使っている事も多い訳で…。
いっそ、フォトレの資格も取っておこうかな…。
デザインをするかどうかは別にしても資格は沢山あった方がいいし…
ただ、その前にPhotoshopはともかくillustratorは最新版を買わないと検定…無理っぽいような…。
まぁ、買う気はないのですが、PhotoshopCS4も過去モデルになっちゃったんですね。
結構大事に使っているので、この先も暫くはこれ使うつもりですけど。


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2010年06月28日

It's Destiny 27

見せつけられる力の差



 散々、ミレイが説教しまくって…帰って行った。
正直、彼女の性格を考えた時、C.C.の事を少々恨んでしまう。
ミレイの事が嫌いなわけではない。
と云うか、何故、彼女が望んだからと、こんな運命を背負わせたのか…、問い質したい気分だ。
―――それこそ、ピザを目の前にしてお預けにしてやり、説教をこいてやりたい…
などと、所詮は無理な事を考えてしまう。
これ以上、あの時の自分の『罪』の犠牲者を増やす事はない…。
そんな風に思ってしまう。
彼女は本当に、変なところでお節介だ。
そして、そのお節介さを隠そうともしないミレイを巻き込むなど…
C.C.であれば、あの時、ミレイが何を云ったところで、適当にごまかすことだってできた筈なのだ。
そう思うと、更にムカついて来る。
と云うか、記憶を取り戻す前も、取り戻してからも、あの時の記憶を持つ連中はどこまでもルルーシュを子供扱いしている事が気に入らない。
―――確かに…俺は、あの時、あいつらよりも若い年齢で死んだし、今はしっかりいちばん年下だけれど…。あそこまで子供扱いする必要があるのか???
ここで、ルルーシュはある間違いに気づいていない。
あの時点でもルルーシュが一番遅く生まれているのだ。
ただ、この時代では年齢差が広がっているだけだ。
スザクとだって、5ヶ月違っていたのだ…。
生まれたタイミングによっては学年が一つ違ってしまうだけの差はあったのだ。
その辺りは、今のルルーシュの頭の中から完全に抜け去っているのだけれど。
その事に気づいてはいても、ルルーシュの性格なら、今の彼らのルルーシュに対しての接し方はムカつくに違いない。
元々、プライドが高く、子供扱いされる事を『バカにされている』と据えてしまうルルーシュだ。
だからこそ、背伸びをしてしまうと云う悪い癖が出てくるわけだが。
この辺りはあの頃とは変わらないらしい。
この病院に連れて来られて、ロイドと再会し、どうやって知ったのかは知らないが、ミレイが乗り込んで来て…。
相変わらずバイタリティのある女性だとは思うのだけれど。
それでも、結構無茶ぶりな事をしている帰来は変わらないらしい。
と云うか、どうやって知ったのか…なんて、ロイドが記憶を取り戻していて、ミレイも記憶を取り戻していて、ルルーシュにとって身近と云える様な存在で転生しているともなれば…。
一々考えずとも、物事を一つ一つ整理して行けば答えが出てくると云うものだ。
さっきまで、ミレイにこってり説教をくらっていたルルーシュとしては、目の前にあるとても美味しいとは云えない病院の夕食を見て更にため息を吐いてしまう。
正直、こんなに強引に病院に放り込まれなければならないほど具合悪くなっていると云う自覚が全くないのだ。
と云うか、シュナイゼルの差し金でなければ確実に脱走していたのだけれど。
面倒な事に…
輸液ポンプ付きで点滴を取り付けられてしまった。
―――俺は…ここまでしなければならない程重症な訳じゃないだろうが!単純に体調を崩した後で、だるくなっていただけだ!

 そんな事を頭の中で悪態づきながらも…しぶしぶと目の前に置かれている夕食に手を付け始める。
大抵、食事量はチェックされているので、変に残すと退院が延びるのだ。
それだけは御免蒙りたい。
正直、今だってすぐに帰りたいのだ。
それなのに、ミレイがいるさ中、ナースたちが入って来て、
『ああ、そのままで結構ですよ?すぐに終わりますから…』
と云って、一応、カーテンを閉めるものの、ミレイを病室の中に置いたままさっさと点滴の穿刺をして出て行ったのだ。
これは…
―――父さんの差し金なのか、ロイドの差し金なのか…
正直、迷うところだ。
記憶を取り戻していたロイドの事だから、そうそう、ルルーシュを悪い様にはしないとは思うのだけれど。
これが、シュナイゼルの差し金であった場合厄介だ。
正直、不思議なほどシュナイゼルはルルーシュの父親として生まれ変わって来てからのルルーシュへの執着は尋常ではない。
あの時代だって、シュナイゼルは結婚したところでその、相手を大切にするようなタイプには見えなかったけれど。
それでも、ああもあからさまに自分の妻と対立するものなのだろうか?
その辺りはルルーシュの中で不思議と云うか、疑問点でもある。
この時代に生まれ変わってからの記憶はしっかりしている。
こうして、『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』の記憶を取り戻して、振り返っても、この両親は本当に異常と云える程、ルルーシュを自分の傍に…と云う事を強調している。
あの、夫婦が仲睦まじい姿など、想像の余地もないくらいだ。
マスコミの前では取り繕っているけれど。
だからこそ、ルルーシュはずっと、現在両親となった彼らに対して、妙な疑心を持っていた。
ルルーシュをダシにして、自分達の仲の悪さを正統化しているとさえ思ったけれど。
と云うか、母のギネヴィア…。
あの時にはルルーシュの異母姉で…。
ルルーシュが校庭を名乗った時には兵士にルルーシュを捕らえるように命じた様な相手だ。
いくら記憶がないとはいえ、ルルーシュに執着していると云うその姿が…。
ルルーシュの中では本当に不自然な感じがしてならない。
否、いい方に考える事が出来るのなら…。
あの頃も決してルルーシュに対してあるい感情を持ち合わせていたわけではなく、あの、環境、状況がそうさせていたのだろうか…。
あの頃の事はどうであれ、ルルーシュにとっては、ルルーシュとナナリーを、そして平民出身の母であるマリアンヌを虐げていたわけだから…。
だから、不思議に思えてしまっても仕方ない。
ただ、シュナイゼルがダモクレスでペンドラゴンにフレイヤを落とした時に…。
―――彼女を…死なせてしまった…。俺の…判断ミスで…。確かに…元々捨て駒にするつもりではあったけれど…
そんな事を考えると、またも落ち込んでしまう。
何故、記憶を取り戻してから、落ち込むネタばかりが頭に浮かぶのだろうか…。
自分でもいい加減にして欲しいと思えて来てしまう。
事情を知っていても、知らなくても、こんなルルーシュを見ている者達には本当にイライラする姿であろうと…そんな事をぼんやり思う。

 既に、食べるには適切な温度よりも冷めてしまっている、目の前に置かれた夕食…。
温かくても美味しい代物とは云えないが、冷めてしまうと更に美味しくない。
しかし、ここはランペルージ家の管轄している病院だ。
もし、ルルーシュが変に食事を残してしまうと、この病院の職員達に迷惑がかかる。
だから、必死に箸を動かす。
もう、自分の所為で辛い思いをしなければならない人間がこの時代で増えて行くのは嫌だと思うから。
「まずい…」
一人しかこの部屋にいないと思って、呟いた時…。
―――コンコン…
病室の扉がノックされた。
多分、扉を隔てているから…その扉の向こう側にこの病院のスタッフがいたとしても聞こえてはいないだろうと…そう思うが…。
「あ、どうぞ…」
口の中で咀嚼していた食べ物を飲み込んでから、ノックに返事をした。
すると扉が開いて…
「ルルーシュ様…お加減はいかがですか?」
そう云いながら入ってきたのは…
「カ…カノン…」
ルルーシュとしては予想外の相手に…少し、焦ってしまう。
流石に先ほどの一言は聞かれていないだろうとは思うけれど…。
「おや?まだ、お食事中でしたか…申し訳ありません…」
そんな事を云いながら頭を下げたカノンに、少し、焦りを感じる。
その事をなるべく相手に悟られないように…そんな風に思えてしまう。
カノンはあの頃もそうだったけれど、今でも優秀なシュナイゼルの右腕だ。
「あ、ああ…。ちょっと眠ってしまっていたみたいで…。カノンこそ…どうしたんだ?この時間なら、まだ、父さんと一緒じゃ…」
ルルーシュが出来るだけ平静を保っているけれど。
今のルルーシュには何の力もない。
あの頃の様に、目の前にいる父親の部下に対しても強く云う事は出来ない。
それは、力がないからだ。
あの頃であれば、自分で自分の身を支えていたのだ。
子供ながら、自分で揃えて来た。
アッシュフォード家と云う箱庭だけ、与えられていたけれど、それ以外は自分で守ってきた。
否、アッシュフォード家の箱庭だって追い出された時には、居る事が出来なくなった時には、きちんと、自分とナナリーが生きる為の生活空間の確保くらいはしていた。
でも…。
今のルルーシュにはその力がない。
何も持っていない。
確かに、親の力で贅沢な生活を送らせて貰っている。
この入院でも、それこそ、VIPが入る様な特別室を用意されているけれど。
確かに、世界的企業のランペルージグループの跡取り息子で、現在、世界経済や世界の安全保障の為に大きな力を注いでいる日本国の将来、有望視されている政治家の一人息子。
普通の病棟で入院させるのは危険すぎる。
親が凄い場合、その子供は色んな意味で狙われるものだ。
仰々しい事はしていないが、確実にルルーシュはシュナイゼルやギネヴィアの命を受けた誰かに守られている。
この時代で、いくらこの二人から離れたところで生きていたとしても、彼らとの関係と断ち切る事は出来ないだろう。
自分がどう思っていたとしても…。
―――結局、ブリタニアの皇族から離れられないとの同じように、今の両親の大きな力から逃れる事は…出来ない運命か…。結局そう云うところは、同じなんだな…。

 考え事をしていられる状態ではないのだけれど。
ただ、何となくそんな事を考えてしまっている。
「私はシュナイゼル様の御命令で、ルルーシュ様のご様子を伺いに来たのです。シュナイゼル様が体操心配されて居ました…。いい加減、意地を張るのはおやめになって、日本にいらっしゃるなら、シュナイゼル様のお屋敷に…」
あの頃と変わらない…シュナイゼルへの忠誠…。
こんな物を背負わなくてはならなかった彼に対して少々同情してしまうけれど。
でも、そんな事も云ってはいられない。
「俺は…別に…」
ルルーシュがそう云いかけた時、すぐにカノンがその言葉を遮った。
その辺りは流石にあの時もシュナイゼルの右腕だっただけの事はあると…ルルーシュは思う。
正直、ルルーシュとしてもやり難い相手である事は変わらない。
「まぁ、今は、きちんと体を治して下さい。以前お会いした時、確か、マオ君とご一緒にお食事した時よりもなんだか顔色も良くないですし…。そんな事ばかりしていたら、ご両親が心配されるのは仕方ありませんよ?」
カノンのその言葉に、なんだか、白々しさを感じてしまい、ルルーシュの中で何か憤った様な気がしている。
と云うか、こうして口の立つ人物の相手は本当にめんどくさい。
ルルーシュ自身、口で人を云い負かして行く事は得意だったけれど。
相手がどういう相手であるか解っている場合には非常にやり難い。
理解してしまうから、苦手意識を持ってしまうのかもしれない。
実際問題、あの頃だって、シュナイゼルにちゃんと勝てたか…と云えば、人外の力があったからこそ…と思える部分は確実に否定は出来ない。
自分の持っている力を発揮したと云えば聞こえはいいが、どう考えても相手に『卑怯だ!』と罵られても文句は言えないだろう。
フレイヤは人の力で作り上げられたものだ。
確かに卑怯と云えるほどの力を持っていたのは事実であるけれど。
しかし、『ギアス』は違う。
人の作ったものではない。
人の作ったものであれば、人の力でいずれ、打ち破られる日がくる。
実際に、ニーナが作って、ニーナがその力を抑えつけたのだから。
『ギアス』は人では破る事が出来ない。
敢えて例外をあげれば、シャルルの『ギアス』によってその瞼が開かなくなったナナリーがその強い思いで破った事くらいだ。
ルルーシュのかけた『ギアス』にも、必死に抵抗を試みたものの…結局は屈した。
あの時のルルーシュの言葉は…ナナリーにも、誰にも届いていない。
「それに…眠っていたと云うのはウソですね?どう見ても先ほどまで眠っていたと云う感じには見えませんから…」
カノンの言葉に…どこまでも鋭い男だと思う。
シュナイゼルの次に、ルルーシュのウソの通じにくい相手だと思った。
今のところ、ルルーシュのウソが一番通じにくいのは…
―――スザク…だな…間違いなく…。
素直にそう思える。
あの時は…スザクは信じようとしてくれていた。
だからこそ…ルルーシュのウソを疑いながらも、信じようとしてくれていたけれど。
今のスザクは…恐らく…
―――そうはいかない…。
そんな風に思っている。

 目の前の、やり難いと考えるその相手…。
様子を見に来たと云う割には、随分、厭味な事ばかりを並べてくれると思う。
「だったら…どうだって云うんだ?俺は、体調を崩しているんだ…。手短に頼めないか?」
とりあえず、ここにいる大義名分…。
自分の中でそれを受け入れられる訳ではないけれど。
今はそれを利用しようと考えるのだ。
「これは申し訳ありません…ルルーシュ様。とりあえず、お顔だけ拝見できれば良かったので…。シュナイゼル様はたいそうご心配されているご様子でしたけれど…。今日はブリタニアの外務大臣との会合で、どうしても席を外せなくて…」
確かに、日本には各国の要人が集まっている事は知っている。
シュナイゼルは今のところ、その若さゆえに役職を持たない身だけれど、逆に役職はないけれど、強い影響力があり…。
その分、身動きがとり易いのか…。
様々な形で根回しなどの活動をしている。
それは、恐らく、将来的に自分がこの国の実権を握る為だろう。
あの頃のシュナイゼルも政治家としては優れた政治感覚を持っていた。
押すところは押し、引くところは引く…。
その辺りの間合いの取り方は本当に絶妙と云えるだろう。
それは今も健在らしくて…。
その能力を十分に発揮している。
その辺りは…本当に尊敬に値する。
ルルーシュもかつては、その相手と対峙していたのだから…。
そして、一度とて、ルルーシュが勝ったと云う感覚は持つ事が出来なかった。
ダモクレスとの戦いのときは、なり振りなど構っていられなかったから、利用できるものを全て利用して…。
そして、強引に自分の勝ちとしたわけだ。
ルルーシュがそんな事を考えて、下を見ていると…。
カノンはすかさず言葉を続けた。
「そうそう、ルルーシュ様、シュナイゼル様の御意向もありまして、あのマオと云う少年と、枢木スザクのあのマンションへの立ち入りを…禁止にさせて頂きましたので…」
カノンのその言葉に、ルルーシュは我に返り、カノンを見た。
その表情は…驚愕に満ちている。
ルルーシュが気づいていたのかどうかは…解らないけれど。
「な…何故…?俺が…一人で具合悪くなっていた時…彼らがいたから…」
ルルーシュはその事実を耳にして、驚愕して…そして、心の奥底でふつふつと怒りがわき出している。
「彼らはルルーシュ様にいい影響を与えないとの…シュナイゼル様の御判断です…」
カノンの言葉に…ルルーシュはぐっと唇を噛んだ。
ルルーシュは…ここでも自分の無力を感じた。
ルルーシュが自分の意志を押し通そうとすれば…どうなるか…。
ルルーシュにも解っている。
そんなルルーシュを見て、カノンは少し、安心したように笑みを浮かべた。
「ルルーシュ様は頭が良ろしく手助かります。後、ルルーシュ様のこのお食事を出した厨房の職員にも、少し、注意を促しておきますね?」
カノンのその言葉の意味が…ルルーシュには解る。
「ちょっと待ってくれ!やめろ…そんな事は…」
「病人であってもちゃんと栄養を摂る為に必要な分を召しあがれる物を作らなくては…困るでしょう?」
カノンのその言葉と笑みに…ルルーシュは背中に寒気を感じたのだった。

To Be Continued


あとがきに代えて



今回はルルーシュばっかりで…カノンさん…悪役に徹しております。
スザクのちょっとした言葉くらいではへこたれませんね…彼は…。
でも、スザクの打った言葉の楔は…きっとこの先色々な形で力を発揮してくれると思います。
多少カノンさん、ルルーシュに八つ当たりして苛めている様に見えるのは…
気の所為と云う事にして下さい。
でも、カノンさんを書いている時、楽しかったです♪
きっと、文章を打っている時、和泉の顔は極悪な笑みを湛えていたに違いありません。
すっごく楽しかったです。
いやぁ…根性悪いなぁ…と思いつつ、ルルーシュはマゾッ子に徹して欲しいと思うので…。
マゾッ子なルルーシュ…ホント可愛くて仕方ありません…♪

また、You Tubeで音楽聴いていました。
現在、凄く以前の音楽を聴いていて、一人もの思いに耽っております。
この曲の『吹き荒れる痛みの中で 見失う時に 自分をちっぽけだなんて 感じれば 負けなのさ…』という歌詞…
今の和泉にはグサッと来ました。



聖闘士星矢 2ndAlbum 『BOYS BE』 より『Wake You Alone 〜若きジーザスU〜』 影山ヒロノブ


☆拍手のお返事


まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『将来の僕と君へ』
リクエスト有難う御座居ました。
えっと…和泉の作品って、そんなに強引にベタなハッピーエンドを目指して居る傾向にありましたか…。
結構、リアリティがあるようにとか、先の事を考えて…というのを心がけていたのですけれど。
『僕は君が為に裏切り続ける…』のように、『強引にマイウェイ』になっているものもありますけれど。
でも、読んでいらっしゃる方がそう云う印象を受けているのであれば、そうなのでしょう。
作品の傾向というのは、読まれた方の感じ方次第ですので、和泉自身がどんな風に書いているつもりであっても、読み手様の受け取り方次第で、傾向というのは違った形になっていると思います。
まぁ、このお話に関しては、強引に大学を一緒にしたところで、二人が幸せになれないと云う和泉の判断から、最後は決めて居ました。
また、一緒に居る事だけがハッピーな訳じゃないと云う事も…。
焼き肉屋さんに関しては…この間、焼き肉屋さんに行ったときに面白そうだな…と思って、そうしてみました。
ホントに和泉の住んでいる地域は焼き肉屋さんが多いです。

これから先の作品に関してですが…
まぁ、7月1日入れ替え予定の拍手ページを読んでやって下さい。
ご心配頂いているようですけれど。
出来るだけ、和泉の作品を好きだと思って下さる方には読んで頂けるようにしたいと思います。


拍手のみの皆さんもありがとうございます。
とっても励みになります。
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こちらは、拍手ページと違って、10ページも読まなくちゃいけないなどと云う、無体な事はありませんので(爆)

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posted by 和泉綾 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | It's Destiny

It's Destiny 27

見せつけられる力の差



 散々、ミレイが説教しまくって…帰って行った。
正直、彼女の性格を考えた時、C.C.の事を少々恨んでしまう。
ミレイの事が嫌いなわけではない。
と云うか、何故、彼女が望んだからと、こんな運命を背負わせたのか…、問い質したい気分だ。
―――それこそ、ピザを目の前にしてお預けにしてやり、説教をこいてやりたい…
などと、所詮は無理な事を考えてしまう。
これ以上、あの時の自分の『罪』の犠牲者を増やす事はない…。
そんな風に思ってしまう。
彼女は本当に、変なところでお節介だ。
そして、そのお節介さを隠そうともしないミレイを巻き込むなど…
C.C.であれば、あの時、ミレイが何を云ったところで、適当にごまかすことだってできた筈なのだ。
そう思うと、更にムカついて来る。
と云うか、記憶を取り戻す前も、取り戻してからも、あの時の記憶を持つ連中はどこまでもルルーシュを子供扱いしている事が気に入らない。
―――確かに…俺は、あの時、あいつらよりも若い年齢で死んだし、今はしっかりいちばん年下だけれど…。あそこまで子供扱いする必要があるのか???
ここで、ルルーシュはある間違いに気づいていない。
あの時点でもルルーシュが一番遅く生まれているのだ。
ただ、この時代では年齢差が広がっているだけだ。
スザクとだって、5ヶ月違っていたのだ…。
生まれたタイミングによっては学年が一つ違ってしまうだけの差はあったのだ。
その辺りは、今のルルーシュの頭の中から完全に抜け去っているのだけれど。
その事に気づいてはいても、ルルーシュの性格なら、今の彼らのルルーシュに対しての接し方はムカつくに違いない。
元々、プライドが高く、子供扱いされる事を『バカにされている』と据えてしまうルルーシュだ。
だからこそ、背伸びをしてしまうと云う悪い癖が出てくるわけだが。
この辺りはあの頃とは変わらないらしい。
この病院に連れて来られて、ロイドと再会し、どうやって知ったのかは知らないが、ミレイが乗り込んで来て…。
相変わらずバイタリティのある女性だとは思うのだけれど。
それでも、結構無茶ぶりな事をしている帰来は変わらないらしい。
と云うか、どうやって知ったのか…なんて、ロイドが記憶を取り戻していて、ミレイも記憶を取り戻していて、ルルーシュにとって身近と云える様な存在で転生しているともなれば…。
一々考えずとも、物事を一つ一つ整理して行けば答えが出てくると云うものだ。
さっきまで、ミレイにこってり説教をくらっていたルルーシュとしては、目の前にあるとても美味しいとは云えない病院の夕食を見て更にため息を吐いてしまう。
正直、こんなに強引に病院に放り込まれなければならないほど具合悪くなっていると云う自覚が全くないのだ。
と云うか、シュナイゼルの差し金でなければ確実に脱走していたのだけれど。
面倒な事に…
輸液ポンプ付きで点滴を取り付けられてしまった。
―――俺は…ここまでしなければならない程重症な訳じゃないだろうが!単純に体調を崩した後で、だるくなっていただけだ!

 そんな事を頭の中で悪態づきながらも…しぶしぶと目の前に置かれている夕食に手を付け始める。
大抵、食事量はチェックされているので、変に残すと退院が延びるのだ。
それだけは御免蒙りたい。
正直、今だってすぐに帰りたいのだ。
それなのに、ミレイがいるさ中、ナースたちが入って来て、
『ああ、そのままで結構ですよ?すぐに終わりますから…』
と云って、一応、カーテンを閉めるものの、ミレイを病室の中に置いたままさっさと点滴の穿刺をして出て行ったのだ。
これは…
―――父さんの差し金なのか、ロイドの差し金なのか…
正直、迷うところだ。
記憶を取り戻していたロイドの事だから、そうそう、ルルーシュを悪い様にはしないとは思うのだけれど。
これが、シュナイゼルの差し金であった場合厄介だ。
正直、不思議なほどシュナイゼルはルルーシュの父親として生まれ変わって来てからのルルーシュへの執着は尋常ではない。
あの時代だって、シュナイゼルは結婚したところでその、相手を大切にするようなタイプには見えなかったけれど。
それでも、ああもあからさまに自分の妻と対立するものなのだろうか?
その辺りはルルーシュの中で不思議と云うか、疑問点でもある。
この時代に生まれ変わってからの記憶はしっかりしている。
こうして、『ルルーシュ=ヴィ=ブリタニア』の記憶を取り戻して、振り返っても、この両親は本当に異常と云える程、ルルーシュを自分の傍に…と云う事を強調している。
あの、夫婦が仲睦まじい姿など、想像の余地もないくらいだ。
マスコミの前では取り繕っているけれど。
だからこそ、ルルーシュはずっと、現在両親となった彼らに対して、妙な疑心を持っていた。
ルルーシュをダシにして、自分達の仲の悪さを正統化しているとさえ思ったけれど。
と云うか、母のギネヴィア…。
あの時にはルルーシュの異母姉で…。
ルルーシュが校庭を名乗った時には兵士にルルーシュを捕らえるように命じた様な相手だ。
いくら記憶がないとはいえ、ルルーシュに執着していると云うその姿が…。
ルルーシュの中では本当に不自然な感じがしてならない。
否、いい方に考える事が出来るのなら…。
あの頃も決してルルーシュに対してあるい感情を持ち合わせていたわけではなく、あの、環境、状況がそうさせていたのだろうか…。
あの頃の事はどうであれ、ルルーシュにとっては、ルルーシュとナナリーを、そして平民出身の母であるマリアンヌを虐げていたわけだから…。
だから、不思議に思えてしまっても仕方ない。
ただ、シュナイゼルがダモクレスでペンドラゴンにフレイヤを落とした時に…。
―――彼女を…死なせてしまった…。俺の…判断ミスで…。確かに…元々捨て駒にするつもりではあったけれど…
そんな事を考えると、またも落ち込んでしまう。
何故、記憶を取り戻してから、落ち込むネタばかりが頭に浮かぶのだろうか…。
自分でもいい加減にして欲しいと思えて来てしまう。
事情を知っていても、知らなくても、こんなルルーシュを見ている者達には本当にイライラする姿であろうと…そんな事をぼんやり思う。

 既に、食べるには適切な温度よりも冷めてしまっている、目の前に置かれた夕食…。
温かくても美味しい代物とは云えないが、冷めてしまうと更に美味しくない。
しかし、ここはランペルージ家の管轄している病院だ。
もし、ルルーシュが変に食事を残してしまうと、この病院の職員達に迷惑がかかる。
だから、必死に箸を動かす。
もう、自分の所為で辛い思いをしなければならない人間がこの時代で増えて行くのは嫌だと思うから。
「まずい…」
一人しかこの部屋にいないと思って、呟いた時…。
―――コンコン…
病室の扉がノックされた。
多分、扉を隔てているから…その扉の向こう側にこの病院のスタッフがいたとしても聞こえてはいないだろうと…そう思うが…。
「あ、どうぞ…」
口の中で咀嚼していた食べ物を飲み込んでから、ノックに返事をした。
すると扉が開いて…
「ルルーシュ様…お加減はいかがですか?」
そう云いながら入ってきたのは…
「カ…カノン…」
ルルーシュとしては予想外の相手に…少し、焦ってしまう。
流石に先ほどの一言は聞かれていないだろうとは思うけれど…。
「おや?まだ、お食事中でしたか…申し訳ありません…」
そんな事を云いながら頭を下げたカノンに、少し、焦りを感じる。
その事をなるべく相手に悟られないように…そんな風に思えてしまう。
カノンはあの頃もそうだったけれど、今でも優秀なシュナイゼルの右腕だ。
「あ、ああ…。ちょっと眠ってしまっていたみたいで…。カノンこそ…どうしたんだ?この時間なら、まだ、父さんと一緒じゃ…」
ルルーシュが出来るだけ平静を保っているけれど。
今のルルーシュには何の力もない。
あの頃の様に、目の前にいる父親の部下に対しても強く云う事は出来ない。
それは、力がないからだ。
あの頃であれば、自分で自分の身を支えていたのだ。
子供ながら、自分で揃えて来た。
アッシュフォード家と云う箱庭だけ、与えられていたけれど、それ以外は自分で守ってきた。
否、アッシュフォード家の箱庭だって追い出された時には、居る事が出来なくなった時には、きちんと、自分とナナリーが生きる為の生活空間の確保くらいはしていた。
でも…。
今のルルーシュにはその力がない。
何も持っていない。
確かに、親の力で贅沢な生活を送らせて貰っている。
この入院でも、それこそ、VIPが入る様な特別室を用意されているけれど。
確かに、世界的企業のランペルージグループの跡取り息子で、現在、世界経済や世界の安全保障の為に大きな力を注いでいる日本国の将来、有望視されている政治家の一人息子。
普通の病棟で入院させるのは危険すぎる。
親が凄い場合、その子供は色んな意味で狙われるものだ。
仰々しい事はしていないが、確実にルルーシュはシュナイゼルやギネヴィアの命を受けた誰かに守られている。
この時代で、いくらこの二人から離れたところで生きていたとしても、彼らとの関係と断ち切る事は出来ないだろう。
自分がどう思っていたとしても…。
―――結局、ブリタニアの皇族から離れられないとの同じように、今の両親の大きな力から逃れる事は…出来ない運命か…。結局そう云うところは、同じなんだな…。

 考え事をしていられる状態ではないのだけれど。
ただ、何となくそんな事を考えてしまっている。
「私はシュナイゼル様の御命令で、ルルーシュ様のご様子を伺いに来たのです。シュナイゼル様が体操心配されて居ました…。いい加減、意地を張るのはおやめになって、日本にいらっしゃるなら、シュナイゼル様のお屋敷に…」
あの頃と変わらない…シュナイゼルへの忠誠…。
こんな物を背負わなくてはならなかった彼に対して少々同情してしまうけれど。
でも、そんな事も云ってはいられない。
「俺は…別に…」
ルルーシュがそう云いかけた時、すぐにカノンがその言葉を遮った。
その辺りは流石にあの時もシュナイゼルの右腕だっただけの事はあると…ルルーシュは思う。
正直、ルルーシュとしてもやり難い相手である事は変わらない。
「まぁ、今は、きちんと体を治して下さい。以前お会いした時、確か、マオ君とご一緒にお食事した時よりもなんだか顔色も良くないですし…。そんな事ばかりしていたら、ご両親が心配されるのは仕方ありませんよ?」
カノンのその言葉に、なんだか、白々しさを感じてしまい、ルルーシュの中で何か憤った様な気がしている。
と云うか、こうして口の立つ人物の相手は本当にめんどくさい。
ルルーシュ自身、口で人を云い負かして行く事は得意だったけれど。
相手がどういう相手であるか解っている場合には非常にやり難い。
理解してしまうから、苦手意識を持ってしまうのかもしれない。
実際問題、あの頃だって、シュナイゼルにちゃんと勝てたか…と云えば、人外の力があったからこそ…と思える部分は確実に否定は出来ない。
自分の持っている力を発揮したと云えば聞こえはいいが、どう考えても相手に『卑怯だ!』と罵られても文句は言えないだろう。
フレイヤは人の力で作り上げられたものだ。
確かに卑怯と云えるほどの力を持っていたのは事実であるけれど。
しかし、『ギアス』は違う。
人の作ったものではない。
人の作ったものであれば、人の力でいずれ、打ち破られる日がくる。
実際に、ニーナが作って、ニーナがその力を抑えつけたのだから。
『ギアス』は人では破る事が出来ない。
敢えて例外をあげれば、シャルルの『ギアス』によってその瞼が開かなくなったナナリーがその強い思いで破った事くらいだ。
ルルーシュのかけた『ギアス』にも、必死に抵抗を試みたものの…結局は屈した。
あの時のルルーシュの言葉は…ナナリーにも、誰にも届いていない。
「それに…眠っていたと云うのはウソですね?どう見ても先ほどまで眠っていたと云う感じには見えませんから…」
カノンの言葉に…どこまでも鋭い男だと思う。
シュナイゼルの次に、ルルーシュのウソの通じにくい相手だと思った。
今のところ、ルルーシュのウソが一番通じにくいのは…
―――スザク…だな…間違いなく…。
素直にそう思える。
あの時は…スザクは信じようとしてくれていた。
だからこそ…ルルーシュのウソを疑いながらも、信じようとしてくれていたけれど。
今のスザクは…恐らく…
―――そうはいかない…。
そんな風に思っている。

 目の前の、やり難いと考えるその相手…。
様子を見に来たと云う割には、随分、厭味な事ばかりを並べてくれると思う。
「だったら…どうだって云うんだ?俺は、体調を崩しているんだ…。手短に頼めないか?」
とりあえず、ここにいる大義名分…。
自分の中でそれを受け入れられる訳ではないけれど。
今はそれを利用しようと考えるのだ。
「これは申し訳ありません…ルルーシュ様。とりあえず、お顔だけ拝見できれば良かったので…。シュナイゼル様はたいそうご心配されているご様子でしたけれど…。今日はブリタニアの外務大臣との会合で、どうしても席を外せなくて…」
確かに、日本には各国の要人が集まっている事は知っている。
シュナイゼルは今のところ、その若さゆえに役職を持たない身だけれど、逆に役職はないけれど、強い影響力があり…。
その分、身動きがとり易いのか…。
様々な形で根回しなどの活動をしている。
それは、恐らく、将来的に自分がこの国の実権を握る為だろう。
あの頃のシュナイゼルも政治家としては優れた政治感覚を持っていた。
押すところは押し、引くところは引く…。
その辺りの間合いの取り方は本当に絶妙と云えるだろう。
それは今も健在らしくて…。
その能力を十分に発揮している。
その辺りは…本当に尊敬に値する。
ルルーシュもかつては、その相手と対峙していたのだから…。
そして、一度とて、ルルーシュが勝ったと云う感覚は持つ事が出来なかった。
ダモクレスとの戦いのときは、なり振りなど構っていられなかったから、利用できるものを全て利用して…。
そして、強引に自分の勝ちとしたわけだ。
ルルーシュがそんな事を考えて、下を見ていると…。
カノンはすかさず言葉を続けた。
「そうそう、ルルーシュ様、シュナイゼル様の御意向もありまして、あのマオと云う少年と、枢木スザクのあのマンションへの立ち入りを…禁止にさせて頂きましたので…」
カノンのその言葉に、ルルーシュは我に返り、カノンを見た。
その表情は…驚愕に満ちている。
ルルーシュが気づいていたのかどうかは…解らないけれど。
「な…何故…?俺が…一人で具合悪くなっていた時…彼らがいたから…」
ルルーシュはその事実を耳にして、驚愕して…そして、心の奥底でふつふつと怒りがわき出している。
「彼らはルルーシュ様にいい影響を与えないとの…シュナイゼル様の御判断です…」
カノンの言葉に…ルルーシュはぐっと唇を噛んだ。
ルルーシュは…ここでも自分の無力を感じた。
ルルーシュが自分の意志を押し通そうとすれば…どうなるか…。
ルルーシュにも解っている。
そんなルルーシュを見て、カノンは少し、安心したように笑みを浮かべた。
「ルルーシュ様は頭が良ろしく手助かります。後、ルルーシュ様のこのお食事を出した厨房の職員にも、少し、注意を促しておきますね?」
カノンのその言葉の意味が…ルルーシュには解る。
「ちょっと待ってくれ!やめろ…そんな事は…」
「病人であってもちゃんと栄養を摂る為に必要な分を召しあがれる物を作らなくては…困るでしょう?」
カノンのその言葉と笑みに…ルルーシュは背中に寒気を感じたのだった。

To Be Continued


あとがきに代えて



今回はルルーシュばっかりで…カノンさん…悪役に徹しております。
スザクのちょっとした言葉くらいではへこたれませんね…彼は…。
でも、スザクの打った言葉の楔は…きっとこの先色々な形で力を発揮してくれると思います。
多少カノンさん、ルルーシュに八つ当たりして苛めている様に見えるのは…
気の所為と云う事にして下さい。
でも、カノンさんを書いている時、楽しかったです♪
きっと、文章を打っている時、和泉の顔は極悪な笑みを湛えていたに違いありません。
すっごく楽しかったです。
いやぁ…根性悪いなぁ…と思いつつ、ルルーシュはマゾッ子に徹して欲しいと思うので…。
マゾッ子なルルーシュ…ホント可愛くて仕方ありません…♪

また、You Tubeで音楽聴いていました。
現在、凄く以前の音楽を聴いていて、一人もの思いに耽っております。
この曲の『吹き荒れる痛みの中で 見失う時に 自分をちっぽけだなんて 感じれば 負けなのさ…』という歌詞…
今の和泉にはグサッと来ました。



聖闘士星矢 2ndAlbum 『BOYS BE』 より『Wake You Alone 〜若きジーザスU〜』 影山ヒロノブ


☆拍手のお返事


まりもこさま:こんばんは、コメント有難う御座居ます。

『将来の僕と君へ』
リクエスト有難う御座居ました。
えっと…和泉の作品って、そんなに強引にベタなハッピーエンドを目指して居る傾向にありましたか…。
結構、リアリティがあるようにとか、先の事を考えて…というのを心がけていたのですけれど。
『僕は君が為に裏切り続ける…』のように、『強引にマイウェイ』になっているものもありますけれど。
でも、読んでいらっしゃる方がそう云う印象を受けているのであれば、そうなのでしょう。
作品の傾向というのは、読まれた方の感じ方次第ですので、和泉自身がどんな風に書いているつもりであっても、読み手様の受け取り方次第で、傾向というのは違った形になっていると思います。
まぁ、このお話に関しては、強引に大学を一緒にしたところで、二人が幸せになれないと云う和泉の判断から、最後は決めて居ました。
また、一緒に居る事だけがハッピーな訳じゃないと云う事も…。
焼き肉屋さんに関しては…この間、焼き肉屋さんに行ったときに面白そうだな…と思って、そうしてみました。
ホントに和泉の住んでいる地域は焼き肉屋さんが多いです。

これから先の作品に関してですが…
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ご心配頂いているようですけれど。
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posted by 和泉綾 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | It's Destiny

一言伝えられるなら (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ 一言伝えられるなら
「小さい頃の自分に一言どうぞ」
云いたい事はいっぱいあります。
それこそ、馬鹿すぎる今の自分は過去の自分から繋がっているので。
ただ、利口でなかったから得られたものもあるんですが…。
現在の自分では過去の自分に対しては罵る事しか出来ませんね。
滅多打ちにされている精神状態ではこんなもんなんでしょうかね。
それでも、時間は容赦なく進んで行くし。
今の自分には『Take it Easy!』って言ってやりたいですが…。
これ以上お気楽極楽な状態になったらきっと、どうしようもないやつになりそうだし…。
小さい頃の自分には…そうですね…。
『世の中そんなに甘くない…。人の甘言に騙されない強さを持て!』
この一言で、今の自分が凄い状態にあるな…と、第三者的に自分を見ている自分が居ます。
ホント、小さい頃の自分、今よりも更に単純なやつで、云われた事を鵜呑みにして、本気にしてしまう、おバカさんでしたが…。
それこそ、褒められればこの世に『リップサービス』ってものがある事を知らずに喜んで居ました。
小さい頃にそう云った事を言い続けられたらそれはそれで根性が腐ったとは思うのですが…。
でも、誰かが教えてくれなければ、大人になった時にピエロのレッテルを貼られますからね。
ちっちゃい頃に戻れるなら…この記憶がそのままに戻れるなら…。
もっと、自分にとって理想な自分になれるように頑張れますが、所詮は妄想のたわごと…。
今から努力します…(って出来るのかなぁ…)


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一言伝えられるなら (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ 一言伝えられるなら
「小さい頃の自分に一言どうぞ」
云いたい事はいっぱいあります。
それこそ、馬鹿すぎる今の自分は過去の自分から繋がっているので。
ただ、利口でなかったから得られたものもあるんですが…。
現在の自分では過去の自分に対しては罵る事しか出来ませんね。
滅多打ちにされている精神状態ではこんなもんなんでしょうかね。
それでも、時間は容赦なく進んで行くし。
今の自分には『Take it Easy!』って言ってやりたいですが…。
これ以上お気楽極楽な状態になったらきっと、どうしようもないやつになりそうだし…。
小さい頃の自分には…そうですね…。
『世の中そんなに甘くない…。人の甘言に騙されない強さを持て!』
この一言で、今の自分が凄い状態にあるな…と、第三者的に自分を見ている自分が居ます。
ホント、小さい頃の自分、今よりも更に単純なやつで、云われた事を鵜呑みにして、本気にしてしまう、おバカさんでしたが…。
それこそ、褒められればこの世に『リップサービス』ってものがある事を知らずに喜んで居ました。
小さい頃にそう云った事を言い続けられたらそれはそれで根性が腐ったとは思うのですが…。
でも、誰かが教えてくれなければ、大人になった時にピエロのレッテルを貼られますからね。
ちっちゃい頃に戻れるなら…この記憶がそのままに戻れるなら…。
もっと、自分にとって理想な自分になれるように頑張れますが、所詮は妄想のたわごと…。
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2010年06月27日

幼馴染シリーズ 〜第3部〜

読む前のご注意






こちらは、ルルーシュを女体化しているパラレルワールド作品です。
ユーフェミアファンには怒られてしまいそうなユーフェミアのキャラ設定となっていますので、ユーフェミアをこよなく愛していらっしゃる方は引き返す事をお勧めします。
一応、3部作となっており、今回の『Third Story』は第3部です。
第3部に関してはルルーシュとスザクがどう変わっていくのか…と云うお話になります。
『幼馴染シリーズ』の最終章となります。
この第3部が終わる時にはスザルルでハッピーエンドになります。
また、キャラクターの年齢や、立場など、かなりこちらの都合で弄くり倒しています。
つまり、コードギアスのキャラ名を借りているだけ…と云う感じでお読みください。



Third Story 23



 熱を出して、横になっているルルーシュを見る。
本当に、緊張の糸が解けて、更に衝撃の真実が積み重なって、ルルーシュの性格なら…、自分の中に溜めこみ、そして、自分の中で考え込む。
そんな事は解っていた。
スザクはゼロに云われた枢木家に関して気になる事がたくさんあって、そちらに意識が向いてしまっていた。
それはある意味仕方のない事だけれど。
でも、今はルルーシュの事を一番に考えるべきだったとも思う。
「ルルーシュ…」
今のスザクの気持ちをルルーシュには伝えていない。
だから、ルルーシュに伝わっていないけれど。
しかし、過去、ルルーシュが負って来た傷を考えた時…それは至極当たり前だ。
と云うよりも、自分はもっと色々な者を背負わなければならないとさえ思う。
まだ、熱が上がっているところなのだろう。
ガタガタ震えているルルーシュを見ていると、なんだか切なくなる。
―――本当に…いつもとは逆だな…。
これまではナナリーが具合悪くなり、ルルーシュがナナリーの面倒を見て、看病をしている…と云うのが当たり前だった。
逆になると…。
流石にナナリーも勝手が解らず、右往左往している様に見えた。
いつも、して貰っている事だったけれど。
する側となると、色々勝手が違ってくるし、いつもルルーシュがどんな風に動いていたかなんて、ナナリーに解る筈もなくて…。
ただ、ナナリーが具合悪い時にルルーシュがしてくれたことで、解る事だけをやっている感じだ。
ノネットもそんなナナリーを見て見かねて、自分から買い物に出ると云う事を下に血がいない。
ナナリーがこう云った時、どんなものが本当に必要なのか…なんて、きちんと把握できているとも思えない。
こうした時、いつもと逆の立場と云うのは中々大変なのだと思う。
本当は冷やした方がいいのかもしれないけれど、ルルーシュが震えて寒がっているところにあまり冷たいものを当てるのはルルーシュにとっては酷かもしれないと思い、先ほど、ナナリーが渡してくれた水桶とタオルだったけれど。
今はルルーシュのベッドサイドのサイドテーブルに置いたままだ。
どうやら、ナナリーとノネットで着替えはさせたらしい。
これで、汗をかき始めたら、少しは安心できるのだけれど。
熱発し始めて、熱が上がっている内は、本人が望まない限り、基本的には冷やさない方がいい。
と云うのも、本人にとって寒いと感じるだけでは意味がない。
もし、解熱剤を飲めていれば…その内、汗をかき始めて、本人の自覚症状の中で熱さを感じ始める。
その時になったら、ちゃんと冷やしてやり、汗を拭いてやればいい。
「それにしても…こんな風になるまで…我慢するなよな…」
スザクはそんな風に呟いた。
そして、そう云うところも変わらない…と思ってしまう。
ルルーシュはいつでも一人で抱え込んで、倒れてから周囲の手を借りる事になる。
ここまで無理する前に、誰かに助けを求めればいいのに…とスザクは思うが…。
しかし、その後、また思い直す。
―――まぁ、そこまで頑張れる奴だから…信用もあるんだろうな…。こう云ったところを、基本的に誰かに見せる事がない奴だから…

 スザクが訪れて20分ほど経った頃…。
ノネットが帰ってきた。
「おかえりなさい…ノネットさん…」
「ああ、ごめん、ちょっと時間かかっちゃったか?」
ナナリーが声をかけた時に、ノネットが少し、申し訳なさそうに云ったのだけれど…。
ただ、ノネットが向かったのは近所のドラッグストア…。
走って行っても、7〜8分かかるところにある。
それを、この時間で帰って来たのだから、相当ノネット自身、頑張って急いで戻ってきた事は解る。
「いえ…。有難う御座居ます。ただ、私、お姉さまに看病して貰うばかりで…こう云った場面に遭遇するのは…その…初めてで…」
ナナリーがなんだか泣きそうになってノネットに訴える。
でも、ノネットはそこでナナリーに安心させるように笑った。
「大丈夫だって…。スザクが来ただろ?私がちょうど出て行った時に出くわしたんだ。人の話しを聞かないで走って行ったから…」
ノネットがテーブルの上に買ってきた物を置いて、ごそごそとやり始めた。
「あ、はい、今、お姉さまのお部屋でお姉さまを見て頂いていますけれど…」
ナナリーのその言葉に、少々ノネットは心配になったけれど、流石に病人を襲う程スザクも鬼畜ではないだろうと考えなおす。
ノネットの中では、これまで、聞いた話だとか、ルルーシュの様子を見ていてだとか…実際には見ていないスザクの姿で彼を判断していた。
ノネットにとって、ルルーシュは特別な存在だ。
どんな感情だと尋ねられても恐らく『特別な存在』としか答えられないけれど。
本当に…ルルーシュとは、不思議な存在だと思う。
アッシュフォード学園ペンドラゴン校の寮で、一緒にいて…。
強いかと思えば、脆いところを見せ、クールだと思えば、ナチュラルのボケをかますし、頭がいいかと思えば、バカな事を云うし…。
見ていて放っておけない。
確かに、外見的に本当に人に好かれる外見をしていると思う。
実際問題、ブリタニアにいる時から、ルルーシュのお近づきになりたい生徒はたくさんいた。
ひょっとしたら、生徒以外にも居たかも知れない。
それは日本に帰って来ても、実感した。
実際、ルルーシュがどこまで気づいているか解らないけれど、ルルーシュの帰りを待ちわびていた人たちがたくさんいたのだ。
それぞれの中でのルルーシュの存在感は本当に大きいと思う。
ノネットの中でもそれは同じで…。
だからこそ、スザクの存在は許せないと思った。
ずっと、ルルーシュの気持ちを完全に一人占めしていた相手であると…。
ノネットが来日した時点で気付かされたのだから。
それでも…。
今回の件で、少しだけ…本当に少しだけ…。
―――少しくらい、ルルーシュと一緒にいる事を許してやってもいいかもしれない…。
などと考えてしまう。
多分、それはスザクに対してのものではなく、ルルーシュが望むからだ。
あくまで、ルルーシュの気持ちを最優先しているからだ…。
ノネットの中で、その言葉を繰り返した。
ルルーシュの為でなければ、ルルーシュが傷ついて来た事を聞いた時点で、絶対に許せるものじゃない。
ナナリーは、許せないと云ってはいたけれど。
でも、それでも、ナナリーにもほんの少しだけ、本当に少しだけ、ルルーシュの為に、スザクと一緒にいる事を許してくれないかと…思った。

 買い物の荷物の中から、ドリンク類を取り出した。
「ナナリー、ルルーシュが目を醒ました時に飲ませるドリンク類を持って行って来る。この中でルルーシュがこう云う時に飲めそうなものって解るか?」
一応、具合悪い時には本当に自分の好きなものだった方がいい。
スポーツドリンクは当然の様に準備しておくけれど。
それから、何か口に入れば口に入れた方がいいのだけれど…とも思う。
でないと、解熱剤を飲む事が出来ない。
あんまり熱が上がるようなら、病院に連れて行った方がいいのかもしれないと思いながら、それでも、疲労と、精神的なものが関与しているのなら、病院よりも自宅の方がいいのか…とも思えて来て…。
こう云った時はルルーシュの事をよく知る人に尋ねる方が賢明だ。
「そうですね…。いちごミルクがありますね…。お姉さまは甘いものがお好きですから…。あと、食べ物なら、プリンがあれば…」
ノネットの問いにナナリーが答えた。
正直、ナナリーもルルーシュの看病をするなんて初めてだったから、戸惑っている様子がよく解る。
「ナナリー…心配なのはわかるけれど…。ルルーシュは誘拐されていたんだ。精神的にも相当疲れている筈だし、身体も、慣れない環境の中で疲れていて当たり前だ…。少し、休ませてやらないとな…」
ノネットがナナリーを励ます様にそう云ってやる。
実際に、ナナリーの表情は心配でどうにかなってしまいそうだ…そんな感じに見えるのだから。
「そう…ですね…。私ったら…お姉さまが大変な時に…こんな風にうろたえたりして…。ダメですね…」
更に落ち込ませてしまっただろうかと…ノネットは心の中で自分のミスに自分を叱り飛ばした。
「そりゃ、ナナリーは初めてだろ?ルルーシュがこんな風に具合悪くなるところを見るなんて…。これまで、ナナリーの事が心配で、具合悪くなっていられなかったんだ。それは、ブリタニアで一緒にいてよく解ったよ…。良かったじゃないか…。ルルーシュが安心して具合悪くなれるようになってさ…。これも、ナナリーが元気になったお陰だろ?それに、今回初めてだけど、これから、そう云う事も出てくるよ…。確実にね…」
ノネットが確信してそう云った。
これまでのルルーシュはこんな風にナナリーと二人でマンションに暮らしていて、誰に頼る事も出来ずにいて…。
だから、常に緊張状態にあったに違いない。
ナナリーが元気になったと云う事で、ナナリーに対して酷く安心しているのだろう。
だから、ここまでの緊張状態のツケもあるのかもしれないと思うのだ。
「そう…なんでしょうか…」
「ああ、そうだよ…。ほら、緊張している時って具合悪くなれないもんだし…。具合悪くなって、ルルーシュは少し、身体も気持ちも休ませた方がいいんだよ…。きっと、神様がくれたんだ…これも…」
ノネットの言葉に、ナナリーが少しは安心してくれたのか、少しだけ強張っている表情が和らいだ気がした。
「そうですね…。じゃあ、ノネットさん、持って行ってあげて下さい。あと、暫く、スザクさんと一緒にいさせて差し上げて下さいね?」

 ナナリーの言葉に、ノネットは驚いた顔を見せた。
いつだったか、ナナリーはスザクの事を許せないと云っていたのだけれど…。
「あ…解っているけれど…でも…」
ノネットが戸惑っていると、ナナリーがにこりと笑った。
「すみません、スザクさんを許せないと云ったのは本当の気持ちです。でも、今回の事でお姉さまと一緒にいて下さったのが、スザクさんで良かったとも思っているんです。お姉さま、どんな目に遭っても、スザクさんの事を…」
ナナリーがそこまで云って、少し切なげに俯いた。
でも、すぐに顔をあげて強引に笑顔を作ってノネットを見た。
「だから…もう、私個人の気持ちはいいんです。スザクさんも、精一杯、お姉さまを支えて下さっていたのは解ります…」
ここまで云って、再びナナリーは言葉を切った。
しかしすぐに表情を変えて言葉を続けた。
「でも!今度お姉さまを泣かせる様な事をしたら…私は地獄の果てまで追いかけて行ってスザクさんを糾弾させて頂きますから!お姉さまを泣かせると云う事が、どれ程罪深い事なのか…骨の髄まで教えて差し上げるんです!」
拳をぎゅっと握って、何となく、勇ましくさえ見えるナナリーに、ノネットが驚いた顔を見せるが…。
すぐにふっと笑った。
「ナナリーは…強いんだな…。こんな、心強い妹がいれば、ルルーシュはきっと、大丈夫だよ…」
心底思う。
それは本当に、ルルーシュとナナリーの絆が本当に強く、太いものである事を露わしているのだ。
ルルーシュが日本に帰って来た時、ナナリーが一人立ちして行くのを見て、落ち込んでいるのを見ていたノネットだったから…。
でも、このナナリーの姿を見て、安心する。
ルルーシュはナナリーの心から消えているわけじゃないし、消える筈もないと…。
ただ、ルルーシュが勝手にそう思い込んで、一人で寂しがっていたわけだけれど。
ナナリーの中でルルーシュから少し距離を置かなければならないと思っていた事も事実の様だし。
確かに、いくら仲のいい姉妹だと云っても、何れは離れて生活しなくてはならないのだ。
実際に、ブリタニアにいる時には離れて生活していたのだ。
ナナリーが元気になれば、ナナリーだって、いつまでもルルーシュにおんぶにだっこでは行けないと、考えてはいたのだろう。
ただ、ルルーシュにそんな事を云った時には、ルルーシュがどんな反応を示すかは…。
―――日を見るより明らかだな…
そんな風に思って、ナナリーも結構ルルーシュに対して気を使っていた事がよく解る。
「さすがナナリーだ…。ルルーシュにも、その事が早く気付かれるといいんだけれど…」
ノネットがそう云うと、ナナリーは…
「大丈夫です。お姉さまも、色々あった様ですし、何があったかはよく解りませんけれど…。でも、きっと大丈夫です…」
ナナリーの言葉に、ノネットもなんだか頷いてしまった。
「じゃあ、ルルーシュの部屋にこれ、置いて来るよ…」
そう云って、ノネットはいろいろ置いたトレイを持ってルルーシュの部屋へと向かった。

 スザクがこの部屋に入って、どれくらいの時間が経ったのか…。
正直よく解らないけれど。
それほど時間は経っていないだろう。
ルルーシュは相変わらず、寒そうにしている。
気候的にはそれほど寒いと思う様な時期ではない。
寧ろ、暑いと感じる日だってない訳じゃない。
それでも、寒そうに震えているのを見て、まだまだ、熱が上がって行っているのがよく解る。
「どうして…そんな風になるまで頑張るんだよ…。このバカルルーシュ…」
ベッドサイドに置いた椅子に腰かけた状態でスザクが熱を出して、まだ、熱が上がり続けていて震えているルルーシュに向かってそう、小さく云った。
本当にバカだと思う。
昔から、自分の事はいつも後回し。
自分の事をそっちのけで、最優先はナナリー。
そして次に来ていたのは…。
これは自惚れでも何でもない。
これまでのルルーシュを見ていれば、自惚れではない事は解る。
だからこそ心配になってしまう。
「今度こそ…ちゃんと云うから…。俺、ちゃんと…お前に云うから…」
自分の気持ちと、ルルーシュを守りたいと云う…そんな思い…。
尤も、ルルーシュが大人しく守られているような女には見えないけれど。
頭がいいくせにバカだし、器用なようでいて、不器用だし。
だからこそ、誰もが目を離せなくなるのかもしれない。
ユーフェミアがかつて、ルルーシュを異常なほど気にしていた。
あの時のスザクはちゃんとユーフェミアを好きだったのに。
それでも、ルルーシュの存在が怖くて堪らないと云う態度をずっと示していたのだ。
ユーフェミアが恐れていた者はきっと…。
―――多分、こう云うところなんだろうな…。
スザクの中で何となく、今さらではあるけれど、納得した。
確かに、ルルーシュは何の見返りを求めているわけでもないのだ。
否、敢えて言うなら、ルルーシュにとって大切だと思う存在が辛い思いをするのを見るのが嫌で…。
その相手が辛い思いをしなければ満足だと云う…。
究極の利己的な自分主義な考えだ。
その為には自分が傷つくことさえ厭わないと云う事なのだから。
それを無意識にやってのけるから、周囲は目を話す事が出来ないほど危なっかしいのだ。
「……だれ…が…バカ…だ…」
まだ、熱で辛そうなのに、ルルーシュが声を発した。
「お…おい…大丈夫なのか?まだ、寒いんじゃないのか?」
ルルーシュの声にスザクがいち早く反応して、尋ねる。
しかし、ルルーシュの方はと云えば…。
「だ…れが…バカだ…と…?この…バカ…ス…ザクが…」
こんなときにまで憎まれ口をたたくのか…と内心、呆れ果てて入るものの…。
とりあえず、ルルーシュの現在の状態を知りたいスザクとしてはそんな、呆れてしまったその言葉はさらっとスルーする事にする。
「そんなことより…寒くないか?だるいとかは…?」
「べ…つに…こん…なの…な…ん…でも…ない…」
そう云いながら起き上がろうとするけれど、ルルーシュ自身、身体に力が入らない様で…すぐに崩れ落ちた。
「お前は…。熱出している時くらい…大人しく寝て居ろ!何か、飲むか?寒ければ…」
スザクの問いに…ルルーシュが状況が把握できていない様な顔をする。
そんなルルーシュの顔を見てスザクは思った。
―――こいつ…目を離すとロクな事にならないな…

To Be Continued


あとがきに代えて



『皇子とレジスタンス』に続いて、こっちもスザルルカラー全開…。
やっぱりスザルルはいいですね…。
書いていてホントに好きだなぁ…って思います。
とにかく、妄想の中だけでも幸せな空気にしたいと云う思いがあります。
ひょっとすると、和泉が落ち込んでいる時の方がこの二人、幸せになれるのかも…とか、最近思ってしまっているわけですが…。

あ、そうだ…
『閉鎖宣言』に関しては個人的にお伝えしている事はありません。
こちらのブログを読んだ方のみが知っていらっしゃる事であり…。
このブログに来ていらっしゃらない方は知らないままです。
質問に関してはお応えしておりますが…。
こちらから、閉鎖すると云う事をお伝えしている方は居ません。
多分、事後報告させて頂くと思います。
因みに、現在のところ、7月中旬には閉鎖しちゃうかな…という感じです。
準備も整っておりますので。
なので、7月1日入れ替え予定の拍手ページもその閉鎖までの期間かなぁ…と思います。
知っていらっしゃる方は知っていらっしゃると思うのですが、この拍手ページ、『Amethyst Eyes』でも使っております。
そこにも掲載しますが、そちらの入れ替え予定もブログと一緒です。
何卒よろしくお願いします。


細々と、ランキングに参加中…。この記事を読んで、お気に召して頂いた方は、お手数ですが、バナーを一回クリックしてください。拍手ページは10ページほどの対談(2010/05/26更新)を用意しています。
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posted by 和泉綾 at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 幼馴染シリーズ

幼馴染シリーズ 〜第3部〜

読む前のご注意






こちらは、ルルーシュを女体化しているパラレルワールド作品です。
ユーフェミアファンには怒られてしまいそうなユーフェミアのキャラ設定となっていますので、ユーフェミアをこよなく愛していらっしゃる方は引き返す事をお勧めします。
一応、3部作となっており、今回の『Third Story』は第3部です。
第3部に関してはルルーシュとスザクがどう変わっていくのか…と云うお話になります。
『幼馴染シリーズ』の最終章となります。
この第3部が終わる時にはスザルルでハッピーエンドになります。
また、キャラクターの年齢や、立場など、かなりこちらの都合で弄くり倒しています。
つまり、コードギアスのキャラ名を借りているだけ…と云う感じでお読みください。



Third Story 23



 熱を出して、横になっているルルーシュを見る。
本当に、緊張の糸が解けて、更に衝撃の真実が積み重なって、ルルーシュの性格なら…、自分の中に溜めこみ、そして、自分の中で考え込む。
そんな事は解っていた。
スザクはゼロに云われた枢木家に関して気になる事がたくさんあって、そちらに意識が向いてしまっていた。
それはある意味仕方のない事だけれど。
でも、今はルルーシュの事を一番に考えるべきだったとも思う。
「ルルーシュ…」
今のスザクの気持ちをルルーシュには伝えていない。
だから、ルルーシュに伝わっていないけれど。
しかし、過去、ルルーシュが負って来た傷を考えた時…それは至極当たり前だ。
と云うよりも、自分はもっと色々な者を背負わなければならないとさえ思う。
まだ、熱が上がっているところなのだろう。
ガタガタ震えているルルーシュを見ていると、なんだか切なくなる。
―――本当に…いつもとは逆だな…。
これまではナナリーが具合悪くなり、ルルーシュがナナリーの面倒を見て、看病をしている…と云うのが当たり前だった。
逆になると…。
流石にナナリーも勝手が解らず、右往左往している様に見えた。
いつも、して貰っている事だったけれど。
する側となると、色々勝手が違ってくるし、いつもルルーシュがどんな風に動いていたかなんて、ナナリーに解る筈もなくて…。
ただ、ナナリーが具合悪い時にルルーシュがしてくれたことで、解る事だけをやっている感じだ。
ノネットもそんなナナリーを見て見かねて、自分から買い物に出ると云う事を下に血がいない。
ナナリーがこう云った時、どんなものが本当に必要なのか…なんて、きちんと把握できているとも思えない。
こうした時、いつもと逆の立場と云うのは中々大変なのだと思う。
本当は冷やした方がいいのかもしれないけれど、ルルーシュが震えて寒がっているところにあまり冷たいものを当てるのはルルーシュにとっては酷かもしれないと思い、先ほど、ナナリーが渡してくれた水桶とタオルだったけれど。
今はルルーシュのベッドサイドのサイドテーブルに置いたままだ。
どうやら、ナナリーとノネットで着替えはさせたらしい。
これで、汗をかき始めたら、少しは安心できるのだけれど。
熱発し始めて、熱が上がっている内は、本人が望まない限り、基本的には冷やさない方がいい。
と云うのも、本人にとって寒いと感じるだけでは意味がない。
もし、解熱剤を飲めていれば…その内、汗をかき始めて、本人の自覚症状の中で熱さを感じ始める。
その時になったら、ちゃんと冷やしてやり、汗を拭いてやればいい。
「それにしても…こんな風になるまで…我慢するなよな…」
スザクはそんな風に呟いた。
そして、そう云うところも変わらない…と思ってしまう。
ルルーシュはいつでも一人で抱え込んで、倒れてから周囲の手を借りる事になる。
ここまで無理する前に、誰かに助けを求めればいいのに…とスザクは思うが…。
しかし、その後、また思い直す。
―――まぁ、そこまで頑張れる奴だから…信用もあるんだろうな…。こう云ったところを、基本的に誰かに見せる事がない奴だから…

 スザクが訪れて20分ほど経った頃…。
ノネットが帰ってきた。
「おかえりなさい…ノネットさん…」
「ああ、ごめん、ちょっと時間かかっちゃったか?」
ナナリーが声をかけた時に、ノネットが少し、申し訳なさそうに云ったのだけれど…。
ただ、ノネットが向かったのは近所のドラッグストア…。
走って行っても、7〜8分かかるところにある。
それを、この時間で帰って来たのだから、相当ノネット自身、頑張って急いで戻ってきた事は解る。
「いえ…。有難う御座居ます。ただ、私、お姉さまに看病して貰うばかりで…こう云った場面に遭遇するのは…その…初めてで…」
ナナリーがなんだか泣きそうになってノネットに訴える。
でも、ノネットはそこでナナリーに安心させるように笑った。
「大丈夫だって…。スザクが来ただろ?私がちょうど出て行った時に出くわしたんだ。人の話しを聞かないで走って行ったから…」
ノネットがテーブルの上に買ってきた物を置いて、ごそごそとやり始めた。
「あ、はい、今、お姉さまのお部屋でお姉さまを見て頂いていますけれど…」
ナナリーのその言葉に、少々ノネットは心配になったけれど、流石に病人を襲う程スザクも鬼畜ではないだろうと考えなおす。
ノネットの中では、これまで、聞いた話だとか、ルルーシュの様子を見ていてだとか…実際には見ていないスザクの姿で彼を判断していた。
ノネットにとって、ルルーシュは特別な存在だ。
どんな感情だと尋ねられても恐らく『特別な存在』としか答えられないけれど。
本当に…ルルーシュとは、不思議な存在だと思う。
アッシュフォード学園ペンドラゴン校の寮で、一緒にいて…。
強いかと思えば、脆いところを見せ、クールだと思えば、ナチュラルのボケをかますし、頭がいいかと思えば、バカな事を云うし…。
見ていて放っておけない。
確かに、外見的に本当に人に好かれる外見をしていると思う。
実際問題、ブリタニアにいる時から、ルルーシュのお近づきになりたい生徒はたくさんいた。
ひょっとしたら、生徒以外にも居たかも知れない。
それは日本に帰って来ても、実感した。
実際、ルルーシュがどこまで気づいているか解らないけれど、ルルーシュの帰りを待ちわびていた人たちがたくさんいたのだ。
それぞれの中でのルルーシュの存在感は本当に大きいと思う。
ノネットの中でもそれは同じで…。
だからこそ、スザクの存在は許せないと思った。
ずっと、ルルーシュの気持ちを完全に一人占めしていた相手であると…。
ノネットが来日した時点で気付かされたのだから。
それでも…。
今回の件で、少しだけ…本当に少しだけ…。
―――少しくらい、ルルーシュと一緒にいる事を許してやってもいいかもしれない…。
などと考えてしまう。
多分、それはスザクに対してのものではなく、ルルーシュが望むからだ。
あくまで、ルルーシュの気持ちを最優先しているからだ…。
ノネットの中で、その言葉を繰り返した。
ルルーシュの為でなければ、ルルーシュが傷ついて来た事を聞いた時点で、絶対に許せるものじゃない。
ナナリーは、許せないと云ってはいたけれど。
でも、それでも、ナナリーにもほんの少しだけ、本当に少しだけ、ルルーシュの為に、スザクと一緒にいる事を許してくれないかと…思った。

 買い物の荷物の中から、ドリンク類を取り出した。
「ナナリー、ルルーシュが目を醒ました時に飲ませるドリンク類を持って行って来る。この中でルルーシュがこう云う時に飲めそうなものって解るか?」
一応、具合悪い時には本当に自分の好きなものだった方がいい。
スポーツドリンクは当然の様に準備しておくけれど。
それから、何か口に入れば口に入れた方がいいのだけれど…とも思う。
でないと、解熱剤を飲む事が出来ない。
あんまり熱が上がるようなら、病院に連れて行った方がいいのかもしれないと思いながら、それでも、疲労と、精神的なものが関与しているのなら、病院よりも自宅の方がいいのか…とも思えて来て…。
こう云った時はルルーシュの事をよく知る人に尋ねる方が賢明だ。
「そうですね…。いちごミルクがありますね…。お姉さまは甘いものがお好きですから…。あと、食べ物なら、プリンがあれば…」
ノネットの問いにナナリーが答えた。
正直、ナナリーもルルーシュの看病をするなんて初めてだったから、戸惑っている様子がよく解る。
「ナナリー…心配なのはわかるけれど…。ルルーシュは誘拐されていたんだ。精神的にも相当疲れている筈だし、身体も、慣れない環境の中で疲れていて当たり前だ…。少し、休ませてやらないとな…」
ノネットがナナリーを励ます様にそう云ってやる。
実際に、ナナリーの表情は心配でどうにかなってしまいそうだ…そんな感じに見えるのだから。
「そう…ですね…。私ったら…お姉さまが大変な時に…こんな風にうろたえたりして…。ダメですね…」
更に落ち込ませてしまっただろうかと…ノネットは心の中で自分のミスに自分を叱り飛ばした。
「そりゃ、ナナリーは初めてだろ?ルルーシュがこんな風に具合悪くなるところを見るなんて…。これまで、ナナリーの事が心配で、具合悪くなっていられなかったんだ。それは、ブリタニアで一緒にいてよく解ったよ…。良かったじゃないか…。ルルーシュが安心して具合悪くなれるようになってさ…。これも、ナナリーが元気になったお陰だろ?それに、今回初めてだけど、これから、そう云う事も出てくるよ…。確実にね…」
ノネットが確信してそう云った。
これまでのルルーシュはこんな風にナナリーと二人でマンションに暮らしていて、誰に頼る事も出来ずにいて…。
だから、常に緊張状態にあったに違いない。
ナナリーが元気になったと云う事で、ナナリーに対して酷く安心しているのだろう。
だから、ここまでの緊張状態のツケもあるのかもしれないと思うのだ。
「そう…なんでしょうか…」
「ああ、そうだよ…。ほら、緊張している時って具合悪くなれないもんだし…。具合悪くなって、ルルーシュは少し、身体も気持ちも休ませた方がいいんだよ…。きっと、神様がくれたんだ…これも…」
ノネットの言葉に、ナナリーが少しは安心してくれたのか、少しだけ強張っている表情が和らいだ気がした。
「そうですね…。じゃあ、ノネットさん、持って行ってあげて下さい。あと、暫く、スザクさんと一緒にいさせて差し上げて下さいね?」

 ナナリーの言葉に、ノネットは驚いた顔を見せた。
いつだったか、ナナリーはスザクの事を許せないと云っていたのだけれど…。
「あ…解っているけれど…でも…」
ノネットが戸惑っていると、ナナリーがにこりと笑った。
「すみません、スザクさんを許せないと云ったのは本当の気持ちです。でも、今回の事でお姉さまと一緒にいて下さったのが、スザクさんで良かったとも思っているんです。お姉さま、どんな目に遭っても、スザクさんの事を…」
ナナリーがそこまで云って、少し切なげに俯いた。
でも、すぐに顔をあげて強引に笑顔を作ってノネットを見た。
「だから…もう、私個人の気持ちはいいんです。スザクさんも、精一杯、お姉さまを支えて下さっていたのは解ります…」
ここまで云って、再びナナリーは言葉を切った。
しかしすぐに表情を変えて言葉を続けた。
「でも!今度お姉さまを泣かせる様な事をしたら…私は地獄の果てまで追いかけて行ってスザクさんを糾弾させて頂きますから!お姉さまを泣かせると云う事が、どれ程罪深い事なのか…骨の髄まで教えて差し上げるんです!」
拳をぎゅっと握って、何となく、勇ましくさえ見えるナナリーに、ノネットが驚いた顔を見せるが…。
すぐにふっと笑った。
「ナナリーは…強いんだな…。こんな、心強い妹がいれば、ルルーシュはきっと、大丈夫だよ…」
心底思う。
それは本当に、ルルーシュとナナリーの絆が本当に強く、太いものである事を露わしているのだ。
ルルーシュが日本に帰って来た時、ナナリーが一人立ちして行くのを見て、落ち込んでいるのを見ていたノネットだったから…。
でも、このナナリーの姿を見て、安心する。
ルルーシュはナナリーの心から消えているわけじゃないし、消える筈もないと…。
ただ、ルルーシュが勝手にそう思い込んで、一人で寂しがっていたわけだけれど。
ナナリーの中でルルーシュから少し距離を置かなければならないと思っていた事も事実の様だし。
確かに、いくら仲のいい姉妹だと云っても、何れは離れて生活しなくてはならないのだ。
実際に、ブリタニアにいる時には離れて生活していたのだ。
ナナリーが元気になれば、ナナリーだって、いつまでもルルーシュにおんぶにだっこでは行けないと、考えてはいたのだろう。
ただ、ルルーシュにそんな事を云った時には、ルルーシュがどんな反応を示すかは…。
―――日を見るより明らかだな…
そんな風に思って、ナナリーも結構ルルーシュに対して気を使っていた事がよく解る。
「さすがナナリーだ…。ルルーシュにも、その事が早く気付かれるといいんだけれど…」
ノネットがそう云うと、ナナリーは…
「大丈夫です。お姉さまも、色々あった様ですし、何があったかはよく解りませんけれど…。でも、きっと大丈夫です…」
ナナリーの言葉に、ノネットもなんだか頷いてしまった。
「じゃあ、ルルーシュの部屋にこれ、置いて来るよ…」
そう云って、ノネットはいろいろ置いたトレイを持ってルルーシュの部屋へと向かった。

 スザクがこの部屋に入って、どれくらいの時間が経ったのか…。
正直よく解らないけれど。
それほど時間は経っていないだろう。
ルルーシュは相変わらず、寒そうにしている。
気候的にはそれほど寒いと思う様な時期ではない。
寧ろ、暑いと感じる日だってない訳じゃない。
それでも、寒そうに震えているのを見て、まだまだ、熱が上がって行っているのがよく解る。
「どうして…そんな風になるまで頑張るんだよ…。このバカルルーシュ…」
ベッドサイドに置いた椅子に腰かけた状態でスザクが熱を出して、まだ、熱が上がり続けていて震えているルルーシュに向かってそう、小さく云った。
本当にバカだと思う。
昔から、自分の事はいつも後回し。
自分の事をそっちのけで、最優先はナナリー。
そして次に来ていたのは…。
これは自惚れでも何でもない。
これまでのルルーシュを見ていれば、自惚れではない事は解る。
だからこそ心配になってしまう。
「今度こそ…ちゃんと云うから…。俺、ちゃんと…お前に云うから…」
自分の気持ちと、ルルーシュを守りたいと云う…そんな思い…。
尤も、ルルーシュが大人しく守られているような女には見えないけれど。
頭がいいくせにバカだし、器用なようでいて、不器用だし。
だからこそ、誰もが目を離せなくなるのかもしれない。
ユーフェミアがかつて、ルルーシュを異常なほど気にしていた。
あの時のスザクはちゃんとユーフェミアを好きだったのに。
それでも、ルルーシュの存在が怖くて堪らないと云う態度をずっと示していたのだ。
ユーフェミアが恐れていた者はきっと…。
―――多分、こう云うところなんだろうな…。
スザクの中で何となく、今さらではあるけれど、納得した。
確かに、ルルーシュは何の見返りを求めているわけでもないのだ。
否、敢えて言うなら、ルルーシュにとって大切だと思う存在が辛い思いをするのを見るのが嫌で…。
その相手が辛い思いをしなければ満足だと云う…。
究極の利己的な自分主義な考えだ。
その為には自分が傷つくことさえ厭わないと云う事なのだから。
それを無意識にやってのけるから、周囲は目を話す事が出来ないほど危なっかしいのだ。
「……だれ…が…バカ…だ…」
まだ、熱で辛そうなのに、ルルーシュが声を発した。
「お…おい…大丈夫なのか?まだ、寒いんじゃないのか?」
ルルーシュの声にスザクがいち早く反応して、尋ねる。
しかし、ルルーシュの方はと云えば…。
「だ…れが…バカだ…と…?この…バカ…ス…ザクが…」
こんなときにまで憎まれ口をたたくのか…と内心、呆れ果てて入るものの…。
とりあえず、ルルーシュの現在の状態を知りたいスザクとしてはそんな、呆れてしまったその言葉はさらっとスルーする事にする。
「そんなことより…寒くないか?だるいとかは…?」
「べ…つに…こん…なの…な…ん…でも…ない…」
そう云いながら起き上がろうとするけれど、ルルーシュ自身、身体に力が入らない様で…すぐに崩れ落ちた。
「お前は…。熱出している時くらい…大人しく寝て居ろ!何か、飲むか?寒ければ…」
スザクの問いに…ルルーシュが状況が把握できていない様な顔をする。
そんなルルーシュの顔を見てスザクは思った。
―――こいつ…目を離すとロクな事にならないな…

To Be Continued


あとがきに代えて



『皇子とレジスタンス』に続いて、こっちもスザルルカラー全開…。
やっぱりスザルルはいいですね…。
書いていてホントに好きだなぁ…って思います。
とにかく、妄想の中だけでも幸せな空気にしたいと云う思いがあります。
ひょっとすると、和泉が落ち込んでいる時の方がこの二人、幸せになれるのかも…とか、最近思ってしまっているわけですが…。

あ、そうだ…
『閉鎖宣言』に関しては個人的にお伝えしている事はありません。
こちらのブログを読んだ方のみが知っていらっしゃる事であり…。
このブログに来ていらっしゃらない方は知らないままです。
質問に関してはお応えしておりますが…。
こちらから、閉鎖すると云う事をお伝えしている方は居ません。
多分、事後報告させて頂くと思います。
因みに、現在のところ、7月中旬には閉鎖しちゃうかな…という感じです。
準備も整っておりますので。
なので、7月1日入れ替え予定の拍手ページもその閉鎖までの期間かなぁ…と思います。
知っていらっしゃる方は知っていらっしゃると思うのですが、この拍手ページ、『Amethyst Eyes』でも使っております。
そこにも掲載しますが、そちらの入れ替え予定もブログと一緒です。
何卒よろしくお願いします。


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posted by 和泉綾 at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 幼馴染シリーズ

顔、性格、クセ… (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ 顔、性格、クセ…
「あなたは父親似?母親似?」
う〜ん…。
苦い思い出を思い出すような事を…。
確実に父親似です。
これは自他ともに認めています。
というか、まったくもって外見では母親に似ていません。
母親の持っている才能(云われた事を人並み以上に出来てしまう)は全く自分にはないものでした。
ただ、その気にならないと本当にやる気が出てこないどころか、体も動かないところは母親に似ているかもしれませんが。
父の1歳くらいの頃の写真…見たときには驚きましたよ…。
自分の同じ年ごろの写真とそっくり…。
こんな古い写真に自分が写っていると驚いたものでした。
中学くらいの時には本当に母親に似ていなくて友人からは(多分、ふざけ半分だったと思うのですが)『お前、父親の連れ子だろ…』と云われ、母親と血がつながっていないのではないかと真剣に悩みました。
しかし、ある時、クロスマッチテストしたら…確実に血縁であると解り…。
というか、既に過去の恥じの話になっていた訳ですけれど、それから随分経ってから両親は本当にこの両親であると確信させて頂きました。
まぁ、ファザコンなので、凄く父の影響を受けて居ます。
マザコンもあるのかなぁ…母に対してはその優秀な能力がある癖になぜ、やる気という才能を持ち合わせていなかったのだろうか…と思う相手なので、憧れる反面、イライラする事もしばしば…。
やっても人並みにできるようになるまで時間のかかる私としては、凄く腹立たしいと思う事もありますが…。


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顔、性格、クセ… (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ 顔、性格、クセ…
「あなたは父親似?母親似?」
う〜ん…。
苦い思い出を思い出すような事を…。
確実に父親似です。
これは自他ともに認めています。
というか、まったくもって外見では母親に似ていません。
母親の持っている才能(云われた事を人並み以上に出来てしまう)は全く自分にはないものでした。
ただ、その気にならないと本当にやる気が出てこないどころか、体も動かないところは母親に似ているかもしれませんが。
父の1歳くらいの頃の写真…見たときには驚きましたよ…。
自分の同じ年ごろの写真とそっくり…。
こんな古い写真に自分が写っていると驚いたものでした。
中学くらいの時には本当に母親に似ていなくて友人からは(多分、ふざけ半分だったと思うのですが)『お前、父親の連れ子だろ…』と云われ、母親と血がつながっていないのではないかと真剣に悩みました。
しかし、ある時、クロスマッチテストしたら…確実に血縁であると解り…。
というか、既に過去の恥じの話になっていた訳ですけれど、それから随分経ってから両親は本当にこの両親であると確信させて頂きました。
まぁ、ファザコンなので、凄く父の影響を受けて居ます。
マザコンもあるのかなぁ…母に対してはその優秀な能力がある癖になぜ、やる気という才能を持ち合わせていなかったのだろうか…と思う相手なので、憧れる反面、イライラする事もしばしば…。
やっても人並みにできるようになるまで時間のかかる私としては、凄く腹立たしいと思う事もありますが…。


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2010年06月26日

皇子とレジスタンス 〜Arm to which it can relieve it〜

 現在、枢木スザクは、ルルーシュと一緒に資料室にいた。
そして、少々困ってしまった。
と云うか、何故にこんな事になってしまったのかと…自分の頭の中で考えている。
―――確か…ルルーシュのバカ話しを聞いていて…それで一発ぶん殴って…それから…
と、ここまで来た経緯を自分の中で整理しているのだけれど…。
ルルーシュを抱きしめて、その耳元で言葉を反芻していて…。
最終的にはルルーシュは身体を震わせていたけれど。
ある段階でその震えが感じなくなった。
少し落ち着いたのかと、ルルーシュの様子を窺ってみたら…。
そのままスザクに自分の体を預けて眠ってしまっていたのだ。
寝息を立てているルルーシュを見ていて…恐らく、ルルーシュがこんな無防備でスザクの腕の中で眠っていたなどと本人の知るところとなったら…。
確実に口止めのためにあらゆることをされるだろう。
それこそ、手段を選ばず…。
そんな事よりも、ルルーシュがこんな風に眠っているのを見るのは…シンジュクゲットーでの騒ぎのとき、戦後処理が終わってから熱を出した時くらいだ。
否、あの時は完全に熱に浮かされている状態だったからこんな風に、無防備な眠り…と云う感じではない。
こうして間近で見ていると、綺麗な顔をしていると思う。
日本人でもこれほど真黒な黒髪はいないかもしれないと思うような、漆黒の黒髪…。
目を閉じるとよく解る、黒く長い睫毛。
一つ一つ整った顔のパーツ…。
そして、ブリタニアの皇族の姿はテレビやパソコンの画面で見た事があるけれど…。
色白なのは血筋なのか…。
その中でも
黙っていれば本当に女だと云ってもばれなさそうだ。
と云うか、こんな近くでルルーシュの顔を見た事のある人間が一体どれだけいるのだろうか…。
暗殺されたと云う、ルルーシュの母親が生きていた頃ならともかく、その後、こんな間近でルルーシュの顔を見る事が出来た人間がいたとは思えない。
おまけに…
この無防備な顔をして眠っている姿など…。
―――これは…どう捉えるべきなのだろうか…。
スザクの中出は真剣に悩んでしまう。
これまで、ルルーシュの存在が気になり、彼のやっている事が気になり、ずっと意識を傾けていたとは思うけれど。
こんな、他の何者に対しても警戒心剥き出しの野良猫みたいなルルーシュがこんな寝顔を見せるなど…想像できない。
と云うか、普通に眠っていても、人の気配がすれば目を醒ましそうな感じだ。
実際に普段のルルーシュはそんな感じだ。
誰に対しても弱みを見せてはならない、凛としていなければならない…。
そんな意識を持ち続けている様に見える。
実際そうだったのだろうとは思うけれど。
ルルーシュの傍にいて驚かされる事ばかりだ。
自分とルルーシュは同じ歳…。
誕生日だけで云えば、スザクの方が5ヶ月早く生まれているのだ。
それなのに…。
ルルーシュの方が遥かに大人びて見える。
―――と云うよりも、年相応に見えないと云った方が正確だよな…。
そんな事を思いながら、ルルーシュの顔を見て『はぁ』とため息を吐いてしまう。

 殆どその場の勢いでルルーシュの騎士となってから、どれほど時間が経っただろうか…。
よく考えてみると、それほど時間が経っていない事に気付く。
しかし、その短い時間の中で自分自身、凄く変わったと思う。
このエリア11のシンジュクゲットー内でレジスタンスのリーダーをやっていた頃から、思っていたよりも時間が経っていない。
それほど、ルルーシュの傍に来てからの時間と云うのは、本当に濃い日々を送っていた。
それこそ、数年分の経験をこの数ヶ月で経験させられている気分だ。
ルルーシュの中でも初めての経験はあったようだけれど。
でも、スザクにとっては更に驚かされる様な、本来なら絶対に経験できない事を重ねて来たと思う。
恐らく、望んで得られる経験でもないだろう。
やっている方は大変だと思うけれど。
そのど真ん中に立たされているルルーシュはそれを自ら背負っているのだ。
守りたい者…たった一人の存在の為に…。
そう思うと、ルルーシュが溺愛する妹だとは解っていても、ルルーシュに守られ、異母姉姫に間漏れられているルルーシュの妹姫に対して、様々な思いが過って行く。
本来、ナンバーズであるスザクがブリタニアの皇族の姫君に対してそんな事を考えてはいけないのかもしれないけれど。
彼女は…どの程度ルルーシュのやっている事、背負っている者を理解しているのだろうか…。
今、自分の腕の中で眠っているルルーシュの顔を見ていてそんな風に思えてしまう。
と云うか、恐らく、今のルルーシュに安心して眠れる場所などないのかもしれないと思えて来た。
常に、緊張状態の中、いつ、背後から刃を突き付けられるか解らない状況の中、恐らく、自分の寝室でさえ、安らげる時間ではないのだろうと思えてくる。
―――ブリタニアの皇族で、こうして皇帝の座を争っている者、自ら守りたいものがある者はみんな、こんな緊張状態にあるのか?と云うか、そんなんで、本当に普通の精神状態で居られるのだろうか?
スザクも元々は日本国首相の息子だ。
あの頃、ブリタニアとの外交摩擦がギリギリの状態にありながら、国内の政治も荒れていた。
その中で首相だった父は政治的に父とは違う考えを持つ者達に暗殺された。
その事実を知るのは、本当にわずかな者達だけだ。
ルルーシュは自分の母親が暗殺されて、その遺体を見つけたという。
スザクも自分の父親が殺されて、その亡骸を見つけた。
お互い、同じ傷を持つものだからなのだろうか…。
敵対して、相手を殺さなければいけないと云う認識があったにもかかわらず…。
『殺したくない…』
と思ってしまったのは…。
少なくとも、スザクはそう思った。
シンジュクゲットーで一人立ちつくして、ルルーシュが悲痛の思いを口に出していた時の事を思い出す。
ルルーシュ自身、戦いたくなんてないのだろう。
地を見るのが嫌いなのだろう。
でも、それでも、守る為には…必要だからと…自分を押し殺し、自分を抑えつけてやりたくない事を続けている状態なのだ。
見ていて痛々しいと思う。
そして、そんな彼が、何故、これほどまでに天才的な戦略を施せるだけの才を身につけて生まれて来てしまったのだろうか…と…。

 相変わらず、ルルーシュは眠っている。
相当疲れているのだろう。
しかし、これまでは決してそう云った事を周囲の者に見せたりはしなかっただろう。
だからこそ、あんな形で倒れていたのだろうとは思うけれど。
おまけに今は、まだ、戦後処理が完全に終わっていない状況だ。
それでも、これまでルルーシュが一人で抱え込んでいたものの中にあった、他の者でもできる事…であるわけで…。
だから、こうして眠ってくれる事は、騎士としては有難いと思う。
あんな形で何日も生死をさまよっているような熱発される方が心臓に悪い。
多分、あの状態に陥る事を知る者は本当のごく一部だろう。
と云うか、これまで、スザクとライが知る事になるまではジェレミアと、あの時の担当医師しかその真実を知らなかったかもしれない。
そのくらい、ルルーシュは周囲に対して警戒していた。
下手なところを見られて…シュナイゼルの敵対する者達…それこそ、国内外関係なく知られてしまっては色々不都合が出てくるのは解っている。
どうしてそこまで警戒心を持たなくてはならなくなったのか…。
正直、今のスザクには良く解らない。
ただ、話しで聞くだけではそこまで徹底せねばならないと云う事はないだろうにと思ってしまうからだ。
しかし、ルルーシュはそれをしているのだ。
スザクの知らない過去に、ルルーシュはそう云った経験をしているのだろう。
確かに、国会議員が選挙で選ばれ、その国会議員によって選ばれる首相の権力争いとは様相が違うだろう。
ルルーシュだって下位とはいえ、皇位継承権を持つ身だ。
本人には、皇帝になろうなどと云う意思は全くないようだけれど。
だから、ルルーシュの働きは基本的に皇位継承権は自分にあると云う意思表示の為のものではない。
自分の身を守る為に、自分を庇護する者の為に働いている…。
たまたま、その能力に長けていた為に、周囲からターゲットにされているフシはあるけれど。
実際に、皇位継承争いの皇子や皇女の名前が世界中に知られる事があっても、その下で皇位継承を望む者を支えている者達の名前が知られると云うのはよっぽどだ。
特にその名前が独立していて、二つ名まで付けられているのは珍しいと云わざるを得ない。
確かに、皇帝直属の騎士、ナイトオブラウンズであればそう云う者もいるけれど。
しかし、皇位継承を狙う者を守る立場にいる皇族…の中では珍しい。
特にルルーシュはまだ、子供と云える年齢だ。
そんな子供が『黒の死神』などと云われてしまう程、ルルーシュはこれまで様々な事を重ねて来ている。
その二つ名がいつの間にか、一人歩きをしているような気になってしまうのは、ルルーシュの傍にいる様になったからだろうか…?
ルルーシュを間近で見ていると、そんな二つ名がとても似合う様な皇子には見えない。
繊細で傷つきやすくて、そして、その傷を忘れる事が出来ずに、自分で自分を傷つけている印象を…今のスザクは抱いている。
そんな姿は…なんだか痛々しいけれど…その二つ名をもルルーシュは利用して戦っている。
暫くの間…ルルーシュの眠りを邪魔しないで欲しい…。
そんな風に思えて来てしまう。

 ただ、今の体制は結構辛い状態…かもしれない。
確かにルルーシュは男である事は解っているのだけれど。
普段とのギャップと、見れば見る程綺麗な顔をしていると思えてくる中…正直、自分でも複雑な思いを抱いてしまっている事に…。
意図的に気付かぬ振りをする。
普通に外交大使としての存在でいたなら…それこそ、ブリタニアに取っていのいい看板になるであろう顔の造りをしている。
一つ一つ、とても整っていて…。
きっと、世の女性なら、羨ましがるだろうと思える程だ。
否、ここまで超越していると、羨ましいとさえ思わないかもしれない。
そう思った時、本当に目のやり場に困ってしまう。
じっと見ていたら、変な気持ちになりそうで…。
―――バカか!ルルーシュは男だぞ!
スザクは自分で自分にツッコミを入れる。
そんな事、云われなくたって解っている事だけれど。
しかし、自分で自分の事を面食いだとは思った事無いけれど。
それでも、美人の基準はその時代、国によって違うと云われる。
確かに、太っている方が美しいとされている時代なら論外な程細いけれど。
でも、体型はともかく、それを除けば、太さだけ変えればこのままの造りでどの時代、どの国でも美しい人間として評価される様な気がする。
それはともかく…。
こうして、ルルーシュが子供みたいに眠っている姿は本当にレアだろうと思う。
正直、スザクだってルルーシュの騎士をしていて、こんな姿を見る日が来るなんて、思いもしなかった。
ルルーシュも目が覚めれば、
『私とした事が…不覚だ!』
などと騒ぎ始めそうだ。
それでも、こんな風に安心して貰える事は素直に嬉しい。
あの時、敵の指揮官と解っていながら、スザクはルルーシュに手をかける事はなかった。
まだ、ここまでエリア11となってしまった日本を安定させる前の話しだったから。
スザクがその気になっていれば、あの無人島で殺すことだってできたのだ。
―――その時はブリタニア軍に見つかって俺も殺されていただろうけれどな。
そんな事を考えながら、クスッと笑ってしまった。
本当に、結果とはどんな形で表れるか解らないものだと思う。
あの時、ルルーシュがスザクを騎士にした…などとブリタニア兵たちに宣言した時には驚いたし、憤りもした。
でも、今ではあの時のルルーシュの無意識の、咄嗟の言葉に感謝しているくらいだ。
あの時、ルルーシュ自身でも、何故そんな事を云ったのか、解らない様子だったけれど。
結果だけ見れば、スザクの中では感謝している。
知れば知るほど…ルルーシュと云う人間には傍に誰かが必要だと思った。
ルルーシュがどう考えていたかは解らないけれど。
あの時、ルルーシュはスザクが死ぬ事を望まなかった。
だから、あんな事を云ったのだ。
そう思うと…本当に嬉しいと思えてくる。
そんな事を考えていると…ルルーシュの瞼が小さく震えた事に気づいた。
どのくらい時間が経ったのかと、この資料室にある時計を見た時…。
あれから1時間程、経っていた。
「…ん…」

 ここで、スザクが何とも複雑だけれど、悪い気はしなかった時間が終わった。
「目が覚めたか?ルルーシュ…」
スザクがまだ、はっきりと覚醒していないルルーシュに声をかけると…。
そのスザクの声で意識がバッチリとはっきりしたのか…、ぎょっとした顔でスザクの腕の中からすり抜けた。
「あ…済まない…。眠ってしまったとは…」
ルルーシュが状況の把握がしっかりできない状態で慌てている様子…。
これもレアなルルーシュの姿だと思う。
普段は大人相手に冷静沈着、冷酷無比を通していると云うのに…。
「別に…。お前…眠っている時は本当に年相応だよな…」
よせばいいのにスザクが茶化してルルーシュに云うと…。
ルルーシュの顔が真っ赤になり…
「私とした事が…不覚だ!」
そう云って、少々青ざめている。
まるで、見られたくない奴に弱みを見せてしまった…とでも云う様な…。
そんな感じだ。
そんな…青ざめなくても…と、スザクは思うのだけれど。
少なくとも、スザクはルルーシュの騎士であって、ルルーシュの敵ではないし、こう云った姿、状態を誰かに話しをして得する事もないのだ。
「そんな…青ざめる事じゃないだろ…。安心しろ…。誰にも云わないし…」
スザクが呆れ顔でそう云うと、ルルーシュの顔は真っ赤になった。
「お前がどうこう云っているわけではない!これでは…私のプライドが…」
スザクとしては、頓珍漢な発言にしか聞こえないルルーシュの言葉…。
それに、少々呆れてしまうのだけれど。
「お前…そこでそんな下らないプライド持つの…やめないと、何れ、幸せも逃す事になるぞ…」
色んな意味で子供としては欠陥品なルルーシュにスザクが呆れた顔で云ってやる。
本当に子供としては欠陥だらけだ。
ちっとも子供らしくない。
だからこそ、スザクもふざけモードになるとからかいたくなるわけだけれど。
「別に…私は…!それに、お前はこう云うネタを持つと絶対に後々まで、色々何かに利用して来そうな気がする…」
完全に憶測でものを云っているルルーシュに…。
なんだか、心外だと思ってしまう。
だいたい、見た目で判断していないだろうか?
と云うか、見た目で判断されていたとしても、そこまで自分は根性悪くはないとは思っている。
「俺、そこまで陰険な事をしないって…。どっちかって云うと、そうやって口でねちねちやるよりも実力行使だな…」
さらりと返してやると…ルルーシュがぐっとなって、言葉が出て来なくなった。
実際にその通りだ。
ルルーシュは頭脳労働向きだけれど、スザクは明らかに肉体労働向きだ。
さっきまでの可愛らしいルルーシュは一体どこへ行ってしまったのやら…と云う感じだ。
とりあえず、ルルーシュが自然に目を醒ますまで邪魔が入らなくてよかったと内心ホッとしている。
「そんなことより、資料整理が終わったら、あと、お前の仕事は?」
スザクが話しを切り替えた。
ルルーシュは一瞬驚いた顔を見せたけれど。
でも、そちらの話しに乗った方が得策と判断したのか、スザクの話しに乗った。
「後は、基本的にはないな…。書類整理などは殆ど終わっているし、後は文官たちの仕事になる…」
ルルーシュの言葉に、スザクはほっと息を吐いて、言葉を口にした。
「なら、俺がランスロットからの通信で云った、俺の行きたいところに…連れて行ってくれ…」
スザクのその言葉に…ルルーシュは不思議そうにきょとん死した顔を見せたのだった。

To Be Continued


あとがきに代えて



前回からすっかりスザルルカラーになってしまって…。
あとは、和泉とスザクの妄想のまま、ルルーシュを観察しておりました(笑)
次回、スザクはルルーシュと一緒にスザクが行きたいと云った場所へと向かいます。
多分、細かいところを完全にすっ飛ばして描く予定ですが…。
所詮、予定は未定って事で…。

そう云えば、ワールドカップ…ここでは一切話しを出していなかったのですが…。
絶対に決勝トーナメントには行けないと思っていましたが…。
なんだかんだ云いながら、行っちゃいましたね…。
と云うか、欧州勢…一体どうしたんだ?
まぁ、イングランドとアルゼンチンの試合は見たいと思っていたので、ちゃんと両国決勝トーナメントに出てくれた様なので…。
日本は、決勝トーナメント…パラグアイ相手では勝てないでしょう…。
それでも、予選リーグ敗退と思っていた…と云うか、一生も出来ずに帰って来ると思っていたので、凄い事ですね…。
マスコミだけが騒いでいると思っていました。
でも、それなりに頑張っているみたいなので、少しだけ、頑張れ!と云う声援を送りたいと思います。


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posted by 和泉綾 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 皇子とレジスタンス

皇子とレジスタンス 〜Arm to which it can relieve it〜

 現在、枢木スザクは、ルルーシュと一緒に資料室にいた。
そして、少々困ってしまった。
と云うか、何故にこんな事になってしまったのかと…自分の頭の中で考えている。
―――確か…ルルーシュのバカ話しを聞いていて…それで一発ぶん殴って…それから…
と、ここまで来た経緯を自分の中で整理しているのだけれど…。
ルルーシュを抱きしめて、その耳元で言葉を反芻していて…。
最終的にはルルーシュは身体を震わせていたけれど。
ある段階でその震えが感じなくなった。
少し落ち着いたのかと、ルルーシュの様子を窺ってみたら…。
そのままスザクに自分の体を預けて眠ってしまっていたのだ。
寝息を立てているルルーシュを見ていて…恐らく、ルルーシュがこんな無防備でスザクの腕の中で眠っていたなどと本人の知るところとなったら…。
確実に口止めのためにあらゆることをされるだろう。
それこそ、手段を選ばず…。
そんな事よりも、ルルーシュがこんな風に眠っているのを見るのは…シンジュクゲットーでの騒ぎのとき、戦後処理が終わってから熱を出した時くらいだ。
否、あの時は完全に熱に浮かされている状態だったからこんな風に、無防備な眠り…と云う感じではない。
こうして間近で見ていると、綺麗な顔をしていると思う。
日本人でもこれほど真黒な黒髪はいないかもしれないと思うような、漆黒の黒髪…。
目を閉じるとよく解る、黒く長い睫毛。
一つ一つ整った顔のパーツ…。
そして、ブリタニアの皇族の姿はテレビやパソコンの画面で見た事があるけれど…。
色白なのは血筋なのか…。
その中でも
黙っていれば本当に女だと云ってもばれなさそうだ。
と云うか、こんな近くでルルーシュの顔を見た事のある人間が一体どれだけいるのだろうか…。
暗殺されたと云う、ルルーシュの母親が生きていた頃ならともかく、その後、こんな間近でルルーシュの顔を見る事が出来た人間がいたとは思えない。
おまけに…
この無防備な顔をして眠っている姿など…。
―――これは…どう捉えるべきなのだろうか…。
スザクの中出は真剣に悩んでしまう。
これまで、ルルーシュの存在が気になり、彼のやっている事が気になり、ずっと意識を傾けていたとは思うけれど。
こんな、他の何者に対しても警戒心剥き出しの野良猫みたいなルルーシュがこんな寝顔を見せるなど…想像できない。
と云うか、普通に眠っていても、人の気配がすれば目を醒ましそうな感じだ。
実際に普段のルルーシュはそんな感じだ。
誰に対しても弱みを見せてはならない、凛としていなければならない…。
そんな意識を持ち続けている様に見える。
実際そうだったのだろうとは思うけれど。
ルルーシュの傍にいて驚かされる事ばかりだ。
自分とルルーシュは同じ歳…。
誕生日だけで云えば、スザクの方が5ヶ月早く生まれているのだ。
それなのに…。
ルルーシュの方が遥かに大人びて見える。
―――と云うよりも、年相応に見えないと云った方が正確だよな…。
そんな事を思いながら、ルルーシュの顔を見て『はぁ』とため息を吐いてしまう。

 殆どその場の勢いでルルーシュの騎士となってから、どれほど時間が経っただろうか…。
よく考えてみると、それほど時間が経っていない事に気付く。
しかし、その短い時間の中で自分自身、凄く変わったと思う。
このエリア11のシンジュクゲットー内でレジスタンスのリーダーをやっていた頃から、思っていたよりも時間が経っていない。
それほど、ルルーシュの傍に来てからの時間と云うのは、本当に濃い日々を送っていた。
それこそ、数年分の経験をこの数ヶ月で経験させられている気分だ。
ルルーシュの中でも初めての経験はあったようだけれど。
でも、スザクにとっては更に驚かされる様な、本来なら絶対に経験できない事を重ねて来たと思う。
恐らく、望んで得られる経験でもないだろう。
やっている方は大変だと思うけれど。
そのど真ん中に立たされているルルーシュはそれを自ら背負っているのだ。
守りたい者…たった一人の存在の為に…。
そう思うと、ルルーシュが溺愛する妹だとは解っていても、ルルーシュに守られ、異母姉姫に間漏れられているルルーシュの妹姫に対して、様々な思いが過って行く。
本来、ナンバーズであるスザクがブリタニアの皇族の姫君に対してそんな事を考えてはいけないのかもしれないけれど。
彼女は…どの程度ルルーシュのやっている事、背負っている者を理解しているのだろうか…。
今、自分の腕の中で眠っているルルーシュの顔を見ていてそんな風に思えてしまう。
と云うか、恐らく、今のルルーシュに安心して眠れる場所などないのかもしれないと思えて来た。
常に、緊張状態の中、いつ、背後から刃を突き付けられるか解らない状況の中、恐らく、自分の寝室でさえ、安らげる時間ではないのだろうと思えてくる。
―――ブリタニアの皇族で、こうして皇帝の座を争っている者、自ら守りたいものがある者はみんな、こんな緊張状態にあるのか?と云うか、そんなんで、本当に普通の精神状態で居られるのだろうか?
スザクも元々は日本国首相の息子だ。
あの頃、ブリタニアとの外交摩擦がギリギリの状態にありながら、国内の政治も荒れていた。
その中で首相だった父は政治的に父とは違う考えを持つ者達に暗殺された。
その事実を知るのは、本当にわずかな者達だけだ。
ルルーシュは自分の母親が暗殺されて、その遺体を見つけたという。
スザクも自分の父親が殺されて、その亡骸を見つけた。
お互い、同じ傷を持つものだからなのだろうか…。
敵対して、相手を殺さなければいけないと云う認識があったにもかかわらず…。
『殺したくない…』
と思ってしまったのは…。
少なくとも、スザクはそう思った。
シンジュクゲットーで一人立ちつくして、ルルーシュが悲痛の思いを口に出していた時の事を思い出す。
ルルーシュ自身、戦いたくなんてないのだろう。
地を見るのが嫌いなのだろう。
でも、それでも、守る為には…必要だからと…自分を押し殺し、自分を抑えつけてやりたくない事を続けている状態なのだ。
見ていて痛々しいと思う。
そして、そんな彼が、何故、これほどまでに天才的な戦略を施せるだけの才を身につけて生まれて来てしまったのだろうか…と…。

 相変わらず、ルルーシュは眠っている。
相当疲れているのだろう。
しかし、これまでは決してそう云った事を周囲の者に見せたりはしなかっただろう。
だからこそ、あんな形で倒れていたのだろうとは思うけれど。
おまけに今は、まだ、戦後処理が完全に終わっていない状況だ。
それでも、これまでルルーシュが一人で抱え込んでいたものの中にあった、他の者でもできる事…であるわけで…。
だから、こうして眠ってくれる事は、騎士としては有難いと思う。
あんな形で何日も生死をさまよっているような熱発される方が心臓に悪い。
多分、あの状態に陥る事を知る者は本当のごく一部だろう。
と云うか、これまで、スザクとライが知る事になるまではジェレミアと、あの時の担当医師しかその真実を知らなかったかもしれない。
そのくらい、ルルーシュは周囲に対して警戒していた。
下手なところを見られて…シュナイゼルの敵対する者達…それこそ、国内外関係なく知られてしまっては色々不都合が出てくるのは解っている。
どうしてそこまで警戒心を持たなくてはならなくなったのか…。
正直、今のスザクには良く解らない。
ただ、話しで聞くだけではそこまで徹底せねばならないと云う事はないだろうにと思ってしまうからだ。
しかし、ルルーシュはそれをしているのだ。
スザクの知らない過去に、ルルーシュはそう云った経験をしているのだろう。
確かに、国会議員が選挙で選ばれ、その国会議員によって選ばれる首相の権力争いとは様相が違うだろう。
ルルーシュだって下位とはいえ、皇位継承権を持つ身だ。
本人には、皇帝になろうなどと云う意思は全くないようだけれど。
だから、ルルーシュの働きは基本的に皇位継承権は自分にあると云う意思表示の為のものではない。
自分の身を守る為に、自分を庇護する者の為に働いている…。
たまたま、その能力に長けていた為に、周囲からターゲットにされているフシはあるけれど。
実際に、皇位継承争いの皇子や皇女の名前が世界中に知られる事があっても、その下で皇位継承を望む者を支えている者達の名前が知られると云うのはよっぽどだ。
特にその名前が独立していて、二つ名まで付けられているのは珍しいと云わざるを得ない。
確かに、皇帝直属の騎士、ナイトオブラウンズであればそう云う者もいるけれど。
しかし、皇位継承を狙う者を守る立場にいる皇族…の中では珍しい。
特にルルーシュはまだ、子供と云える年齢だ。
そんな子供が『黒の死神』などと云われてしまう程、ルルーシュはこれまで様々な事を重ねて来ている。
その二つ名がいつの間にか、一人歩きをしているような気になってしまうのは、ルルーシュの傍にいる様になったからだろうか…?
ルルーシュを間近で見ていると、そんな二つ名がとても似合う様な皇子には見えない。
繊細で傷つきやすくて、そして、その傷を忘れる事が出来ずに、自分で自分を傷つけている印象を…今のスザクは抱いている。
そんな姿は…なんだか痛々しいけれど…その二つ名をもルルーシュは利用して戦っている。
暫くの間…ルルーシュの眠りを邪魔しないで欲しい…。
そんな風に思えて来てしまう。

 ただ、今の体制は結構辛い状態…かもしれない。
確かにルルーシュは男である事は解っているのだけれど。
普段とのギャップと、見れば見る程綺麗な顔をしていると思えてくる中…正直、自分でも複雑な思いを抱いてしまっている事に…。
意図的に気付かぬ振りをする。
普通に外交大使としての存在でいたなら…それこそ、ブリタニアに取っていのいい看板になるであろう顔の造りをしている。
一つ一つ、とても整っていて…。
きっと、世の女性なら、羨ましがるだろうと思える程だ。
否、ここまで超越していると、羨ましいとさえ思わないかもしれない。
そう思った時、本当に目のやり場に困ってしまう。
じっと見ていたら、変な気持ちになりそうで…。
―――バカか!ルルーシュは男だぞ!
スザクは自分で自分にツッコミを入れる。
そんな事、云われなくたって解っている事だけれど。
しかし、自分で自分の事を面食いだとは思った事無いけれど。
それでも、美人の基準はその時代、国によって違うと云われる。
確かに、太っている方が美しいとされている時代なら論外な程細いけれど。
でも、体型はともかく、それを除けば、太さだけ変えればこのままの造りでどの時代、どの国でも美しい人間として評価される様な気がする。
それはともかく…。
こうして、ルルーシュが子供みたいに眠っている姿は本当にレアだろうと思う。
正直、スザクだってルルーシュの騎士をしていて、こんな姿を見る日が来るなんて、思いもしなかった。
ルルーシュも目が覚めれば、
『私とした事が…不覚だ!』
などと騒ぎ始めそうだ。
それでも、こんな風に安心して貰える事は素直に嬉しい。
あの時、敵の指揮官と解っていながら、スザクはルルーシュに手をかける事はなかった。
まだ、ここまでエリア11となってしまった日本を安定させる前の話しだったから。
スザクがその気になっていれば、あの無人島で殺すことだってできたのだ。
―――その時はブリタニア軍に見つかって俺も殺されていただろうけれどな。
そんな事を考えながら、クスッと笑ってしまった。
本当に、結果とはどんな形で表れるか解らないものだと思う。
あの時、ルルーシュがスザクを騎士にした…などとブリタニア兵たちに宣言した時には驚いたし、憤りもした。
でも、今ではあの時のルルーシュの無意識の、咄嗟の言葉に感謝しているくらいだ。
あの時、ルルーシュ自身でも、何故そんな事を云ったのか、解らない様子だったけれど。
結果だけ見れば、スザクの中では感謝している。
知れば知るほど…ルルーシュと云う人間には傍に誰かが必要だと思った。
ルルーシュがどう考えていたかは解らないけれど。
あの時、ルルーシュはスザクが死ぬ事を望まなかった。
だから、あんな事を云ったのだ。
そう思うと…本当に嬉しいと思えてくる。
そんな事を考えていると…ルルーシュの瞼が小さく震えた事に気づいた。
どのくらい時間が経ったのかと、この資料室にある時計を見た時…。
あれから1時間程、経っていた。
「…ん…」

 ここで、スザクが何とも複雑だけれど、悪い気はしなかった時間が終わった。
「目が覚めたか?ルルーシュ…」
スザクがまだ、はっきりと覚醒していないルルーシュに声をかけると…。
そのスザクの声で意識がバッチリとはっきりしたのか…、ぎょっとした顔でスザクの腕の中からすり抜けた。
「あ…済まない…。眠ってしまったとは…」
ルルーシュが状況の把握がしっかりできない状態で慌てている様子…。
これもレアなルルーシュの姿だと思う。
普段は大人相手に冷静沈着、冷酷無比を通していると云うのに…。
「別に…。お前…眠っている時は本当に年相応だよな…」
よせばいいのにスザクが茶化してルルーシュに云うと…。
ルルーシュの顔が真っ赤になり…
「私とした事が…不覚だ!」
そう云って、少々青ざめている。
まるで、見られたくない奴に弱みを見せてしまった…とでも云う様な…。
そんな感じだ。
そんな…青ざめなくても…と、スザクは思うのだけれど。
少なくとも、スザクはルルーシュの騎士であって、ルルーシュの敵ではないし、こう云った姿、状態を誰かに話しをして得する事もないのだ。
「そんな…青ざめる事じゃないだろ…。安心しろ…。誰にも云わないし…」
スザクが呆れ顔でそう云うと、ルルーシュの顔は真っ赤になった。
「お前がどうこう云っているわけではない!これでは…私のプライドが…」
スザクとしては、頓珍漢な発言にしか聞こえないルルーシュの言葉…。
それに、少々呆れてしまうのだけれど。
「お前…そこでそんな下らないプライド持つの…やめないと、何れ、幸せも逃す事になるぞ…」
色んな意味で子供としては欠陥品なルルーシュにスザクが呆れた顔で云ってやる。
本当に子供としては欠陥だらけだ。
ちっとも子供らしくない。
だからこそ、スザクもふざけモードになるとからかいたくなるわけだけれど。
「別に…私は…!それに、お前はこう云うネタを持つと絶対に後々まで、色々何かに利用して来そうな気がする…」
完全に憶測でものを云っているルルーシュに…。
なんだか、心外だと思ってしまう。
だいたい、見た目で判断していないだろうか?
と云うか、見た目で判断されていたとしても、そこまで自分は根性悪くはないとは思っている。
「俺、そこまで陰険な事をしないって…。どっちかって云うと、そうやって口でねちねちやるよりも実力行使だな…」
さらりと返してやると…ルルーシュがぐっとなって、言葉が出て来なくなった。
実際にその通りだ。
ルルーシュは頭脳労働向きだけれど、スザクは明らかに肉体労働向きだ。
さっきまでの可愛らしいルルーシュは一体どこへ行ってしまったのやら…と云う感じだ。
とりあえず、ルルーシュが自然に目を醒ますまで邪魔が入らなくてよかったと内心ホッとしている。
「そんなことより、資料整理が終わったら、あと、お前の仕事は?」
スザクが話しを切り替えた。
ルルーシュは一瞬驚いた顔を見せたけれど。
でも、そちらの話しに乗った方が得策と判断したのか、スザクの話しに乗った。
「後は、基本的にはないな…。書類整理などは殆ど終わっているし、後は文官たちの仕事になる…」
ルルーシュの言葉に、スザクはほっと息を吐いて、言葉を口にした。
「なら、俺がランスロットからの通信で云った、俺の行きたいところに…連れて行ってくれ…」
スザクのその言葉に…ルルーシュは不思議そうにきょとん死した顔を見せたのだった。

To Be Continued


あとがきに代えて



前回からすっかりスザルルカラーになってしまって…。
あとは、和泉とスザクの妄想のまま、ルルーシュを観察しておりました(笑)
次回、スザクはルルーシュと一緒にスザクが行きたいと云った場所へと向かいます。
多分、細かいところを完全にすっ飛ばして描く予定ですが…。
所詮、予定は未定って事で…。

そう云えば、ワールドカップ…ここでは一切話しを出していなかったのですが…。
絶対に決勝トーナメントには行けないと思っていましたが…。
なんだかんだ云いながら、行っちゃいましたね…。
と云うか、欧州勢…一体どうしたんだ?
まぁ、イングランドとアルゼンチンの試合は見たいと思っていたので、ちゃんと両国決勝トーナメントに出てくれた様なので…。
日本は、決勝トーナメント…パラグアイ相手では勝てないでしょう…。
それでも、予選リーグ敗退と思っていた…と云うか、一生も出来ずに帰って来ると思っていたので、凄い事ですね…。
マスコミだけが騒いでいると思っていました。
でも、それなりに頑張っているみたいなので、少しだけ、頑張れ!と云う声援を送りたいと思います。


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posted by 和泉綾 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 皇子とレジスタンス